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トヨタ クラウン ATF完全圧送式交換。ニューテックNC-65 & NC-RFで完璧にキレイになりますよ~。

前回ブログからの続きでトヨタ クラウンGRS180 H18年式 走行距離13万キロ の作業を紹介しますね。
http://minato-motors.com/blog/?p=35986



中古車購入したそうで、メールからご予約をいただきました。

前回ブログではインテーク系のカーボン除去DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)とオプション整備のスパークプラグ交換を行いましたね。



今回はATFを完全圧送式で交換します。




ATFの状態をチェックしてオイルパンを外します。

オイルパンを洗浄してガスケットも交換。
ATFストレーナーも同時交換。

オイルパン装着後にフルードを補充し、完全暖機。


専用アダプターをATに装着し、密封式ATでも圧送式交換が出来るようにセットします。


まずはプレ洗浄。

本命の高額なATFを使う前に、専用リンシングフルードNC-RFで一度圧送式交換をするのが(プレ洗浄)という工程です。

弊社が企画してニューテックさんに開発していただいたニューテックNC-RF。
無色透明のリンシングフルードです。


フラッシングではなく、リンシングとしているのは過度な洗浄効果を求めていないから。

ATにダメージを残さず、本命ATFへの親和性を考慮して開発されました。


弊社のATF交換車両の年間台数は凄まじいので、プレ洗浄フルードは200リットルドラム買いです。  定期的に200×5本の1000リットル入荷します。


日本中探しても弊社以上にATF交換をしている整備工場はほとんどないでしょう。 (あっても数件かな??)



ニューテックNC-RF 9リットル使用して、やっとここまでキレイになりました。


・左奥の新油モニターがNC-RF
・中央ビーカーが作業前の廃油
・右手前のクリーナーモニターがプレ洗浄後のATF

キレイにはなりましたが、新油と比べるとまだまだ汚れていますね。



本命ATFはニューテック(NC-65)
全化学合成ハイパフォーマンスフルード(エステル系)


・ニューテック史上最高峰のATF (市販ATFでは最強レベル)
・極薄で強靭な油膜性能はローフリクション・ハイパフォーマンス

・高価なエステル系全化学合成基油を贅沢に使用し、純正比数倍の耐熱性能を発揮します。


耐熱性が高いと言う事は、熱による劣化に強いと言う事です。
ATFは熱攻撃の蓄積で性能が劣化しますので、NC-65は非常に高度な油膜性能が長~く維持します。 (ATFロングライフ化)




完璧に入れ替わりましたね。


弊社入庫の約7割はニューテックNC-65を指名されます。

みんカラ等のSNSでも絶賛されているNC-65は、弊社が宣伝しなくても評価が高いようですね。


(NC-65)&(NC-RF)での完全圧送式交換が出来るのは、日本で弊社のみ。
一度コレでATFを交換すると、純正ATFには戻れないでしょうね~。




デフオイルは ガルフ プロガード75W90で交換しました。


ギアオイルも定期的に交換しましょう。



エアコン冷媒ガスをリチャージ。

カーエアコンリフレッシュαではデンゲン社エコマックスjrで、エアコン冷媒ガスを再生し、リチャージします。


低圧高圧ガスホースを接続し、作業スタート。

・冷媒を全量回収して重量測定。
・真空引きで配管内の水分・空気を完全除去。
・再生したガスを重量管理で液化高速充填。
・ニューテックNC-200を注入し、コンプレッサーオイルを強化。
・全自動で作業は完了。


このようなエアコンガスチェックは4年に一度は実施した方が良いですよ~。

DSCやATF交換等が完了しました。

次回ブログではマルチサーブ インジェクター洗浄システムやエンジン系オプション整備を紹介しますね。


それではHAPPY CAR LIFE!!





トヨタ クラウン ガソリン直噴エンジンの定番整備。 加速レスポンスや失火息継ぎ、微振動はカーボン煤堆積が原因??

大阪府からお越しいただいたのはトヨタ クラウンGRS180 H18年式 走行距離13万キロ

中古車購入をしATFやインテークの煤除去等をHPお問い合わせフォームから相談されました。

相談された結果、今回依頼された整備内容。

・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
・スパークプラグ交換
・ATF完全圧送式交換 ニューテックNC-65
・デフオイル交換
・カーエアコンリフレッシュα
・マルチサーブ インジェクター洗浄システム
・LLC圧送式交換
・オルタネーターワンウェイクラッチプーリー交換

約3日間の作業工程ですが、今回は1週間お預かりさせていただきました。


クラウン180系 200系 210系のGR直噴エンジン
レクサスISやGS・マークXも同型のガソリン直噴エンジンを搭載しています。



このエンジンは低燃費・高効率エンジンとして当時は採用されたのですが、ある程度走行距離が増えるとフィーリングや燃費がガクッと落ちます。


原因は多岐に渡りますが、そのうち定番なのがインテーク経路のカーボン堆積。




サージタンク・スワールコントロールバルブを分解すると、燃焼室からの吹き返しによるカーボンがたっぷり付着していますね。


さらに奥にあるインテークバルブ傘部やインテークポート内を確認します。




カーボン堆積が酷い状態ですね。

こうなると空気が燃焼室にスムーズに流入しずらくなり、燃焼効率が低下します。


そこで8年前から弊社が行っているDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)で完全除去。



DSCは唯一無二の弊社オリジナル整備

ドライアイス洗浄機とDSC専用ノズルで完璧にカーボン堆積を除去しましょう。



ドライアイス洗浄機にドライアイスペレットを投入し、軽くワンショット。

・圧縮空気でドライアイスを高速噴射
・熱収縮と昇華爆発力
・エンジンにノーダメージで完璧な洗浄

複数あるDSC専用ノズルとアダプターを組み合わせて、洗浄作業を続けていきますね。


完璧にキレイになりましたね。


煤が堆積し吸気の流れが悪くなると、燃料と空気の撹拌率が低下。
不完全な混合気で点火燃焼すると、一部のガソリンは爆発せず高温になるだけ。

ガソリンの滴粒子が高温に晒されると、黒い微粒子のカーボン(煤)になる。


パワーを生み出すことない煤は、オーバーラップによりインテークバルブ等に付着する。  そして吸気の流れが阻害されてエンドレスに堆積。





コレがコレになっていても、新車時の状態を知らない中古車オーナーさんは気が付かないんですよね。


なので中古車購入後に弊社ブログを見て、メンテナンスを依頼される方が非常に多いですね。


http://minato-motors.com/blog/?cat=169
一部のガソリン車とディーゼル車はどうしても煤が溜まるんですよね~。

スワールコントロールバルブやスロットルボディを清掃し、スパークプラグはNGK史上最強のプレミアムRXに交換。


インテーク系部品を組み立てて、エンジン始動・完全暖機。
スロットルボディの学習値の初期化も行いました。



これでスムーズに吹き上がる本来のGRエンジンになりましたね。

次回ブログでもクラウン180の作業を引き続き紹介しますね。


・ATF完全圧送式交換 ニューテックNC-65
・デフオイル交換
・カーエアコンリフレッシュα
・マルチサーブ インジェクター洗浄システム
・LLC圧送式交換
・オルタネーターワンウェイクラッチプーリー交換

それではHAPPY CAR LIFE!!





広島県からハイエースKZH138 キャンピングカーをリフレッシュプラン!!第四部完結。 1G締付とホイールアライメント調整。 煤除去にマルチサーブ!! 

前々回から3部にわたって紹介した広島県からのハイエースKZH138のリフレッシュプラン。 平成13年式 走行距離9万キロ キャンピングカー

http://minato-motors.com/blog/?p=35741 第一部
http://minato-motors.com/blog/?p=35797 第二部
http://minato-motors.com/blog/?p=35876 第三部


・ブレーキ・サスペンション・ハブ・ドライブシャフトを整備し、ラジエーター・ウォーターポンプ・ATF圧送式交換等をしました。


整備リフトから降ろして、アライメントリフトに移動しますね。


サスペンションを馴染ませてから、車高を調整します。
ハイエースのリア車高は調整出来ませんが、フロント車高は調整機構があるので調整が可能です。



町中に走っているハイエースを観察してください。お尻下がりや前屈みになったハイエースがよく走っていますよね~。

ほとんどが整備不良の車高調整不足でしょう。 前後の車高がアンバランスだと走行安定性は著しく低下し、ブレーキ制動力にも影響しますよ。


まずリア基準点の測定値と基準値を比較。
そしてフロントはその誤差分と基準値を加味して、車高を決めます。


上記画像は割り出した数値に対して調整前は10mmほど高いので、黄色いテープと赤いレベル糸が同じになるように調整します。



調整用ナットを回しながら、前後左右のバランスを整えました。

タイヤハウスのアーチ頂点と地面との高さでは、正確な車高を判断出来ませんので無意味ですよ。

上記のようにシャシの基準点と地面との高さで調節するのが正解です。


サスペンション整備の必須作業(1G締付)

サスペンションのアームブッシュ交換時は整備リフトで作業をしています。
その時はサスは伸びているので、アームの角度も下方に垂れ下がっています。

この状態でブッシュのボルトナットを本締めすると、4輪が接地した状態(1G状態)になるとアームの角度は上方に角度を変えて、締め付けたブッシュには過大な捻じれが発生します。



そしてそのまま走るとブッシュが更に捩じ上げられ、ブッシュは早期に破損し交換作業が台無し。




そこで4輪が接地した状態でリフトアップが出来るアライメントリフトを使い、車体下からボルトナットを一度緩める。

緩めるとブッシュの捻じれが解放され、そこから本締めしマーキング。



これで(ブッシュが自然に適度に動く)サスペンションになりました。

動かないブッシュもダメですが、動き過ぎるブッシュもNGですよ。


・ホイールアライメント調整
・ハンター社最新鋭ホイールアライメントテスター ホークアイ
・イヤサカビシャモン 高剛性ハイレベル アライメントリフト


アライメント調整前は、バラバラな数値になっていますね。



最終的にはこのように調整。

フロントはキャンバー・キャスター・SAIが完璧な数値で整いました。

リアは調整機構が無いので調整は出来ませんが、ハイエースでこれぐらいの数値なら高速走行でも全く影響はないでしょう。 タイヤが片ベリする事もない。




高速走行でも安定して走り、峠道でもフラフラ不安定になる事も無いと思います。(ただキャンピングカーなので重心が高い分の不安定さはご了承ください。)




欧州から導入したマルチサーブで、インテークの煤除去とインジェクターをシステム洗浄します。



まずはインテーク洗浄システムから始めます。


KZエンジンは(煤交じりの排気ガス)をインテーク側に戻す(EGR機構)が採用されていますが、この煤がインテーク経路で悪さをします。


エンジン型式やメーカーによって、煤の溜まり方は違う。
今回のハイエース138系は少しずつ付着した煤が、まるで年輪のように積み重ねられインテーク内に堆積していました。


ハイエース200系のようにインテークマニホールドを分解して、マルチサーブを行えばベストです。  ただ残念ながらハイエースKZH100系はインテークマニホールドやEGRバルブの分解は困難なのですね。



そこでマルチサーブ インテーク洗浄システム。


分解せずにインテークの煤を少しずつケミカル洗浄し、ユックリ確実に落としていきます。

・マルチサーブにディーゼルインテーククリーナを投入。
・三角コーンのアトマイザー(噴霧装置)のエア抜き作業を実施。

・自社製作のインテークアダプターを装着し、アトマイザーをエンジン・インテークに装着。



75分ぐらいエンジンを掛けながら15秒間に1回の間隔で、微細噴霧したクリーナーをインテーク内に注入します。




簡単に言えば排気ガスの煤は微細な黒い粒子です。
特徴としてオイル等が付着すると結束しやすく、熱で固まりやすい。


マルチサーブのクリーナーは黒い粒子の煤を溶解する能力はありません。
熱とオイルで固着した煤粒子の結束を緩めるだけです。



結束が緩まればインテークの気流に乗って煤は燃焼室に入り、燃焼熱で燃えます。

手前から煤を除去しつつ、ケミカルは徐々にインテーク奥にまで入り込んで更に結束を緩めるの繰り返し。




作業完了後に煤で汚れていたインテーク内部を観察しますね。


黒い煤が洗浄されてアルミがハッキリ見えました。

インテークマニホールド等が分解しやすいエンジンには、ドライアイス洗浄のDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)http://minato-motors.com/blog/?cat=169



インテークマニホールドの分解が困難なエンジンには、マルチサーブを提案しています。






・マルチサーブ インジェクター洗浄システム。
・専用ケミカルのディーゼルシステムパージで燃料ラインの汚れを除去。


約60分ほどアイドリングしながらインジェクターや燃焼室を洗浄。
燃料フィルターも追加で交換しました。





作業が終われば試運転。
いつものテストコースで1時間2セットを走行します。

・異音が無いか?異常な振動は無いか?
・直進安定性や乗り心地は問題ないか?
・加速や減速時のコントロールに違和感が無いか?


オーディオ等はOFFにして車両への感度を上げて試運転。




戻ってからは、再リフトアップ。
・漏れや緩みは無いか?
・締め忘れや組付けミスは無いか?
何度も繰り返して納車準備が進み、納車日に備える。




無事納車日に引き渡しが出来ました。


納車時には作業中に撮影した画像300枚を見ながら、作業内容を説明。   また画像コピーも請求書・記録簿等と一緒にお渡ししています。




画像が無いと何を整備して、どれを交換し、どのような作業をしたのかがユーザーさんには伝わらない。  弊社では多くの写真と言葉で納車説明をしています。

また今後の整備アドバイスもお伝えしていますよ~。



本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。  4部に分けてお伝えしたハイエースKZH138のリフレッシュプランをお伝えしました。


キャンピングカーで車高2.7mあるのでユーザーさんは引き受け可能か?を心配されましたが、弊社リフト上部の高さは5m以上あるので問題ありませんでした。



平成13年式100系ハイエースも車齢22年が経過。  所々純正部品の生産が終了しています。

もし長く良い状態でハイエースを使用したい方は、ぜひお早めに提案型リフレッシュプランをご相談ください。


何年何月の○○○のブログはいくらの費用が掛かりましたか??と聞いていただけるとお応え出来ます。  


それではHAPPY CAR LIFE!!













広島県からハイエースKZH138 キャンピングカーをリフレッシュプラン!!第三部。       タイミングベルトとウォーターポンプとラジエター交換。     ATF完全圧送式交換はニューテック。

前回、前々回ブログから紹介している広島県からのハイエースKZH138のリフレッシュプラン。 平成13年式 走行距離9万キロ

http://minato-motors.com/blog/?p=35741
http://minato-motors.com/blog/?p=35797





中古車購入したハイエース スーパーロング キャンピングカーを、もう一度新車時に近づけるリフレッシュ整備を依頼されました。(内外装の整備は専門外のため不可)


・フロント ドライブシャフトやブレーキ・ハブ関係。
・前後のサスペンションやリアシャフト・ブレーキ関係。
お伝えした2部のブログで作業内容を紹介しましたね。



今回ブログではエンジン関係やATF交換等を紹介します。




タイミングベルトは交換されているようでしたが、それ以外は整備歴不明で(恐らく未交換部品が多い)と感じました。



エンジン奥にあるウォーターポンプ・ラジエターは要整備箇所なので、今回の整備で一新しますね。



・ウォーターポンプ
・タイミングベルト&テンショナープーリー
・カム、クランクオイルシール
・サーモスタッド、ファンカップリング
・ラジエター&ホース類などなど。

100系ハイエースはエンジンルームが狭いので、これらの部品を交換するにはE/G前部に広いスペースが必要です。

助手席シートを跳ね上げただけの状態では、非常に整備がしずらいのですね。



フロントシートを分解し、エンジン整備のスペース確保。

前部にあるファンカップリングやタイミングベルト、カムスプロケットを外すと、大きなスペースが生まれます。

この時に交換しずらい部品類を一気に交換すると、重複する工賃が安くなりますよ~。



エンジンルームから知恵の輪状に絡まるメインラジエターを引き抜きました。

メインラジエターが外れると、さらに大きな作業スペースが出来ます。


・クランクプーリーはSSTを使用してクランクボルトを外す。
・SSTプーラーでクランクプーリーを引き抜く。

狭い作業スペースではやりずらいし、ミスする可能性も増える。


作業スペースを確保し、交換しずらいフロントクランクシールを交換。



エンジン上部後方からオイル漏れがあった定番のシリンダヘッドカバーガスケット交換。   ゴムガスケットがカチカチに硬化していました。





ウォーターポンプとと同時に狭い箇所にあるサーモスタッドも交換しました。



ウォーターポンプとカムシールとエンジンヘッドカバーの相関関係。
関係なさそうに見えますが組付けの関係上で、この3点は同時に実施しないと中途半端な感じになります。


ヘッドカバーとカムシールのフランジを外せば、ウォーターポンプASSYが外れます。 組付け時にはこの逆に行うと完璧な脱脂が出来て、オイル漏れへのシーリング効果が高い作業が可能。



簡単に言えばこのエンジンに限っては、ウォーターポンプとヘッドカバーガスケットは同時に整備しないと、オイル漏れがしやすくなるんですよね。




・エンジンの冷却風量をコントロールしているファンカップリングASSY。
・水冷式インタークーラーのLLCを循環させているLLCポンプ。


年式が経過すると(この車種のこのグレードにしか使用されていない部品)などは、純正部品の生産が終了しやすいです。


今後部品が無くなると走行に支障が出る部品は、今回なるべく交換するように依頼されました。



バンパー裏にあるサブラジエターとACコンデンサーを交換しますが、コンデンサーは既に生産終了。

よってサブラジエターのみを交換します。


塩カルの影響でボディとラジエターとコンデンサーを結合している、細~いボルトがポキポキ折れる。

ミニダクターで加熱してから慎重に分解し、リコイルでねじ山をリカバリーします。


無事サブラジエターも交換出来ました。



部品を組み立ててLLCの圧送式交換。

リアヒーターホースからラジエターリフレッシャーでLLC脈動圧送式交換を行います。


エンジンを掛けながらラジエターやエンジン・ヒーターコアに流れるLLCをキレイにしながら全量交換。



圧送式交換が終わればLLC再生強化剤でエンジン用とインタークーラー用の防錆・消泡性能を強化します。

エア抜き作業も同時進行で行いました。




ATFを全量交換する前に、オイルパン洗浄ストレーナー交換一式。

キレイに洗浄しストレーナーを交換。
液体ガスケットを打ち直して組付け。


ATFチェンジャートルコン太郎を接続。
本命ATFを使用する前に、まずはプレ洗浄。

NUTECニューテック プレ洗浄専用フルード NC-RFで全量イッキに交換しますね。





プレ洗浄が終わりました。

奥に見える新油のNC-RFよりやや濁っていますが、ビーカー廃油よりかはかなりキレイになりましたね。





15分間のアイドリングタイム。
次は本命ATFで交換します。

ニューテック全化学合成ハイパフォーマンスATF (ZZ51改)

エステル系全化学合成ベースオイルを使用したATFで、4速ATなどの従来型ATには最適でおススメしています。


ZZ51改よりもハイスペックフルードのNC-65は、大排気量・多段AT搭載車にお勧めしていますが、ハイエース4速ATに使用する事も可能。 (ただ値段が高額です。)




完璧に入れ替わりましたね。
ここまでキレイになれば、次回交換推奨距離は5万キロです。



最後にフルードレベル調整も行いました。





前後のデフとトランスファのギアオイルはニューテックZZ32 80W120を使用。



家族と荷物を載せてクネクネ坂道のスキー場に行かれるので、純正レベルより少しオイル性能が高いギアオイルを提案しました。





次回ブログで4部作の完結編。

・1G締付から車高調整とホイールアライメント調整。
・マルチサーブ(インジェクター)(インテーク)洗浄システム

納車までの様子を次回ブログで紹介しますね。
それではHAPPY CAR LIFE!!






広島県からハイエースKZH138 キャンピングカーをリフレッシュプラン!!第二部。 サスペンション整備は重要です。

前回ブログから紹介しているハイエース KZH138 キャンピングカーのリフレッシュプラン。http://minato-motors.com/blog/?p=35741

前回ブログでは下記を整備しました。
・入庫~点検
・プラン見積
・フロントハブ、ドライブシャフト、ブレーキ



次はフロントサスペンションやエンジンマウント等の交換をします。



4WDのサスペンションロアアームは、前後に大きなブッシュがあります。


ブッシュ交換でアームを外すには、上記画像のカムアジャストボルトを引き抜く必要があります。    だが4本のうち2本が錆固着で抜けない・・・・。




2本は辛うじて抜けましたが、サビ錆が酷くて2本が抜けない。

抜けないなら切ってしまえ。


アームやサブフレームを傷付けずに外すのは、セーバーソーでアジャストボルトのみカットします。

5mmほどの隙間にセーバーソーの刃を入れて、慎重に切断しました。


ロアアームが外れれば、SSTと油圧プレスでブッシュ交換。

位置決めをしてからブッシュを打ち抜いて、
新しいブッシュを圧入します。


ア-ムASSYで交換するよりも、安くなりますよ。




アッパーアームはボールジョイント部の単品部品供給が無いので、アームASSYで交換します。




エンジンマウントを外すにはエンジンとサブフレームの間にスペースを作る事が必要。


1・サブフレームはそのままで、エンジンを強引に持ち上げてスペースを確保。
この方法はホース類や配線等に負荷が掛かり、破損や割れの可能性があるので推奨しない。


2・エンジンはその位置でキープし、サブフレームのみを降ろす。
これならエンジン関係に余計な負荷が掛からないので、安全にマウントが交換出来ます。




メインフレームとサブフレームを連結しているボルトを緩めます。
ボルトに錆固着がありましたので、ミニダクターで加熱してから緩めました。


強引に緩めると折れるので、復旧が困難になる。
加熱してあげると錆固着が緩みやすいのですよ。




ミニダクター先端のコイルに電流を流し、その丸い空間にある金属を電磁波誘導加熱で高温にします。


コイルの外側には熱が加わらないので、周りにゴムや樹脂があっても安心して加熱が出来る特殊工具。 (家庭用IH調理器と同じ仕組みです。)


サブフレームを降ろして安全で確実に左右のエンジンマウントを交換しました。

同時にATマウントも交換しました。


この後に行うマルチサーブ洗浄とこのエンジンマウント交換で、ボディに伝わる微振動が激減します。

ドライブシャフト右側のハーフシャフト中間ベアリングも同時交換。

また劣化してガタが出やすいステアリングラックエンドとブーツも交換しますね。


ロアアームを取り付ける時にはグリスを塗ってから組付。


ボルト首下にグリスを薄く塗っておくと、今後は錆びづらくなるのでお勧めです。


このボルトが固着するとアーム交換も出来ないし、ホイールアライメント調整も出来ないので要注意です。




ショックアブソーバーは純正品で交換しました。


外したショックアブソーバーは人力では伸縮しないほど固着。  おそらく内部でピストンが壊れていると思います。


ブッシュが硬化しホイールアライメントもバラバラで、ショックアブソーバーが破損していれば、乗り心地は悪くなるのは当然。




ただ見た目では分からないので、普段の車両点検では気が付かないのです。(オイル漏れも無いし、ブッシュも見えないし。)



ハイエースワゴンのリアサスペンション。
こちらも全数のブッシュを交換します。

・アッパーとトレーディングのアームブッシュ。
・ラテラルロッドのブッシュ。
・スプリング上下のインシュレーター


サスペンションが正常に機能するのは、ブッシュの状態に反映されますよ。



前後のスタビライザーブッシュも全数交換。
劣化してひび割れたブッシュを打ち換え。


スタビブッシュがガタガタだと、車線変更などの切り返しでレスポンスがワンテンポ遅れますよね。


定番のリアアクスルシャフトのハブベアリング交換一式

外しにくいシャフトベアリングをSSTを使用して交換します。同時にオイルシール等も同時交換。


フロント同様にホイールボルトを新調し、オイルシールも打ち換えました。


通常はホイールボルトまで交換しないのですが、ユーザーさんの希望で交換させていただきました。


ブレーキライニングシューを交換し、シリンダカップキットもO/H交換。

ブレーキドラムは一時研磨出来ない時期がありましたが、今は可能になりましたのでドラム研磨で再生しました。


組立後にブレーキ調整を何度か行い、パーキングブレーキ調整も行います。
これで制動力が大幅に改善しました。




100系ハイエースワゴンのリアショックアブソーバーは、室内から上部ナットを外して交換します。



このハイエースキャンピングカーはその辺りを理解しているビルダーさんが製作したのでしょう。   ちゃんとメンテナンスホールを確保していました。


確保していないと室内床やカーペットを切断して、サービスホールを確保しないといけなくなります。




サービスホールさえあれば、問題なし、

お約束の上下ロックナットは錆固着で外れないので、ミニダクターで加熱してから外しました。



次回ブログも引き続きハイエースKZH138のリフレッシュプランを紹介しますね。

・ATF完全圧送式交換
・エンジンウォーターポンプ・ラジエター交換
・マルチサーブインジェクター洗浄システム
・ホイールアライメント調整


まだまだリフレッシュ整備は続きます。
それではHAPPY CAR LIFE!!