京都府 CX-5 KE2FW 9万5千km エンジンシステム異常ランプ点灯後にDPF異常の警告
本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。
今回のご紹介するのは、京都府からお越しいただいたのはマツダ CX-5 KE2FW 走行距離9万5千キロ
エンジンシステム異常ランプ点灯後にDPF異常の警告が点灯
問題解決できるショップを検索したところ、弊社に辿り着いたそうです。
全国各地からマツダSKY-Dのエンジンパフォーマンス低下・警告灯点灯等で、続々と入庫していただいています。
http://minato-motors.com/blog/?p=36094
今回のCX-5オーナーさんも皆さん同様に地元では問題が解決できないとの事で、弊社に相談され入庫する事になりました。

早速、試運転で加速フィーリングの確認。
スキャンツールでエラーコード及び各センサーのパラメータをチェックします。
エンジンライブデータの数値をモニタリング。
・どのセンサーがどのような数値を出しているか?
・こうすればセンサー数値がどのように変化するか?
・ゆっくり動くなのか?リニアに変動するのか?

もう何千台とスカイアクティブDの煤問題と向き合っていますと、試運転時の加速フィーリングや各センサーのパラメーターを見るだけで、およその不具合が見えてきます。
この時点で、明らかに加速が悪く、異常な数値を示しているセンサー値が確認できました。
恐らくこのセンサー数値が原因で不具合を起こしている様子。

DPFの警告も点灯していますので、センサーの不具合だけでなくインテークマニホールドの煤の蓄積も確認する必要が有ります。
DPF警告が点灯したからと言って、DPF本体に問題が有るとは限らないのが、
このスカイアクティブDを含むクリーンディーゼルの厄介な所です。
煤の蓄積だけなく、全体車両を見て考慮する必要が有ります。
煤だけをクリーニングすれば問題解決とはならない可能性もあると言う事です。

早速、リフトアップしてマニホールド関係のパーツを順番に分解していきます。









EGRバルブ等には少しの堆積が見受けられましたが、異常と言う程ではありませんでしたが、インテークポート最奥にあるインテークバルブのシャフト部に煤が堆積。
ポート内壁にも煤が堆積して、内径が狭くなっていますね。
バルブ傘部はカメラでは見えませんが、内部を観察すると分厚く煤塊が固着しています。

ただでさえ、狭く複雑な形状のインテークバルブ付近に煤が堆積すると
吸気経路が狭くなり、吸気時の流速は早くなるが、吸気充填量は逆に少なくなる。
結果的に必要な空気量(EGR含む)がシリンダに充填されず、エンジンパフォーマンスは低下。
走らないので必要以上にアクセルを踏み、更に煤が多く発生し悪循環。
インジェクターやDPFが汚れやすくなり、徐々に性能が低下。
また、吸気工程で抵抗が増しますので、ポンピングロスがのしかかる。
そして、経年劣化によるセンサーの数値のズレ等が重なります。
悪循環のループから抜け出すには、中途半端な作業をしても意味が無いんです。





ドライアイス洗浄機にドライアイスペレットを投入。
DSC専用ノズルとアダプターをセットして、軽くワンショットしてみます。

ドライアイスが直撃した箇所だけ、母材金属からキレイになりました。
複数ある自社開発のDSCノズルとアダプターを組み替えて、複雑な形状のポート内部を洗浄していきいます。


ポート入口から奥のバルブまで完璧にキレイになりましたね。
作業中は1気筒ずつ圧縮上死点にセットして、バルブは全閉でショットしています。
エンジン燃焼室には煤やドライアイスは侵入しませんので、安心してください。

クランクを回して全4気筒全て洗浄完了。
完璧にキレイになりました。

SKY-Dの煤が堆積する箇所は大きく分けて4パターン。
使用環境やメンテナンス状態で、堆積する箇所が変ります。
今回のCX-5の煤は、吸気シャッターバルブ周辺で煤が酷く経路が詰まっています。


吸気シャッターバルブとEGRが合流する、このポイントで非常に多くの堆積が有りました。
ここでも新気の流速と流量が絞られてしまうので、本来の性能を発揮するのは難しいでしょう。
エアーエレメントを長期に渡り交換せず、清掃で使用し続けている車両に多いパターンです。
PCV(Positive Crankcase Ventilationブローバイガスを吸気系へ還元させる機構)から大量にエンジンオイルが吸気側に還流されるのが、原因と思われます。






各パーツも洗浄が完了しましたので、純正ガスケットを使用して再組付していきます。



各パーツを完璧に元通りに組み上げ、冷却水を充填。
冷却水のエア抜き 圧力テスト ラジキャップ交換を実施。
各ECU学習値を初期化して再学習も行います。

最後にマル秘作業もゴニョゴニョして実施し、エラーコードも消えて作業は完了。
試運転をして、とりあえず納車となりました。
冒頭に述べたあるセンサーのの異常数値をオーナー様に説明し、後日ディーラー様にて、早期交換をアドバイスさせて頂きました。
これで、おそらく通常の状態に戻ると思います。
今回のCX-5は、あるセンサーの数値異常による空燃比の狂いが大量の煤を発生させ、DPF再生過多とインテークマニホールドの煤堆積を招いていたと思います。
幸い早期に弊社でDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)のご依頼いただいたので、DPF完全に詰まらせる事態にならずに済んだようです。
DPFが再生不能になると、高額な修理費を余儀なくされますから。

マツダ スカイアクティブDの煤堆積を調べると、YouTubeやネット検索で多くの動画やブログがヒットするでしょう。
それらの作業内容を見比べて吟味すると(これは大阪のミナト自動車に行くしかないな。)と皆さん結論されるようです。
来店された時にはユーザーさんとお話しする事が多いですが、弊社を選らばれる方は(よく調べているな~)といつも思います。
この業界は玉石混交で良否が見えずらいので、弊社では(ブログで)(文章で)作業内容をアナウンスするようにしています。
気になる方は弊社過去ブログのDSCやATF交換以外の作業も一緒に見てくださいね。

本日もミナト自動車ブログ日々是好日にお越しいただきありがとうございます。
おかげさまでDSCやマルチサーブ、ATF完全圧送式交換のご依頼で全国各地からお越しいただいています。 ありがとうございます。
・ATF/CVTF交換
http://minato-motors.com/blog/?cat=8
・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
http://minato-motors.com/blog/?cat=169
・マルチサーブ 洗浄システム
http://minato-motors.com/blog/?cat=270
・提案型整備リフレッシュプラン
http://minato-motors.com/blog/?cat=12
弊社はこの4点を中心に作業をお引き受けしていますので、御見積・ご予約のはHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。
それではHAPPY CAR LIFE!!