光岡 Buddy バディ(RAV4)令和5年6月 1万8千km MXAA54 Direct Shift-CVT CVTF完全圧送交換 for NUTEC NC-65 汚れる前に交換と言う発想

本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。
今回のご紹介するのは、
兵庫県からお越し頂いた 光岡 Buddy バディ(RAV4 MXAA54)令和2年6月 走行距離1万8千km
Direct Shift-CVT完全圧送交換 for NUTEC NC-65のご依頼です。

光岡自動車がアメリカンテイストに独自のデザインとクラフトマンシップで再構築したSUVです。
見た目はまるで70~80年代のシボレーやブレイザーを思わせるレトロデザイン。
角ばったボディラインにメッキグリル、縦型ヘッドライトなど、今のクルマではなかなか見られないクラシカルな雰囲気が魅力。
トヨタRAV4をベースになっていますので、シャシー・駆動系・パワートレイン等多くを共有、基本的な点検・メンテナンスもトヨタ車と同じ感覚で対応できます。

この車両に搭載されている
トヨタのDirect Shift-CVTは、従来のCVTのメリットである燃費の良さを活かしつつ、「発進時のもたつき」や「変速フィールが希薄」といったCVTの弱点を補うように設計された新型トランスミッションです。
特徴は、発進用ギア(ローンチギア)とベルト駆動方式を組み合わせた構造。
これにより、低速でのダイレクト感と、中高速でのスムーズな変速の両立が可能になっています。

発進・低速域では「ローンチギア(固定ギア/起動用ギア)」が作動。
従来のベルト駆動式CVTでは、極低速/スタート時のベルト角度・接触条件が厳しいためトルク伝達効率が落ちる部分を、機械ギアでカバーしています。

ある速度以上・条件が整ったら、ローンチギアを切り離し、ベルトと可変プーリーによるCVT駆動に移行。「ベルト駆動のレンジを狭めて負荷を軽減」することで、応答性・効率を高めています。


そして、
最近のトヨタ車に搭載されるトランスミッションでは、ご多分に漏れず、垂直方向に配置された樹脂製のサイドケースカバーが採用されています。
この垂直前面配置により、車両の低重心化および樹脂化による軽量化に貢献しています。
一方で、カバーの脱着は物理的には可能であるものの、従来型のように容易に取り外して清掃することは難しくなっています。

したがって、このような形状のトランスミッションを搭載する車両では、メンテナンス性が従来よりも低下している点を念頭に置く必要があります。
そのため、トランスミッションフルードは劣化する前に早めの交換を行うことを推奨します。

オーナー様もこうした構造的な特徴をよく理解されており、
通常よりも早めのタイミング(走行約1万8,000km)でCVTフルードの交換を実施されました。
この判断はとても的確で、結果的にトランスミッションのコンディション維持につながります。

さて、日帰りCVTF交換作業ということで、大急ぎでしかも、的確に作業を進めます!まずは試運転でコンディションをチェック。
問題なしを確認後、リフトアップしてCVTFのサンプリングを行い、作業スタート。

プレ洗浄に使用するATFは、勿論ニューテックNC-RFリンシングフルード。
ニューテック製NC-RFは弊社が企画し、ニューテックさんに開発していただいた専用リンシングフルード。http://minato-motors.com/blog/?p=17434

本命ATFを使用するために最適化されたリンシングフルードを使用してのATF完全圧送式交換は日本では弊社のみになります。
無色透明ですので、色が薄い緑のニューテック NC-65とのは、ベストマッチ。

それでは全量イッキに1回目プレ洗浄(ニューテックNC-RFリンシングフルード)スタート!

ドレンからサンプリングしたATFが廃油モニターに流れてきまたね。
モニターを透して改めて観察すると 走行距離1万8千kmであっても意外と汚れているのが良く判ります。



ATFチェンジャーの監視モニターを通して観ると、徐々に綺麗になっていく様子が良くわかります。
洗浄中のATFの状態が一目で確認出来るのも、圧送式交換の大きなメリットです。


プレ洗浄が完了しました。
比較してみましょう。
・左奥が新油モニターのNC-RF
・中央ビーカーが廃油ATF (新車から1万8千km使用した排油ATF)
・右手前のクリーナーモニターがプレ洗浄後のATF
プレ洗浄を終えたことで、ようやくNC-65を投入できる状態に仕上がりました。
せっかくロングライフ化を狙って高性能・高価なATFを使用するのですから、下準備は万全に整えておきます。

ニューテック史上最高峰ATF 『NC-65』
全化学合成ハイパフォーマンスATF(エステル系)
極薄でありながら強靭な油膜が、ローフリクションかつハイパフォーマンスな走りを実現。
高温・高回転・高負荷といった過酷な条件下でも、安定した油膜性能を維持します。
エステル系基油を贅沢に配合することで、優れた耐劣化性とロングライフを両立。 純正ATFを遥かに凌駕する、市販ATF最高峰クラスのパフォーマンスを発揮します。

『NC-65』は、
仕事量が多い発進用ギア(ローンチギア)とベルト駆動方式を組み合わせた構造の最新CVTに最適です。

プレ洗浄15分が経過後、
ATFチェンジャーにNC-65をセット!

それでは、最終の本命CVTFに交換します。







プレ洗浄を実施し、CVTFが完全に入れ替えました。
ここまできれいに入れ替われば、次回交換推奨距離は 約6万km以上 となります。
CVTF交換は、トランスミッションの不具合が発生してから行う作業ではなく、
不具合を防止するための予防整備 です。
今後も定期的な交換をおすすめいたします。


この車両は、フルードの劣化度をECUがカウントしていますので、初期化して作業完了。

CVTF交換のオプション整備 に取り掛かります。
全化学合成ギアオイル
NUTEC 『NC-70』 75w90で
トランスファーオイルとリアデフオイルの交換です。
純正同等ならNUTEC ZZ-31 75w85。
純正以上ならNC-70がオススメです。












ハンドポンプで圧送注入。
ドレン・リフィルは純正中空ガスケットを使用して、規定トルクで締め付けますね。
潰れながら締まる中空G/Kは、
トルクレンチを使用しないと漏れの原因になりますね

(スロットルボディ清掃初期化)を施工します。
このお車は、走行距離1万8千kmですので、多量にデポジットは付着していませんでしたが、走行距離が増えてくるとスロットルボディにカーボンが付着します。
ほんの僅かな付着ですが、蓄積するとそれだけでアイドリングが不安定になります。
弊社では定期的なスロットルボディ清掃初期化を推奨していますので、ATF/CVTF時にご相談ください。


WAKO’S の専用クリーナーを使用して、ウエスで優しくカーボンを除去。
溶解力の強いクリーナーを乱暴に掛けると、スロットルの基盤が壊れECUまでダメージが行く事があるので要注意。
最後にスロットル学習値をリセットして、再学習すれば完了です。

作業が終わり、最終チェックと試運転。
無事当日夕方には納車が出来ました。
納車引取時には作業中の画像を見ながら、説明をさせていただいています。
質問等があればどうぞご遠慮なく。
希望が有れば画像のコピーはお渡ししています。



本日もミナト自動車ブログ日々是好日にお越しいただきありがとうございます。
おかげさまでDSCやマルチサーブ、ATF完全圧送式交換のご依頼で全国各地からお越しいただいています。 ありがとうございます。
・ATF/CVTF交換
http://minato-motors.com/blog/?cat=8
・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
http://minato-motors.com/blog/?cat=169
・マルチサーブ 洗浄システム
http://minato-motors.com/blog/?cat=270
・提案型整備リフレッシュプラン
http://minato-motors.com/blog/?cat=12
弊社はこの4点を中心に作業をお引き受けしていますので、御見積・ご予約のはHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。
それではHAPPY CAR LIFE!!











