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ドライアイス洗浄でクリーンディーゼルの煤堆積を完全除去。    (エンジンにノーダメージで短時間完璧に)は唯一無二のDSCで。   マルチサーブやLLC交換などオプション整備を実施!!



もしクリーンディーゼルエンジンの吸気経路が煤でこんな状態になっていれば、走行も出来ずエンジン始動すら危ういと思いますよね。



ところがそうならないのが(ディーゼルエンジン)。   空気さえ燃焼室に入れば何とかなるものなのです。


ただ燃費やパフォーマンスは、また別の話ですが・・・。


本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。

地元大阪府から来店していただいたのはマツダ アテンザ GJ2FW

・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)

オプション整備
・水冷EGRクーラー洗浄
・インタークーラー洗浄
・LLC圧送式交換
・マルチサーブ インジェクター洗浄システム
・マルチサーブ DPF洗浄システム
・カーエアコンリフレッシュα

メールから相談をしていただいて7点の作業依頼で予約入庫。  1泊2日で作業をしたいと思います。


簡単な問診をしてから試運転。

ターボMT車なのですが、加速に力強さはなく発進時のトルクも薄い。
ただ走れないかと言えば、(走れない事はないかな??)という印象。


インテーク系の部品を分解しますね。


まずはエンジンヘッド側の吸気ポートを確認しますね。


ポート内径の半分以上が煤堆積で経路が狭くなっています。

ポート奥に見えるはずのインテークバルブは煤で覆われて(何だか良く分からない)状態ですね。


外したインテークマニホールドと吸気シャッターバルブの状態も確認しましょうか。


吸気シャッターバルブは煤の堆積が酷く、インテークマニホールドの入口・出口ともに、半分以下の経路まで煤が堆積していました。

EGR導入口も大部分が煤で塞がれているので、EGRの導入がスムーズにいかないでしょう。



これではエアエレメントから吸い込んだ空気は入りづらいし、ターボで過給しても吸気充填効率は上がらないのが一目瞭然。


例えるなら鼻を摘まみながらマスクをしてのフルマラソン。ベストタイムは出せないですよね。 でもクリーンディーゼルなら完走ぐらいは出来るのです。凄いね。

インテークマニホールドの煤を軽くホジホジしてみると、大量の煤が出てきました。

それでもインテークマニホールド内部で固着しているので、手作業での完全除去は難しい状態。


マツダ資料から説明すると吸気経路の吸気シャッターバルブA~エンジンヘッドポートCまでの赤線部分が、画像のように煤が堆積していました。

エンジンに近いほど燃焼熱で煤はカッチカチに硬化。


この固着した煤を除去するのは、手作業ではほぼ無理。
出来たとしてもエンジンO/Hや新品部品交換では、時間も費用も多く掛かる。


そこで弊社が6年前に開発したオリジナル整備DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)で完全除去をしたいと思います。


かれこれ千台以上は作業実績があります。(正確には数えてないけど)
http://minato-motors.com/blog/?cat=169
一部ですが過去ブログを参照にしてくださいね。




『エンジンにノーダメージで短時間に完璧に』

・ドライアイスのペレットを圧縮空気で高速噴射
・熱収縮と昇華爆発力で付着物を母材から剥離


DSC特殊ノズルとドライアイス洗浄機を用いて作業をします。

・煤がボディに付着しないように完全防備のマスキング。
・ドライアイスペレットを洗浄機に投入。

弊社がオリジナルで開発したDSC専用ノズルとアダプターをドライアイス洗浄機にセットして、まずは軽くワンショットします。


厚み10mm以上の強固な煤堆積も、こんな感じで剥離します。

アルミ製のヘッドは傷が付かず、瞬時に剥離出来るのがドライアイス洗浄の特徴。



サンド・クルミ等の硬いメディアを打ち付けるブラスト方法は、メディアの研磨力で汚れを落とす。  当然硬いメディアを使えば、研磨力も上がり時間も短くなりますが、その分アルミ母材も傷付ける可能性がある。

またメディアがエンジン内に残り、バルブ等に噛み込めば、圧縮不良になる可能性もありますよね。



ドライアイス洗浄は指で潰れるほど柔らかいドライアイスペレットを使用しますので、母材には全く傷が付かないのです。


また剥離の原理も研磨力で削るのではありません。

・-79℃ドライアイスが付着物に高速で衝突すると、付着物を瞬時に冷却。
・熱収縮でクラックが出来た隙間で、ドライアイスが昇華爆発。

ドライアイスは固体から気体へ昇華すると、体積膨張率は一気に750倍。


付着物と母材金属の隙間で、一気に爆発し付着物を剥離し、それが連続して行われるのです。

しかもショット後のドライアイスは数分で昇華し大気に消えるので、残留の可能性はゼロで心配も不要。



-79℃のドライアイスを打ち付けて、エンジンは大丈夫??と思いますよね。

ドライアイス洗浄自体が高温の金型や機械を瞬時に洗浄するために生まれたので、生暖かいエンジン温度なら全く問題ないのです。

むしろ対象物が冷えている方と洗浄効率は落ちるんですよ~。


複雑な形状の吸気ポート内と最深部にあるインテークバルブを、複数あるDSCノズルとアダプターを組み合わせて、完全除去しました。


ポート内部やバルブを確認します。


4気筒8ポート全てキレイに除去完了。

燃焼室に煤やペレットが入らないように、圧縮上死点にセットしてバルブ全閉にし1気筒ずつ作業をしています。



バルブのシャフト裏やバルブ傘部も完璧に除去出来ました。


インテークマニホールドや吸気シャッターバルブ等も洗浄完了。

清々しいほどキレイになりましたね。




中途半端に煤を残してはダメですし、3日も4日も時間を掛けているようではお話しにならない。

唯一無二のDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)なら、エンジンをO/Hせずに短時間で完璧な煤除去が出来ます。




ディーゼルなんて空気吸ってナンボのエンジン。  空気が吸えなくなるとパフォーマンス低下し新車時の性能を発揮するのは難しいと思いますよ~。





DSCと同時にオプション整備もお勧めしています。

(インタークーラー洗浄)で内部に溜まったブローバイオイルを排出し、内部を洗浄しますね。





ここ数年でオプション指名率が急増したのが(水冷EGRクーラー洗浄)

これが詰まるとディーラー整備であれば新品交換になり、工賃も部品代も高額になりますね。(酷いとEGR系の警告灯が点灯します)


弊社ではDSCと同時なら作業工程が重複している部分はカットし、クーラー自体を完全洗浄が出来るので部品代も掛からない。


結果として別途新品交換時の半額以下になるので、交換ではなく洗浄を推奨しています。

これでクールドEGRが効果的に使えますね!!

洗浄後には格子状の穴に確認用の細い棒(30cm)を突っ込んで、内部で詰まっていないかを導通確認しています。

画像手前は比較的簡単に煤を除去出来るのですが、奥が詰まっている場合が多いので完全除去は結構大変なのですよ。 だからディーラーさんでは新品交換をするのでしょうね。


EGRクーラーの入口からライトを照らしてみました。フィンの中までキレイになっていますね。



洗浄後のインテーク・EGR系部品を純正ガスケットで組付けますね。








オプション整備(LLC圧送式交換)

ラジエターリフレッシャーを接続して、脈動圧送式で冷却水を全量交換します。

・エンジン始動しダイヤフラム式ポンプでLLCを圧送。
・冷却ラインを循環し、戻ってきたLLCをろ過再生。
・エンジン、ラジエター・ヒーター全てのLLC交換。

完全暖機するまで30分以上は作動し続けて、冷却ラインに浮遊する汚れを高密度フィルターでキャッチします。

最後にLLC再生強化剤で防錆・消泡性能を強化し、劣化しやすいラジエターキャップは純正品と交換します。




こちらもリリース後に指名率が増えてきたオプション整備(マルチサーブ洗浄システム)  http://minato-motors.com/blog/?p=29071



ディーゼル整備が盛んな欧州で着々と評価を上げているマルチサーブは、大きく分けて4種類のシステム洗浄が可能です。



スカイアクティブDのクリーンディーゼルにはその内の2つ、(インジェクター洗浄システム)(DPF洗浄システム)を行います。




DSC作業2日目に(DPF洗浄システム)から始めました。


2種類のケミカルをDPFに直接噴霧し、フィルター内部の煤とアッシュをクリーニングします。



車体からDPFを外して分解し洗浄するのも否定はしませんが、時間も費用も多く掛かりますよね。

そこまで酷くない場合はマルチサーブでのケミカル洗浄で(いいんじゃないの?)思っているので、少し前から導入したのです。


DPFに繋がるホースに接続して1液目のDPFクリーナーをマルチサーブに投入し、作業をスタート。  基本は画面の指示通りに進めます。



15分後に2液目のDPFフラッシュを投入し、エンジン始動と回転数を上昇させて(熱とケミカルで)洗浄効果を促進させます。






並行して(マルチサーブ インジェクター洗浄システム)も行います。

フューエルラインにマルチサーブを接続し、サプライポンプ・デリバリーパイプ・インジェクターの内部をケミカルで直接洗浄していきますね。


マルチサーブにディーゼルシステムパージを投入し、強力洗浄を選択してエンジン始動。


エンジン回転を上昇させて固定し、1時間ほど洗浄工程を行います。


作業中も作業後も大量の白煙と異臭がマフラーから出てきますので、完全に出なくなるまで防煙防臭装置をマフラーに接続して完全排出していきます。




市販品でもインジェクターとDPFを洗浄するケミカルは販売されているのですが、プロショップオンリーのマルチサーブのケミカルは溶剤の量と性能が違うんですよ~。

有名なのがWAKO’SのDPF用洗浄剤は容量が165ml。

マルチサーブは1000mlが2本ありますので、2000mlです。
また専用の機器でコントロールしながら注入し洗浄工程を行いますので、欧州でも高い評価が貰えているのだと思います。


DIY市販品とプロショップオンリーのマルチサーブケミカル剤では、容量や値段が一桁違うので、同じように見えて同じではないのですね。


マルチサーブ洗浄システムには基本料金内に各アフターケミカルが付随しています。

納車時にボトルを手渡ししていますので、燃料給油時にタンクへ投入してもらいます。それでさらに洗浄強化を高めて内部を走りながらクリーニングするのです。

(ディーゼルエクストリームクリーナー)(DPFリジェネレーター)

こちらも定番のオプション整備(カーエアコンリフレッシュα)
年々減少するAC冷媒ガスを全量回収再生充填していきます。

冷媒ガスは多くても少なくてもNGです。 重量管理で正確にチャージしましょう。

 全ての作業を完了し試運転。

再発進時のクラッチワークはトルクが太くなったので、ペダル操作がイージーになりましたね。 試運転は市街地走行のみですが、この感じなら高速走行からの再加速でグイグイ走ると思います。



DPFやインジェクターの数値もスキャンツールのデータモニターから確認。  差圧も蓄積量のほぼゼロになり、乱れていたインジェクター補正値もゼロになりバランスが整いましたね。



インジェクターとDPFが壊れたり完全に詰まると、高額な修理費用が待っていますので、そうなる前にメンテナンスをお勧めしています。


こんな感じで予定通り1泊2日で作業が完了。  朝9時半入庫で翌日15時頃の納車になりました。




弊社ブログのDSC以外も遡って見ていただけると分かるのですが、一貫してアナウンスしているのは(壊れる前に予防整備をしましょう。)という事。


特にクリーンディーゼルはガソリン車に比べて高額な装置が多く搭載されているので、壊れたり不調になった時には費用が多く掛かるのです。



それらを高精度なセンサーで監視しているので、多少の煤や不具合であれば(それなりに走行する事)は制御補正で出来るのですよね。


センサー・ECU・アクチュエーターを高度に制御すればこのアテンザのように走って来店する事も可能なのですが、でもそれは新車時に発揮した性能ではないと思いますよ。


・新車購入時に試乗した(あのトルク感)はまだ発揮していますか?
・中古車購入したスカイアクティブDは、噂通りのパワフル走行ですか?




DSCの御見積・ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしています。(今回登場していないオプション整備も多数提案しています。)

 必要事項を記入してもらえれば数日以内には返信をさせていただきますね。  それではHAPPY CAR LIFE!!



最近入庫したATF/CVTF交換のダイジェスト版。 一部のみになりますが紹介しますね。


本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。

弊社にATF・CVTF交換に来られて納車時によく言われるのが(この車のATF交換ってブログに載りますかね?)というご質問。

作業した車両は出来るだけブログに公開したいのですが、(基本的にブログには載らないと思っていただいた方が・・・)とお答えしています。



ほぼ連日ATF交換やDSC作業を実施しているので、ひと月の作業台数は非常に多いです。   それに対してブログは月4回ぐらいしか更新しないので、必然的に紹介出来る台数は限られる。


作業台数7~8台に一台を選んでブログをアップの現状では、(全てを載せる事が難しいのです)とご理解をいただいています。

時間があれば毎月10回ほど更新したいのですが、それでは今の整備作業量では編集時間が足りないのが実情なのです。


兵庫県からはレクサスLS500h GVF55 走行距離10万キロ
・CVTF交換
・前後デフ ギアオイル交換



走行距離5万キロ時にCVTF交換をさせていただいて、今回2回目のリピート来店です。

リピート来店なので問診は少しにして、試運転を実施。

フルードチェック後にオイルパンを脱着洗浄、ストレーナーを交換。  前回CVTF交換時もNUTEC NC-65を使用しましたから、チェックをすると劣化度も少なくやや汚れた程度でした。

ハイブリッドCVTFは希釈式交換でニューテックNC-65と入れ替えます。


何度も交換して段々キレイになりました。
最後にフルードレベル調整を行いました。

デフオイルもニューテックNC-70 75W90で交換しますね。







次は長野県からお越しいただいたレクサスGS450h 走行距離22万キロ

こちらもリピート来店で2回目のCVTF交換のご依頼です。
前回もNC-65で交換しているので、廃油は結構キレイな状態でした。


この結果から見てもストリート走行レベルの熱負荷であれば、そう簡単にNC-65をクタクタに劣化させるのは難しいのが良く分かりますね。





次は大阪府からはレクサスLS460 USF40 走行距離6万キロ。

ヴェルファイア・セルシオ31系に続いて3度目のリピート来店です。

こちらもNUTEC NC-65 全化学合成ハイパフォーマンスフルードで圧送式交換を行います。

試運転とフルードチェックをして、オイルパンを脱着洗浄しストレーナー交換。

フルードを補充し暖機後にNUTEC NC-RFでプレ洗浄を行いますね。



アイドリングタイム後に本命ATF NC-65でもう一度圧送式交換。

キレイになりましたね。
最後に規定温度でフルードレベル調整を行います。





デフオイルをNC-70 75W90で交換。



オプション整備も追加でオーダーされました。
・LLC圧送式交換
・スロットルボディ清掃初期化
・カーエアコンリフレッシュα NC-200





三重県からはレクサスIS-F USE20 走行距離9万キロ

今回初めての来店です。
ネット検索から弊社を見つけていただいて、予約入庫してもらいました。

こちらもやっぱり本命ATFはNC-65。

もう一度圧送式しますね。




ミナト自動車にATF交換で入庫するのはトヨタ・レクサスだけ??


いえいえ、他にもたくさんご依頼をいただいていますよ。

大阪府からはマツダ ロードスターND5RC 走行距離6万キロ
NUTEC NC-RF & NC-65の圧送式交換。



ミナト自動車のATF交換は高額なニューテックNC-65だけなの??

そんな事はありません。純正同等フルード アイシンAFW+での交換も多数行っていますよ~。


和歌山県からはスバル WRX STI 走行距離6万キロ
こちらも初めてのご来店ありがとうございます。

こちらはアイシンAFW+で圧送式交換を行いました。

オイルパンを脱着洗浄とストレーナー交換をして、液体ガスケットで再装着。

そこからATFを交換します。



まだまだ紹介出来ていない車両も多くあるのですが、今回はダイジェスト版として6台ほどピックアップし紹介させていただきました。



ATFは劣化してクタクタになるまで使用する物ではなく、なるべく良い状態をキープした方がミッションの故障率は断然下がります。

この考え方はエンジンオイル交換と基本同じとお伝えしています。



ただエンジンオイル交換とATF・CVTF交換では交換難易度が違い、使用する機械も違います。(間違った作業をすれば、ミッションが壊れる事もあり得ますよ。)

正しい交換方法で正確な作業をすれば、確実にフルード交換が出来てミッションは常に良い状態が保たれます。  その結果AT・CVTの故障率は下がり、高額で無駄な出費は免れるのではと思います。



ATF・CVTF交換の御見積・ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。 それではHAPPY CAR LIFE!!


スバル レガシィ ランカスター6 リフレッシュプラン 後半編。ATF交換やホイールアライメントも実施。新車の乗り心地を取り戻そう!!

前回ブログで紹介した埼玉県からお越しのレガシィ ランカスター6 リフレッシュプランの続きです。

陸送プランで川口市から入庫したランカスター6 平成13年 走行距離は僅か2万キロ。

点検から整備プランを御見積し、サスペンションなどの足回り・下回り系の整備を前半編のブログで紹介しました。
http://minato-motors.com/blog/?p=29573



後半ブログはエンジンやAT・ホイールアライメント調整などを紹介します。




パワステのオイルホースからのオイル漏れ。

エキゾーストの横にあり熱劣化しやすいP/S高圧ゴムホースを新品ASSYで交換します。  また定番に漏れるリターンホースやP/Sポンプのオーリングも同時に交換しますね。


サスペンションがバラバラに分解されている状態からのP/Sホース類交換は比較的簡単。その分工賃も安くなりますよ。

サブフレームとステアリングギアボックスごと分解して、ホースASSYを交換しました。





サブフレームを外せば交換しづらいエンジンマウント左右交換も楽勝。  同時に整備をすると作業が重複する個所は、工賃重複分は安くなる。

ある程度使用した車両はバラバラに個別に無計画に整備しても、お金が掛かるばっかりでいつまで経ってもコンディションが回復しない。


何度も整備工場に預けて、お金が頻繁に飛んでいくと、旧車を乗る事を諦めるのがほとんどじゃないですかね。

それって整備のプランニングとお金の掛け方が間違っている可能性がありますよ~。




リアのATマウントやチッピングロッドも同時に交換しました。ゴムが硬化してクラックがありますね。




定番のエンジンオイルクーラーからのオイル漏れ。
オーリングと周辺ホースを交換します。






ラジエター下側の錆が酷く、ホースの状態も悪いので全て交換しますね。

・ラジエターASSY
・ラジエターホース
・ATFオイルホース

古く硬化したゴムホースのホースバンドを締め上げても、オイル漏れは止まらない。素直に交換しましょう。

熱劣化して変色したラジエターは破損や漏れの前兆ですので、早めに交換しておきますね。





朝一に引っ掛かりがあるアクセルワイヤーも交換しました。


アイドリングを微調整するISCVもモータまで分解して、内部のシャッターバルブを清掃。 ISCVにカーボンが蓄積するとエンジン回転数がフラフラしますし、エンジン微振動も発生するので定期的な清掃は必要ですね。


ATのオイルパンを脱着洗浄して、磁石の鉄粉も除去。
スバルATには外部ATFフィルターが装着されていますので、こちらも交換しますね。



オイルパンとATとの合わせ面を清掃し完全脱脂、液体ガスケットで再装着します。

ATFを補充して漏れチェック。

フロント・リアのデフオイル交換。

NUTEC NC-70 75W90 全化学合成ギアオイル


LLCも圧送式で全量交換。

ラジエターリフレッシャーを冷却ラインに接続し、脈動圧送でLLCをリフレッシュ。回収したLLCを高密度フィルターでLLCに浮遊する汚れをキャッチし、またラインに戻す。

劣化した添加剤等はLLC再生強化剤を注入して、防錆・消泡性能を強化します。


完全暖機が出来たところで、ATFを圧送式で交換します。

ATFチェンジャーを接続して、まずはNUTEC ニューテックNC-RFでプレ洗浄します。  全量イッキに交換しますね。

真っ黒なATFがここまでキレイになりました。


このまま15分間アイドリングタイム。
次に使用するのが本命ATFです。

NUTEC NC-65 ニューテック史上最高峰ATF 全化学合成ATF(エステル系)

こちらをATFチェンジャーに入れ替えて、もう一度圧送式で交換します。

完璧に入れ替わりましたね。


ここまでキレイになれば次回交換推奨距離は6万キロ。
その時はオイルパンの脱着洗浄は不要です。

試運転後にフルードレベル調整を行いました。

整備リフトからアライメントリフトに移動して、1G締付を行います。


アームブッシュの黄色いテープはボルト仮止めの印。

アライメントリフトで4輪接地した状態にし、一度ブッシュ固定ボルトを緩めます。  ブッシュの捩じれを解消し、もう一度ボルトを締め付けるのが1G締付。


整備リフトで足回りを整備して1G締付せずに走行すると、交換したブッシュが早期に破損します。

地味なようで必須作業の1G締付は、サスペンション整備後には必ず実施しましょう。


1G締付後に軽く試運転をしてブッシュ等を馴染ませてから、ホイールアライメント調整を行います。

組付けてスグの状態だと、調整カムボルトを中立の位置に合わせてもこんな感じでバラバラです。



ハンター社 アライメントテスターのメーカー推奨数値に違和感があったので、整備書で確認し再修正入力。


左右のバランスを整えながら、ホイールアライメントを調整しました。
(この日は風が強い日だったので、工場の扉を全閉にしても数値が揺れる揺れるで大変でした。)

カーエアコンリフレッシュαでAC冷媒ガスをリフレッシュ。  年々減少する冷媒ガスは定期的にメンテナンスしましょう。


デンゲン社製エコマックスjrをAC配管に接続し、充填量をセットしてスタート。

冷媒を回収再生充填を全自動で行います。   最後にNUTEC NC-200コンプブーストでコンプレッサーオイルを同時注入し、潤滑・気密性を強化しますね。

最終チェックの為にいつものテストコースを約1時間ほど走行します。

異音はないか?振動は大丈夫か?集中しながら走り回ってから、リフトアップし何度もボルトナットの締付やオイル漏れ等を確認しています。



納車の連絡をして数日後に埼玉県から引き取りに来てもらいました。

作業内容は全て撮影し、納車時に画像をモニターで見てもらいながら説明をしています。  また画像が必要な方にはコピーを記録用にお渡ししています


ちなみに今回は250枚以上は撮影画像をコピーし、DVDでお渡ししました。

納車後に自宅まで走行し、レビューをいただきました。

お世話になりました。○○です。あの後、家まで走った感想ですが、ハンドルの妙なアシスト力が無くなって自然になり、アクセルがだいぶ扱いやすくなってました。ペダルが以前より少し重くなっており、踏みすぎず、踏んだ分だけ反応するような感じです。

そして、乗り心地はかなり良い感じになってます。音、振動も抑えられて、丁度良い堅さのゴムに乗っているような感じで、柔すぎず固すぎず。ガタンとかバンって感じのショック、音もほぼ無く心地よくなりました。

色々細かい所まで、この度は本当にありがとうございました。失礼致します。


2部に分けて紹介したスバル レガシィ ランカスター6のリフレッシュプラン。


何故まとめて整備した方が(費用的にも効果的にも)良いのかが、このブログを見れば分かるのではないでしょうか。


ある程度年式が経過し走行した車両は、今後良い状態で使用するならどこかのタイミングでガッツリとしたリフレッシュ整備は必要でしょう。


逆に言えばここまでの整備をすれば、今後数年間は整備する個所は無くなり、快適なカーライフが送れると思います。 



(20万円の予算で3回に分けてリフレッシュ整備をしたいんですが・・・)とよく相談されるのですが、経験上やんわり止めた方がいいですよとお伝えしています。

それなら60万円を貯めてから一度に整備した方が、3回に分けての整備より出来る範囲も広いし、多くの部品を交換出来るし、出来栄えが全然違うのです。


作業工賃の重複は思っている以上に比重が高いので、ある程度予算を貯めてからの方がいいですよ!とお答えしています。

そう伝えると(なんだ!安い仕事は引き受けないのか!!)と苦情が来る事が多々ありますが、『ブログに書いてもなかなか弊社の考え方が伝わらないんだな~』と困惑しています。




また3回に分けてと言いますが、ほとんどの方は2回ぐらいでリフレッシュ整備を辞めると思います。
何故なら1回目・2回目で劇的な変化が無ければ、恐らく3回目の出費は躊躇しますよね。

(2回整備してもそんなに体感出来るほど良くならない)(はたして3回目の整備で良くなるのかな??)疑心暗鬼になれば3回目の出費は出さないでしょう。




弊社では(ある程度走行した車両は、一気に整備した方が結果的には経済的)とアナウンスしています。  間違った整備プランを計画しても愛車のコンディションは良くならないですよ~。


リフレッシュプランの本質は(整備プラン)ではなく、(リフレッシュ整備のプランニング)です。


リフレッシュプランのご相談・ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。

どうぞ宜しくお願い致します。HAPPY CAR LIFE!!





スバル レガシィ ランカスター6 リフレッシュプラン 前編。ゴム部品の経年劣化は乗り心地低下。足回り・下回りをリフレッシュ!!

埼玉県からお越しいただいたのは、レガシィー ランカスター6 BHE 走行距離2万キロ。

リフレッシュプランのご依頼です。
メールからお問い合わせをいただいて入庫しました。


弊社は全国各地から提案型整備リフレッシュプランのご依頼を受けています。

よくメールで質問されるのが(遠方の方はどのようにして車両を持ち込んでいるのですか??)と。

1・自走で来店し、飛行機や新幹線等で帰る。(代車無し)
2・自走で来店し、代車で帰る。
3・陸送で入庫し、後日引き取りに来る。(片道陸送)
4・往復ともに陸送で、来店はしない。(往復陸送)


日帰りや1泊ぐらいではリフレッシュプランの整備規模を完了するのは無理なので、基本的には2週間ぐらいのお預かりになりますから自宅から2往復する事になります。



1・2は代車の有無の違いですが、リフレッシュプランの場合は基本的に日産キューブorホンダフリードスパイクをお貸ししています。(ナビETC付)

フリードスパイクは5人乗り車で2列目シートをフラットにすると広大な荷室が生まれますので、業務使用のハイエースにはこちらをお貸ししています。


3・4は片道or往復を陸送にて車両を持ち込む事になります。陸送手配は弊社で行いますので、ユーザーさんは最寄りの陸送基地に搬入してもらいます。



陸送会社の搬入基地は全国各地の主要都市にありますので、そこまで自走で搬入してもらい、手配番号を事前にお知らせしますので受付にて申告するだけ。

ミナト自動車までは遠いし、代車も要らない方は、陸送プランで依頼される場合が多いですね。


ちなみに料金は業者価格をそのまま請求しているので、一般の方が陸送依頼するよりかは安価にしています。(利益は取っていないので。)


イメージ的には(ガソリン代と高速代と消費体力と時間)を考慮すると、トントンぐらいの価格だと思ってください。



今回は片道を陸送で入庫し、引取は後日来店という流れでスケジュールを組みました。


陸送到着後に全周の傷等をチェックして、(無事到着しましたよ~)とメール連絡しています。


陸送での入庫はメリット・デメリットはありますので、こちらは予約時にご説明させていただいています。

今回のランカスター6は走行距離は僅か2万キロ。 ですが年式は平成13年で20年経過。 

外装は雨染みもなくピカピカで、内装も新車同然のミントコンディション。恐らく新車から室内保管されていた極上車両。



最近中古車購入したランカスター6を、新車時に近づけるよう整備を依頼されました。



外装や内装など弊社守備範囲以外は作業をしませんので、エンジン・AT・サスペンションなどを中心にリフレッシュ整備していきます。


予約時には(どのような整備を希望するのか?)(予算はどれくらい確保しているのか?)それをお聞きして予約を受け付けています。


今回の提示された整備予算は、中古のランカスター6をもう2台買える予算で整備していきますよ~。


試運転をして状態を確認し、エンジン点検の基本(排気ガステスト)を行います。これで燃焼状態が分かるのである程度のコンディションは把握できます。

距離が少ないのでアイドリング時の燃焼状態は良好でした。



ホイールアライメントを測定してサスペンションの数値を確認。
乱れは多いですがこれなら今回の整備で完璧な状態に戻せるでしょう。



弊社ではリフレッシュプラン時のみホイールアライメント調整を作業しています。  (ホイールアライメント調整のみの単品依頼は不可)


何故かはこの後の整備を見ていただけると分かるのですが、ブッシュやショックアブソーバーの状態も気にせずに、数字合わせだけの調整をしても意味が無いと思ってます。

静的ホイールアライメントより動的ホイールアライメントの改善が、新車時に近づける秘訣ですよ。



当初にお聞きしていたほど酷い錆はありませんが、そこそこ錆はある感じ。

錆5段階の3ぐらいでしょうか。


P/SやLLC等のゴムホースは経年劣化で状態は良くないですね。細かな部品もメーカーに在庫が有るうちに交換したいと思います。


タイヤを外し車両全体を点検して、整備プランの御見積を制作。
ユーザーさんに御見積書をメール送信し、協議して作業内容を決定します。



それでは作業を始めますね。

前後の足回り等をイッキに分解します。


スバルの場合はアーム等のブッシュを単品供給してくれるメーカーで旧車乗りにはありがたい存在。

全数打替えしていきますね。



フロントブッシュを油圧プレスで打替えて、ボールジョイントを交換します。

ロアアームリアブッシュはバックリ亀裂が入っていました。
ゴム部品は走行距離と年数で劣化するので、走行距離は少なくても劣化している場合が多いのですよ。


こんな破損したブッシュ状態を無視して、高精度なホイールアライメント調整をする意味があるのでしょうか?

正常な状態のブッシュやジョイント、ベアリングじゃないとダメですよね。




リア側はアームとナックルにブッシュが打ち込んであるので、全て交換します。

ブッシュの向きや位置決め、挿入の深さなどがあるので間違えないように慎重に。

何十台も作業しているので、もう慣れましたけど・・・。
SSTを使用してサクサク交換していきます。



スタビライザーのブッシュも交換しました。



フロントハブベアリングは距離を考慮すると優先度は低いのですが、フロント側はこのようにナックルを分解しないと交換出来ない構造。

今回は一緒に整備しておきますね。 B/Gとオイルシールを交換しました。


ちなみにリア側B/Gは構造上車上で交換が出来るので、慌てて実施する必要はないので保留としました。


この年式スバル車定番のグリス漏れやブーツ破損が多いフロントドライブシャフトはIN・OUTともにブーツグリスをO/Hします。

耐久性の高い純正ブーツグリスKITで作業しました。


構造上エキゾースト直下にブーツがあるので、熱でのゴムの劣化が早いのでしょうね。


リア側ドライブシャフトのグリス劣化度はもともと少ないのですが、ゴムブーツの年式を考慮してO/Hを行いました。

・リアドライブシャフトブーツは全バラシをしないと交換出来ない。
・リアハブベアリングは後で車上交換が簡単に出来る。

限られた予算で何を実施し、何を保留するかがリフレッシュプランのメインテーマになります。



ブレーキキャリパーもO/Hしブレーキパッドも交換します。

表面の錆はありましたが、ピストン内部までの錆進行はありませんので十分O/H可能です。


ディスクローターは錆がありますが、これぐらいなら研磨にて再生出来ますよ。

ダストの多いフロントブレーキパッドはディクセル Mタイプをチョイス。
リアは負荷が少ないのでノーマルにしています。

薄~く薄く研磨して、凹凸や振れを修正し、500℃の耐熱塗料で化粧直し。

厚みと振れさえ問題なければ、研磨したディスクローターで見た目だけではなく、性能も新品同様に戻りますよ。

ショックアブソーバーを今回は純正品で交換します。

こちらも走行距離は少ないが年数が経過していると、充填ガスが抜けてショックアブソーバーは劣化しているのです。

オイル漏れだけが交換時期の判断基準ではないですからね。

リアのショックアブソーバーはレベライザー付きになります。
純正品は高額で純正製造メーカーのKYBなら少し安価です。

今回はどちらにしますか?とお聞きすると、(せっかくなので今回は純正を試したい)とオーダーされました。


純正品でスプリング以外の一式交換しますね。


こんな感じでサスペンション・ブレーキ・ドライブシャフト・ハブベアリング等の足回り・下回りを整備しました。 やっとこの時点でリフレッシュプランの半分が終了。



画像を見ていただけると分かるのですが、かなりの点数の部品を交換していると思います。 ですがこれらの部品はメーカーに発注して、すぐに揃うものではありません。(特にサスペンション系)


つまり入庫して点検し、見積をあげてOKを貰ってから発注しているようでは遅いのです。

毎週リフレッシュプランの車両がゾクゾクと入庫してくるのに、限られたリフト数でどう整備しているのか?



過去の経験から整備予算と希望改善個所をお聞きして、車種特有のウィークポイントを把握し、交換予定部品は入庫1カ月前から先行発注して部品を集めています。

もちろん部品代金は前金で振込いただいてからの発注になります。(入庫1カ月前に振込案内し、部品発注)




・長年のお付き合いがある訳ではなく、初めて利用する整備工場。
・しかもかなりの遠方で、私の顔すら知らない状態。
・もちろん車両自体をまだ診ていない。


そんな状況で数十万円の前金を払って、リフレッシュプランの予約をする。
普通なら考えられないかもしれませんよね。


ですが何年もリフレッシュプランの予約が途切れることなく、皆様から依頼をいただけるのは恐らく弊社のブログを過去に遡って見ているからだと思っています。

http://minato-motors.com/blog/?cat=12
ほんの一部の実施車両ですが参考にどうぞ!!


弊社のブログは(整備のデジタルパンフレット)みたいなモノですから、不安や疑問がある場合はブログを見てもらいメールにて質問していただけると解消させていただきます。


(何年何月の○○の整備ブログはいくら掛かりましたか?)と聞いていただけるとお答え出来ますよ。予算の参考にしてくださいね。    ただ古すぎるブログはあまり予算の参考にならないので新しいブログから見てください。






次回ブログではランカスター6の後半リフレッシュ整備を紹介しますね。

エンジン系・AT系・1G締付にホイールアライメント測定などを整備していきます。

それではHAPPY CAR LIFE!!







神奈川県からレクサスGS350 GRL12 8速AT。ATF完全圧送式交換。LLC、AC冷媒ガス、スロットル清掃でリフレッシュ!!

神奈川県川崎市からお越しいただいたのはレクサス GS350 GRL12 
走行距離38700km  8速ATのATF交換等の依頼で入庫されました。



このユーザーさんは何度も弊社をご利用いただいている方で、前回、前々回は先代GS350(GRS191)でATF交換やDSCをさせていただきました。

今回は新しいGS350に乗り換えられたので、前回同様にATF交換等の為に大阪まで来ていただきました。 いつもありがとうございます。




リピート来店なので事前説明や問診は省き、コンディションや作業内容を確認してから試運転を行いフルードチェックを行いました。

そこからリフトアップし、ATオイルパンを脱着しますね。


オイルパンを外すと磁石の鉄粉は走行距離に対してやや多めでした。

走行距離4万キロぐらいで8速ATなら、省エネ運転の方が使用すると磁石の鉄粉は非常に少ない。(純正レベルのフルードでも油膜は確保出来て、摩耗も少ない。)



ですがGS350のハイトルクをガンガン発揮する走行をしている方なら、純正フルードレベルの油膜強度では少し心許ないのが個人的な印象。

恐らくこのGS350前所有者は、結構飛ばす運転をしていたのかもしれませんね。


オイルパンを脱着洗浄して、磁石に付着した鉄粉を除去。
ストレーナーも同時に交換しますね。


オイルパンを組み立ててから、フルードを補充しエンジン暖機。
GS350 GRL用のアダプターをATに装着して、圧送式交換を行います。

そうする事により密封式ATでも圧送式交換が可能になりますよ。







トヨタ・レクサスの密封式ATの圧送式交換を、世界で初めて可能にしたのは実はミナト自動車です。(2013年3月23日のブログ掲載http://minato-motors.com/blog/?p=223



今から8年前にクラウン184で作業を始めて、累計実績は数千台ほど作業しています。


当時トヨタ・レクサスの密封式ATは(ATF圧送交換は不可能)と言われており、弊社が開発後にネット検索しても実施出来る整備工場はゼロでした。


そこから2年ほどは(トヨタ・レクサスの密封式ATのATF交換はミナト自動車以外は出来ない)と噂になり、ほぼ独占的に作業をさせていただいていました。

おかげさまで沖縄県以外からはほぼ全国各地から来店していただいています。



ですが2年も噂が広まると同業者も(何故?ミナト自動車だけ出来るんだ??)(どうすれば出来るのか?)を研究し、1件ずつ圧送式交換が出来る整備工場が増えてきたのを覚えています。

そうなるとライバルが増えて弊社にATF交換を依頼する件数が減ると思いますよね?? (私も当時はそう思っていました。)



ですが依頼件数は全く減らず、むしろ増え続けた。

・ATF交換の必要性が広く認知され、ニッチな市場がマスな市場に成長した。
・難易度が高く専門性が要求される為に、作業実績が多い整備工場が選ばれる。


いくつかの要因で(ライバルが増えると依頼件数が減る)という認識は間違いで、むしろ増えるんだ!!と学んだのを思い出します。



今回のGS350ユーザーさんの初来店は2014年3月のATF完全圧送式交換。
この方も(噂の時期)に来店された初期ユーザーさんですね。




閑話休題

次はプレ洗浄を行います。
使用するフルードはNUTECニューテック謹製(NC-RFリンシングフルード)

ニューテックATFの性能を最大限引き出すために、弊社がNUTECさんに提案して製作されたスペシャルフルードです。http://minato-motors.com/blog/?p=17434

弊社ではNUTEC NC-RFを200~400Lほどは常時在庫。
1カ月で無くなるのでペール缶では追い付かず、基本はドラム200L缶で在庫しています。

同業者なら毎月のプレ洗浄油だけで300L前後の使用量なら、どれだけの台数を作業しているかが分かるでしょう。




NC-RFをセットして全量イッキに圧送式交換を行いますね~。

プレ洗浄でここまでキレイになりました。


・左奥に見えるのが新油モニター
・中央ビーカーが廃油
・右手前がプレ洗浄後のATF

ここから15分ほどアイドリングタイム。
次は本命ATFで交換します。

本命ATFに使用するのはNUTEC史上最高峰ATF(NC-65)

もはや説明不要の市販ATF最強レベルの油膜性能のは、ローフリクション・ハイパフォーマンス。

全化学合成基油(エステル系)を贅沢に使用したNC-65は、極薄で強靭な油膜で多段ハイトルクATの性能を引き出します。

同時に熱ダレに強い耐熱性は一般走行レベルの熱負荷ではあまり劣化しません。よってATFの交換サイクルはロングライフ化され、頻繁に交換する必要性はなくなります。



みんカラ等のSNSでも高評価をつけているNC-65。フルード単価は非常に高額ですが、その分交換サイクルが伸びるので結果的には経済的なんですよね。

ATFチェンジャー(トルコン太郎)のフルードを入れ替えて、もう一度圧送式交換を行いますね。


全量イッキに入れ替えます。

キレイに入れ替わりましたね。

ここまでキレイになれば次回交換推奨距離は約6万キロになります。
それまではATはノーメンテでOKですよ。


多段ATのスムーズで素早い変速を最大限引き出すには、NC-65をお勧めしています。

最後にフルードクーラーを洗浄して、油温検出モードにしてからフルードレベル調整を行いました。

デフオイルもNUTECで交換します。
NUTEC NC-70 75W90 全化学合成ギアオイル(エステル系)


ドレンアウトして鉄粉を除去し、新しいガスケットに交換します。
ハンドポンプでギアオイルを注入し、最後に規定トルクで締め付けして完了。





オプション整備のスロットルボディ清掃初期化。

スロットルのバルブ周辺に付着するカーボンは、走行していると徐々に蓄積していきます。

そうなるとアイドリングが乱れて微調整も遅くなるので、ボディに伝わるエンジン振動が気になります。


こちらも定期的に清掃し、再学習もリセットしましょう。




こちらも定番のオプション整備(カーエアコンリフレッシュα)
年々減少する冷媒ガスをリフレッシュします。


同時にコンプレッサーオイル強化に、NUTEC NC-200コンプブーストも注入しますね。


AC配管にエコマックスjrのホースを接続し、容量をセットしてスタート。
全自動で冷媒の回収・再生・充填を行います。

冷媒ガス量は多すぎても少なすぎてもNG。
正確に重量管理してリチャージしましょう。




LLC圧送式交換も依頼されました。

ATF交換時のオプション整備なのですが、これは全ての車種でお引き受けしている訳ではありません。

日帰りの作業時間内で行える車種のみで、時間が掛かる車種は不可の場合もありますよ。

地味に時間の掛かる作業なので、ホースの位置やラジエターの配置によっては出来ない場合もあるのですね。

ラジエターリフレッシャーをバイパス接続して、エンジンを掛けながらLLCを脈動圧送式交換。    冷却ライン内に浮遊している汚れを全て回収し、Wフィルターでろ過します。

エンジン・ヒーター・ラジエターのLLCを圧送式で全量入れ替えますね。


最後にLLC再生強化剤を投入して防錆・消泡を強化し、エア抜き作業を行いました。  LLCも定期的に交換しましょう。

本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。


ATFは完全に劣化してから交換するものではなく、そうなる前に交換するのがベスト。  理想を言えば常に良い状態をキープした方が故障率の減り、ATコンディションは常に良い。 (この考え方はエンジンオイル交換と同じです。)




純正レベルのATFでも問題ないのですが、耐久性はどうしても低いとお伝えしています。

ハイパフォーマンス化にNC-65を!!と言うのは横に置いておいて、ATFのロングライフ化という意味だけでも、純正との差額を埋めるコストパフォーマンスは十分ありますよ~。

油膜性能が向上するのはもちろんですが、ロングライフ化とAT保護を実感できるので、弊社ではNC-65のリピート指名率が常に高いのです。



ATF交換の御見積・ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。  必要事項を記入して送信していただければ返信させていただきます。

どうぞ宜しくお願い致します。


こちらのDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)も、世界初で弊社が開発したエンジン吸気系洗浄サービスです。

ガソリン直噴やクリーンディーゼルの煤除去に開発しました~。
PR動画をYouTubeにて公開中!!