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トヨタ クラウン200系 インテーク煤除去 DSCドライアイスショットカーボンクリーニング。

180系・200系・210系クラウンの直噴エンジンと言えば、皆さんご存じのインテークバルブにカーボン(煤)堆積。



トヨタならマークX、レクサスならIS・GSなどもGR系V6直噴エンジンを搭載しています。


インテーク系カーボン除去と言えば、ドライアイス洗浄を使用するDSC。

DSCと言えばミナト自動車オリジナル整備で、DSC施工台数は1千台を超えています。

今回のブログは大阪府堺市からお越しいただきました。
クラウン GRS200 走行距離9万キロの作業を紹介します。


依頼内容
・DSCドライアイスショットカーボンクリーニング
・スパークプラグ交換
・LLC圧送式交換
・カーエアコンリフレッシュα
・ATF完全圧送式交換
・リアデフオイル交換

計6点の作業を依頼されました。



塗装色がソリッドの黒(カラーナンバー202) 塗膜自体が柔らかくデリケートので非常に気を使いますね。

マスカーで保護してから作業をします。



スロットルボディ サージタンク スワールコントロールバルブを分解し、12個のインテークポートが見えてきました。


それでは内部のバルブをチェックしますね。



インテークバルブ傘部にカーボンがカッチカチに固着していますね。
ポート内径にも厚み1mmほどビッシリ煤が固着しています。



これがGR直噴エンジン特有の加速フィーリングの低下や失火、アイドリング時の微振動の原因になりますよ。




狭く深いポート奥を手作業でカーボン完全除去するのは、ほぼ不可能。


弊社が開発したDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)なら、エンジンにノーダメージで短時間で完璧に除去が可能。




・圧縮空気でドライアイス粒を高速噴射。
・熱収縮と昇華爆発力で付着物が剥離。
・ドライアイスは大気に消えるので残留する可能性はゼロ。

複数あるDSC専用ノズルとアダプターを使い、母材金属から付着物を剥離させます。




軽くワンショットで、ここまでキレイに剥離します。


ポート内を全て洗浄していきますね。



圧縮上死点にセットして、バルブ全閉状態で作業をしています。


どうでしょうか?? 完璧にキレイになりましたよね。




これで本来の吸気渦がシリンダー内で形成され、ガソリンと空気を撹拌し混合気になります。

最適な空燃比の混合気になった状態で点火燃焼が起きると、本来のGR系直噴エンジンの性能が発揮されるのです。



スワールコントロールバルブに付着するカーボンもドライアイス洗浄で除去し、元の状態に組み立てます。

ガスケットは新品で交換しますね。




DSCオプション整備のスパークプラグ交換はNGK最強のプラグ(プレミアムRX)で交換しました。



スロットルボディ清掃初期化をして、脱着時に割れやすい配線カプラーも修復しました。



ラジエターリフレッシャーでLLCを脈動圧送式交換。
ラジエター・エンジン・ヒーターコアのLLCを全て交換していきます。

ラジエターリフレッシャーを作動させながらエンジンを掛けて、サーモスタッドが開くまで暖機。トータル30分ぐらいは掛かります。


交換後にLLC再生強化剤を投入して、防錆・消泡性能を強化しました。
また同時にエア抜きも行います。





ATFも完全圧送式交換でリフレッシュ。

その前にフルードチェックして、オイルパン洗浄ストレーナー交換を行いますね。


オイルパンを洗浄して磁石に付着した鉄粉も除去。
ストレーナーとオイルパンガスケットを交換して再組立て。



排出したフルードを補充して、エンジン始動完全暖機。
アダプターをATに装着してATFチェンジャー(トルコン太郎)に接続。


まずはプレ洗浄。
ニューテック NC-RFリンシングフルードで全量イッキに入れ替えます。


NC-RFは弊社が企画し、ニューテックさんにお願いして製作していただいたスペシャルリンシングフルード。

プレ洗浄をして、やっとここまでキレイになりました。

・左奥が新油モニターのNC-RF
・中央ビーカーが廃油
・右クリーナーモニターがプレ洗浄後の状態。


新油と比べるとまだまだですが、廃油と比べるとかなりキレイになりましたね。





本命に使用するATFはニューテック『NC-65』

ニューテック史上最高峰ATF 全化学合成ハイパフォーマンスATF(エステル系)



極薄で強靭な油膜性能はローフリクション・ハイパフォーマンス。
ストリート走行レベルではなかなか劣化しないでしょう。

また高品質のエステル系ベースオイルを贅沢に使用していますので、ATFのロングライフ化に有効です。


ハイパフォーマンス状態を長~く維持しますよ!!


完璧に入れ替わりましたね。


ニューテックNC-RF & NC-65でのATF完全圧送式交換が出来るのは、日本では弊社のみ。


ここまでキレイになれば次回交換推奨距離は約6万キロです。








リアデフオイルもニューテック。
全化学合成ギアオイル NC-70 75W90 で交換しました。



デンゲン社エコマックスjrで、エアコン冷媒ガスをリフレッシュ。


結果的には450gの充填量に対して、回収したのは300g。
施工前は約150gほど冷媒ガスが少なかったようです。



全て回収し真空引き後に、再生した冷媒ガスを規定充填量450g注入し、ニューテックNC-200も同時注入しました。



お預かり期間は2日間。
朝9時半入庫で翌日夕方には作業が完了します。
(代車も用意しています。)

マークX・クラウンやレクサスIS・GSのインテーク系に堆積するカーボン除去をご希望の方は、HP(お問い合わせフォーム)からご相談いただけると返信させていただきます。


問い合わせを頂けましたらお見積りお知らせしますので、どうぞ宜しくお願い致します。




岐阜県からマツダCX-5 KF系 インテークに堆積する煤を完全除去。 ドライアイスでDSC!!

全国各地からミナト自動車のオリジナル整備DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)のご依頼いただいています。

北は北海道から陸送orフェリー入庫。
南は鹿児島・宮崎でフェリーで入庫。

関東から東側は陸送での入庫が多いですね。

http://minato-motors.com/blog/?cat=169
DSCを施工した車両の一部ですがブログに公開しています。


今回DSCをご依頼いただいたのは岐阜県 CX-5 現行KF系のスカイアクティブ2.2D KF2P 走行距離12万キロ


・DSC
・水冷EGRクーラー洗浄
・LLC圧送式交換
・LLCバイパスパイプホース交換
の4点を1泊2日で作業させていただきます。


エンジン警告灯の点灯し燃費も悪いそうです。
試運転とECUのライブデータをチェックしますね。



エラーコードを確認するのはもちろんですが、重要なのはECUのライブデータ。

各センサーやアクチュエータの数値を観察。

・煤の堆積だけが原因なのか?
・それ以外の箇所が不具合の原因か?
1千台近くSKY-Dを観察してきた経験で判断しています。


スカイアクティブ-Dの不具合は、残念ながら煤堆積だけではないですから。
(その経験をブログを見て判断し弊社に依頼をしている)と皆さん言われますね。


ちなみにスカイアクティブ-Dの煤除去は7年前からやっています。
(当時は誰もSKY-Dに煤が溜まるとは知らなかったんですよね。)


慣れた手順でサクサクとインテークマニホールドや水冷EGRクーラーを分解しました。







水冷EGRクーラーのフィン内部が煤で詰まっています。

これでは効果的にクールドEGRが使用できないのは、一目瞭然ですよね。



エンジンヘッドのインテークポートやインテークバルブ周辺も、じっくり観察します。    煤が堆積し原型が分からなくなるほど酷い状態。


インテークマニホールドと吸気シャッターバルブ
吸気シャッターバルブはそこそこの煤堆積ですが、マニホールド側は酷い堆積。


これでも岐阜県から来店できるのですから、ある意味凄いなと思いますね。



インテークマニホールドを軽くホジホジしてみました。

大量の煤が出てきますが、手作業ではキリがないのでDSCでキレイにしましょうか。





マスキング風景の途中。

完全体のマスキング状態は企業秘密。
ボディに煤が付着しないように完璧にマスキングするんですよ~。



マスキングシートは3M社製の高性能マスカーを使用。
短時間で効果的なマスキング技術は、意外と難しいんですよね。

・ドライアイス洗浄機にドライアイスペレットを投入。

・洗浄ガンにDSC専用ノズルと専用アダプターを装着。



まずは軽くワンショットしてみますね。




・圧縮空気でドライアイスを高速噴射。
・熱収縮と昇華爆発力


・-78℃のドライアイスペレットが付着物に高速衝突。
・その衝撃と熱収縮で煤は剥がれますが、その隙間に連続してペレットが衝突。

・衝突したドライアイスは固体から気体に一瞬で昇華膨張。
・その膨張率は750倍で一気に爆発。
その結果、硬く固着した煤でも瞬時に剥離する事が出来るのです。

しかもドライアイスは大気に消えるので、エンジン内部に残留する可能性はゼロ。 (クルミ殻やブラスト剤ならその危険性は残ります。)






DSCの作業は完全非公開。企業秘密が多すぎるのでお見せ出来る画像のみ公開しています。


(エンジンにノーダメージで短時間に完璧に)DSCのキャッチコピー通りに仕上げますね。

ドライアイスペレットが直撃した部分だけ、母材から煤が剥離しました。



狭く深いインテークポート最深部にあるインテークバルブ。
複雑な形状にカチカチの煤がガッチリ固着。



複数あるDSCノズルとアダプターは自社制作のオリジナル。
それらを組み替えながらドライアイス洗浄を行いますね。




圧縮上死点にセットしたシリンダから作業を始め、1気筒が終わればクランクを回して次のシリンダーをショット。



横着して4気筒8ポート一気に作業してはダメですよ~。
吸気工程でバルブが開いていると燃焼室に煤塊が落ちますからね。





インテークマニホールドや各電子制御バルブ。
全てキレイに洗浄しました。


再利用不可なのはガスケットのみ。
壊れていない部品は完璧に洗浄して再利用します。


DSCなら高額なバルブやマニホールド類は洗浄でリカバリー出来るので、そんなに費用は掛からず、エンジン内部までキレイになるんですよ~。

割れやすい対策前の樹脂製バイパスパイプは、対策済みの純正金属製パイプに交換。

DSCと同時なら安価に交換出来ますよ~。一緒にどうぞ~。



新品ガスケットで各部品を組付け。




オプション整備の(LLC圧送式交換)

ラジエターリフレッシャーを使用した脈動圧送式LLC交換で、エンジン・ラジエター・ヒーターコアの冷却水を全量交換します。


・ラジエターリフレッシャーのIN・OUTホースを冷却ラインに接続。
・冷却ラインに浮遊する不純物を高密度フィルターでろ過再生。

エンジンを掛けながら暖機しサーモスタッドを全開にさせ、交換しづらいLLCを全量交換します。




脈動圧送をした後にLLC再生強化剤投入で防錆・消泡性能を強化。
並行してLLCのエア抜き作業も行います。


劣化しやすいマツダのラジエターキャップはDSC時には必ず交換していますよ。

各学習値を初期化して再学習も行います。

最後にマル秘作業もゴニョゴニョして実施し、エラーコードも消えて作業は完了。  試運転をして無事納車となりました。



作業は朝9時半入庫で翌日納車。
オプション整備の種類や組み合わせによって、翌日の納車時間が変ります。





作業中の画像はたくさん残していますので、納車時に見ながら説明をしています。  画像を必要な方にはDVDにコピーしてお渡ししていますよ。


メンテナンスの質問がありましたら、ぜひご相談ください。



今回の作業内容なら基本的に1泊お預かりで終わります。


最近は大阪府・兵庫県・京都府などの近畿圏からのお客様には、数日 or 1週間預かりも提案させていただいています。


土日祝より平日の方が予約混雑が少ないので、週末にお預かりして翌週末に引き渡しするパターンも多いですね。  乗用車の代車もお貸ししていますのでご安心ください。



本日もミナト自動車ブログ(日々是好日)にお越しいただきありがとうございます。

DSC等のご依頼・御見積はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますので、どうぞ宜しくお願い致します。



それではHAPPY CAR LIFE!!

ハイエース200系 ディーゼルの吸気系煤除去!!マルチサーブでシステム洗浄しています~。

大阪市から入庫したのはハイエース KDH200 ディーゼル


インテーク系に堆積する煤除去作業(マルチサーブ インテーク洗浄システム)などのご依頼です。


エンジンルームが狭いハイエースはマツダCX-5などのようにDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)がしずらいです。
http://minato-motors.com/blog/?cat=169




作業スペースが無いとドライアイス洗浄がしずらく、マスキング自体が困難なので、(マルチサーブ)を使用して煤を洗浄除去していく方法を提案しています。




まずはいきなりマルチサーブを使用せず、比較的簡単に外せる部品は外して物理的に除去洗浄しますね。


・吸気シャッターバルブ
・水冷EGRクーラー
・EGRバルブ








これらはドライアイス洗浄と特殊洗浄機を使い分けてキレイにしました。




各バルブやEGRクーラー等を洗浄。

同時にEGRバルブ等が正常に作動しているかもチェック。
気密漏れやバキューム作動不良があれば、新品部品と交換します。



ガスケットを交換して洗浄した部品を組み立て。

エンジン暖機をしてからマルチサーブを接続します。




欧州から導入したマルチサーブには4つの洗浄機能があります。

・インジェクター洗浄システム
・ターボチャージャー洗浄システム
・DPF洗浄システム
・インテーク系洗浄システム


今回は(インテーク系洗浄システム)(インジェクター洗浄システム)(ターボチャージャー洗浄システム)を行いますね。



因みに200系初期型にはDPFが搭載されていません。




まずはインテーク系洗浄システムから始めます。
専用ケミカル(ディーゼルインテーククリーナー)をマルチサーブに投入。


これをインテーク系統に直接注入。
エアダクトにマルチサーブの噴霧コーンを接続して、エンジン始動。
アイドリング状態でインテーク内にケミカルを霧状に噴霧します。

20秒間隔で2秒間噴霧。

吸気シャッターバルブ → EGRバルブ → インテークマニホールド → エンジンヘッド ポート →エンジン燃焼室の順に洗浄用ケミカルがゆっくり確実に流れていきます。




噴霧時間や間隔を設定して作業スタート。


エンジンは1500回転前後でキープ。
約70分掛けてインテーク~インテークポートまで洗浄中。



イメージ的には固まったチョコレートを少しずつお湯で流す感じでしょうか?少しづつチョットずつ煤塊の表面からソギ落としていく感じです。


ケミカルではイッキにゴソッとは取れないので、時間を掛けて洗浄します。



・エキゾーストから戻ってきた排気ガス(煤交じりの排気ガス)は水冷EGRクーラーで冷却。

・エンジンの状況によってEGRバルブが開閉し、冷やされた排気ガスが吸気系に導入。


・吸気系統にあるブローバイオイルと排気ガスの煤が混じって、インテーク内の内壁に付着し、燃焼熱で固着。


・年輪のように徐々に煤が堆積し、吸気系統が狭くなりエンジン性能が下がる。


http://minato-motors.com/blog/?p=24132
これは以前に作業したランドクルーザープラド95ですが、こんな感じで煤堆積が酷い状態の場合もあります。



この時は酷すぎたのでDSCで完全除去しました。ハイエースがこの状態になるとなかなか除去が厳しいですね。


こちらも違うプラド95ですが、先ほどのプラドよりかは少しマシな場合もありました。


トヨタ1KD-FTVエンジンの吸気系煤堆積は、今までのメンテナンス状態で大幅に増減するので見極めが難しいのが現状です。  1KDエンジンを何十台もインテークを分解していると、特にそう思いますね。




作業時間と料金と洗浄効果等を考慮して、ハイエース200系は分解できる一部分だけ分解洗浄し、それ以降はマルチサーブの洗浄システムでカバーする方法で作業をしています。


DSCで完全除去を目指すと作業時間と費用が掛かりすぎるので、マルチサーブを使用した方が費用対効果でベストだと判断しました。



約70分間ほどマルチサーブを作動させての洗浄工程は終了。

作業中は猛烈な白煙と異臭がでますので、独自開発した排煙除去システムを作動させながら作業をしています。


続いてマルチサーブ インジェクター洗浄システム。

ディーゼルシステムパージでサプライポンプ・コモンレール・インジェクター等をケミカルの効果で洗浄します。


エンジン回転数1500回転ぐらいでキープし、約75分掛けてシステム洗浄しますね。


インジェクターの補正値が少ない場合はこの洗浄システムで改善しますが、補正値が振り切るほど多い場合は高額なインジェクター交換になるでしょう。

予防整備はお早めに。

インジェクター洗浄システムに続いて、ターボチャージャー洗浄システムに移行。

こちらもアイドリング状態でケミカルを注入し、ターボフィンに付着したカーボンを落としていきます。


試運転をして最終チェック。
エラーコード・ライブデータ確認して、無事納車となりました。
これでスムーズにフケ上がるハイエースディーゼルになったと思います。


マルチサーブでインテーク系やインジェクター等を洗浄希望の方はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。


必要事項を記入してもらい送信していただければ、御見積等を返信をさせていただきます。


それではHAPPY CAR LIFE!!




千葉県から数日預かりのマツダCX-5!! 後編。  マルチサーブでインジェクターとDPF洗浄・ATFは完全圧送式交換。

前回ブログで紹介した千葉県から陸送で入庫したマツダCX-5 
KE2FW 走行距離10万キロ

インテークに堆積する煤をドライアイスで完全除去しました。
http://minato-motors.com/blog/?p=34054



今回も引き続きCX-5の作業を紹介しますね。




・マルチサーブ インジェクター洗浄システム
・マルチサーブ DPF洗浄システム


ディーゼルの普及率が高い欧州で活躍しているマルチサーブ。
このオレンジ色の機器でインジェクターやDPF等をシステム洗浄してリフレッシュさせます。

マルチサーブのフューエルサプライポンプにIN・OUTホースを接続。

サプライポンプ・コモンレール・デリバリーパイプ・インジェクターなどの軽油が流れるラインをケミカルの効果で洗浄しますね。



使用する洗浄剤はディーゼルシステムパージ。
マルチサーブ専用品で非常に高額。
モッタイナイので最後の一滴まで残さず投入。


アイドリングからやや回転数を上げながら、約75分掛けてゆっくり内部洗浄していきます。


燃料をサプライポンプで高温高圧に圧縮すると、僅かにスラッジ(超微細な粒子)が発生します。
(ディーゼルの燃料フィルターが真っ黒になるのはこのスラッジが原因)



それが燃料が流れるラインに付着するのですが、特にインジェクターのニードル部で少しずつ付着し続けると、燃料の出が悪くなります。

噴射量が少ないと振動や加速不良になるので、ECUが演算し噴射時間を補正して噴射量を調整しエンジン性能を維持するのです。



出来るのならば補正値はプラスマイナスゼロがベスト。
原因となるスラッジを取り除いてあげるのがこのマルチサーブのシステム洗浄。



インジェクター洗浄が終われば、DPF洗浄に移行します。






DPFに繋がるパイプにホースを接続。
まずは1液目の(DPFクリーナー 1000ml)を投入しました。




液晶画面の指示通りに操作します。

マルチサーブからDPFにDPFクリーナーが自動注入。

15分後にエンジン始動してアイドリング状態にし、DPFの温度を上げて洗浄効果を促進させます。

1液目を注入して15分後には、2液目の(DPFフラッシュ 1000ml)を投入。


画面を操作して2液目を自動注入します。

これでインジェクター洗浄とDPF洗浄の第一段階は終了。

このあとにはマフラーから排出される(猛烈な白煙&廃液)の排出作業に移ります。




巷ではDPFやインテーク系に洗浄用ケミカル剤を注入するDIY商品は多くあり、YouTubeやブログ等でよく見かけますよね。

施工後に白煙や廃液をまき散らして(こんなに煙や液が出ました~!!)とアピールしていますが、個人DIYならまだしもプロの仕事としては美しくない。


泡立った廃液や白煙・異臭は近所迷惑になるので、弊社では排煙回収装置を自社開発し作業を行っています。

ATF完全圧送式交換も行いました。

まずはオイルパン洗浄ストレーナー交換をしますね。

オイルパンを洗浄し磁石に付着した鉄粉を除去。
ストレーナーも交換します。



某国から直輸入している特殊な液体ガスケットでシーリングし、オイルパンを装着しますね。

この特殊な液体ガスケットは非常に高耐久で、作業性がよく仕事が早いので重宝しています。



ATFを補充し完全暖機します。

密封式6速ATにアダプターを装着し、ATFチェンジャーを接続して準備完了。

まずはプレ洗浄はニューテックNC-RFで行います。
ニューテックさんに提案して製作していただいたスペシャルリンシングフルード。

今のところNC-RFの取り扱いは日本では弊社のみになります。
http://minato-motors.com/blog/?p=17434


ニューテックNC-RFはフラッシングフルードではありません。
AT等にダメージを残すような過度の洗浄効果は求めず、本命ATFの前段階で使用するリンシングフルードです。



全量イッキに交換して、やっとここまでキレイになりました。

・奥に見えるのが新油のNC-RF
・中央ビーカーが廃油
・手前右がプレ洗浄後のATF



15分間のアイドリングタイム。

次は本命ATFで交換します。




ニューテック史上最高峰のATF 『NC-65』


エステル系全化学合成基油を贅沢に使用し、市販ATFでは最強レベルの油膜性能。

ローフリクション・ハイパフォーマンス
極薄で強靭な油膜は高温・高圧・高回転時でも高性能を維持します。


また純正ATFを遥かに凌ぐ耐久性は、ATFのロングライフ化に有効です。




完璧に入れ替わりましたね。

ATFクーラーを洗浄し規定温度でレベル調整をすれば、ATF完全圧送式交換が終了です。



ここまでキレイになればストリート走行レベルの熱負荷なら、次回交換推奨距離は約6万キロ。



カーエアコンリフレッシュαも実施。

年々減少するAC冷媒ガス量をチェックしていますか?



490gの規定量に対して回収できたガス量は180g

約310gほど少ない状態でした。
これでも冷風は出ますが、コンプレッサーがフル稼働して圧力を上げているので、燃費にもコンプレッサーにも良くない状態です。


ガス回収した後に真空引きをし、規定充填量490gの冷媒ガスとニューテックNC-200コンプレッサーオイルを自動補充。





5年に一度くらいの頻度でAC冷媒ガス量をチェックしましょう。


入庫時に確認したDPFの差圧数値は大幅に改善し、バラついていたインジェクター補正値もフラットに整いましたね。

それ以外にも各数値をビフォーアフターで見比べて、隠れた不具合を確認します。そこからマル秘作業をゴニョゴニョにて、DSC等の作業が完了しました。


SKY-Dの不具合は煤除去作業だけでは完治しません。
煤除去作業前後のライブデータ数値から異常を判別する事が重要。


(ただ煤をホジホジ取るだけなら簡単ですから。)







最後の試運転をして納車となりました。




2部に分けて紹介したCX-5のDSCとオプション整備10点。


ブログでお見せしているのは(実作業の一部)です。
実際の作業は完全非公開で見学不可。

DSC等は企業秘密の作業が多すぎるので、お見せ出来ないんですよね。


その代わりに画像はたくさん残していますので、納車時にはそれを見ながら説明をさせていただいています。

また画像が必要な方にはDVDにコピーしてお渡ししていますよ。




マツダ スカイアクティブ1,5D・1,8D・2,2Dの煤堆積完全除去をご希望の方は、HP(お問い合わせフォーム)から御見積・ご予約を受付しています。



このCX-5オーナーさんは数日後に引き取りに来られ、千葉県まで自走で帰られました。



それではHAPPY CAR LIFE!!

千葉県から大阪府まで陸送で!! マツダCX-5の煤除去作業DSC 前編。    フルオプション整備で警告灯解除。

全国各地から弊社オリジナル整備 DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)でお越しいただいています。
http://minato-motors.com/blog/?cat=192



今回入庫したのはマツダ CX-5 KE2FW 走行距離10万キロ

千葉県から陸送入庫し作業をさせていただきました。
陸送は往路のみで引き取りはオーナーさんが来店し、自走で千葉まで帰る予定です。



メール相談内容
現在エンジン警告灯が点灯しており、なるべく早い日程で依頼したい。

・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
・水冷EGRクーラー洗浄
・マルチサーブインジェクター洗浄システム
・マルチサーブDPF洗浄システム
SKY-D定番の煤対策メニュー4点に加えて、


・LLC圧送式交換
・LLCバイパスパイプホース一式交換
・カーエアコンリフレッシュα
・フューエルエレメント交換
・インタークーラー洗浄

・ATF圧送式交換
・オイルパン洗浄ストレーナー交換一式


計11点ほぼほぼフルセットで依頼されました。



入庫してからエラーコードやライブデータ数値を確認。


DSCビフォーアフターのライブデータ数値の確認は地味に重要。
たくさんの要因で不具合が発生するSKY-D。
煤完全除去だけでは完治しないパターンもあります。


それを深く探るためには、数値を読み込む経験がないとダメでしょう。
(ただ煤を取ればイイってもんじゃないんですよね。)
(煤を取るだけでは本来の性能には戻らないですから。)




水冷EGRクーラーは煤が詰まり気味に。

弊社オリジナルで製作した特殊EGR洗浄機でキレイサッパリ洗浄してあげましょう。



エンジンヘッドのポートは手前が煤堆積していますが、奥はそれほどでもないかな。





こんな感じになるとSKY-Dの性能は発揮出来ないでしょう。
(ディーゼルなんて空気吸ってナンボのエンジンですから。)




新車購入オーナーなら試乗した時のトルクフルな走りは感動と共に覚えていると思います。

ですが中古車購入ならその感覚がないので、今の愛車が(これがSKY-Dか???)と思いながら使用しているのでは???



DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)は唯一無二。


日本中探せば類似作業がありそうで、実は無い。




千葉県から依頼されたオーナーさんもネット等で情報収集し、ミナト自動車にお任せいただきました。



・ドライアイス洗浄機にドライアイスペレットを投入。

・圧縮空気でペレットを高速噴射

・熱収縮と昇華爆発力で付着物を一瞬で剥離。


・複数あるDSC専用ノズルと専用アダプターを使い分けて、(エンジンにノーダメージで短時間で完璧に)除去します。



4気筒8ポート全て除去完了。


実際の作業ではクランクを回して圧縮上死点にセットし、1気筒ずつドライアイス洗浄作業をしています。

1気筒が終わればクランクを180度回して、次の気筒を洗浄します。



4気筒同時にすれば楽なんですが、インテークバルブが開いていると煤が燃焼室に落ちますよね。  横着せずに1気筒ずつ作業しているんですよ~。





ディーラーさんなら全て部品交換になると聞いていますが、弊社はDSCで完璧に洗浄して再生します。


交換する部品は純正ガスケットぐらいですね。



インタークーラー洗浄で内部に溜まったブローバイオイルを排出し、洗浄剤で洗い流しました。



インテークマニホールドと吸気シャッターバルブなどを組み立てて、LLCバイパスパイプホース交換も行います。

またフューエルエレメント交換も行いました。


LLCをラジエターリフレッシャーで脈動圧送式。


アッパーホースに接続しエンジン・ラジエター・ヒータコアのLLCを全量交換します。  最後にLLC再生強化剤を補充し、防錆消泡性能を強化しました。


パッキンが劣化したラジエターキャップは必ず交換しましょう!!オーバーヒートしますよ~。






マルチサーブでインジェクターとDPFをシステム洗浄

ディーゼル車普及率が高い欧州から導入したマルチサーブ。
燃料が流れるフューエルラインや煤をキャッチするDPFを、専用装置とケミカルでシステム洗浄します。



今回ブログでの紹介はここまで。
マルチサーブ洗浄システムとATF完全圧送式交換は次回ブログで紹介しますね。

それでは次回ブログをお楽しみに!!
HAPPY CAR LIFE!!