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滋賀県 三菱 デリカD5 CV1W後期モデル 9万9千Km 8速AT ATF完全圧送交換 for NUTEC NC-65!&マルチサーブでインジェクターメンテナンス 納車後レビュー有り



本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。


今回のご紹介するのは、滋賀県からお越し頂きました 三菱 デリカD5 令和4年式 CV1W 走行距離9万9千Km です。




ATF完全圧送交換とマルチサーブのご依頼です。

オーナー様からお伺いした内容

デリカを新車購入後、日用使い(主に通勤)で、10万キロの節目が近付いてきました。

通勤経路が峠道(舗装路)であり、デリカにもそれなりに負担がかかっているのかなと思っています(特に何か不具合を感じているわけではありません)。

5千キロごとのエンジンオイルの交換と、年一回のオイルフィルターの交換、リヤ・フロント共にブレーキパッドの交換は実施済みです。

これからも長くデリカに乗り続けるために、必要な整備があれば教えていただければなぁと思い、連絡をさせていただきました。よろしくお願いいたします。







上記のご相談を受けまして、ATF完全圧送交換とマルチサーブのプランを提案させて頂きました。

ATF交換とマルチサーブとオプション整備有りのご依頼ですと、丸2日間必要になり、2泊3日がベストです。



朝9時半入庫で翌々日の午前中以降納車になり、お預かり期間中は無償代車をお貸ししています。




マイナーチェンジ後大きく改良加えられた点として、トランスミッションの刷新が挙げられます。

初期型ディーゼルD:5のトランスミッションは6速ATでしたが、新型は8速ATになり、多段化によるスムーズさと燃費向上。


ですが、
ただ一つ問題が・・・

新型ATに刷新されたのは良いのですが、8速ATはオイルパン脱着清掃&ストレーナー交換が容易に出来ない構造になっています。




見ての通りオイルパン形状の物は有りますが垂直面に装着され、しかも液体ガスケット&トルクスボルトで固定されています。


垂直面のオイルパンを完璧に脱脂して、液体ガスケットで再貼り付けするのは、
ハイリスクで高難易度。





更に、錆びたり固着すると厄介なトルクスボルトで固定されているので、リスクが跳ね上がります。1本でも舐めるとリカバリーがトンデモなく大変です。


詰り、車上整備するには、絶望的な構造をしています。

ミッションメーカーは、メンテナンスの事を考慮していないのか、はたまたミッションを触って欲しくないのか、年々メンテンナンスが、難しくなっていているように思います。

フルードは、確実に劣化するのに・・・




さて早速、ハイトルク重量級ディーゼルで9万Kmオーバーした、ATFをサンプリングしましょう。


予想通り真っ黒でしたね。


ここまで劣化させてしまうと、アタッチメントを用いた圧送交換でも、従来型の様に、オイルパンを脱着洗浄し、ストレーナー交換出来ないので、徹底的にプレ洗浄を施工しミッション内部の汚れを十分に取り除く必要があります。

中途半端にフルード交換しても内部の汚れが、早期に新しいATFを汚してしまい、せっかく高価なNC-65を投入しても残念な結果になります。


上記の懸念をオーナー様にご説明させて頂いた上で、今回は徹底的にプレ洗浄を施工しました。



手順としましては、サンプリング採取時に、フルード排出用のドレンから内部に溜まっているATFを出来るだけ排出します。

システム容量約9リットル中4リットル程排出できます。

排出量と同等量のプレ洗浄用のNC-RFを先行投入し、暖気した後、アタッチメントを装着してATF圧送交換を開始します。

少しでも、交換効率を高めます。

本命ATFで交換する前にまずはプレ洗浄。



プレ洗浄に使用するATFはニューテックNC-RFリンシングフルード。

ニューテック NC-RF(無色透明)



ニューテック製NC-RFは弊社が企画し、ニューテックさんに開発していただいた専用リンシングフルード。http://minato-motors.com/blog/?p=17434



本命ATFを使用するために最適化されたリンシングフルードを使用してのATF完全圧送式交換は日本では弊社のみになります。

無色透明ですので、色が薄い緑のニューテック NC-65とのは、ベストマッチ。





それでは全量イッキにNC-RFで圧送式交換をします。

1回目プレ洗浄(ニューテック NC-RF)
ATF圧送交換スタート!

サンプリング採取した排油とさほど変わらないレベルのフルードが廃油モニター側に流れてきます。


こうしてATFチェンジャーの監視モニターを通して観ると、汚れ具合が良くわかりますね。


トルクが大きいエンジン車であったり、車両重量が重い車は、思っている以上にATFは、酷使されています。


ATFは確実に緩やかに劣化しますので、
この状態でもオーナー様はフィーリングに変化を感じていません。





1回目のプレ洗浄が完了しました。

ですが、予想通りサンプル採取した排油とさほど変わらないレベル。


15分の洗浄インターバルを取りミッション内部を洗浄した後、

2回目プレ洗浄スタート!



2回目のプレ洗浄が完了しました。

すこし透明度が上がりましたね。

ですが、15分のインターバルを経ると少しミッション内部汚れが洗浄されて透明度が落ちてきます。



今回徹底的に洗浄する事の了承を得ていますので、

3回目プレ洗浄スタート!



プレ洗浄が完了

比較してみましょう。

・左奥が新油モニターのNC-RF
・中央ビーカーが廃油ATF  (新車から9万9千km使用した排油ATF)
・右手前のクリーナーモニターが3回プレ洗浄後のATF


3回のプレ洗浄を経てやっとNC-65を投入できるレベルに到達しました。




ニューテック史上最高峰ATF 『NC-65』
全化学合成ハイパフォーマンスATF(エステル系)



極薄で強靭な油膜性能はローフリクション・ハイパフォーマンス。
高温・高回転・高負荷時でも安定した油膜性能を発揮。
エステル系基油を贅沢に使用しているので、なかなか劣化せず長寿命。


純正ATFの数段上を行く、市販ATFで最強レベルの高性能フルード。
高トルク&重量級のデリカD5ディーゼルにお勧めしています。




完璧に入れ替わりましたね。
ここまでキレイに入れ替われば、次回交換推奨距離6万キロ以上です。



ハイパフォーマンスATFをお勧めする一番大きな理由は、ロングライフであると言う事です。

ストリート走行レベルの負荷では簡単に劣化しないので、長く使用出来ます。
結果頻繁に交換するよりもコストパフォーマンスでも有利になります。

デリカD5 新型8速ATを専用アタッチメントを用いて
ニューテック(NC-RF & NC-65)でのATF完全圧送式交換が施工可能なのは日本で弊社のみです。





ATF交換が完了しましたので、マルチサーブに移行します。

マルチサーブの前にオプション整備のエアーエレメント交換とフューエルエレメント交換を実施しました。




どちらのパーツも使用限度を超過しており、非常に汚れていました。

こうした消耗品の交換を長期に渡って怠ると、エンジンに対して思わぬトラブルを引き起こす原因になるのは、皆さん理解しているはず・・・

ですが、弊社に入庫して頂いたお車の大半は汚れたまま走行し続けている場合が多いです。

特にクリーンディーゼルのフィルター類のメンテナンスは、シビアにしないと、後々大きな出費を招くことに成りかねません。


早め早めの交換を強くお勧めします。




洗浄剤投入ホースとリターンホースをフューエルエレメントを介さずに、ダイレクトにエンジンのフューエルラインに割込ませます。



使用するマルチサーブ専用洗浄剤(1リットル)は、燃料に添加して希釈洗浄するタイプの洗浄剤では無く、洗浄剤のみでエンジンを回しながらインジェクターを含むフューエルラインを70分掛けて洗浄します。



希釈タイプの簡易洗浄とは、レベルが違います。強力です。

(マルチサーブ本体にフューエルエレメントが設置されていますので、洗浄剤は絶えずフィルタリングされます。ご安心を。)




それでは、マルチサーブのフューエルライン洗浄の準備が整いましたので、スタートします。


作業は全てマルチサーブのモニターの指示に沿って行います。



フューエルライン洗浄を選択



専用洗浄剤(ディーゼルシステムパージ)を本体タンクに投入



強力洗浄コースを選択



時々エンジン回転数を操作しながら、約70分間ゆっくりシステム洗浄します。


無事作業が完了

各ポイントのオイル漏れチェック、試運転を行い、フィーリング等に問題無い事を確認。


数百枚撮影した、作業中の画像をお見せしながら、オーナー様にご説明や今後のメンテナンスについてアドバイス等をお伝えし、無事納車出来ました。





納車時にはインジェクターアフターケミカルを手渡ししています。
後日燃料タンクに注入してください。



マルチサーブで即効的に、アフターケミカルで遅効的に洗浄します。


後日オーナー様からメールでレビューを頂きました。


「先日はありがとうございました。

デリカを整備いただいた後、お店の前の一方通行の道を走った途端に、それまでとの感触の違いを存分に感じることができました。

空を滑空しているような軽さ、エンジンやミッションが小気味よく駆動するフィーリングetc…。峠道や高速も走りましたが、新車の頃はこんなだったのかなと少し訝るくらいの具合の良さを感じた次第です。


思い起こせば、学生時代からMT車を乗り継ぎ、その頃はミッションオイルを定期的に交換していたのに、デリカに乗ってからはATF交換の俗説を脇目にどうしようかなぁと不精なまま時間ばかりが流れて…。



今回、機を得て、ATF交換やマルチサーブでミナト自動車さんにお世話になることができ、本当に幸運でした。ATF交換では、とりわけお手間をいただき、ありがとうございました。



これからもデリカを大切に乗っていきたいと思います。また次回、お世話になる際には、よろしくお願いいたします。」



弊社のご利用頂き有難うございました。
またのご利用お待ちしております。



本日もミナト自動車ブログ日々是好日にお越しいただきありがとうございます。

おかげさまでDSCやマルチサーブ、ATF完全圧送式交換のご依頼で全国各地からお越しいただいています。  ありがとうございます。



・ATF/CVTF交換
http://minato-motors.com/blog/?cat=8



・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
http://minato-motors.com/blog/?cat=169



・マルチサーブ 洗浄システム
http://minato-motors.com/blog/?cat=270



・提案型整備リフレッシュプラン
http://minato-motors.com/blog/?cat=12



弊社はこの4点を中心に作業をお引き受けしていますので、御見積・ご予約のはHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。


それではHAPPY CAR LIFE!!

2025年8月18日

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