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マツダ アテンザGJ系 走行距離20万キロからのリフレッシュプラン その1。 DSC ドライアイス洗浄でインテークの煤を完全除去!!

神奈川県某所からお越しいただいたのはマツダ アテンザ GJ2FW 走行距離20万キロ リフレッシュプランのご依頼で入庫されました。



メールからご相談をいただいて予約入庫。


ユーザーさんの要望もあり今後も地元ディーラーさんとのお付き合いもあるので、ナンバープレートは隠します。

普段の整備は地元ディーラーで行っておりメンテパックも加入済み


不具合箇所・改善点
・ハンドル操作時にサスペンションからギシギシ音がする。

・加速時のアクセルレスポンスが悪い。

・100km/hで走行するとハンドルに伝わる振動がある。

・走行自体に問題はなく、リフレッシュプランを検討中。○○年○○月のブログの総額費用を教えてほしい。


こんな感じで問い合わせがありました。
何度かメールで打ち合わせをし、大阪府堺市のミナト自動車まで自走で来店されました。

問診をして作業の方向性を説明。  代車をお渡ししてお車を預かります。


試運転をして事前ホイールアライメントを測定し、バッテリーアナライザーやスキャンツールでデジタル的に点検。


リフトアップしてタイヤを外しエンジン・AT・サスペンション・ブレーキなどを分解してアナログ的に点検。

デジタル・アナログ両面から診断して、お勧めの整備プランを制作し御見積しました。


メールとTELで整備プランを提案し、OKがいただけたので作業を始めますね。


まずは定番のDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)から紹介します。 




スカイアクティブ-Dのインテーク系煤堆積は、SKY-Dユーザーの皆さんならご存じだと思います。

6年前に(SKY-Dには煤が堆積しますよ~)とアナウンスをし続けて、煤堆積の完全除去作業をしてきました。


おかげさまで累積千台以上の作業実績が積み上がっています。


エンジンインテークポート側には大量の煤がガッチリ焼き付いていますね。


インテークバルブのシャフト部や傘部にもモリモリと煤が固着。
バルブ傘部は一番酷くバルブの形が分からない程に堆積していました。

煤堆積が酷いのでカメラのピントが合いずらいですね。

インテークマニホールドの入り口にあるEGR導入パイプの穴が、煤堆積で塞がりそうですね。





パイプを180度回転させると裏側はこんな感じになっていました。


これでは効果的に大容量のEGR導入が出来ないので、SKY-D本来の性能は発揮できないでしょう。


・燃費悪化
・エンジン音が大きい or 煩い
・加速レスポンスが低下 コントロール性の低下
・排気ガスが臭い
・DPF再生距離の低下
煤堆積で徐々に表面化してきます。


弊社が独自に開発したDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)は唯一無二のオリジナル整備。   

もともとはガソリン直噴エンジンに堆積するカーボン除去用に開発しました。





ドライアイス洗浄を用いてDSCノズルとアダプターを組み合わせ、インテークに固着した煤を完全除去しますね。


(エンジンにノーダメージで短時間に完璧に)
DSCのキャッチコピー通りの仕上がりをご期待ください!!



・ドライアイスペレットを圧縮空気で高速噴射。
・熱収縮と昇華爆発力で付着物を剥離。


軽くワンショットでアルミ母材が見えるほどキレイになりましたね。
複雑な形状のポートやバルブを洗浄していきます。




インテークマニホールドやEGRバルブ等もドライアイスで完全除去!!




部品を交換する事もなく洗浄のみで新車時同様に戻りましたね。
交換するのはガスケットのみです。


ディーゼルなんて空気吸ってナンボのエンジンですから、空気が吸えない状態は性能低下の原因ですよ。

またEGR制御(ホット・コールド)を使い分けて燃焼状態をコントロールしています。  それを阻害する煤堆積は定期的に除去する事をおススメしています。




DSCのオプション整備で指名率が高い(水冷EGRクーラー洗浄)


ハチの巣状のフィンに煤が堆積してクールドEGRが使えなくなっていますね。



こちらもフィン内部を完全洗浄しました。


ちなみにEGRクーラーの内部洗浄はケミカルや超音波洗浄ぐらいではキレイに貫通しません。


中心部のフィン内部は貫通するのですが、外周に近い部分の煤堆積はガッチガチい固着しています。

弊社が独自に開発した洗浄装置で全てのフィン内部を洗浄し、最後に貫通確認をしています。  40cmほどの針金をフィン内部に差し込み、全てが貫通していればOKとしています。


入庫時から破損していたハーネスカプラーを補修部品で修復し、インテークの部品を組み立てますね。


弊社ではこのような補修部品を常にストック。
(破損カプラーを結束バンドで縛っているのをよく見かけますが、仕事が美しくないので出来るだけ補修するようにしています。)

LLCをラジエターリフレッシャーで脈動圧送式交換し、劣化しているラジエターキャップも交換しました。





ある程度の予算を掛けて新車時に近い状態に戻すリフレッシュプランの(DSC)をご紹介しました。


次回ブログでも引き続きアテンザGJ系 リフレッシュプランの内容を紹介しますね。

欧州から導入したマルチサーブでインジェクターとDPFを洗浄していきます。
それではHAPPY CAR LIFE!!



ハイエースKZH100 リフレッシュプラン その3。エンジン補器類・ガスケット交換!!ATFは圧送式交換で全量交換。

前回、前々回から続くハイエースKZH100のリフレッシュプランの続きを紹介します。
http://minato-motors.com/blog/?p=33042 その1
http://minato-motors.com/blog/?p=33091 その2



その1ではフロント足回り下回りを整備して、その2ではリアの足回り下回りの整備とホイールアライメント調整を紹介しました。


その3ではエンジン・ATの整備を紹介しますね。




・シリンダーヘッドカバーからのオイル滲みによるG/K交換。
・タイミングベルト・ウォーターポンプ交換
・サーモスタッドやホース類交換
・ラジエター(メイン・サブ)交換

これらを同時に整備する事を提案しました。



21年・18万キロ走行した樹脂製のラジエタータンクが熱劣化しています。

割れるとオーバーヒートしますので要交換部品なのですが、ハイエース100系のラジエターは狭いエンジンルーム内に押し込められて交換が困難。





ラジエターを外すにはタイミングベルトやカムスプロケット周辺を分解し、スペースを確保して作業をしますね。



この状態まで分解してスペースを確保しました。


ここまで分解してスペースを確保しても、若干は知恵の輪状でラジエターを引き抜きます。

外すラジエターは傷が付いても問題ないが、新品のラジエターに傷付ける訳にはいかないのでスペースは広めに確保するのが吉。


ラジエターを外すとエンジンルーム上部から、床が丸見えになりますね。




樹脂製タンクは熱劣化で脆い状態でした。


少し触るだけでポキッと折れるので、もう寿命だと思いますよ。
新しいラジエターに交換しますね。

エンジン前部に作業スペースが出来ましたので、ウォーターポンプやカム・クランクシール・サーモスタッドなどを同時交換します。

単品で交換すると個別に交換工賃が掛かりますが、ある程度まとめて整備すると重複工賃分は節約できるのです。




何と何を同時に交換すれば(重複工賃が節約出来るのか?)を説明して提案するのがリフレッシュプランのメインテーマです。


無駄な重複工賃分は部品代に回した方が、結果的にはお得なんですよね。

フロントバンパー裏にあるサブラジエターはメインに比べて熱劣化しにくいのですが、使用環境の影響でアルミコアのフィンが腐食していました。



ASSYではメーカー在庫なしとの返答だったので、ラジエター屋さんに部品を組み立ててもらい新品交換します。


サブラジエター・コンデンサー・ファンモーターASSYで車体から降ろして、分解し再装着しました。



本当はコンデンサーも新調したかったのですが、こちらは生産終了で部品が無いそうです。これはもう少し延命して使う事になりました。








フューエルフィルターも長い間無交換だったので、エレメントを交換しますね。




ラジエターの冷却水をラジエターリフレッシャーで脈動圧送式交換。


冷却ラインに接続しLLCを脈動圧送していきます。
注入されたLLCは冷却ラインをグルッと一周して、もう一つのホースから回収。


ラジエターリフレッシャーには5ミクロンと25ミクロンのWフィルターが内蔵されていますので、それで濾過してもう一度冷却ラインに戻す事を繰り返します。



サーモスタッドが開くまで、アイドリング状態で約30分以上は作動させます。



濾過して浮遊している汚れを回収し、最後にLLC再生強化剤の投入で(防錆・消泡性能)を強化します。



1KZ-TEターボなのでエンジンルーム内に水冷式インタークーラーがあります。

こちらもLLCを交換して最後にLLC再生強化剤を投入しました。



サブラジエターやコンデンサーを外す前に、エアコン冷媒ガスを(エコマックスjr)抜き取っていました。


その時の冷媒回収量は480g。

後期モデルKZH100の規定冷媒充填量は900g。

作業前は約420gほど冷媒が少なかったようですね。

コンデンサー脱着でACガス配管を切り離しているので、まずは30分ほど真空引きを行います。



そこから1時間ほど放置して真空度が保たれている事を確認。

規定充填量の冷媒ガス900gを再充填し、コンプレッサーオイル強化のために(ニューテックNC-200コンプブースト)を同時注入しました。


何か所かの配管を切り離しているのでオーリングも交換しています。
冷媒ガス注入後にリークテスターで漏れチェックを行いますね。




最後にATFを全量交換します。

ATオイルパンを脱着し洗浄。
磁石の鉄粉を除去してストレーナーを交換。

液体ガスケットを使用してオイルパンを再装着します。



排出したATF分を補充し、完全暖機します。


ATFチャンジャー(トルコン太郎)のホースを接続し、まずはプレ洗浄。
アイシンAFW+で全量イッキに圧送式交換しますね。

プレ洗浄でやっとここまでキレイになりました。

まだまだ濁りがありますね。
アイドリングタイム後にもう一度圧送式交換します。




キレイに入れ替わりましたね。

最後にフルードレベル調整を行いました。



全ての作業が完了し、いつものテストコースで試運転。

帰ってきてからはリフトアップして締め忘れ・オイル漏れ等の最終チェックを繰り返す。



最終チェックが終わればお連絡をして、後日納車となりました。


こんな感じで整備したハイエースKZH100系のリフレッシュプラン。
3部のブログに分けて紹介させていただきました。


来店した時はフワフワ・コトコト・ユルユルな感じの印象でしたが、サスペンションやブレーキ、エンジン・AT関係を整備したのでシャキッと走るハイエースワゴンに戻ったと思います。



作業中に撮影した画像は約220枚。
納車時にはその画像をお見せしながら作業内容を説明させていただいています。
また画像もDVDにコピーしてお渡ししています。



リフレッシュプランのご予約やご相談はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。

○○年○○月の△△△のブログが総額いくら掛かりましたか??と問い合わせていただけるとお答えできますよ。 整備費用の参考にしてくださいね。



それではHAPPY CAR LIFE!!




ハイエースKZH100 リフレッシュプランその2。 リアサスペンションブッシュ全数交換・ハブベアリング交換。ホイールアライメント調整は車高調整も!!

兵庫県からお越しいただいたハイエースKZH100のリフレッシュプラン。

前回ブログではフロントのサスペンションやハブ、ブレーキ等を整備しました。
http://minato-motors.com/blog/?p=33042


今回はリアのサスペンションやハブベアリング等の整備を紹介します。




ハイエースのリアもサスペンションブッシュは個別に部品供給されるので、ブッシュ全数を打ち換えますね。



上下のコントロールアームブッシュを交換します。


治具と油圧プレスでブッシュ交換。
劣化したブッシュではアームを適切に保持するのは難しいのですよ。

全数交換するとシャキッと足回りが締まりますね。




スタビライザーのブッシュも全数交換。

リンクロッドのブッシュはガタガタで、クラックと摩耗が激しかったです。




ラテラルロッドのブッシュ交換。
左右のブッシュを交換しました。





ハブベアリング交換はリアアクスルシャフトを引き抜いて、油圧プレスで交換します。


シャフトからベアリングを引き抜くにはSSTが必要で、これが無いと安全で確実なベアリング交換が出来ませんよ~。




アクスルオイルシールとブレーキシリンダO/H

リアのブレーキライニングシューは以前の整備で交換済みだったので、残量は十分に残っていました。

ブレーキシリンダはサクサクっとカップ交換を行いますね。




ハイエース100系のバンは下から簡単にショックアブソーバーの交換が出来ますが、100系ワゴンの場合は室内から上部のナットを外す必要があります。


室内がノーマルなら問題ないのですが、キャンピング等に改造をしていると床を分解しないといけないんですよね。






ブレーキフルード交換でエア抜き作業を行い、デフオイルも交換しました。
デフオイル ガルフ プロガード75W90 LSD対応




フロントとリアのサスペンション、ブレーキ、ハブ等を組み立てて、ホイールアライメント調整を行います。


ホイールアライメント調整をする前に(1G締付)。


サスペンションを整備した時には必須作業の(1G締付)。
4輪が接地した状態でブッシュを固定しているボルト一度開放し、ブッシュに掛かる無駄なテンションを無くします。



このブッシュ捻じれ(テンション)を解放せずに走行すると、せっかく交換したブッシュが早期に破断しますよ~。


1G締付する箇所には黄色いテープを張り付けて目印にしています。
ナットボルトを緩めてから本締めしますね。

軽く試運転後に再度リフトアップして、車高調整。

ハイエースはフロントのみ車高調整機構がありますので、これで全体のレベル調整を行いますね。



リア基準点からリア実測値を参照にし、フロントの調整数値を決める。


簡単に言えばリアが基準より10mm低ければ、フロントも基準値より10mm低く調整するんですよ。

このような車高調整は1mm単位で微調整しますので、アライメントリフトがないと正確に実施するのが難しいのです。



地面の仮想ラインに赤い糸を引いて、フロント基準点からの距離を調整します。


試運転をして、1G締付をしてから始めてホイールアライメント調整が出来るんですよ~。 


・ハンター社ホイールアライメントテスター ホークアイWA470
4つの高精度カメラでホイールに装着したターゲットの動きを捕捉し、数値を演算します。



・イヤサカ社ビシャモン マルチアライメントリフト
ロングバージョンの高剛性アライメントリフトは国産リフトNO,1のビシャモンリフト。 



調整箇所が多いので盛大にバラバラな数値ですが、組み立てたスグの状態は大体こんな感じです。


逆に言えばサスペンション整備をしてホイールアライメント調整をしなければ、真っすぐ走る車両にはならないんですよね。





車体下からこれを整えていきますね。


最終的にはこんな感じになりました。




これで今回依頼された整備の50%が終了。

次回ブログではエンジン整備とATF交換等を紹介しますね。
それではHAPPY CAR LIFE!!


ハイエースKZH100 リフレッシュプラン その1。 サスペンション、ハブ、ブレーキをリフレッシュ!!

兵庫県からお越しいただいたのはハイエース KZH100 走行距離18万キロ

予算に合わせて車両全体を整備するリフレッシュプランのご依頼で入庫しました。


リフレッシュプランについてはこちらのブログを参照にしてください。
http://minato-motors.com/blog/?p=31370


(お問い合わせフォーム)からご相談をいただいて(整備予算・不具合不満点・お預かり期間等)をお聞きし、数か月後の入庫となりました。



時期によって変わるのですがリフレッシュプランはオーダーをいただいてから入庫まで(1か月待ち)の時もあれば、(数か月待ち)の時もあります。 


順番に1台ずつ入庫してもらい整備作業をしているので、オーダーが多くなると数か月ほどお待ちいただく事があります。


メール相談時には車両の不具合点・不満点・改善したい箇所などをお聞きしています。


今回メールでのお聞きしたのは、
・エンジンの振動が大きい(始動時・アイドリング時)

・左に流れていく (直進安定性が低い)

・足回りから異音がある。 カタカタ コトコト

・エンジンのパワーがないような気がする。

・エアコンの冷えが悪い。


その他イロイロあるのですが距離・年式相応に愛車が劣化し、気になる点が多くなってきたようです。




過去の経験と不具合箇所から判断して、入庫1か月前に交換予定部品を先行発注します。 入庫し見積が出来てから部品を発注しても、部品はスグには集まらないので。


問診をして試運転。
数十メートル走行するとスグに症状が確認できました。

交差点で曲がるたびにユラユラ揺れて、ショックの収まりが悪い。
またブレーキの効きが非常に甘く、制動力低下・コントロールがしにくい。



試運転後に事前ホイールアライメントを測定して、サスペンションの状態を確認。



リフトアップして点検をし車両の状態を確認して、整備プランの御見積を制作。


整備プランを提示しオーナーさんと相談しながら、どこまで整備をするかを協議します。

整備プランが決まれば追加部品を発注して、作業を始めますね。


フロントサスペンションやブレーキ等から始めますね。

まずは足回りをバラバラに分解します。





フロントロアアームブッシュ交換
油圧プレスと治具を使用して、ブッシュを打ち換えますね。


ストラットバーのブッシュやスタビライザーブッシュ・バンプも交換します。



アッパーアームはASSY交換。
ハイエースは100系200系問わずアッパーボールジョイントにガタが出ますので、必ず交換しています。

下の画像のように指で上下に揺すると、カタカタとガタが確認できました。



ショックアブソーバーは完全に劣化しているので、もちろん要交換。






ハブベアリングもリフレッシュ。
内部のグリスを洗浄し新しいグリスとベアリングやシールで組み立てます。

ハブから分解したブレーキディスクローターを研磨。


ハイエースは乗用車と違い、ハブを脱着しないとディスクローターが外れない構造です。


研磨機にセットして慎重に研磨しました。
耐熱塗装(500℃)をしてあげれば完成。

フロントサスペンションをバラバラにすれば、エンジンを支えているサブフレームが簡単に外れます。

サブフレームが外れるとエンジンのハーネスやホースに負荷を掛けずにマウント交換が出来るのですよ~。

左右のエンジンマウントとミッションマウントの計3点を交換しました。




始動時にガタンと異音がしていたのは、エンジンマウントの劣化ですね。大きく裂け目がありました。




ガタが出やすいステアリングのラックエンドを交換。
ここにガタがあるとステアリングの遊びが大きくなり、直進安定性が低下します。

直進安定性が低いと高速で長距離移動時には、常にハンドルが取られるので疲れるんですよね。




ナックルのロアボールジョイントも交換して、ハブやサスペンションを組み立てますね。





ハイエース100系のハブを組み立てる時には、2点の注意が必要。

・ディスクローターの振れ点検
ディスクローターを正確に研磨しても、ハブとの組み合わせが悪いと高速走行時のブレーキングで振動が出ます。

・ハブベアリングのプレロード調整
ロックナットの締付調整は、バネ測りでプレロード測定しながら調整します。



ブレーキキャリパーとブレーキパッド交換。


キャリパーを完全洗浄してシールを交換しO/H。
ブレーキパッドはWAKO’S BPR高性能ブレーキパッドグリスで組立。

これでフロントの下回り・足回りの整備がとりあえず完了。
(ホイールアライメント等は最後に行いますのでご安心を。)

これで整備プラン全体での30%ぐらいが終わりました。



次回ブログではリアのサスペンションやハブなどの整備を紹介しますね。
それではHAPPY CAR LIFE!!


千葉県から大阪に!  マツダCX-5。マルチサーブでインジェクターとDPFを洗浄。 ATFも完全圧送式交換。

千葉県から大阪府堺市のミナト自動車まで2泊3日でお越しいただいたのは、マツダ CX-5 KE2AW 走行距離92300km


・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
・ATF完全圧送式交換
などオプション整備を多数ご依頼いただきました。



前回ブログではDSCでスカイアクティブ-Dに堆積する吸気系の煤を完全除去。

定番オプション整備
・水冷EGRクーラー洗浄
・LLCバイパスパイプ交換
・フューエルエレメント交換
・LLC圧送式交換

をご紹介しましたね。
http://minato-motors.com/blog/?p=32898



今回のブログはマルチサーブやATF交換等の作業を紹介しますね。

最初にマルチサーブ。


ディーゼル車の普及率が高い欧州から導入したマルチサーブを使用して、フューエルラインとDPFをシステム洗浄していきます。




日本市場に出回っているDIY市販品よりも数倍お値段で高額。

高性能なので仕方がないのですが、合計5本もマルチサーブ専用ケミカル剤を使用しますので安価なお手軽DIY商品とは相応に価格差がありますね。

DPFシステム洗浄から始めます。

マルチサーブのホースをDPFに繋がるパイプに接続。
一液目のDPFクリーナー1000mlを投入しました。


エンジンを始動します。

しばらくしてから2液目DPFフラッシュ1000mlを投入します。


基本は画面の指示通りに進み、DPF洗浄の1段目は終了。


このあとにDPFに注入されたケミカル剤を強制排出しますが、その前にインジェクター洗浄システムを行います。



インジェクター洗浄システムではフューエルポンプのIN・OUT部にマルチサーブのホースを接続。

・フューエルサプライポンプ
・コモンレール
・フューエルパイプ
・インジェクター(ニードルとノズル先端)

いわゆる燃料が流れている部分をケミカル洗浄しますね。


ディーゼルシステムパージを投入。
1時間かけてゆっくりフューエルラインをケミカルの効果で洗浄。



フューエルフィルターなどは5万キロも走行すれば、濾過紙は真っ黒。これは高圧高温な状況に燃料が圧縮されるとスラッジが発生するからです。

これはフューエルフィルター交換時の画像です。
燃料が流れている部分が黒く汚れているのが分かると思います。


それを半分だけ軽く拭き取ったのが下の画像です。


この超微細な黒いスラッジがフューエルラインに常に流れて、少しずつ内部に付着していきます。

その結果として精密なインジェクターのニードル周辺が汚れていき、燃料の噴霧状態(噴射量やスプレイパターン)が乱れていきます。



ある程度はECUが燃料噴射量を補正するのですが、それも限度があるのですね。

定期的にフューエルラインも洗浄した方が良いですよ~と弊社ではアナウンスしています。





このあとにDPF洗浄でエキゾースト内に溜まったケミカルを強制排出。

猛烈な白煙と異臭が出ますので弊社では回収システムを自社開発して排出作業を行っています。


マルチサーブの機器を使用する作業は楽勝なんですが、最後の強制白煙排出作業に時間と手間が掛かるんですよね~。


マルチサーブ後には各アフターケミカルを手渡ししています。

後日燃料タンクに各ケミカル剤を投入してください。 
マルチサーブで即効的に汚れを除去し、アフターケミカルで遅効的に洗浄していきます。



試運転をしてATの状態を確認し、ATFもチェック。
そこからオイルパン洗浄ストレーナー交換一式を始めますね。


ストレーナーを交換して、オイルパンを洗浄。
磁石の鉄粉も除去してから、ATケースを洗浄脱脂してオイルパンを装着。




液体ガスケットでオイルパンを装着しますので油分や水分はNG。
ATケースもオイルパンもキレイにしてから、液体ガスケットで組付。



ちなみに弊社が使用している液体ガスケットは某国からの輸入しています。高性能と高作業性のために数年前から使用。  値段が高いのがネックですが、確実で仕事が早いんですよね。



密封式6速ATに専用アダプターを装着し、ATFチェンジャー(トルコン太郎)を接続。

まずはプレ洗浄。

ニューテックさんにプレ洗浄用に開発してもらった ニューテックNC-RF リンシングフルードで全量イッキに交換しますね。


プレ洗浄でここまでキレイになりました。


中央ビーカーの廃油と右手前のクリーナーモニターを比べてください。

奥に見える新油(NC-RF)よりかは少し濁っていますが、廃油と比べるとかなりキレイになりましたね。





15分間のアイドリングタイム。

今度はニューテック史上最高峰の全化学合成ATF NC-65で全量圧送式交換をします。



完璧に入れ替わりましたね。
最後にATFクーラーを洗浄して、規定温度でフルードレベル調整を行いました。


・高価なエステル系基油を使用し、極薄で強靭な油膜性能
・高温、高圧、高回転時にもローフリクション・ハイパフォーマンス

ここまでキレイになれば次回交換推奨距離は約6万キロ。


高トルクを発生するSKY-DにはNC-65をおススメしています。


トランスファ・リアデフオイルもニューテック。

全化学合成ギアオイルNC-70 75W90で交換しますね。




忘れがちなエアコン冷媒ガスもリフレッシュ。
年々減少する冷媒ガスは定期的にチェックしましょう。

エコマックスjrなら全自動で冷媒を回収し、ろ過再生。
真空引き後に規定充填量を液化急速充填。

同時にニューテックNC-200 コンプブーストを注入し、コンプレッサーオイルを強化しました。

2回のブログに分けて紹介した2泊3日の作業は、最短で1泊2日で完了します。


真夏の高温時は工場内が40℃近くなるので、ペースを落とし気味で作業しました。これからは涼しくなるので体力的には少し楽になるのかな?



上下空調服を着て4つのファンを全開にし、冷却ベストを着ての作業は結構ハード。  それでも連日全国各地から依頼があるのでスケジュールを調整しながら作業を受け付けています。




納車引き取り時には作業中の画像を見ながら作業内容を説明しています。

気になる点がありましたらその時にぜひ質問してくださいね。
普段の整備方法等をアドバイスできますよ~。



・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
・ATF完全圧送式交換
・マルチサーブ
などのご依頼はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしています。

必要事項を記入していただき送信してもらえれば返信をさせていただきます。



アポ来店で御見積や予約等を聞きに来られる方が稀にいますが、日中は時間制限がある予約作業を行っていますので、来客対応は難しいです。  弊社では御見積や予約は(お問い合わせフォーム)からのみ対応させていただいています。



それではHAPPY CAR LIFE!!