大阪府からハイエースKDH201 ディーゼル白煙・黒煙・加速不良 後編!! DPFとターボをマルチサーブでシステム洗浄。
前回ブログで紹介したハイエースKDH201 平成23年式 走行距離21万キロ
エンジン不調でマルチサーブの依頼を承りました。
・運送会社の営業車
・白煙があり、加速時には黒煙が出る。
・近々の車検はなんとか合格で、次回は難しいと言われたそうです。
ディーラーさんでは白煙・黒煙の解消にはDPF交換を提案され、費用は50万円。
どうもディーラー説明が腑に落ちないので、ネット検索。
ミナト自動車にメール相談され、マルチサーブの必要性を説明させていただきました。

昔のような単純なディーゼルエンジンではなく、環境対策がされたクリーンディーゼルは様々な装置が装着されています。
前回ブログではインテーク系統に堆積する煤を完全除去洗浄する(マルチサーブ インテークカーボン洗浄システム)を施工。https://minato-motors.com/blog/?p=39365
EGRを積極的に導入しているクリーンディーゼルは、どうしても煤が溜まるのですね。

クリーンディーゼルのエンジン不具合は上流から下流へ処置をする。
吸気からクリアにし、インジェクターを洗浄して、下流のターボやDPFへと順番に。
結果的にそれが解決への早道なのです。
次はDPFとターボチャージャーのシステム洗浄を行います。


マルチサーブ DPF洗浄システム
DPFクリーナー1000ml
DPFフラッシュ1000ml
こちらを使用してDPFの内部洗浄を行いますね。

DPFに繋がるパイプにマルチサーブのホースを接続。





1液目のDPFクリーナーをマルチサーブに投入。



スタートボタンを押して、洗浄スタート。
液晶画面の指示通りに作業を進めます。
泡状のDPFクリーナーを注入。
15分間のインターバルタイム。



エンジン始動し5分待機。
DPF全体にケミカルを浸透させます。




2液目DPFフラッシュをマルチサーブに投入。


エンジン回転数を上げて排圧と温度を高め、洗浄効果を活性化。

エンジン回転数を上げてしばらくすると、洗浄液の廃液がドバドバ出てきます。
弊社では廃液等を回収する装置を製作。
一部経路をクリアパイプにしており、廃液の色を確認出来るようにしています。
DPFのコンディションによって廃液の色も濃さも変わり、今回は濃いグレー色の廃液が大量に出てきました。

廃液をある程度出し切って、DPFを強制燃焼。
猛烈な白煙と異臭が出てきますので、これらも回収装置でキャッチします。

次はインジェクター&ターボチャージャー洗浄システム。
今回入庫したハイエースKDH201は運送会社様の営業車。
自社の所有するトラック用にディーゼルインジェクター洗浄装置を導入しているそうです。(マルチサーブではないですがハイエースにも施工済み。)

トラックを50台・100台以上所有している運送会社さんは、インジェクターやDPFの定期洗浄を理解されている会社が多いそうです。
マルチサーブの営業さんに聞くと、マルチサーブ機器の購入が多いのは(圧倒的に大型トラックの整備工場か、トラックを所有している会社です)と。
インジェクターやDPF洗浄などはメーカーやディーラーで行うと高額になる。 であるならマルチサーブのような機械ごと購入して自社で整備した方がトータルで安価だと判断されるようです。
それに対して乗用車のディーゼルメンテナンスはインジェクター・DPFともに認知度が低い。 弊社では積極的にアナウンスしていきたいと思います。



という訳で通常はセットで施工しているインジェクター&ターボチャージャー洗浄を、ターボチャージャー洗浄のみ今回は施工します。
フューエルラインにマルチサーブのホースを接続。
ディーゼルターボセーブ1000mlをマルチサーブに投入。


排気ガスに含まれる煤がダイレクトに流入するターボタービンに専用ケミカル剤が届くように専用設定されています。
エンジンを掛けながら、作業時間は60分ほど。
ゆっくり確実に洗浄していきますね。

フューエルフィルターの交換歴が不明だったので、フィルターも依頼されました。




エアエレメントも汚れが酷いので交換。
吸気抵抗が過大になると燃費も落ちますよ~。

スキャンツールを接続し、最後に試運転。
ダイアグコードやライブデータ数値を確認し、異常な数値を出ていないかを確認。
センサー数値がどのような増減をし、どのように変化するのかを見極める必要。
数値の見極めは企業秘密。
ハイエース数十台も施工した過去データを蓄積し、良否判断をしています。
ハイエースのディーゼルエンジン不調は、ただ単純に煤を清掃洗浄すればOKではありません。 煤清掃洗浄しても、センサーや装置自体が異常なら不具合は出る。
また煤堆積が原因となり、センサーや各装置を故障させる場合もある。
ブログではお見せできる部分だけ公開し、(入庫時の異常を示したダイアグコード)や(故障し交換した部品)などはオーナーさんにはお見せしますが、ブログでは非公開にしています。

ダイアグコードも無くなり、無事納車となりました。
これで白煙・黒煙は出ないし、次回車検も問題ないでしょう。

本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。
ハイエース ディーゼルへのマルチサーブのご相談はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしています。https://minato-motors.com/contact/
警告灯が点灯している場合は(お近くの整備工場さんでダイアグコードを調べてもらってください。(アルファベットPから始まる数字)
必要事項を記入していただいて、ダイアグコード(エラーコード)と症状を教えていただけると助かります。
どうぞ宜しくお願い致します。