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和歌山県からハイエースKDH211 マルチサーブでインジェクターとインテーク煤洗浄!! 悪くなる前の予防整備。

ハイエース(レジアスエース)の200系は不動の人気車。
新車購入される方もいれば、中古車購入もおられるでしょう。


今回ご依頼をいただいたのは和歌山県 ハイエース KDH211 H26年式 走行距離20万キロ

予防整備としてマルチサーブ(インジェクター洗浄システム)と(インテーク洗浄システム)を依頼されました。




ハイエースのディーゼルはもともと丈夫ですが、メンテナンスを間違うと当然コンディションは低下します。


中古車購入の場合は、以前の整備状況が分からない場合が多いのが現状ですよね。




ブレーキパッドの残量やオイル漏れの有無、部品の破損やひび割れ等は地元の整備工場さんに相談しやすいが、エンジンのコンディションとなると見極めは難しい。




であるならばハイエースディーゼルに行う定番整備を実施し、現状を確認するのも一つの案だと弊社は提案しています。



マルチサーブにはインテーク・インジェクター・DPF等の洗浄システムがあり、今回はインテーク&インジェクター・ターボ洗浄を行います。



それではマルチサーブ インテーク洗浄システムから始めます。
さっそくインテーク・EGR系統を分解していきますね。


メーカー問わずクリーンディーゼルは排気ガス(CO2と煤)を、もう一度インテーク系統に戻す(EGR制御)を積極的に採用しています。


煤交じりの排気ガスを戻すので、どうしてもインテーク系統に煤が堆積しやすい。


コンディション良好かつメンテナンスもgoodなら、ハイエースのKD系ディーゼルエンジンは煤が溜まりにくいのですが、(マツダSKY-Dに比べて。)

ですがそうでないと少しずつ煤が悪さをしてきます。


分解してみるとインテークには想定内の煤堆積でしたが、EGR系統は結構煤が多かったですね。



EGRの導入パイプは煤が堆積し、水冷EGRクーラーのフィンにも煤が堆積しています。


バキューム(負圧)で開閉制御しているバキュームチャックバルブやダイヤフラムの気密点検。


分解した時にバルブ等が開閉しているかをチェックし、チェックバルブの気密性や動きを確認。


この気密性やバルブの動きが悪ければ、いくら煤を除去してもコンディションは回復しませんよ~。



分解前の状態で開閉チェックをするのは大変ですが、分解している時なら容易。


しかも目視で本当に開閉しているかを確認できますしね。


年式によって搭載されているKD系エンジンは仕様が違います。

この車両はEGRクーラーやEGRバルブまで分解すると、インテークマニホールドの中やインテークバルブ等を少し見る事が出来ました。



結果的にはEGR系は酷かったですが、インテークマニホールド以降の吸気系統はそこまで煤堆積は酷くない。




想定内だったのでインテークマニホールド手前までは分解して洗浄。

それ以降のインテークマニホールド・インテークポート・インテークバルブなどはマルチサーブのケミカルでシステム洗浄する事にします。





分解した部品を完璧に洗浄しました。


ガスケット類は純正品で組み立てます。


熱劣化で割れやすい樹脂製ハーネスカプラーは、補修カプラーで修復。


これらのカプラーは100種類ほど常時在庫しています。


インテーク・EGR部品を組み立てて、軽く暖機。


マルチサーブをインテークに接続し作業を始めます。


マルチサーブに(ディーゼル・エアインテーククリーナー)を投入。



エア抜きをしてからインテークの吸気シャッターバルブに接続。

エンジンを掛けながらマルチサーブをスタート。



エンジン吸気負圧を利用して、クリーナーを霧状に噴霧。(15秒に1秒間噴霧)

インテークマニホールドやポートや燃焼室にクリーナーが届いて、ユックリ煤を洗浄していきますね。


回転数を上げながら約75分ぐらい掛かります。


簡単に言えばEGRの煤は硬い微粒子。

ブローバイのオイル等が煤に混じると、煤微粒子同士が結束しやすい。
そして熱でより硬く結束し、徐々に固着堆積。


マルチサーブのインテーククリーナーは煤を溶解するほどの洗浄力はありませんし、そこまでの強いケミカルはエンジンを傷付ける。



そうではなくケミカルの効果で、固着した煤の(結束を緩めるだけ)なのです。



固まった煤の結束が少しずつ緩むと、吸気の気流に乗って徐々に燃焼室に流れていきます。 燃焼室では高温で燃焼し消失。



砂の山を水鉄砲で崩すように、少しずつ洗い流していくイメージですね。

仕組みとして説明すると簡単で分かりやすい。






ただインテーク系統の手前から大量に煤があると、インテークマニホールドまでケミカルが届かないんです。

クリーナーを2本・3本・4本を使えば別ですが、クリーナー自体が高額なので無駄に本数を使うのはモッタイナイ。


ならば比較的簡単に分解できる部分までは、手作業で洗浄して組立。
手間のかかる奥の部品(インテークマニホールド以降)はマルチサーブのクリーナーで煤を除去。


これが弊社が推奨するマルチサーブ インテーク洗浄システムです。





これは別の車両のハイエースです。(参考事例です。)

KDH201V 走行距離20万キロ


同じハイエース200系で搭載エンジン違いですが、こちらは水冷EGRクーラー・EGRバルブ等を分解した時点で酷い状態でした。



インテークマニホールドを覗き込むと、煤堆積が酷すぎるので予定変更。

インテークマニホールドを分解してエンジンを確認します。

分解してみるとエンジンヘッドのインテークポートやバルブ・インテークマニホールド内にも大量の煤が堆積。


ここまで酷い場合は別途オプションでインテークマニホールドまで分解し、ある程度煤を洗浄してからマルチサーブでのケミカル洗浄を提案しています。


この煤堆積が酷いハイエースは次の機会にブログで紹介しますね。











簡素休題

和歌山県のハイエースに戻ります。

インテーク洗浄システムが終われば、インジェクター・ターボフィン洗浄システムに移ります。


ディーゼルサプライポンプのIN・OUTにマルチサーブのホースを接続。



インジェクター系の洗浄剤ディーゼルシステムパージ1000mlを投入。




強力洗浄にセットし、約70分ほど掛かてフューエルラインを内部洗浄。
エンジンを掛けながらゆっくり確実にフューエルラインを洗浄します。




こちらもライン内のスラッジを溶解するのではなく、結束を緩める。

そうすれば燃料の流れで超微細なスラッジが燃焼室に到着し、燃焼熱で燃える。



サプライポンプ・コモンレール・デリバリーパイプ・インジェクターを内部洗浄し、インジェクターニードル部や噴霧口をクリアにします。




引き続きターボフィン洗浄もスタート。



燃焼室後にあるターボフィンに付着する専用ケミカル(ディーゼルターボサーブ)を投入。




こちらも70分ほど掛けてターボフィンに付着する煤を除去します。


インジェクターやインテークを洗浄するケミカルより、更に高額なディーゼルターボサーブ。


燃焼室後にあるターボフィンにケミカルを届けるのは、非常に難しいそうですよ。



元の状態に戻して試運転。




ライブデータを確認します。

入庫時より燃料噴射補正値が改善しました。



また煤の堆積もクリアできたので。まだまだ長く良い状態で走ってくれるでしょう。




インテークマニホールドまで煤が堆積する前にマルチサーブ インテーク洗浄システムをする方が良いですよ。


インテークマニホールド以降まで煤が堆積すると、費用が多く掛かりますから。



インジェクター洗浄システムも同様に、悪くなる前に予防整備。
洗浄不可なほど汚れてしまうと、洗浄では回復せずに高額なインジェクター交換になってしまいます。





ハイエース(レジアスエース)200系のマルチサーブを希望される方は、HP(お問い合わせフォームからお待ちしております。

必要事項と現状の状態を記載してもらえれば、御見積を返信させていただきます。


それではHAPPY CAR LIFE!!



北海道からCX-5 リフレッシュプラン 長編ブログ第3部。サスペンション・ブレーキをリフレッシュ!!

前回・前々回ブログから紹介している北海道からお越しいただいたマツダCX-5。

http://minato-motors.com/blog/?p=35191 第1部
http://minato-motors.com/blog/?p=35264 第2部

・陸送で入庫し車両点検をして整備プランの御見積。
・インテークの煤堆積をDSCで完全除去。
・マルチサーブでインジェクターとDPF洗浄


今回のブログはサスペンションやブレーキ、ATF交換などを整備した様子を紹介しますね。



点検時に事前ホイールアライメント測定をしてから、車両をリフトアップ。



整備プラン見積にOKが出ましたので足回り下回り関係を分解します。


雪国の北海道からなので、ある程度の錆固着は覚悟していました。


主要部品を外すときには慎重にボルトナットを緩めていきます。

ボルト等が折れると(1分で外れる部品)が(数十分掛かる)場合もあるので、非常に気を使いますね。


冬に雪が降る地域では当たり前なのでしょうが、なんせ大阪南部の堺市はほとんど雪が積もらないんですよね。 (地域的に塩カルでの錆腐食もない。)



リアロアアーム ブッシュのアジャストカムボルトが、完全に固着していました。


こうなるとスプリング上下のインシュレーターやアームASSYの交換も出来ませんし、サスペンション整備後のホイールアライメント調整も出来ません。



そこでサブフレームを傷付けずに、ブッシュのみを切断。

スペースがほぼ無いので、セイバーソーという大型電動のこぎりでカットしています。



1個のブッシュに対して2か所カット。  左右だと計4か所カットしますので、結構時間が掛かります。

アームASSYとスプリングインシュレーターを交換します。

新しいアジャストカムボルトの首下部分にはグリスを塗っておきますね。
これで水分等はグリスで弾くので、錆固着対策には有効でしょう。



リアのショックアブソーバーも同時に交換しました。


フロントロアアームもASSY交換。


定番のアームリアブッシュは破断していました。  こうなると静的なホイールアライメント調整をしても、走行している時の動的ホイールアライメントが大幅に乱れます。



ある程度走行した車両はサスペンションを整備してから、ホイールアライメント調整をした方が良いですよ。


フロントはスプリング以外のショックアブソーバーやマウントなどを交換しました。


FF車定番整備のドライブシャフトブーツグリスO/H。

劣化したグリスとブーツを純正KITで交換します。


弊社ではドライブシャフトブーツは社外品を使いません。なぜなら純正品の方が圧倒的に耐久性が高いから。


純正品なら10年は持ちますからね。


ハーフシャフトのベアリングも同時交換。


こんな時にしか交換できない部品ですね。

走行距離を考慮して前後ハブベアリングも交換しておきます。

ナックルに錆び付いて外すのが大変でした。



前後のブレーキもO/H。

・ディスクローターは研磨機にて再生。
・キャリパーは分解洗浄後に、シールやブーツを交換。
・ブレーキパッドはWAKO’S BPRグリスで組付け。


この3つの作業を正確に行えば、異音もなくコントロールしやすいブレーキに戻ります。


逆に言えば何かを省き不正確な作業をすれば、異音がするブレーキになってしまうんですよね。





イッキにまとめて部品を組立ますね。




ATF完全圧送式交換。

オイルパンを脱着洗浄して、ストレーナーも交換します。



ニューテックNC-RFリンシングフルードでプレ洗浄をしてから、本命ATFはニューテックNC-65(全化学合成ATF)で全量圧送式交換をしました。



完璧に入れ替わりましたよね。



ここまでキレイになれば次回交換推奨距離は6万キロ。それまではATFはノーメンテでOKです。


ATFクーラーを洗浄し、フルードレベルを油温管理で調整しました。


トランスファ・リアデフのギアオイル交換。

ガルフプロガード75w90で交換しました。



エアコン冷媒ガスもリフレッシュ。

年々減少する冷媒ガスは定期的に点検をし、リチャージしましょう。


結果的には冷媒ガスが130gほど少なかったようですね。


・ガスを全量回収し重量測定。
・真空引きで配管内の水分と空気を除去。
・再生した冷媒ガスを重量管理で高速液化充填。


冷媒ガスの継ぎ足しはNG。正確な作業でリチャージしましょう。




アライメントリフトに移動して、サスペンションブッシュの(1G締付)。
組立時のブッシュの捻じれを開放し、1G状態で増し締めします。


サスペンション整備をして1G締付をしないと、乗り心地も悪いしブッシュも早期に破損しますからね。





ホイールアライメントを調整すれば、試運転に行きます。



いつものテストコースで状態確認。

・異音や振動がないか?
・直進性やブレーキングに違和感が無いか?
トータルで約2時間ほどは試運転をしています。



他府県から依頼される場合がほとんどなので、ぶっちゃけ(失敗は許せれない)ですよね。


作業後に調子が悪い!! ではこちらに来てください。と言える距離ではないので、最後の試運転は慎重に繰り返し納車準備をしています。


作業は完了しお支払も済みましたので、帰りも陸送で納車しました。

ユーザーさんに作業内容を説明して、作業中の画像(300枚ほど)はDVDにコピーしてお渡ししています。





後日CX-5を引き取り、ある程度走行してからお電話をいただきました。
乗った瞬間から違いが分り、加速やブレーキング・直進安定性や乗り心地の改善を実感されたようです。



結局のところお互いが顔を合わすことなく、納車となりました。
・大阪と北海道 
・ブログとメールとTELでしか、お互いを知らない。
・入庫数か月前に前金を先払い、引き取り前に残金支払い。


弊社としては出来るだけ信用してもらえる様に、ブログのアピールやメール返信・電話の説明や作業中の画像添付など、遠隔でも問題ないようにこれからも工夫をしていきたいと思います。


マツダSKY-DへのDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)やマルチサーブ システム洗浄を希望の方。

また車両全体をもう一度新車時に近づけるリフレッシュ整備したい方は(リフレッシュプラン希望)とHP(お問い合わせフォーム)からご相談をいただけると案内をさせていただきます。



それではHAPPY CAR LIFE!!





北海道からCX-5  リフレッシュプラン 長編ブログ第2部。マルチサーブでインジェクターとDPF洗浄。

北海道から大阪府堺市のミナト自動車までお越しいただいたのはマツダ CX-5 KE2AW 走行距離14万キロ。


車両全体を整備し、新車時のコンディションに近づける提案型整備リフレッシュプランで入庫しました。





第1部ではマツダSKY-D定番のインテークの煤をDSCで完全除去。
http://minato-motors.com/blog/?p=35191


第2部ではこちらもSKY-D定番整備になったマルチサーブを紹介します。




ディーゼル普及率が高い欧州から導入したマルチサーブ。


ガソリン/ディーゼル問わず、インジェクター・ターボフィン・インテーク・DPFを専用ケミカルでシステム洗浄するマルチな洗浄整備機器。


ここまで高性能で守備範囲の広いエンジン系洗浄機器は、世界中見渡してもマルチサーブぐらいでしょう。


マルチサーブの機器自体も非常に高額ですが、使用する専用ケミカルもなかなか高額。 (おそらく国内の市販ケミカル類の数倍高いかな。)



それではインジェクター洗浄システムから始めます。


フューエルサプライポンプのIN・OUTにホースを装着し、マルチサーブと接続。




ディーゼルシステムパージ1000mlをマルチサーブに投入。


75分間ほどアイドリング。
ユックリ確実に燃料ライン内の汚れを洗い流していきます。


コモンレール式クリーンディーゼルは燃料を高温高圧にして噴霧しますので、どうしてもスラッジが発生します。

発生したスラッジは超微細な粒子なのですが、これが燃料が流れるライン内に付着。


特に精密なインジェクターニードル部などでわずかに堆積すると、燃料の噴射が乱れ燃焼状態に影響します。

その辺りはメーカー側も想定内で、ある程度は(噴射学習値)としてECUが補正制御するのですが、それも限度がありますよね。




そして補正では補えないほど詰まってくると、高額なインジェクター交換になります。


インジェクターを分解や交換などをせずに、システム洗浄するのがマルチサーブのインジェクター洗浄システム。





約75分ほどアイドリングから、やや高めの回転数にセットし作業をしています。







次はDPFシステム洗浄。


DPFに繋がるホースにマルチサーブを接続。

1液目のDPFクリーナーをマルチサーブに投入し、DPFに直接ケミカルを注入しますね。



DPFクリーナーを注入して15分待機。


そしてエンジン始動をして5分間待機。

次は2液目のDPFフラッシュを投入します。



エンジン回転数を2000rpmまで上昇させて、DPFの暖機と洗浄効果の促進。



これでインジェクターとDPFのシステム洗浄は一時終了。




このあとはホース類を外して、元の状態に戻す。
そこから強制白煙・異臭排出作業に移ります。


マルチサーブ後には猛烈な白煙と異臭がマフラーから排出されます。
(普通にやれば工場内は煙と臭いで大惨事に。)


弊社ではそのような(美しくない整備作業)はしたくないので、独自に開発した排煙異臭回収装置を自社製作し作業をしています。



これでほぼ臭いや煙を気にせずに、確実に短時間で作業が出来るようになりました。



ミナト自動車は住宅地のど真ん中にあるので、無茶な作業は出来ないんですよね。


透明のパイプ内を流れ出るマルチサーブ後の廃液モニター。
(企業秘密のため周辺は隠しています。)

廃液の泡はコンディションによって(グレー・ブラウン・ホワイト)の3色で出てきますね。 今回はホワイトでした。


高温の泡とガスを分離させて、ガスの異臭は除去しています。





マルチサーブのインジェクターとDPF洗浄システムには個別にアフターケミカル1本ずつ付随します。


・ディーゼルエクストリームクリーナー
・DPFリジェネレーター


燃料給油時に燃料タンクに投入し、走りながらインジェクターとDPFを遅効的に洗浄します。



こちらは納車時に手渡ししていますよ。


DSCとマルチサーブの作業後も引き続きリフレッシュプランが進み、サスペンションやブレーキ等の整備をしていきます。


次回ブログでは足回り下回りの整備を紹介しますね~。
それではお楽しみに~!!


HAPPY CAR LIFE!!



北海道からCX-5 リフレッシュプラン 長編ブログ第1部。 スカイアクティブD 煤堆積完全除去作業。DSCドライアイスショットカーボンクリーニング。

年間何台ぐらいでしょうか??
結構北海道からの作業依頼が多いですね。



小樽からフェリーで京都府舞鶴・福井県敦賀に行き、大阪府堺市の弊社まで高速で移動。

もしくは苫小牧市にある陸送基地にユーザーさんが搬入し、弊社まで陸送。


今回依頼いただいたCX-5は往復陸送での入庫・納車。

ユーザーさんとは顔を合わす事がなかったのですが、その分は打ち合わせをメール・電話にて入念に行いましたよ~。

北海道からもっと近くにミナト自動車のブログのような作業が出来る整備工場を探したそうですが、やっぱり無いんですよね~。



CX-5のATF交換などはギリ出来ても、DSCやサスペンション・ブレーキ整備などの車両全体的なリフレッシュ整備を、最新の整備機器で行えて実績十分となるとかなり探すのはキツイでしょう。




依頼された皆さんに聞くと(ミナト自動車ブログのようなリフレッシュ整備をしてほしい。)と地元整備工場に相談すると、やんわり断られるそうです。

まず見積の時点で経験が無いと大変ですから。



マツダ CX-5 KE2AW 走行距離14万キロ

車両全体を点検し新車時の状態に近づける提案型整備(リフレッシュプラン)の依頼です。


不具合箇所・気になる点
・時折排気ガスの白煙や匂いが気になる。

・乗り心地が悪くサスペンション等をリフレッシュしたい。



そして地元では出来ない整備 or 普段はメンテナンスしない箇所を中心に整備を提案させていただきました。



もともとトルクフルで低燃費・乗りやすいCX-5を取り戻す整備をこのブログで紹介しますね。




普段は入庫時に問診をするのですが、今回は陸送のため電話でお話ししました。


試運転をして事前ホイールアライメント測定をし、リフトアップして点検。

スキャンツールでライブデータを確認し、バッテリーアナライザーで充電系チェック。


アナログ・デジタル両面から点検し、お勧めの整備プラン見積を提案しました。
作業内容を説明し、OKがいただけたので作業を始めます。





まずはDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)から。

マツダ スカイアクティブDと言えば、トルクフルで乗りやすいクリーンディーゼルですが煤堆積がある。

メリット・デメリットはもう皆さんご存じだと思います。


コレ誰が言い出したか知ってますか?
日本で初めてSKY-Dの煤堆積の弊害を指摘し、煤完全除去に成功したのはミナト自動車。



今から7年前の2016年から弊社ブログで注意喚起とDSCの案内をしてきました。
おかげさまで全国各地からDSCの依頼を頂戴し、作業実績台数は軽く数千台以上となりました。


当時はね、マツダの煤堆積を指摘するとネットでは大騒ぎになって大変でした。(ミナト自動車の嘘だ!デマだ!ステマだ!!などなど。)

弊社のブログやメールにアクセスが集中し、3日ぐらいはサーバーダウンで業務に支障が出たほどで・・。

http://minato-motors.com/blog/?p=10114




早速インテークマニホールドやEGRバルブ等を外します。


同時にDSCオプション整備(水冷EGRクーラー洗浄)のため、EGRクーラーも外しました。


排気ガスを冷却するEGRクーラー内のフィンはダダ詰まり。
これでは効果的に高温の排気ガスを冷やす事が出来ませんね。




インテークマニホールドのEGR導入パイプはほぼ詰まっていました。

排気ガスを吸気系統に導入する為のパイプが詰まると、EGRが使えず燃費や燃焼状態が悪くなります。

また出口が詰まるとその手前にあるEGRクーラーも詰まっていき、悪循環のループに突入。




ディーラーさんなら全部品交換の高額修理が案内されますが、弊社ではドライアイスを使用した特殊洗浄技術で部品交換せずに対応しています。



エンジンヘッド側のインテークポートとインテークバルブ。
こちらも煤に埋もれて経路が狭くなっていますね。



空気の流入も悪くなり、エンジンパフォーマンスや燃費が低下する。

新車時は低速からトルクフルなのに、ある程度走行すると加速等が劣化していませんか?






弊社が開発したDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)

ドライアイスペレットを高速噴射して、付着物を完全除去。
エンジンにノーダメージで短時間で完璧に。







ドライアイス洗浄機と独自開発したDSC用ノズルとアダプターを装着して作業をしてます。


DSC作業中の様子は完全非公開&見学不可。
申し訳ございませんが企業秘密の部分が多すぎてお見せできないのです。


その代わりにデジカメでバンバン撮影していますので、引き渡し時にはその画像を見ながら説明をさせていただいています。



軽くワンショットでアルミ素地が見えるほどキレイに剥離しましたね。


まだまだ煤塊が残っていますので、ノズルとアダプターを組み替えて完璧に仕上げます。




圧縮上死点にセットし1気筒づつショットをします。

終わればクランクを回して次の気筒をショット。



全4気筒8ポート全てキレイに洗浄しました。




EGRクーラーやインテークマニホールドと吸気シャッターバルブなども洗浄終了。


完璧にキレイになりましたね。


サンドブラストやクルミブラストは硬いメディアを打ち付けて、メディアの研磨力で削り落とす作業。


ドライアイス洗浄は指で潰せるほど柔らかいドライアイスペレットを使用。 よってメディアの硬度に頼った洗浄方法ではないのですね。



熱収縮と昇華爆発力というドライアイスの特性を利用した次世代洗浄。

母材金属を傷付けずにトラブルなく洗浄作業が出来るので、精密な金型洗浄や食品加工装置の洗浄にも広く活用されています。




またドライアイスは放置すると昇華して大気に消えるので、エンジン内に残留する可能性はゼロ。  よってトラブル無し。



DSCの累計施工台数は数千台。 ガソリン直噴からクリーンディーゼルのインテーク煤除去はノートラブルなんですよね。


純正ガスケットで組立て、割れやすいLLCバイパスパイプはオプション整備でホースと一緒に対策品で交換しました。

樹脂製から金属製に純正対策品で対応。


破損したまま放置されていたハーネスカプラーも弊社では補修をしています。


ディーラーさんでも補修カプラーを常備していないのかな? 結構割れたままで無理やりタイラップで縛り付けているいる場合が多いですね。

弊社では100種類ぐらいは補修用カプラーを在庫。



このような小さな部品も外れてしまうとエンジン不調になりますからね~。



冷却水を補充し、劣化しやすいラジエターキャップ交換。



こんな感じでサクサクッとDSCが終わりました。


CX-5 KE2AWのリフレッシュプランはまだまだ続きます。


次はマルチサーブでインジェクターとDPFの洗浄。 そしてATF交換にサスペンション整備にホイールアライメント調整を順番に紹介しますね。


トルクフルで乗りやすいCX-5を取り戻そう!!
HAPPY CAR LIFE!!


三重県からクラウンGRS200 後編 ATF完全圧送式交換!! 全化学合成ハイパフォーマンスATF!!

三重県からお越しいただいたのはクラウンGRS200 


前回ブログでDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)やインジェクター洗浄システムを紹介しましたね。  http://minato-motors.com/blog/?p=35087



後編ブログではレクサスISやGS・クラウンやマークXに搭載されている6速ATのATF交換等を紹介します。



まずはATF交換から。



問診後に試運転をしてリフトアップ。
ATFのチェックをして作業を始めます。



オイルパンを外して洗浄。
硬化した古いガスケットはフルード漏れの原因になりますよ~。




バルブボディに装着されたストレーナーは純正新品に交換しました。


オイルパンを組み立てて、ATFを補充し完全暖機。


密封式6速ATに自社製作のアダプターを接続して、圧送式交換の準備完了。




昔はトヨタ・レクサスの密封式ATのATF圧送式交換は不可能と言われていました。

ですが10年前に日本で初めてクラウン・レクサス用の専用アダプターを開発し、不可能を可能にしたのがミナト自動車。 




おかげさまで北は北海道、南は九州など全国各地からATF交換のご依頼をいただいて累積作業台数は数千台となっております。 (多すぎて正確には数えてないけどね。)

http://minato-motors.com/blog/?cat=8

本命ATFにニューテックのATFを使用しますので、プレ洗浄用フルードはニューテックNC-RFを使用しています。 




汚れたAT内部はオイルパン洗浄ストレーナー交換をして、本命ATFで圧送式交換をしたぐらいではキレイに入れ替わりません。


その間にプレ洗浄という作業を組み込みます。


簡単に言えばAT内部のススギ洗い。 汚れを取ってから本命ATFで入れ替えた方が完璧に入れ替えれるのです。




そこで弊社が企画してニューテックさんに依頼して誕生したのがNC-RFリンシングフルード。   http://minato-motors.com/blog/?p=17434



取扱店は日本では弊社のみ。

(NC-RFでプレ洗浄してからニューテック最強のATFで交換してほしい!!)という依頼が多いので、200Lドラム缶数本は常時在庫しています。


日本でATF交換をしている整備工場は多いですが、プレ洗浄フルードだけで600~1000リットル単位で発注している整備工場はほぼ無いと思いますよ。



NC-RFリンシングフルードで全量圧送式交換。


・左奥の新油モニターはNC-RF
・中央ビーカーは回収した廃油
・右手前のクリーナーモニターはプレ洗浄後のATF



新油と比べるとまだまだ汚れていますが、廃油と比べると少しキレイになりました。



15分間のアイドリングタイム。
リンシングフルードNC-RFでAT内部をススギ洗いし、本命ATFで入れ替える準備が整いました。



本命ATFに使用するのはニューテック史上最高峰ATF『NC-65』
全化学合成ハイパフォーマンスATF (エステル系)



・最高ランクの化学合成ベースオイルを贅沢に使用。
・極薄で強靭な油膜性能は市販ATFでは最強レベル。

・ローフリクション・ハイパフォーマンス&ロングライフ
相反する要求を高次元で達成するために、ATFの価格は非常に高額。


NC-65の評価はみんカラ等のSNSで絶賛されているので、効果や性能に疑問を抱く方は是非検索してみてくださいね。 




ATFチェンジャートルコン太郎にNC-65を入れ替えて、もう一度全量圧送式交換を行いますね。





完璧に入れ替わりました。


ここまでキレイになれば次回交換推奨距離は6万キロ。
ストリート走行なら6万キロ以上は使用できますが、目安としての交換時期はこれぐらいです。





ATFクーラーを洗浄し、油温検出モードに設定してから規定温度でレベル調整。


他社でATF交換をしてからイマイチ良くならず、弊社にてATF交換を依頼される場合がよくあります。


フルードレベル調整が正確に出来ていない車両が多々ありますね。

正確な作業手順はもちろんですが、水平レベルを確保出来ている整備リフトでないとATFの量を正確に調整出来ないんですよね。



(依頼した整備工場のリフトはどうでした??)とそんな時は聞いています。


デフオイル交換もニューテック。

全化学合成ギアオイル NC-70 75W90 エステル系



純正オイルの数段上のギアオイル性能。



デンゲン社エコマックスjrでAC冷媒ガスをリフレッシュ。


年々減少するエアコンガスは定期点検が必要ですよ~。


エコマックスjrのホースを車両側AC配管に接続。

規定充填量をセットし、ニューテックNC-200もセット。


規定充填量450gに対し回収できたガス量は340g。
110gほどガスが少ない状態でした。


全量回収し配管内を真空引き。
再生した冷媒ガス450gを高速液化充填して、コンプレッサーオイルNC-200も同時注入しました。



コンプレッサーオイルNC-200も全化学合成オイルを使用。
気密・潤滑性能がUPします。






これからも他社では出来ないニッチで高性能な整備機器を導入していきますので、どうぞお楽しみに。




DSCやマルチサーブ、ATF完全圧送式交換等の御見積・ご予約は、HP(お問い合わせフォーム)からお待ちしています。


必要事項を記入していただいて、希望する作業をお知らせ頂ければ返信をさせていただきます。

それではHAPPY CAR LIFE!!