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2024年度の営業は12月28日で終了しました。

2024年度の営業は12月28日で終了しました。
来年度2025年の営業開始は1月9日(木)から始めさせていただきます。


正月休みの間もメールチェックや返信作業は行いますので、お問い合わせをお待ちしています。 


少しずつ返信をさせていただきますのでどうぞ宜しくお願い致します。
それでは良いお年を。HAPPY CAR LIFE!!

三重県からハイエースTRH214 キャンピングカーのリフレッシュプラン 後編。 ガソリン インテークカーボン堆積     マルチサーブで除去洗浄。

前回紹介しましたハイエースTRH214 キャンピング仕様 のリフレッシュプラン。http://minato-motors.com/blog/?p=38736

今回はその続きの後編ブログです。


トヨタ ハイエースTRH214 平成21年式 12万キロ走行

前回ブログではサスペンション・ハブやブレーキO/Hなどの足回り下回りを整備しました。

次は整備リフトからアライメントリフトに移動して、車高調整を行います。

乗用車には車高調整機構はないのですが、ハイエースはフロント車高を調整する機構があるんですよ。



市街地を走っているハイエースを一度観察してください。
高確率で車高調整が乱れた(尻下がりのハイエース)がよく見かけると思います。

100系200系ハイエースはモデルが違うと車高基準値も変わります。


TRH214は基準値が1種類ですが、KDH205だと13種類。
フロント基準値が5mm違うと、かなり車高が変ります。


指定空気圧にしてリアの基準点から地面までの高さを測定。
リア測定値とリア基準値に差が有れば、その分をフロントの基準値に加減する。

リアのスプリングがヘタってリア車高が下がれば、フロントもその分下げないとバランスが悪いですよね。




アライメントリフトに赤い糸で仮想水平線をセット。
フロント基準点にスケールを装着して、車高調整します。

7ミリほど高かったので、少し下げて調整しました。



同時にサスペンションアームブッシュの1G締付作業。

ボルトナットを一度緩めて、ゴムブッシュに掛かる不要なテンションを開放。
その後ブッシュを固定しているボルトナットを本締めします。


本締めが終われば赤色マーカーでチェック。




なぜ1G締付作業をする必要があるのか??
リフトアップしてサスペンション整備をした時と実際に走行する時ではサスペンションアームの角度が違います。

整備時の角度でブッシュを本締めすると、4輪が着地した時はブッシュが捩られてしまうのです。  それを本来のブッシュ状態に戻すのが1G締付作業。


文章では分かりにくいので(1G締付)でググッてね~。

そこから軽く試運転をしてサスペンションを馴染ませます。


もう一度アライメントリフトに載せてから、ホイールアライメント調整を行います。



調整前はバラバラな数値。
サスペンションアームブッシュを交換しても、これでは真っすぐ走りませんよね。


・ハンター社ホイールアライメントテスター WA470
最新鋭高性能センサーカメラ 軽量クランプターゲット

・イヤサカ社ビシャモンマルチアライメントリフト
国産NO,1 高剛性アライメントマルチリフト



フロントは完璧な数値で調整しました。
リアはリジット固定式で調整出来ません。

この数値なら問題なく、高速走行もキレイに走ると思いますよ~。


エンジンマウント ATマウントを交換して、不快なエンジン微振動を改善。



劣化しやすいエンジンヘッドカバーのゴムガスケットを交換。
高性能スパークプラグNGKプレミアムRXでプラグ交換。
スロットルボディも清掃し初期化。



オルタネーターワンウェイクラッチプーリーは消耗品ですので、今回の整備で交換を提案しました。

プーリーが壊れるとガラガラ/キュルキュル異音が発生します。


またクランクフロントオイルシールも打ち替えますね。




エアコンガスを抜いてバンパーを外し、ラジエターとコンデンサーを交換しました。


今回の整備で消耗品は一新したいと、ユーザーさんからのオーダーをされました。

画像にはありませんがヘッドライトも左右交換を希望。
レンズが黄色に劣化して見栄えが悪かったので、新品ランプに交換しました。







サーモスタッドも交換して、LLCは圧送式交換。
エアコンガスもリチャージします。


LLCをラジエターリフレッシャーで圧送式交換で全量交換。
カーエアコンリフレッシュαでエアコンガスをリフレッシュ。



ガソリンエンジン インテークマニホールドを外して、ポート内のカーボン付着を確認します。


インテークポート・インテークバルブは長年の使用でカーボン堆積が酷いですね。


最新の直噴エンジンではなく、従来型ポート噴射のTR系ガソリンエンジン。

赤丸の部分からインテークバルブ目掛けて燃料噴射。
吸気の空気と気化したガソリンが混合気になり、燃焼室に充填され点火燃焼。

ですがこのようにカーボン(煤)堆積が酷いと、どうなると思いますか??



ECUで演算した最適な燃料噴射量をインジェクターからガソリン噴射。

噴射されたガソリンの一部はカーボン層に吸着し、気化しません。
吸着されなかったガソリンだけ気化し、空気と混ざって混合気になる。


それが燃焼室で点火燃焼すると、演算した噴射量より薄い(リーン)混合気での燃焼になります。 (加速力低下などパフォーマンス低下)



今度は巡航時や減速時のガソリンが必要でない時に、ジワジワ染み込んだガソリンが蒸発し気化。

そうなると不必要な時の混合気リッチ(濃い)でガソリンの無駄。(燃費悪化)



ディーゼル・ガソリン直噴式・ガソリンポート噴射式
3つとも違うエンジンですが、カーボン堆積がそれぞれで違う理由でエンジンパフォーマンス低下に繋がっています。

新車以上は難しいですが、新車レベルぐらいにはメンテナンス次第でコンディションを回復させる事は出来るのです。

地道に手作業でインテークバルブとポート内を洗浄しました。


高温のアルミ金属にガソリンを噴射すれば、一瞬で気化しそうな気がしませんか?
あんなにカーボンが堆積していたらダメですよね。


 




弊社が得意とするDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)を施工すれば完璧なのですが、ハイエースは室内にエンジンがあるので、ドライアイス洗浄をすると室内が汚れる可能性があるので出来ないんですよね。



手作業で取り切れないカーボンはマルチサーブ インジェクター洗浄システムで補います。

欧州から導入したマルチサーブでインジェクター・インテークポート内・燃焼室に専用ケミカルを使用して洗浄していきますね。



約60分掛けてアイドリングをし、ゆっくり燃料ラインをシステム洗浄。

ケミカル剤でインジェクター内部を洗浄し、噴射したケミカル剤もインテークバルブや燃焼室のカーボンを洗浄していきます。


最後にアフターケミカル(エクストリームインジェクタークリーナ)を手渡ししています。 後日ユーザーさんが給油時に燃料タンクに投入していただきます。





ATFも交換します。

まずはオイルパン洗浄してストレーナー交換。
硬化し劣化した液体ガスケットを塗り直し。



そこからATF圧送式交換を行います。

ニューテックNC-RFで全量圧送式のプレ洗浄。
最初に排出された真っ黒のATFが透き通るまでになりました。



次は本命ATF ニューテックZZ51改 全化学合成ハイパフォーマンスATFでもう一度圧送式交換を行いますね。



完璧に入れ替わりました。
ここまでキレイになれば次回交換推奨距離は5万キロです。



最後にいつものテストコースで試運転。

ブレーキングやコーナリングを確認し、何度も最終チェックを繰り返す。
数日後無事納車となりました。



前編・後編ブログの作業量なら、お預かり期間は2週間。
前半の1週間で作業をし、後半の1週間で調整・チェック・納車準備としています。



前編ブログの初めにお伝えした最低整備予算を設定している理由は、前編後編ブログの様子で伝わったのではないでしょうか。

新車時のコンディションに戻したいユーザーさんにリフレッシュプランをおススメしています。



リフレッシュプランのご相談・ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。


http://minato-motors.com/blog/?cat=12
過去の整備事例を参考に(○○年○○月の△△△のブログはいくら掛かりました??)と聞いていただけるとお答え出来ます。

ぜひ整備予算の参考にしてください。



それではHAPPY CAR LIFE!!

三重県からハイエースTRH214 キャンピングカーのリフレッシュプラン 前編。 長く快適に使用するにはリフレッシュプランがオススメ。

三重県からお越しいただいたのはハイエース TRH214 キャンピング仕様 H21式 12万キロ走行

リフレッシュプランのご依頼です。


父親から譲り受けたハイエース キャンピングカーを、リフレッシュプランで再生したいと相談されました

弊社が推奨するリフレッシュプランは(10年10万キロ走行した車両を、もう一度新車時の状態に近づける為のリフレッシュ整備)です。


一般ユーザーさんはなかなか過走行車のメンテナンスを、どのようにすれば良いのかが分かりにくい。


もしこのハイエースが私の愛車なら、限られた予算でどのように整備してリフレッシュさせるかを、プランニングし提案するのがリフレッシュプランのメインコンセプトです。


リフレッシュプラン予約相談時には、車種毎に最低予算の限度をお伝えしています。


今回の整備でも相応の部品を交換していきますので、どうしても整備総額は相応に掛かるんですよね。


逆に言えば相応の覚悟と予算が無いと(過走行車・年式の経過した車)のリフレッシュ整備は難しいと思った方が良いかと思います。



年々純正部品の高騰は凄まじい。
年式が経過すると純正部品の値上がりは無視できないくらいになってきています。



予約入庫してもらい問診をします。


メールでやり取りをしていましたが、入庫時には対面で(もう一度不具合箇所や不満箇所)をお聞きしています。


試運転をしてから事前ホイールアライメント測定。
バッテリーアナライザーで充電状態をチェックし、リフトアップして点検していきます。



そこから御見積をして整備プランを提案。

整備プラン内容を説明して、内容が決定したので作業を始めますね。



フロントサスペンションやブレーキ関係を分解しました。


フロントサスペンションアームブッシュ交換。


ロアアームは油圧プレスで圧入交換し、アッパーアームはブッシュ単体での部品供給がないのでASSY交換します。

テンションロッドのブッシュも同時交換しますね。


今回ショックアブソーバーはKYB エクステージを提案。
純正ではなくKYB製を希望される場合は、予約相談時に伝えていただけると選択可能。

KYBのメーカー部品在庫は少ないので、人気車種でも欠品・長期納期が多いんですよね。


今回の200系ハイエースはキャンピング仕様車。
通常のショックアブソーバーだと荷室に荷物を積まないキャンピング車だと、リアの跳ね上げが気になるのでエクステージを提案させていただきました。

ちなみに100系ハイエースは選べるショックアブソーバーが少ないです。

スタビライザーブッシュやロアボールジョイント、ステアリングラックエンド等も交換します。

ここはガタが出やすいのですが、そうなるとステアリングセンターの甘さが目立ちますよ。

フロントハブベアリングも圧入交換。

適切な工具(SSTなど)が無いと、確実な交換が出来ないハイエース200系のフロントハブO/H。


ガンガンとハンマーで叩かなくても、サンダーで無理やり削らなくても、SSTと油圧プレスでサクサク交換出来ます。

YouTubeなどでは無理やり交換していますが、アレって良くないんですよね~。


リアアクスルシャフトのベアリング交換&オイルシール交換。


シャフトベアリングを抜き取るにも圧入するにもSSTが必要。
オイルシールの打ち込みも基準値で測定しながら作業をしています。


基準値で測定しないと、オイル漏れの原因になりますからね。



フロントブレーキをO/H。

・ブレーキキャリパーO/H
・ブレーキパッド交換
・ディスクローター研磨再生

ハイエースのブレーキの効きが悪くなるのは、メンテナンス不足が原因です。
正しい整備をすれば新車時と同じ制動力に戻りますよ~。



フロントハブとディスクローターを組付けする時には、ディスク振れ点検が必要。

これをしないと高速走行時のブレーキングで振動が出ますからね~。




ハブに治具を装着して万力で固定。
ダイヤルゲージでディスクローターの振れチェック。

振れが最小になるように組付けします。


リアドラムは研磨して再生。

ライニングシューも新品交換しました。

ブレーキシリンダをO/Hする予定が、ピストンが破損していました。

以前誰かがドラムを外すときに、ライニングシューのクリアランスを緩めてから作業をしなかったのでしょう。

無理やりドラムを外すと、このようにピストンの一部が折れるんですよね。



ピストンKITでO/Hしました。


ライニングシューを組付けてシュークリアランス調整。
リアブレーキをメンテナンスすると、4輪で止まれるハイエースに戻ります。




リーフスプリングのブッシュ交換。

リーフスプリングを外して前後のブッシュとシャックルブッシュを交換しました。



リアショックもKYBエクステージ 減衰14段階調整。

リア推奨値11から始めて好みの硬さを見つけてくださいね。

こんな感じでハイエースの作業を進めています。


前編ブログはここまで。
次回後編ブログで1G締付と車高調整・ホイールアライメント調整。
エンジン系整備・ATF交換等も紹介します。


それではお楽しみに~。


東京都からスバル レガシィB4 リフレッシュプラン 後編。サスペンション整備とホイールアライメント調整。

東京都から入庫したのは袖ヶ浦ナンバーのスバル レガシィB4 BLE MT車 走行距離15万キロ


前編・後編の2部に分けて整備内容を紹介しており、今回は後編ブログです。

前編では予約から問診、点検をして整備提案。エンジン関係の整備を紹介しました。http://minato-motors.com/blog/?p=38436



後編ではサスペンションやドライブシャフトなどの足回り下回り整備を紹介しますね。





フロントロアアームブッシュ一式交換。
ボールジョイントも同時に交換しました。


油圧プレスと治具を使用してブッシュの方向性と裏表を間違えないように交換します。




リア マルチリンク式サスペンションのアームブッシュ一式交換。
スタビブッシュやリンクロッドASSYも交換しますね。


リアのサスペンションは全て分解。ハブやブレーキ等も全て外しますよ~。

入庫時には社外車高調サスでローダウンしており、コレの乗り心地が悪いそうです。


弊社のリフレッシュプランではローダウン・リフトアップなど純正車高を変更している車両の受付は不可しています。(純正ならOK)

今回はノーマル純正時に戻したいとオーダーされましたのでお引き受けをさせていただきました。


・純正ビルシュタインショックアブソーバー
・スプリングコイル
・アッパーマウント
・ダストブーツ
・インシュレーター
全てを事前に取り寄せておきます。

入庫してから発注していたのではサスペンション関係の部品は揃わないので、前金をいただいてから必要な部品を先行発注しています。







Frドライブシャフト ブーツグリスO/H

劣化している充填グリスを洗浄し、純正ブーツグリスKITで組立。
デフサイドシールも交換します。




バックリ割れているリア デフキャリアブッシュ。
サブフレームを降ろしつつ、治具でブッシュを圧入交換。


ブッシュの向きや裏表を間違えないように注意して交換しました。


ブレーキをO/Hの3点セット

・ディスクローター研磨再生
・ブレーキパッド交換
・ブレーキキャリパーO/H

(異音、片効き、ジャダー振動・効きの悪さ)はブレーキメンテナンスが不足しているからです。

ブレーキO/Hは10年10万キロに一度は実施しましょう。
よく効く、コントロールのしやすいブレーキに戻りますよ~。

ディスクローター研磨では、ローター厚みを残しながら慎重に研磨しました。
耐熱塗装(500℃)をしてリフレッシュ。http://minato-motors.com/blog/?p=14924






キャリパーも分解洗浄してシール交換。

新車時の組立用グリスもカッチカチに硬化。
これではピストンがスムーズに摺動しないですよね。

キャリパー洗浄に組立。
ピストンはコンパウンドで磨き上げて、スライドピンのホールも洗浄します。


ダストブーツ・ピストンシールを組付けました。

ブレーキパッドはWAKO’S BPR高性能ブレーキパッドグリスで組立。

高粘度グリスですが低温から高温時まで安定したグリス粘度を長期間キープします。  所謂いい仕事をするブレーキパッドグリスですよ!



MT・前後デフのギアオイル交換

ニューテック全化学合成ギアオイル(エステル系) NC-70 75W90を使用しました。
MTオイルにNC-70を使用するとシフトがスコスコ入りますよ~。



タイヤを装着し整備リフトからアライメントリフトに移動します。

サスペンション整備後の必須作業(1G締付)

整備リフトアップ時にはサスペンションは伸びており、アームの角度が付いています。

その状態でブッシュを本締めすると、地面に着地した時はアームの角度が変るので、固定されたゴムブッシュが捩られます。


捩られて余計な負荷が掛かったゴムブッシュは、早期に破断して性能低下するんですよね。


サスペンションアームを組付け時には黄色いテープを貼って仮締付。
1G締付時にはその個所を作業し、最後に赤いマーカーでチェックを入れる。


リフレッシュプラン時には100か所ぐらいのボルトナットを緩めて締め付けるのでミスが無いようにチェックマーカーをしています。

レガシィB4 BLEの場合
(Fr1か所 R7か所 各左右の1G締付が必要。)


・アライメントリフトで4輪が接地した状態でブッシュ固定ボルトナットを一度緩める。

・不要なブッシュテンションを開放してから本締め。
これで1G締付が完了。


1G締付をしてから軽く試運転をして、サスペンションを馴染ませます。

この試運転で異常があれば、作業の再チェックとやり直し。
問題なければホイールアライメント調整に移ります。



盛大に乱れてバラバラな数値を微調整していきますね。


フロントはクレイドル調整を行いながらキャンバー・キャスター・SAI
リアはキャンバー・トゥ

最後にフロントのトータルトゥ ステリングセンター 最大切れ角などを調整し、ステアリングセンターをバッチリ整えました。



マルチサーブで燃料ラインのシステム洗浄。

マルチサーブ専用ケミカル(インジェクションシステムパージ ガソリン用)を投入。

・マルチサーブをフューエルラインに接続。
・エンジンを掛けながら約60分。 
ユックリ確実にインジェクターや燃焼室をシステム洗浄していきます。


納車時にマルチサーブ アフターケミカルのペトロールエクストリームクリーナ1本をお渡ししています。

燃料タンクに投入する遅乾性洗浄剤ですので、ガソリン給油時に投入してもらいます。






カーエアコンリフレッシュαでエアコン冷媒ガスをリフレッシュ。


・エコマックスjrを冷媒配管に接続。
・冷媒ガスを全量回収し、ろ過・重量測定。
・真空引きで配管内の水分・空気を除去。
・再生した冷媒ガスを液化高速充填。
・コンプレッサーオイル強化剤ニューテックNC-200注入


結果的には規定充填量400gに対して230gしかガスが入ってなかったようです。

再生濾過した冷媒ガス400gをリチャージし、コンプレッサーオイルをNC-200で強化しました。

最後に試運転を繰り返します。

いつものテストコースで直進安定性・高速時のブレーキング・市街地道路の凹凸で異音確認。

再リフトアップして何度も作業した箇所をチェックします。


予定通り2週間で納車となりました。

実際は1週間で作業を終えて、残りの1週間で調整とチェックをしています。
(それを複数台を並行しながら作業しています。)





リフレッシュプランについては過去のブログを遡って閲覧してもらうと分かりやすいかと思います。


それでも分かりずらいと思われる方にはこんな感じで例えています。
・寿司屋で例えるなら(予算○○万円でお任せで!)
・コレとコレは好きだけども、アレとアレは嫌いだから食べれない。
・あとは予算に合わせてイイ感じにしてくれ。

の自動車整備版がリフレッシュプランです。




車種は違いますがリフレッシュプラン予約から納車までの流れをブログにまとめました。
宜しければ覗いてみてください。
http://minato-motors.com/blog/?p=31370


前編ブログの最初にお伝えした予約時には決めてほしい事が(改善点と予算)。
(何を改善したくて、いくらの予算があるのか?)


それをザックリ伝えてもらえると整備士の私が愛車を点検し、(予算に合わせたオススメの整備プランを提案)させていただきます。

その整備プランをユーザーさんに説明し、必要性をご理解いただいてから整備内容が決まる。

私がするのは提案ですから、押し付けはしませんのでご安心ください。

愛車の改善点や不具合点はオーナーさんなら分かると思いますが、問題は予算のイメージが想像しにくいと思います。  (一体いくら掛かるんだろう??)


例えばレガシィBLEの非ビルシュタインショックアブソーバーの部品代は4本約8万円ぐらいですが、純正ビルシュタイン製になると約22万円オーバー。 部品代が全然違いますよね。(R6年現在)




そこで弊社ブログを閲覧し(○○年○○月の△△△のリフレッシュプランはおいくらしましたか??)と聞いていただけるとお答え出来ますよ~。
それである程度の予算をイメージしていただけると幸いです。

http://minato-motors.com/blog/?cat=12 リフレッシュプラン実例



リフレッシュプランのご相談・ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。http://minato-motors.com/contact/


・愛車の不具合点、改善点
・今回掛けれる整備予算
・車両情報
などをフォームに入力していただけると、入庫までの案内をさせていただきます。

それではHAPPY CAR LIFE!!




東京都からスバル レガシィB4 リフレッシュプラン 前編。改善点と整備予算を明確に!!それがリフレッシュ整備の始まりです。

東京都からお越しいただいたのは袖ヶ浦ナンバーのレガシィB4
平成19年式 BLE MT車 走行距離15万キロ

リフレッシュプランのご依頼です。

弊社のリフレッシュプランとは(10年10万キロ以上走行した愛車を、もう一度新車時のコンディションに近づける為のリフレッシュ整備)です。



普段地元で行う定期整備以上の内容で、フルオーバーホール・レストア未満の整備規模を希望するユーザーさんをターゲットにしています。


30~50年前のクラシック旧車ではないのでレストアのような内容は求めていないが、普段の整備では足りていないなぁ~と感じている方にお勧めしています。




リフレッシュプランをもっと正確に言うならば、(リフレッシュ整備のプランニング)

ユーザーさんに(整備士目線でその車両を整備するには、限られた予算内でどうしたら最善なのか?)を提案(プランニング)するのがメインテーマ。



そして重要なのが以下の2点。
1・愛車の現状不満点、改良点の認識
2・今回整備に掛けられる予算


・乗り心地が悪い。
・ロールが大きくて同乗者が酔ってしまう。
・段差でガタゴト異音がする。
・エンジン振動が大きい加速が悪い などなど。

愛車の不満点をお聞きして(改善したい内容)をメールから受付して、今回用意できる(整備予算)も同時に聞いています。


予算に対して過去の整備歴・走行距離・改善点などが妥当な範囲ならお引き受けし、(改善点に対してどう考えても予算が少なすぎる場合)は無理ですよ~とやんわりお断りしています。


HP(お問い合わせフォーム)から相談されたのが2024/7月ぐらい。

・今年12月に車検があるのでそれまでにリフレッシュ整備をしたい。
・ディーラーではパワステとエンジンからオイル漏れがあると言われた。
・整備予算は100万円以内。
・冷却水の減りが早いような?
・ハンドルのセンターがズレているような??

・サスペンションなど足回り下回りの整備を中心に整備したい。
・社外車高調サスが装着されているが乗り心地が悪いので、新車時装着のビルシュタインに戻したい。

・11万キロ時にクラッチO/H歴あり。


予約前に要望と整備予算などをディスカッションし、数か月後に予約入庫してもらいました。



入庫すれば問診をします。
メールや電話でお聞きした内容を整理して、整備方向を決めていきます。


今回は代車不要との事で、新幹線でお帰りになられました。
2週間後に引取予定です。


試運転をして事前ホイールアライメント測定を実施。
フロントトゥは酷い状態ですが、それ以外は許容範囲かな。

リフレッシュプランの最後にホイールアライメント調整を行うので、今の時点では気にする程でもないでしょう。



排気ガステスト・バッテリーテストをしてECUのライブデータを確認。
リフトアップして下回りやエンジンルームをチェック。


(LLCの減りが早い??)

・冷却水が漏れていないか?を水圧テスターで確認。(時間が経過しても問題なし)

・下から見ても漏れた形跡が無い。



問診時にお話を詳しく聞くと(リザーバータンクの液面が低いと感じる)(減っているのでは??)と言う事でした。

冷却ラインからの漏れが無く、エンジンオイルの白濁もない。

液面レベルが低いなら(そもそも正確なエア抜きとレベル調整が出来ていない可能性がある)とお伝えしました。


今回の整備で劣化して寿命が来ているラジエターを交換して、正確にLLCのレベル調整するので、それでもまだリザーバータンクの液面が減るのかを経過観察してくださいとお伝えしました。







ラジエター樹脂製アッパータンクが茶色く変色して斑点が出ていますね。
ラジエターキャップも同様に劣化変色し、斑点が出ています。


おそらくこの車両は長~い間、LLC等の冷却ラインのメンテナンスをしていないと感じました。


特にラジエターキャップがここまで変色させるには、6年以上キャップを使い続けているはず。

ラジエターキャップは地味な部品ですが、エンジン冷却の重要な仕事をしているので数年に1回は交換しましょう。

ラジエターリフレッシャーでLLC脈動圧送式で全量交換して、LLC再生強化剤を投入してエア抜き作業。

LLCレベル調整を行いました。


エアエレメントをチェックしてみると、フィルターが真っ黒。
中古車購入したそうなので、前オーナーからの整備が不足しているようです。


スロットルボディを清掃初期化しました。


ディーラーさんから指摘されたオイル漏れ。

以前のオーナー所有時にパワステポンプからのオイル漏れを修理し、その後漏れたオイルの清掃洗浄が不十分だったようです。

それがエンジン下部に流れてきた。
(オイルを洗い流して清掃し、様子を見る事に)







もう一つの漏れを調べるとサブフレームにあるステアリングギアボックス自体からのP/Sフルード漏れ。  こちらはリビルト品で交換します。





エンジンマウント・スタビライザーブッシュ・リンクロッドも交換します。

エンジンマウント左右と上部にあるチッピングロッドとミッションマウントを交換。   外してみるとゴムブッシュはバックリ破断していました。


スタビはリンクロッドのブーツが破れているので、これでは車検不合格ですので交換します。



・LLC冷却水が減る
そもそも正確にレベル調整をしていたのか?それでも減るのか??


・エンジンオイル漏れ??
まずは上から順番に洗浄清掃し、それで走行してどこから漏れてくるのかを調べる。


パワステギアボックスのように明確にフルード漏れしていれば部品交換ですが、そうでない場合はじっくり観察してから整備する方が無駄が無いですよとお伝えしました。


次回ブログも引き続きレガシィBLEのリフレッシュプランを紹介しますね。


サスペンションやドライブシャフト、ブレーキにマルチサーブと、普段整備しない箇所を中心に紹介しますね。

それでは後編ブログもお楽しみに!!
HAPPY CAR LIFE!!