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千葉県から VOXY(再々リピート)ZRR70 初度H23/1月 21万6千Km  CVTF&マルチサーブ ガソリンエンジンのインジェクター洗浄!!



本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。



今回のご紹介するのは、
千葉県からお越し頂いた トヨタ VOXY ZRR70
初年度登録 H23年1月 走行距離20万6千km 
(前回16万5千km CVTF交換 前々回10万5千 リフレッシュプラン)
再々リピートでのご依頼です。



ご依頼いただいている内容は、

・CVTF完全圧送交換 for NUTEC ZZ51改 
・マルチサーブ インジェクター洗浄
・LLC圧送式交換
・カーエアコンリフレッシュα







日帰り作業にて、オイルパン脱着を伴うCVTF完全圧送交換に加え、複数のオプション作業を同時施工していきます。




作業点数が多いため、工程管理を行いながら無駄のない段取りで効率よく進めていきます。



まずはご入庫後に試運転を実施し、変速タイミングや変速ショックの有無、滑り感などCVTの基本コンディションを細かくチェックします。



今回の車両は20万6千km走行しており、これまでに弊社にて2回のCVTF交換を実施済みです。



その履歴もあり、走行距離を考慮してもシフトフィーリングに大きな劣化は見られず、現時点でのCVTコンディションは概ね良好な状態を維持していることが確認できました。







弊社ブログをご覧いただいている方の中には、走行距離が伸びた車両であっても、定期的にCVTF交換を行っている場合にどの程度コンディションが維持されているのか、気になる方もいらっしゃるかと思います。




また、日頃のお問い合わせにおいても、「CVTFは交換し続けることでどれくらい状態を保てるのか」といったご質問をいただく機会は少なくありません。



今回の車両は20万6千km走行しており、これまでに弊社で2回のCVTF交換を実施してきた履歴がありますが、そうしたメンテナンスの積み重ねによってどのような状態が維持されているのか、実際のフルードの劣化状況を確認していきます。





リフトアップして作業開始。





作業の初期工程として、まずはミッションケース周辺のオイル漏れチェックを実施します。


シール部やケースの接合部を中心に、滲みや漏れが発生していないかを丁寧に確認していきます。



点検の結果、オイル漏れおよび滲みは一切見受けられず、良好な状態が保たれていることを確認できましたので、このまま次の工程へと進めていきます。







走行距離20万6千km時点でのCVTFをサンプリングしました。



色味には使用に伴う変化が見られるものの、定期的な交換履歴もあり、著しい酸化や焼けによる黒変といった深刻な劣化は確認されませんでした。



走行距離を考慮するとコンディションは良好な部類にあり、メンテナンスの積み重ねによってフルード状態がしっかりと維持されていることが分かります。








オイルパンを取り外し、内部の状態を確認していきます。


底部に設置されているマグネットには鉄粉の付着がわずかに見られる程度で、目立った異常摩耗を示す量ではありませんでした。


また、磁性を持たない、摩耗粉やCVTFの熱劣化によって生成されたデポジット類の沈殿物も確認されず、内部コンディションは良好な状態が維持されていることが分かります。






走行距離が多い車両であっても、オーナー様の使用環境や走行条件(坂道の多い地域、真夏で渋滞が頻発する環境など)、さらにはエンジン出力や車両重量によってCVTFの劣化スピードは大きく変化します。


そのため、同じ走行距離であってもフルードの劣化度合いが同一とは限りません。


とくに本車両のように走行距離が多いケースでは、その影響がより顕著に現れる可能性がありますが、定期的な交換と適切なメンテナンスを継続していくことで、内部コンディションを良好に維持することが可能となります。


結果として、不具合の予防やトランスミッション寿命の延長にもつながっていきます。






オイルパン清掃作業が完了し、オイルパンガスケットは新品へ交換しました。




もちろん、毎回ストレーナーについても新品へ交換しています。




ストレーナーの吸入口を確認しましたが、異物の混入や詰まりは見受けられず、吸入状態は良好で問題のないコンディションが保たれていることを確認しました。






オイルパン脱着時に抜けた分のCVTFを適正量まで補充し、ミッション周辺にオイル漏れ等の異常がないことを確認します。


その後、暖機運転を行いフルード温度を適正域まで引き上げたうえで、トルコン太郎を接続してCVTF完全圧送交換を開始します。







本命のCVTFでの交換工程に入る前に、まずはプレ洗浄を実施します。

プレ洗浄にはニューテック NC-RF リンシングフルードを使用し、内部に残留する劣化フルードや微細な汚れを効率よくリフレッシュするとともに、本命CVTFを投入するためのコンディションを整えていきます。






全国でもトップクラスの交換実績を有する弊社では、プレ洗浄用フルードの使用量も非常に多く、従来の20Lペール缶ではすぐに消費しきってしまいます。


そのため現在は、200Lドラム缶を5本、合計1000L単位で仕入れ、常時在庫として確保していますが、それでも数か月単位で再発注が必要となる消費量です。


これほどのプレ洗浄用フルードを常時ストックしている整備工場は国内でも稀だと思われますが、それだけ年間の施工台数が多く、安定した品質で作業を行うための体制を整えていることの裏付けでもあります。


ニューテック NC-RF




ニューテック製 NC-RF リンシングフルードは、弊社が企画立案し、ニューテック社にて開発された専用フルードであり、国内他社では取り扱うことのできない専売品となります。

http://minato-motors.com/blog/?p=17434

本命CVTFでの交換を前提に最適化された特性を持ち、プレ洗浄工程において内部の汚れや劣化フルードを効率よくリセットできるよう設計されています。





このような専用リンシングフルードを用い、圧送式にて全量を一気に入れ替えていく交換方法は、日本国内でも弊社のみが実施している独自の施工方法となります。

それでは、NC-RFを使用し、内部をリフレッシュしながら圧送式にて全量交換を進めていきます。






圧送交換を開始すると、まずオイルパン脱着時に排出された約4L分のCVTFを補充した状態となりますが、そのうえでスタート直後からサンプル採取時とほぼ同レベルのCVTFが排油モニター側へと流れ込んできます。


これは、ミッション内部に依然として多くの旧フルードが残留していることを示しており、ドレンアウトによる少量交換だけではフルード全体のリフレッシュには至らないことがよく分かります。




チェンジャーの監視モニターを通してフルード状態を確認することで、汚れの進行度合いを視覚的に捉えることができます。


こうしたリアルタイムでの変化を追うことで、ミッション内部がこれまでどのようなコンディションに置かれていたのかを、より具体的に把握することが可能です。


さらに、今回のように走行距離が多い車両では、CVTFが長期間にわたり負荷を受け続けている可能性もあるため、その状態を見極めるうえでも非常に重要な確認工程となります。





プレ洗浄が完了しましたので、各状態を比較していきます。

・左奥が新油モニターのNC-RF
・中央のビーカーが交換前のCVTF
・右手前のクリーナーモニターがプレ洗浄後のCVTF
となります。




交換前のフルードと比較すると、プレ洗浄後は透明度が大きく向上しており、内部がしっかりとプレ洗浄されていることが確認できます。


今回のように走行距離が多い車両であっても、これまで定期的に適切なタイミングと走行距離で交換が行われてきた履歴があるため、1回のプレ洗浄でもここまでコンディションを改善できている点が特徴です。



なお、この段階で洗浄状態が不十分と判断した場合には、オーナー様のご了承をいただいたうえで追加のプレ洗浄(2回目)を実施することも可能です。


特にハイパフォーマンスフルードを選択された場合は、投入前に内部洗浄をより高いレベルまで仕上げておくことで、交換後のフルードも汚れにくく、良好な状態を長く維持しやすくなります。





約15分間のクリーニングタイムを経て汚れの変化が落ち着いたことを確認した後、いよいよ本命CVTFでの圧送交換工程へと移行していきます。




今回本命に使用するのは、NUTEC ニューテック ZZ51改。


エステル系の全化学合成ハイパフォーマンスフルードです。低温から高温まで安定した強靭な油膜を維持し、フィーリング向上に加えてフルード耐久性を高め、CVT内部の保護にも貢献します。




純正フルードがバランス重視であるのに対し、ZZ51改は熱安定性・潤滑性能・せん断安定性に優れており、高負荷時や長距離走行でも性能低下が起きにくいのが特徴です。


その結果、摩耗抑制や劣化進行の低減につながり、トランスミッションのコンディション維持や寿命延長にも寄与します。


特に走行距離が多い車両では、そのメリットをより実感しやすいフルードです。





ZZ51改でもう一度全量圧送式交換を行います





新油と遜色ないレベルまで、フルードはしっかりと入れ替わりました。

多くの車両においては、オイルパン脱着に加えNC-RFによるプレ洗浄を1回実施することで、この状態までリフレッシュすることが可能です。





フルード交換の基本は「汚れる前に行うこと」です。

せっかくクリーンに整ったミッション内部を再び汚してしまう前に、適切なタイミングでの交換をおすすめします。なお、次回の交換目安は約5万kmとなります。





マルチサーブ ガソリンインジェクターシステム洗浄 オプション整備

続いて、マルチサーブによるインジェクターシステム洗浄へ移行します。

マルチサーブは欧州で開発された専用機器で、ガソリン・ディーゼルの両エンジンに対応し、燃料系統を包括的にクリーニングできる高度な洗浄システムです。

インジェクター単体にとどまらず、燃焼系に関わる各部へアプローチできる点が大きな特徴となります。






装置本体は非常に高額であることに加え、使用する専用ケミカルも高い洗浄性能を持つ反面コストが高く、導入・運用には相応の設備投資が必要です。


そのため、同システムを常設し安定して施工できる整備工場は国内でも限られています。






さらにガソリンエンジンへの施工においては、接続箇所や燃料の送り込み圧力を整備書に基づいて正確に管理する必要があり、施工条件の見極めが非常に重要となります。


接続ポイント一つを取っても、シングル直噴エンジンかデュアル直噴エンジンか、あるいは従来のポート噴射式かによって適切な取り出し位置が異なり、さらに燃料リターンの有無なども含め、年代や型式ごとに仕様は多岐にわたります。


こうした違いを正確に把握したうえで最適な接続と圧力管理を行う必要があるため、ディーゼルエンジンに比べて危険性への配慮も含め作業難易度は高く、より専門的な知識と経験が求められる施工となります。



また、各メーカーごとに異なるフューエルラインの接続カプラ形状にも対応するため、専用工具に加え各種自作の接続カプラを取り揃えており、幅広い車種に対して柔軟に対応できる体制を構築しています。

これにより車種ごとの仕様差にも確実に対応し、安定した施工品質を確保しています。





インジェクター洗浄として一般的に流通している燃料タンク投入型のケミカルは安価で多数存在します。

これらは燃料へ添加し、ガソリンと共にほんの数パーセント希釈された状態で燃料系統を通過させることで、緩やかに洗浄効果を発揮するよう設計されています。




一方、マルチサーブ インジェクターのシステム洗浄では、車両側のフューエルラインを切り離し、専用装置とエンジンを直接接続して施工を行います。



燃料ライン洗浄用の特殊ケミカルを希釈せず原液のままフューエルラインへ供給し、車両側の燃料(ガソリン)は使用せず、マルチサーブの洗浄剤のみでエンジンを稼働させながら内部をクリーニングしていきます。







最大の特徴は、インジェクターをエンジンから取り外すことなく、「原液濃度のまま」直接洗浄できる点にあり、この高い洗浄能力こそが大きなメリットとなります。






今回の車両は従来型のポート噴射エンジンを採用しており、インジェクターがインテークポート側へ燃料を噴射する構造となっています。


そのため、システム洗浄を行うことでインテークポートからインテークバルブ上面、さらにはシリンダー内部に至るまで、燃料の流れに沿って効率よく洗浄を行うことが可能です。




約70分ほど掛けてクリーニング工程。

時々エンジン回転数を調整しながら作業が進みます。




特にポート噴射エンジンは、燃料がインテークバルブ上面を通過する構造上、洗浄剤の効果が直接作用しやすく、直噴エンジンに比べて構造的に有利な面があります。






そのため堆積物の除去効果が得られやすく、燃焼状態の改善やフィーリング向上にもつながりやすい特性を持っています。こうした理由から、定期的な施工をおすすめしま。






LLC圧送式交換 オプション整備

LLCも同様に全量圧送式で交換を行います。使用するのはムラタトレーディング社のラジエターリフレッシャーです。



冷却ラインを切り離し、専用アダプターをIN・OUTで接続します。内蔵ダイアフラムポンプによりLLCを圧送しながらエンジンを始動し、実機稼働状態で強制循環させていきます。




排出されたLLCは高密度ダブルフィルターで不純物を除去したうえで再循環させることで、冷却系全体を効率よくリフレッシュします。



ラジエター、ヒーターコア、エンジンブロック内部まで冷却経路全体に圧送液を行き渡らせ、数十分間の循環洗浄により系統内のLLCを均一に入れ替えていきます。






仕上げとして、消泡性能や防錆性能を補強するためLLC再生強化剤を注入し、最終的にエア抜き作業を実施して冷却系統全体の安定化を図ります。






最後にカーエアコンリフレッシュα オプション整備 を施工します。






年々減少する冷媒ガスを、リフレッシュ&リチャージ。

ニューテックNC-200 高性能コンプレッサーオイルも同時注入。





・長時間の真空引きにより、配管内部の水分および空気を徹底的に除去します。


・規定充填量は重量管理にて正確にガスチャージを実施し、適正量を確実に充填します。


・仕上げとしてニューテック NC-200を注入し、潤滑性と気密性を強化します。

エアコン冷媒ガスは使用環境や経年により少しずつ減少していくため、定期的なメンテナンスを行うことで、冷却性能の維持とコンプレッサー保護につながります。






今回のVOXYでは、作業前に回収できた冷媒ガス量は690g、規定充填量は750gとなります。

追加補充量は約60gであり、規定値との差もわずかで、ガスの大きな損失は見られず、システム全体として良好な気密状態が保たれていることが確認できます。







このように冷媒量が極端に減っていないケースでは、配管やシール部からの漏れも軽微である可能性が高く、コンプレッサー負荷や冷却性能への影響も比較的少ない状態と言えます。


定期的な点検と適正量管理を行うことで、エアコン性能の安定維持につながります。



作業が終わり、最終チェックと試運転。
無事当日夕方には納車が出来ました。




作業中に撮影した数百枚の画像をご覧いただきながら、オーナー様へ作業内容のご説明と、今後のメンテナンスについてのアドバイスをさせていただきました。
その後、無事にご納車となりました。


希望が有れば画像のコピーはお渡ししています。





愛車の整備を依頼する際は、その整備工場がどのようなポリシーを持ち、どの分野を得意としているのかを事前に確認しておくことが大切です。


ただ、「初めて依頼するのに、どうやってそこまで分かるのか?」と思われる方も多いかもしれません。

現在の整備工場の多くは、自社の考え方や得意分野をブログやSNSなどで積極的に発信しています。






日々の作業事例や施工内容を見ることで、その工場がどのような整備に力を入れているのか、どのレベルで作業を行っているのかが自然と見えてきます。




そのため、依頼前にこうした情報を確認し、自分の車に合った整備方針を持つ工場かどうかを見極めてから依頼することが、安心につながるポイントと言えます。



本日もミナト自動車ブログ日々是好日にお越しいただきありがとうございます。



おかげさまでDSCやマルチサーブ、ATF完全圧送式交換のご依頼で全国各地からお越しいただいています。  



・ATF/CVTF交換
http://minato-motors.com/blog/?cat=8


・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
http://minato-motors.com/blog/?cat=169


・マルチサーブ 洗浄システム
http://minato-motors.com/blog/?cat=270


・提案型整備リフレッシュプラン
http://minato-motors.com/blog/?cat=12






弊社はこの4点を中心に作業をお引き受けしていますので、御見積・ご予約のはHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。



それではHAPPY CAR LIFE!!


2026年5月10日

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