三重県 クラウン GRS200系 リフレッシュプラン。 ATF完全圧送式交換とDSCでインテークのカーボン除去。
三重県からお越し頂いたのは
トヨタ クラウン GRS202
走行距離 70000km
今回の依頼はリフレッシュプラン。
ある程度年式・走行距離が経過した車両を、
車両全体を診ながら総合的にリフレッシュする
弊社おすすめの整備メニューです。
試運転をして排気ガスやECUデータをチェック。
トータルアライメントも測定し足回りの状態も確認します。
バッテリーアナライザーで充電状態も確認し、
リフトアップして各部を点検します。
過去の整備暦も問題なく、全体的に車両状態は良好。
・普段あまり整備しない箇所、
・他社ではなかなか出来ない作業
そのあたりを中心に整備内容をプランニング、
なるべく新車時に近づけるのが目的です。
プラン御見積をメール送信し、
TELで内容を説明しながらプランを修正。
オーナーさんからOKが頂けたので、
作業を開始しますね。
ガソリン直噴エンジンはインテークバルブに
煤(カーボン)が蓄積するのはご存知だと思います。
このトヨタ・レクサスのGR系直噴D-4エンジンは、
その代表格ではないでしょうか?
6気筒12ポート全てにカーボンが
強固に固着していますね。
燃焼熱でカーボンはカチカチ、
ポート内径にはビッシリと煤が蓄積しています。
弊社が開発したDSC
(ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)
ドライアイス3mmペレットを圧縮空気で高速噴射。
(熱収縮と昇華爆発力)
ドライアイスの特性を利用したドライアイス洗浄。
ドライアイスはCO2になって消えるので、
残留の心配も皆無です。
軽く数秒ショットすれば、
柔らかいドライアイスペレットが
直撃した部分だけキレイになりましたね。
(ペレットは結構柔らかく、指で潰せるほどの固さです。)
数種類あるDSC特注ノズルを組み合わせて、
さらにポートとバルブを洗浄しますね~。
エンジンO/H以外でここまでキレイに、
かつ短時間で完了するのはDSCのみでしょう。
特にGR系の細く深いインテークポートの
奥底にあるバルブを完璧にキレイにするのは
手作業では無理だと思います。
(VW・アウディ・BMW等のポートは
広くて浅いのでまだ作業はしやすいでしょう。)
ネット検索してもGR系エンジンは
弊社以外ではヒットしないのもそんな理由。
再利用不可はガスケットのみになります。
交換時期の10万キロ前ですが、
インテーク系部品が外れている状態なら、
GR系のスパークプラグ交換はイージーです。
NGK高性能プラグ(イリジウムMAX)で交換しました。
(DSCと同時交換をオススメしています。)
スロットルボディも清掃して、
学習値もリセットし初期化しました。
スムーズな吸気の流れは
燃料攪拌には非常に重要。
燃料噴射から点火までの時間が短い直噴エンジンは、
いかに効率よく燃料と空気を混ぜるのがポイントだそうです。
あんなにカーボンが溜まっていたら、
新車設計時の気流にはならないですよね。
攪拌にムラがあれば、また煤が発生しますし・・・。
次はATF完全圧送式交換。
交換効率の高い圧送式交換が出来ない
クラウンの密封式6速ATでしたが、
自社で開発したアダプターで、
不可能を可能にしたのが数年前。
おかげさまで全国各地から
ATF交換のご依頼を頂いております。
http://minato-motors.com/blog/?p=11360
http://minato-motors.com/blog/?p=14223
ATF交換前にオイルパン洗浄・ストレーナー交換。
磁石に付いた鉄粉を除去し、
ガスケット・ストレーナーも交換します。
元の状態に組み立てて、
アダプターを装着しエンジン暖機。
まずは純正同等ATFの
アイシンAFW+でプレ洗浄を行います。
ちなみに弊社はATF交換作業が多く、
20Lペール缶では追いつかないので、
アイシンAFW+は200Lドラム缶 X2本を
ストックしています。
それではATFチェンジャーをセットして
規定容量分をイッキに入れ替えますね。
やっとココまでキレイになりました。
奥に見える新油よりかはやや汚れていますが、
中央ビーカーの廃油と比べると結構キレイになりましたね。
本命に使用するATFは
NUTEC ニューテック『NC-65』
NUTEC最高峰ハイパフォーマンスATF
全化学合成ATF(エステル系)
市販ATFでは最強レベルの油膜性能は、
ローフリクション・ハイパフォーマンス。
ストリート走行メインの方はもちろんですが、
サーキット走行ユーザーさんから指名率が非常に高く、
またリピート率も高いですよね。
もう一度NC-65で圧送式交換すれば、
キレイに入れ替わりましたね。
注意
NC-65は薄緑色で色味が弱いです。
AFW+の赤色に干渉されますので、
色までは完全に入れ替わりません。
次回交換推奨時期は6万キロ。
高い初期性能が長く継続するので、
AT保護とロングライフ化には有効ですよ~。
デフオイルもNUTEC NC-70 75W90
こちらも全化学合成ギアオイル(エステル系)で、
純正以上をお求めの方にはオススメしています。
次回ブログも引き続き、
クラウンのリフレッシュプランを紹介します。
ブッシュ・ブレーキ・E/Gなどなど
まだまだ作業は続きますよ~。
お楽しみに~!!