愛知県からハイエースKDH201 マルチサーブ後編。 インジェクター・ターボチャージャー・DPFをシステム洗浄!!エンジン警告灯 DPF再生が終わらない。
愛知県からお越しいただいたトヨタ ハイエースKDH201 1KD-FTV 平成22年式
エンジン・DPF不調で入庫していただきました。
前回の前編ブログを簡単に説明すると・・・。

・エンジンの調子がイマイチ。
・DPFの再生燃焼も途中で終わる。
HP(お問い合わせフォーム)から相談をいただいて、入庫し作業開始。
エンジンのインテーク系・EGR系を分解してみると・・・・。










ディーゼルの煤堆積が酷すぎたので特殊洗浄をし、煤を除去しました。
それでもまだ一部残っているので、残留煤堆積をマルチサーブでケミカル洗浄。




ここまでは前回の前編ブログで紹介しましたね。
https://minato-motors.com/blog/?p=39646
今回の後編ブログはインジェクター・ターボチャージャーや、DPF等をシステム洗浄する様子を紹介します。


まずは『マルチサーブ インジェクター洗浄システム』
軽油を噴射ポンプで高温高圧にすると、必然的にスラッジが発生します。
(スラッジは黒い炭化物質で微細な汚れ。)
燃料が流れる経路(コモンレール・デリバリーパイプ・インジェクターニードル部)に汚れが付着します。
ディーゼルを通常使用すれば、必然的な汚れの堆積。
それが燃料噴射の弊害になり、燃焼状態が悪化する原因なのです。

ある程度の汚れで噴射状態が悪くなっても、ECUで燃料噴射量を増減制御しています。 ですがそれも限度があるんですよね。
またインジェクターの先端にある噴霧口に煤が堆積すると、スプレーパターンが乱れて、また燃焼状態が悪くなり、煤発生が増える。
その汚れや付着した煤をマルチサーブ専用ケミカル(ディーゼルシステムパージ)で除去する。

マルチサーブのIN・OUTホースをフューエルラインに接続。
マルチサーブからケミカルを送り込んで、エンジン始動。
(燃料タンク~フューエルフィルターの経路は使いません。)
フィルター以降の(サプライポンプ・コモンレール・デリバリーパイプ・インジェクター・燃焼室)をケミカル洗浄します。
約70分ほど掛けてゆっくり確実にフューエルラインを洗浄工程。
(その間はアイドリング状態です。)




次はターボチャージャーのフィンを洗浄。
排気ガス(煤)が直撃するターボに付着するカーボン(煤)を除去洗浄します。
ターボフィンにまで届く特殊ケミカルを注入します。






インジェクター同様に約70分掛けてシステム洗浄完了。
次は本命のDPFシステム洗浄。
DPF(DPR)が不調だから、いきなりDPF洗浄をしても意味が無い。
吸気上流~排気下流への一連の流れを理解し、リセットしないとダメなんですよね。
(クリーンディーゼルの整備は、遠回りが実は近道なんです。)





DPFクリーナー1000mlをマルチサーブに投入。
DPFに繋がるパイプにマルチサーブのホースを接続。

DPF洗浄の準備が出来たので作業スタート。
DPFを強力洗浄していきます。







一液目のDPFクリーナーを泡状注入が終われば、2液目のDPFフラッシュを投入。






DPFフラッシュ投入後に、エンジン回転数を上昇させる。
排気温度を上げ、洗浄効果を促進・活性化。
暫くすると排圧でマフラーから、汚れた泡が大量に出てきます。

泡状の廃液と猛烈な異臭・白煙がマフラーから出てきますが、飛散しないようにマフラーに回収装置を接続し、廃液の色などもクリアパイプから確認。
工場の外に廃液を撒き散らすのは、ビジュアル的にも美しくない。
またプロの仕事として良くないでしょう。
弊社では白煙・異臭・廃液がモクモクと出てくる作業は、自社開発した排気回収装置で環境対応しています。
回収装置は非公開。
住宅密集地で営業していますので、このような装置が必要なんですよね。
(そうじゃなくても、廃液垂れ流しはダメです。)

全ての作業が完了し、試運転。
DPF強制燃焼・燃料噴射量再学習・各部リセットなども行います。





スキャンツールを接続。
ECUのライブデータ 数値を再確認。
センサー数値や各アクチェーター数値をビフォーアフターで比較。
良好な数値を確認して、無事納車となりました。
納車時にはアフターケミカルをお渡ししています。
(後日給油時に燃料タンクに注入してください。)
マルチサーブで即効的に、アフターケミカルで遅効的に汚れを除去しています。



納車数週間後にユーザーさんからメールをいただきました。
長文でレビューいただいたので、一部公開しますね。
・悩んでいたところで相談して、事前説明が分かりやすかった。
メリットや注意点も納得の上で依頼できた。
・納車時の説明で画像を見ると、ビフォーアフターの綺麗さに納得した。
・今まで当たり前に感じていた異音や緩い加速感が無くなり、本来の性能に戻った。
・DPFの自動再生の自然に始まり、終了すれば何事もなく終わる。
再生途中で止まる事もない。
・燃費を気にする運転をしなくても、今までに比べてかなり燃費が改善した。
こんな感じのメールレビューを頂戴しました。
DPF(DPR)の警告灯が点灯したら、DPFだけの問題ではない場合が多い。
そもそもエンジン燃焼状態が悪いと、煤が多く発生し各部に悪影響がある。
今回の前編・後編ブログでアナウンス出来たと思います。
(結局ぜ~んぶ、煤が悪い)(それがどこに堆積するか)
簡単に言えばこうなんでしょう。

ハイエース ディーゼルへのマルチサーブの御見積・ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしています。https://minato-motors.com/contact/
必要事項を記入してもらえれば、後日メールにて案内をさせていただきます。
それではHAPPY CAR LIFE!!