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岐阜県 ランドクルーザー100 HDJ101 リフレッシュプラン前編。サスペンション・ブレーキをO/H!!

岐阜県から依頼をいただいたのはトヨタ ランドクルーザー100
KDJ101 平成19年式 走行距離18万キロ

車両全体を整備するリフレッシュプランのご依頼で入庫しました。


https://minato-motors.com/blog/?cat=12
過去のリフレッシュプランブログも宜しければ覗いてみてくださいね。

リフレッシュプランのご依頼は全てHP(お問い合わせフォーム)から受付しています。


今回の相談内容
・愛車のランクル101をあと10年は使用したい。

・普段のメンテナンスは地元ディーラーにお任せ。
今回の整備は普段の整備では行わない箇所を中心に依頼したい。

・使用環境は冬に雪は降る地域だが、酷く積もる豪雪地ではない。
下回りの錆腐食もそれほど酷くないと聞いている。

・整備予算は○○万円。   足回り下回りを中心に整備して、残された予算でエンジン・ATなどを整備希望。


メール相談時には(過去の整備事例ブログ)と(その時の整備総額費用)をお知らせしています。

類似車両だと、この内容で(これぐらいの費用が掛かります。)とご案内しており、ご自身の整備予算の参考にしてくださいね。


数回のメールやり取りをして、予約入庫。
問診と試運転をして点検していきます。


・試運転
・事前ホイールアライメント測定
・バッテリーアナライザーでのテスト
・リフトアップし下回りやエンジン等の点検。
・スキャンツールでのECUライブデータの確認。

そこから予算に合わせた整備プラン・見積を提案しました。


整備内容をTELにて説明し、OKがいただけたので作業を始めます。




フロントサスペンションやブレーキ等を分解。


・アッパーアームは個別の部品供給がないので、アームASSY交換。


・ロアアームはアームリア側ブッシュのみ無品供給有り。
サブフレームから圧入交換します。
それ以外は部品供給が無いのでアームASSY交換になりました。



トヨタはある年式ぐらいから一部車種で、個別のブッシュやボールジョイント等を部品供給しなくなり、ASSY交換のみになってしまいます。


個別にブッシュ等を供給してくれれば、もっと安価にリフレッシュ出来るんですけどね~。 

ブッシュには方向性がありますので、外す前にマーキングし、同じ方向で組付けます。


ハブナックルをO/H。

ナックルのオイルシールを交換し、ハブベアリングも交換しました。
グリスも新しく注入します。







フロントドライブシャフトブーツをO/H。

確認すると過去にブーツ交換をしていたようです。
ですが使用しているブーツは社外品の(通称 割れブーツ)

ディーラーさんと言えど、なかなかドライブシャフトを外してまでの整備は敬遠するので、簡単な割れブーツでリペアしたのだと思います。



割れブーツは安価にブーツ破れをリペア出来る優れた商品。

ですがあくまでも応急処置としての商品で、本格的にリセットする為の商品ではないのが弊社の意見。


理由は簡単。
・充填しているグリス量が純正比より半分以下の量なんですよね。
グリス量が半分だと、グリス劣化速度は純正の倍ほど早い。

・ブーツの柔軟性や耐久性も、純正の方が長寿命・高耐久。
しかも純正ブーツグリスKITは意外と安い。



サスペンション整備と同時に行えば、ドライブシャフトの脱着工賃も抑えられる。   バラバラに整備するから高額な工賃が加算されるのですよ。



これでまた10万キロ使用できるでしょう。









フロントデフと右ドライブシャフトの間にあるシャフトベアリングも同時交換。

このベアリングが劣化すると下回りから、変な異音がしますからね。








ブレーキもO/Hします。

・ディスクローター研磨再生
・ブレーキパッド交換
・ブレーキキャリパーO/H



ディスクローターをハブに組付け。

ベアリングのプリロード調整&ディスク振れチェック。

適当に組付けると高確率で振れ過大になり、ブレーキング時にジャダーだ発生します。  ディスクの振れが最小になるように組付けしました。

ステアリングラックエンドをリフレッシュ。

ここにガタがあるとステアリングセンターが決まらず、酷い場合は振動が発生しますよ~。


スタビライザーブッシュを前後交換しました。







リアサスペンションは5リンク式。
個別のブッシュは部品供給無し。
アームASSYで交換しました。

同時にスプリングインシュレーターとバンプも交換します。



外してみるとアームブッシュに大きなクラックがありました。



リア アクスルシャフトのO/H。
シャフトを引き抜いてベアリングとオイルシール等を交換。



ランクルクラスになるとシャフトベアリングの厚みが凄いね。
ハイエースクラスの倍ほど分厚いベアリングをシャフトから引き抜くのは、結構大変。




間違った手順で無理な作業をすると、SSTの工具が破損するか?油圧プレスが壊れるか?のどちらかでしょう。




デフ/トランスファ ギアオイルやブレーキフルード交換


今回ハイトコントロール付きのショックアブソーバーの交換が出来ませんでした。

リアショックアブソーバーはボディとシャシの狭い間に取付ナットがあります。

これが緩むか?」どうか?は下回りの錆状況次第。
錆腐食が酷いと油圧ホースの脱着やショックアブソーバー交換が出来ない場合があるので、入庫してから交換するかの可否を決める事にしました。

(降雪地で使用している車両は、錆腐食の可能性も考慮する必要があります。)



結果的には交換は可能だったのですが、ショックアブソーバー4本中の1本がメーカー欠品していたため、納期が間に合わない為に保留となりました。

後日地元ディーラーで交換していただく事になりました。
(交換自体は難しくなく、再ホイールアライメント調整も不要)


タイヤを装着しアライメントリフトに移動。

サスペンションブッシュの取付時に発生するブッシュの捻じれを開放し、ボルトナット本締めします。これが(1G締付作業)


それを行いながら並行して(車高調整)
実測値と基準値を測定し、フロント車高を調整します。


そこから軽く試運転。
サスペンションを馴染ませます。



・ハンター社最新鋭ホイールアライメントテスターWA470ホークアイ

・国産最高峰リフト イヤサカ社ビシャモンマルチアライメントリフト


フロント側は調整機構があるので、キレイに整いましたね。
リアはリジットで調整機構がありませんが、これなら全く問題ない数値でしょう。


次回後編ブログではランドクルーザー100のエンジン・ATなどの整備を引き続き紹介しますね。



それではHAPPY CAR LIFE!!

2025年8月24日

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