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大阪府からレクサスIS-F ATF完全圧送式交換 forNUTEC NC-65! デフ・LLC・スロットルもメンテナンス。

本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越ししただきありがとうございます。


今回作業するのはレクサスIS-F USE20 平成21年式 走行距離3万キロ

依頼内容
・ATF完全圧送式交換 ニューテックNC-65
・デフオイル交換 ニューテックNC-70
・スロットルボディ清掃初期化
・LLC圧送式交換

朝9時半入庫で当日夕方納車で予約を承りました。


来店していただいて、まずは問診。
ATF交換の作業前に説明をさせていただきます。


お預かりをして試運転。
リフトアップをしてATFの状態をチェックします。


走行距離は少ないですが年数が経過しいます。

オイルパンを脱着洗浄して、ストレーナーも交換しますね。



オイルパン磁石の鉄粉も除去して、洗浄後にガスケットを交換し組立。
ストレーナーも同時交換です。


ATFを補充し完全暖機。


ATFチェンジャー(トルコン太郎)を接続し、ATF交換の準備が整いました。


いきなり本命ATFで交換はせずに、まずはプレ洗浄を行います。
プレ洗浄に使用するフルードは『ニューテックNC-RFリンシングフルード』


弊社が企画してニューテックさんに開発していただいたスペシャルリンシングフルード。    (洗浄力の強いフラッシングではなく、リンシングフルードで依頼しました。)




NC-RFでAT内部をキレイにしてから、本命ATFで交換した方が交換効率も良く、経済的なんですよ。



ほぼ無色透明のNC-RF リンシングフルード

弊社の年間ATF交換作業数は日本でもトップクラスでしょう。
プレ洗浄に使うNC-RFはスグに無くなるので、200Lドラム 5本の1000Lでオーダーしています。



各AT/CVTに適合する本命ATFを在庫しながら、プレ洗浄用のフルードを1000L単位で在庫している整備工場はなかなか無いと思いますよ~。


ドラム5本を発注してもスグに無くなってしまいますね。







それではNC-RFでプレ洗浄を行いますね。

プレ洗浄後にはクリーナーモニターの金属メッシュが見えるほど、キレイになりましたね。



このあと15分ほどのアイドリングタイム。
次は本命ATFでもう一度圧送式交換を行います。

ニューテック『NC-65』
全化学合成ハイパフォーマンスATF (エステル系)

NUTEC史上最高峰ATF
極薄で強靭な油膜性能は、ローフリクション・ハイパフォーマンス。
おそらく市販ATFでは最強レベルの油膜性能。




耐熱性が高い全化学合成基油を贅沢に配合していますので、サーキット走行はもちろん、ストリート走行レベルの負荷ではなかなか劣化しない。

結果的には高い油膜性能が、長く維持出来てATFのロングライフ化になります。



NC-65でもう一度圧送式交換をしますね。


ほぼ完璧に入れ替わりましたね。
ここまでキレイになれば次回交換推奨距離は約6万キロ。


ATFクーラーを洗浄して、規定温度でレベル調整を行いました。



ニューテックNC-65 & NC-RFでのATF交換を指名されるユーザーさんが多いですね。  弊社でも7割以上の方はこのコンビでオーダーされています。

デフオイル交換もニューテック『NC-70』

75W90 LSD対応 全化学合成ギアオイル(エステル系)







スロットルボディ清掃初期化。

スロットルボディは走行すると僅かにカーボン(煤)がバルブ部に付着します。
その付着が増えてくるとアイドリングが乱れてフラフラしますよ~。

AC作動時のON・OFFやエンジン始動時も安定しないので、定期的にスロットルボディは清掃し初期化する事をお勧めしています。


WAKO’Sスロットルバルブクリーナーでバルブに付着したカーボンを洗浄しました。  初期化作業も行いリセット。






エンジン冷却水のLLC圧送式交換。

ラジエターリフレッシャーを冷却ラインに接続。
エンジン・ラジエター・ヒーターコア全てのLLCを脈動圧送式でろ過再生します。


LLCは交換しづらいので専用機器でクリーニングしながら、全量入れ替えしています。

LLC交換後にはエア抜き作業とLLC再生強化剤を投入。


防錆消泡性能を強化して、スーパーLLC同等の性能に回復させます。



作業が終わり、最終チェックと試運転。
無事夕方には納車が出来ました。


納車引取時には作業中の画像を見ながら、説明をさせていただいています。
質問等があればどうぞご遠慮なく。

希望が有れば画像のコピーはお渡ししています。



ATF交換はATの不具合が発生してから行う作業ではありません。
そうなる前に行う予防整備です。


弊社では純正同等のエントリーATFから、ハイパフォーマンスATFまで用意しています。

ATFはエンジンオイルのように頻繁に交換するオイル(フルード)ではないので、1度の交換機会に良いオイルを長く使用した方が、結果的にはロングライフになり経済的です!とアナウンスしています。


レクサスのATF交換の御見積・ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしています。

必要事項を記入していただいて送信ください。
数日以内に返信をさせて頂きます。


どうぞ宜しくお願い致します。




愛知県からハイエースKDH201 マルチサーブ後編。   インジェクター・ターボチャージャー・DPFをシステム洗浄!!エンジン警告灯 DPF再生が終わらない。

愛知県からお越しいただいたトヨタ ハイエースKDH201 1KD-FTV 平成22年式

エンジン・DPF不調で入庫していただきました。







前回の前編ブログを簡単に説明すると・・・。

・エンジンの調子がイマイチ。
・DPFの再生燃焼も途中で終わる。

HP(お問い合わせフォーム)から相談をいただいて、入庫し作業開始。




エンジンのインテーク系・EGR系を分解してみると・・・・。


ディーゼルの煤堆積が酷すぎたので特殊洗浄をし、煤を除去しました。



それでもまだ一部残っているので、残留煤堆積をマルチサーブでケミカル洗浄。



ここまでは前回の前編ブログで紹介しましたね。
https://minato-motors.com/blog/?p=39646





今回の後編ブログはインジェクター・ターボチャージャーや、DPF等をシステム洗浄する様子を紹介します。



まずは『マルチサーブ インジェクター洗浄システム』


軽油を噴射ポンプで高温高圧にすると、必然的にスラッジが発生します。
(スラッジは黒い炭化物質で微細な汚れ。)




燃料が流れる経路(コモンレール・デリバリーパイプ・インジェクターニードル部)に汚れが付着します。



ディーゼルを通常使用すれば、必然的な汚れの堆積。
それが燃料噴射の弊害になり、燃焼状態が悪化する原因なのです。



ある程度の汚れで噴射状態が悪くなっても、ECUで燃料噴射量を増減制御しています。     ですがそれも限度があるんですよね。



またインジェクターの先端にある噴霧口に煤が堆積すると、スプレーパターンが乱れて、また燃焼状態が悪くなり、煤発生が増える。







その汚れや付着した煤をマルチサーブ専用ケミカル(ディーゼルシステムパージ)で除去する。


マルチサーブのIN・OUTホースをフューエルラインに接続。
マルチサーブからケミカルを送り込んで、エンジン始動。

(燃料タンク~フューエルフィルターの経路は使いません。)

フィルター以降の(サプライポンプ・コモンレール・デリバリーパイプ・インジェクター・燃焼室)をケミカル洗浄します。





約70分ほど掛けてゆっくり確実にフューエルラインを洗浄工程。
(その間はアイドリング状態です。)






次はターボチャージャーのフィンを洗浄。
排気ガス(煤)が直撃するターボに付着するカーボン(煤)を除去洗浄します。

ターボフィンにまで届く特殊ケミカルを注入します。



インジェクター同様に約70分掛けてシステム洗浄完了。








次は本命のDPFシステム洗浄。

DPF(DPR)が不調だから、いきなりDPF洗浄をしても意味が無い。
吸気上流~排気下流への一連の流れを理解し、リセットしないとダメなんですよね。


(クリーンディーゼルの整備は、遠回りが実は近道なんです。)




DPFクリーナー1000mlをマルチサーブに投入。



DPFに繋がるパイプにマルチサーブのホースを接続。

DPF洗浄の準備が出来たので作業スタート。



DPFを強力洗浄していきます。


一液目のDPFクリーナーを泡状注入が終われば、2液目のDPFフラッシュを投入。




DPFフラッシュ投入後に、エンジン回転数を上昇させる。
排気温度を上げ、洗浄効果を促進・活性化。



暫くすると排圧でマフラーから、汚れた泡が大量に出てきます。



泡状の廃液と猛烈な異臭・白煙がマフラーから出てきますが、飛散しないようにマフラーに回収装置を接続し、廃液の色などもクリアパイプから確認。


工場の外に廃液を撒き散らすのは、ビジュアル的にも美しくない。
またプロの仕事として良くないでしょう。



弊社では白煙・異臭・廃液がモクモクと出てくる作業は、自社開発した排気回収装置で環境対応しています。


回収装置は非公開。
住宅密集地で営業していますので、このような装置が必要なんですよね。
(そうじゃなくても、廃液垂れ流しはダメです。)



全ての作業が完了し、試運転。

DPF強制燃焼・燃料噴射量再学習・各部リセットなども行います。



スキャンツールを接続。
ECUのライブデータ 数値を再確認。

センサー数値や各アクチェーター数値をビフォーアフターで比較。


良好な数値を確認して、無事納車となりました。




納車時にはアフターケミカルをお渡ししています。
(後日給油時に燃料タンクに注入してください。)
マルチサーブで即効的に、アフターケミカルで遅効的に汚れを除去しています。







納車数週間後にユーザーさんからメールをいただきました。
長文でレビューいただいたので、一部公開しますね。



・悩んでいたところで相談して、事前説明が分かりやすかった。
メリットや注意点も納得の上で依頼できた。

・納車時の説明で画像を見ると、ビフォーアフターの綺麗さに納得した。

・今まで当たり前に感じていた異音や緩い加速感が無くなり、本来の性能に戻った。

・DPFの自動再生の自然に始まり、終了すれば何事もなく終わる。
再生途中で止まる事もない。

・燃費を気にする運転をしなくても、今までに比べてかなり燃費が改善した。



こんな感じのメールレビューを頂戴しました。



DPF(DPR)の警告灯が点灯したら、DPFだけの問題ではない場合が多い。

そもそもエンジン燃焼状態が悪いと、煤が多く発生し各部に悪影響がある。
今回の前編・後編ブログでアナウンス出来たと思います。


(結局ぜ~んぶ、煤が悪い)(それがどこに堆積するか)
簡単に言えばこうなんでしょう。




ハイエース ディーゼルへのマルチサーブの御見積・ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしています。https://minato-motors.com/contact/


必要事項を記入してもらえれば、後日メールにて案内をさせていただきます。


それではHAPPY CAR LIFE!!




愛知県からハイエースKDH201 マルチサーブ前編。   ディーゼルインテーク煤堆積完全除去。  時々警告灯点灯。  DPF(DPR)再生が途中で止まる!!

愛知県からお越しいただいたのはトヨタ ハイエース KDH201 1KD-FTV 平成22年式

HP(お問い合わせフォーム)からご相談がありました。




・エンジンのフケは問題なく感じる??が、DPF(DPR)再生が途中で止まる。

・エンジン警告灯が点灯する時が時々ある。

・今まで定期的なメンテナンスをしてきたが、DPFやインテークの煤に対しては現状が分からない。

・今後も定期メンテナンスをして、出来れば長く乗りたい。




相談内容はこんな感じでいただきました。

オーナーさんはクリーンディーゼル関係のメンテナンスをどうすれば良いのかが分からず、悩んでいたそうで弊社のブログを見て相談されました。




・DPF(DPR)の警告灯が点灯していれば、DPFだけを修理すれば良いのか?

・エンジンの警告灯が点灯すれば、エンジンだけが悪いのか??



今回の整備ブログ2部を最後まで閲覧していただければ、整備の現場で何が起きているのかが分かると思います。







・入庫後に問診と作業説明。
マルチサーブとはどんな作業なのか?を作業前に説明します。


・試運転とライブデータチェック&保存
スキャンツールを接続し、各センサーやアクチェーター等の数値をチェックし保存。


試運転をしてアナログ的な感性で状態をチェック。
スキャンツールを使いデジタル的なアプローチで点検。





まずは『マルチサーブ インテークカーボン洗浄システム』から始めます。


狭いエンジンルームに詰め込まれた1KD-FTVディーゼルエンジン。
年式が変れば同じ1KD系でも、各装着部品が複雑になっていきます。



慣れた手順で『第一段階』を分解していきます。







吸気シャッターバルブ・インテークダクト・EGRバルブ・水冷EGRクーラー

煤堆積が酷い状態ですね。
特にEGRバルブにこんな堆積があると空気が吸えないですよ。








外した部品にはアクチェーター(ダイアフラム・バキュームS/W)
それらの作動テストで良否判定。 壊れていれば交換や修理をしています。





この時点で煤堆積が酷くなければ、第一段階で外した吸気シャッターバルブ・EGRバルブ等を洗浄して組み立て。

マルチサーブのケミカル洗浄工程に移行します。







ですがここまで吸気上流が酷いと、当然吸気下流も酷いはず・・・。

EGRバルブを外し、インテークマニホールドの入り口を覗く・・・。

インテークマニホールドの中も煤堆積が酷い場合は、第二段階の分解に移行。





『第二段階』
インテークマニホールドを分解。
エンジンヘッドのインテークポートの確認。





インテークマニホールドの入り口は煤でゴボゴボ。
出口のスワールコントロールバルブも酷い状態。





エンジンヘッド側のインテークポートをチェック・



インテークポート内径は煤で狭くなり、奥にあるインテークバルブは見えない・・・。




(ディーゼルエンジンは空気を吸ってナンボ)のエンジン。

こんな状態でもハイエースは走る事が出来る。
ですがどう考えても燃費・加速などは劣悪だと思います。



10万キロ以上走行して、新車時のコンディションを覚えている方は少ない。
警告灯点灯などが無ければ、人間の感覚などは曖昧では?



(距離も走っているし?こんなモノかなぁ~)と思っていませんか。






特殊洗浄機と超音波洗浄機でキレイにしました。

ディーラーさんや普通の整備工場なら恐らく部品交換でしょう。
ですが弊社はいろんな種類の洗浄装置を導入していますので、完璧に洗浄再生が可能です。



・洗浄再生が出来れば、高額な部品代が必要が無い。
・ガスケット・ゴムホース等の安価な部品のみ新品交換。






もう一度アクチェーターの作動を確認し、新品ガスケットで組立。







ではエンジンヘッド側はどうなったか??



特殊装置と手作業でポート内の煤除去。
それでも奥には硬化した煤が残っていますね。






本来であればインテークポートの煤はDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)のドライアイス洗浄で完全除去したい・・・。


ですがエンジンが室内にあるハイエースでは、マツダCX-5や三菱デリカD5のようにドライアイス洗浄をすると、室内に煤が飛び散って汚してしまう。
https://minato-motors.com/blog/?p=39487

またエンジンルームも狭いので、ドライアイス洗浄のDSCノズルが入らない。



なので手作業である程度煤を除去するに留めています。



組立完了。
エンジン始動・完全暖機。



これだけだとエンジンポート内の煤は取り切れていない。
違う不具合があった場合は、その煤残留が原因の懸念も残る。



そこで次に行うのがマルチサーブのケミカル洗浄。






欧州から導入したマルチサーブ。

ガソリン・ディーゼルのインテーク・インジェクター・ターボチャージャー・DPF等をケミカルの洗浄効果でシステム洗浄が可能。



このような特殊なエンジン整備機器は日本製はあまり無い。
世界中に販売しないと開発費が回収できないので、市場規模のデカい欧州や米国の方が少し先を進んでいます。



アトマイザーコーン(噴霧器)をインテークダクトに接続。



・30秒に1回噴霧のペースでエアインテーククリーナーを噴霧し吸気に導入。

・吸気流に乗ってエンジン奥までダイレクトにケミカルが届く。

・ケミカルが固着した煤に吸着する。

・塊の煤の結束を緩めて、粒子状の煤に解れる。

・金属から少しずつ離れた煤粒子が、チョットずつ燃焼室で燃えて消滅。




約2時間ほど掛けてゆっくり洗浄工程を行います。






・一切インテークを分解せず、煤堆積の状況も確認せず。
・アクチェーターやバルブの作動テストもしない。
・煤の堆積も酷い状態。

分解無しでいきなりケミカル洗浄をしても意味無いです。



今回のように分解洗浄して、各装置の作動をチェックし、煤もある程度除去しないと、高価なケミカル剤1本だけでキレイに出来ないのですよね。





これで『マルチサーブ インテークカーボン洗浄システム』が完了。



ハイエースのディーゼルエンジンや排気系等のDPF(DPR)が悪い場合でも、整備するのはインテークから。


インテークから空気が流入し、燃料噴射で高温燃焼。
排気ガスが下流のDPFやマフラーに流れる。

上流から下流へクリアにしていかないと、故障原因には辿り着かない。




(警告灯点灯)や(再生完了しない)など、DPF(DPR)だけが悪いわけではないのです。  まずはエンジンが正常かを確かめる(リセットする)必要があるのですよ。




次回ブログでも引き続き、愛知県ハイエースKDH201のマルチサーブ洗浄システムを紹介します。

インジェクター・ターボ洗浄システム・DPF洗浄システムを紹介しますね~。
それではお楽しみ!!




大阪府からハイエースKDH201 ディーゼル白煙・黒煙・加速不良 後編!! DPFとターボをマルチサーブでシステム洗浄。

前回ブログで紹介したハイエースKDH201 平成23年式 走行距離21万キロ


エンジン不調でマルチサーブの依頼を承りました。

・運送会社の営業車
・白煙があり、加速時には黒煙が出る。
・近々の車検はなんとか合格で、次回は難しいと言われたそうです。


ディーラーさんでは白煙・黒煙の解消にはDPF交換を提案され、費用は50万円。
どうもディーラー説明が腑に落ちないので、ネット検索。



ミナト自動車にメール相談され、マルチサーブの必要性を説明させていただきました。





昔のような単純なディーゼルエンジンではなく、環境対策がされたクリーンディーゼルは様々な装置が装着されています。




前回ブログではインテーク系統に堆積する煤を完全除去洗浄する(マルチサーブ インテークカーボン洗浄システム)を施工。https://minato-motors.com/blog/?p=39365



EGRを積極的に導入しているクリーンディーゼルは、どうしても煤が溜まるのですね。


クリーンディーゼルのエンジン不具合は上流から下流へ処置をする。
吸気からクリアにし、インジェクターを洗浄して、下流のターボやDPFへと順番に。

結果的にそれが解決への早道なのです。







次はDPFとターボチャージャーのシステム洗浄を行います。

マルチサーブ DPF洗浄システム

DPFクリーナー1000ml
DPFフラッシュ1000ml

こちらを使用してDPFの内部洗浄を行いますね。



DPFに繋がるパイプにマルチサーブのホースを接続。




1液目のDPFクリーナーをマルチサーブに投入。




スタートボタンを押して、洗浄スタート。
液晶画面の指示通りに作業を進めます。



泡状のDPFクリーナーを注入。
15分間のインターバルタイム。


エンジン始動し5分待機。


DPF全体にケミカルを浸透させます。



2液目DPFフラッシュをマルチサーブに投入。




エンジン回転数を上げて排圧と温度を高め、洗浄効果を活性化。



エンジン回転数を上げてしばらくすると、洗浄液の廃液がドバドバ出てきます。


弊社では廃液等を回収する装置を製作。
一部経路をクリアパイプにしており、廃液の色を確認出来るようにしています。


DPFのコンディションによって廃液の色も濃さも変わり、今回は濃いグレー色の廃液が大量に出てきました。





廃液をある程度出し切って、DPFを強制燃焼。
猛烈な白煙と異臭が出てきますので、これらも回収装置でキャッチします。






次はインジェクター&ターボチャージャー洗浄システム。


今回入庫したハイエースKDH201は運送会社様の営業車。

自社の所有するトラック用にディーゼルインジェクター洗浄装置を導入しているそうです。(マルチサーブではないですがハイエースにも施工済み。)



トラックを50台・100台以上所有している運送会社さんは、インジェクターやDPFの定期洗浄を理解されている会社が多いそうです。


マルチサーブの営業さんに聞くと、マルチサーブ機器の購入が多いのは(圧倒的に大型トラックの整備工場か、トラックを所有している会社です)と。



インジェクターやDPF洗浄などはメーカーやディーラーで行うと高額になる。   であるならマルチサーブのような機械ごと購入して自社で整備した方がトータルで安価だと判断されるようです。




それに対して乗用車のディーゼルメンテナンスはインジェクター・DPFともに認知度が低い。   弊社では積極的にアナウンスしていきたいと思います。

という訳で通常はセットで施工しているインジェクター&ターボチャージャー洗浄を、ターボチャージャー洗浄のみ今回は施工します。



フューエルラインにマルチサーブのホースを接続。
ディーゼルターボセーブ1000mlをマルチサーブに投入。


排気ガスに含まれる煤がダイレクトに流入するターボタービンに専用ケミカル剤が届くように専用設定されています。


エンジンを掛けながら、作業時間は60分ほど。
ゆっくり確実に洗浄していきますね。



フューエルフィルターの交換歴が不明だったので、フィルターも依頼されました。



エアエレメントも汚れが酷いので交換。
吸気抵抗が過大になると燃費も落ちますよ~。



スキャンツールを接続し、最後に試運転。


ダイアグコードやライブデータ数値を確認し、異常な数値を出ていないかを確認。




センサー数値がどのような増減をし、どのように変化するのかを見極める必要。

数値の見極めは企業秘密。
ハイエース数十台も施工した過去データを蓄積し、良否判断をしています。







ハイエースのディーゼルエンジン不調は、ただ単純に煤を清掃洗浄すればOKではありません。   煤清掃洗浄しても、センサーや装置自体が異常なら不具合は出る。


また煤堆積が原因となり、センサーや各装置を故障させる場合もある。



ブログではお見せできる部分だけ公開し、(入庫時の異常を示したダイアグコード)や(故障し交換した部品)などはオーナーさんにはお見せしますが、ブログでは非公開にしています。 


ダイアグコードも無くなり、無事納車となりました。
これで白煙・黒煙は出ないし、次回車検も問題ないでしょう。





本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。


ハイエース ディーゼルへのマルチサーブのご相談はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしています。https://minato-motors.com/contact/

警告灯が点灯している場合は(お近くの整備工場さんでダイアグコードを調べてもらってください。(アルファベットPから始まる数字)


必要事項を記入していただいて、ダイアグコード(エラーコード)と症状を教えていただけると助かります。


どうぞ宜しくお願い致します。


大阪府からハイエースKDH201 ディーゼル白煙・黒煙・加速不良 前編。 マルチサーブでインテーク煤除去・インジェクター&DPF洗浄。

関西・中部地方や中国・四国地方からハイエース ディーゼルのエンジン不調への依頼が多いですね。


KD系・GD系のディーゼルエンジンは頑丈ですが、15万キロを超えてくると徐々に不具合が表面化してきます。

(マフラーから出る白煙や黒煙、加速不良にエンジン振動などなど)





今回地元大阪府から入庫したのはハイエース KDH201 H23年式 走行距離20万キロ

クリーンディーゼルエンジンのマルチサーブを依頼されました。


HP(お問い合わせフォーム)から相談をいただいて予約入庫してもらいました。https://minato-motors.com/contact/




まずは問診と作業説明。

どのような時にどのような症状が出るのか?
過去の整備歴や不具合点をお聞きしています。


マルチサーブはディーゼルエンジンへの万能整備ではありません。

どんな不具合もマルチサーブで全て解決!!ではなく、施工する事によって順番に診断をし、本当の不具合箇所を見つけるのが目的。


順番に紹介しますね。


スキャンツールで警告灯のダイアグコードを確認しリセット。

ライブデータの数値を確認・保存して、現状の状態と不具合症状とを検証します。



つい最近地元ディーラーさんで車検整備。
黒煙が出ていますが何とか車検は通過しました。
次回は難しいかも??

と車検から帰ってきたそうです。

(車検の甘~い基準をクリアすれば、車検合格になります。)
(車検合格=次回車検まで快調に走れるではありません。)





その後の不具合が・・・。
・エンジン音が大きい。(加速時にはさらに酷い)
・白煙があり、加速時には黒煙が酷い。
・仕事で使用している。

弊社でも現状を確認し、まず最初に(マルチサーブ インテークカーボン洗浄システム)を行います。


狭いエンジンルームに埋め込まれたエンジンのインテーク系を分解します。


整備士ならこの画像だけで(インテーク分解するの嫌だな~)と思うでしょう。
上から横から下からアクセスして、分解するのは結構大変なんです。

やっと水冷式EGRクーラー全体が見えてきました。

・フューエルパイプ
・バキュームパイプ
・各バルブ類 各スイッチ類
ギッシリ部品が装着していますが、順番に分解していきます。



水冷式EGRは内部経路が煤で詰まりそう。


特殊洗浄機と超音波洗浄機で内部を洗浄してリセットしますね。




この時点でインテークマニホールドの入り口が見えます。
煤堆積が酷くない場合は、洗浄したEGRクーラーや各バルブを組み立てて、後で紹介するマルチサーブのインテーク洗浄に移行します。

インテークカーボン洗浄の基本料金では、ここまで分解します。






ですが今回は煤堆積が酷いのでインテークマニホールドも分解し、エンジンヘッドのポート内まで確認し洗浄します。 (ここからの分解洗浄は別途オプションです。)

2分割のインテークマニホールド。
外すとスワールコントロールバルブが見えてきました。


バルブのシャフトを手で動かそうとするが、動かない。
バルブシャフトが煤堆積で固着していますね。



これでは丸いバルブが開閉せず、低回転時のトルクが薄くなり、パワーも出ない。


4気筒8ポートを確認。

やはり煤が堆積してポート内径が細くなっていますね。
そうすると吸気に抵抗が掛かり、燃焼室への空気充填率が低下します。



(入るはずの空気量)と(実際入る空気量)に誤差が出てくるので、エンジンパフォーマンスが低下するのですね。



・スワールコントロールバルブ
・水冷式EGRバルブ
・エレクトリックEGRバルブ

これらはECUからの指示信号で開閉制御しています。



ECUが指示を出して実際に開閉してなくても(そのバルブは動かない!不良だ!)というエラーコードは出ない場合があります。 (そこまで自動車の自己診断機能は優秀じゃない。)


その代わりに全然違うところで不具合が発生したり、違う個所のダイアグコードが出たり、訳の分からない症状が出たりするのです。



自動車整備の故障診断って大変なんですよね。



エンジン警告灯はあくまでも不具合のサインで、故障個所をズバリと示してくれない場合が多いのです。


各部品を洗浄して開閉テスト。
ペコペコ丸いバルブが開閉しています。


仮設スイッチング装置で疑似信号を送り、開閉するかを確認。




ただ単に洗浄するだけではダメ。
各装置が動くのかを地道に調べるのが、クリーンディーゼルの整備には必要なのです。

外した部品は完璧に洗浄しました。
新品同様になりましたね。






次はエンジンヘッド・インテークポート内の洗浄。

本来ならDSCで簡単除去出来るのですが・・・。




ハイエースはエンジンルームが狭く、DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)が出来ないので、ドライイアス洗浄以外の方法で煤を除去しました。


地道にポート内の煤を除去しますね。

ドライアイス洗浄が出来れば100%キレイになりますが、そうでないと10%ぐらいは煤が残ります。




そこで登場するのがマルチサーブのインテーク洗浄。
マルチサーブのケミカル剤で煤を洗い流します。





煤で詰まりかけだった水冷EGRクーラーもキレイになりました。


新品ガスケットで組立。

インテーク・EGR系部品の組み立てが終われば、LLCを補充しエンジン暖機。
暖気が終わればマルチサーブの洗浄作業に移行。





堆積した煤を除去せずに、いきなりマルチサーブ洗浄を行っても効果が薄い。  (高額なケミカル剤の使用本数を増やせば良いのですが、費用が高額になりすぎる。)


地道に手作業である程度煤を除去してから、ケミカル洗浄する方が圧倒的に洗浄効果は高く、しかも安価。




マルチサーブのアトマイザーコーン(噴霧器)をインテークの吸気シャッターバルブに接続。

霧状に噴霧した(ディーゼルインテーククリーナ 1000ml)を吸気経路に送ります。


30秒で1回噴霧を繰り返し。
霧状になったケミカル剤が、吸気の流れに乗ってドンドン燃焼室まで届く。


インテークポートまでは完璧にキレイなので、奥にあるインテークバルブ傘部や燃焼室にある煤にダイレクトでケミカルが吸着します。


ケミカル剤で硬い煤粒子を分解するのは無理。
そうではなく煤粒子の結束を緩めて、金属から剥離させるだけ。


ゆっくりジワジワ時間を掛けて、結束が緩んだ煤粒子が吸気の流れに乗って燃焼室へ。


煤粒子とケミカルは、高温燃焼。
約2時間ほどエンジンを掛けながら、取り残した煤堆積をキレイにしますね。





洗浄中は猛烈な異臭がマフラーから出ますので、排煙回収装置を作動させながら作業しています。



1000mlのケミカルが無くなれば作業完了。
インテークの部品を組み立てて、エンジン状態をチェック。

各部リセット&再学習を実施。


これが弊社の(マルチサーブ インテークカーボン洗浄システム)です。


次回ブログでも引き続きハイエースKDH201のマルチサーブを紹介します。

ターボやDPFなどもマルチサーブ洗浄しますので宜しくお願い致します。
それではHAPPY CAR LIFE!!