宮城県からマークX GRX121。 モデリスタスーパーチャージャーにDSC。 ATF交換にはNC-65。
東北の宮城県多賀城市からお越し頂きました。
トヨタ マークX GRX121
モデリスタ スーパーチャージャー3GR
走行距離19万キロ
・DSC(ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)
・ATF完全圧送式交換 for NUTEC NC-65
・その他オプション整備フルセット
のご依頼ありがとうございます。
今回の入庫は弊社最長来店距離を少し更新し、
今まで一番遠い地域からの来店ですね。
http://minato-motors.com/blog/?p=10775
さすがに自走ではかなり長距離になるため、
最近利用が多い(陸送プラン)で入庫となりました。
個人宅から弊社までになると結構高額な定価料金ですが、
最寄の陸送営業所~弊社なら業者間料金が適応されるため
少し安価になります。
(個人宅への引き取り・納車は手間が掛かるようで割高です。)
それを適用しても宮城県からの往復となると、
それだけでなかなかの金額にはなりますが・・・。
(高速費・ガソリン費・体力などを考慮するとお値打ちかも??)
熱い期待を感じながら
まずはスーパーチャージャー付3GR-FSEの
DSCから始めます。
直噴ガソリンエンジン特有の
インテークバルブへのカーボン(煤)蓄積に
S/Cが合わさると結構酷かったような。
(過去に同エンジンを数台作業済み。)
アルミ製のスーパーチャージャー水冷式サージタンク分解し、
各アルミ吸気ダクトもサクサク外します。
6個の穴が開いたスワールコントロールバルブが見えましたね。
スワールCバルブを外すと、
12個のインテークポートも見えました。
それではポート内径とバルブの状態を確認しますね。
・バルブシャフトにカマキリ卵状のカーボン蓄積。
・バルブ傘部にも分厚いカーボン固着。
・ポート内径にはビッシリと煤の厚い層。
ガッチリ固着し
手作業での除去はほぼ不可能。
(時間の掛かるO/H以外)
煤がカッチカチに固まっていますね。
そこで登場するのが
ドライアイスの特性を利用したドライアイス洗浄機。
エンジンにノーダメージで
短時間に完璧に除去します。
市販のドライアイス洗浄機だけでは、
キレイにならないんですよ~。
いろんな諸問題をクリアし
独自開発したDSC専用特殊ノズルを装着すれば、
DSC作業が出来るのです。
ボディやエンジンルームが汚れないように完全防備。
3M社製の高性能マスカーは
油分・水分・溶剤等は通さない優れもの。
(ガッチリガードしますね。)
軽~くワンショットすれば、
ペレットが直撃した部分だけキレイに剥離。
・ペレットを圧縮空気で高速噴射。
・熱収縮と昇華爆発力。
非常に柔らかいドライアイスペレットの
特性を利用しているので、
母材金属やシール類にはダメージが残らないのですよ~。
深さ15cm直径4cmのポート内径と
奥底にあるバルブもキレイにします。
もちろんバルブは全閉状態でショットします。
完璧にキレイになりましたね。
アルミ素地がむき出しになりピカピカ。
6気筒12ポート全て作業します。
スワールCバルブもDSCで洗浄し、
サージタンクは洗浄剤で
ブローバイオイルを洗い流します。
S/C付の場合はノーマルに比べて
ブローバイオイルの流入が多いですね。
3GR用のガスケットとモデリスタS/C用のガスケツト。
モデリスタS/Cのガスケットが5点中1点だけ
恐ろしく高額なのでチョットびっくりしますけど・・・。
どんな値段設定なのか?よく分からない。
(普通の丸いゴムオーリングなんですけど・・・・。)
(他のモデリスタG/Kと一桁円違うのはなぜ??)
DSCのオプション整備 スパークプラグ交換。
エンジン上部に覆いかぶさるサージタンクを外さないと、
交換出来ない構造なのでDSCと同時の方が工賃がお得です。
高性能長寿命のNGK イリジウムMAXで交換しました。
スロットルを清掃し
エンジンを始動して完全暖機、
学習値を初期化再学習しました。
直噴ガソリンエンジンのカーボン蓄積や、
その洗浄作業は海外では結構メジャーです。
その海外でも作業しているのは
比較的浅く広いインテークポートのエンジンばかり。
(VW・BMW・アウディなど)
(あまりキレイな仕上がりではないかな?)
ここまで深く狭いGR系のインテークポート&バルブを
完全洗浄しているのは調べる限り弊社だけでしょう。
ドライアイス洗浄ならここまで作業後の画像を
お見せ出来るのです。
次はATF交換。
まずは下準備として
オイルパンを外しストレーナーを交換します。
オイルパンは洗浄して
磁石の鉄粉も除去。
ガスケットも交換しますね。
オイルパンを組み立てATFを補充し
暖機後に専用アダプターを装着します。
弊社オリジナルのアダプターがあれば、
密封式ATでも交換効率の高い圧送式交換が可能です。
トヨタ・レクサスの密封式ATを弊社が日本で最初に
ATF圧送式交換をしたのは、かれこれ数年前。
ありがたい事に何百台と作業した実績を見て、
近郊だけではなく遠方からも依頼を頂ける様になりました~。
http://minato-motors.com/blog/?cat=8
次はプレ洗浄。
アイシンAFW+でイッキに全量を圧送式で交換します。
やっとここまでキレイになりました。
新油と比べるとマダマダですが、
廃油と比べるとかなりキレイになりましたね。
本命ATFはNUTEC ニューテック 『NC-65』
全化学合成ハイパフォーマンスATF(エステル系)
NUTEC最高峰にして市販ATF最強のATF。(だと思います)
強靭な油膜性能と微細化されたオイル分子構造。
ローフリクション・ハイパフォーマンス。
耐熱性が非常に高くATFのロングライフ化にオススメですね。
ただ非常に高額です・・・。
NC-65に入れ替えて、
もう一度圧送式交換します。
きれいに入れ替わりましたね。
注意
NC-65は薄緑色のため色味が弱いです。
AFW+の赤色に干渉されるため色までは入れ替わりません。
最後に規定温度でレベル調整しました。
試運転をして
その他のオプション整備を始めるのですが・・・。
実は入庫前の試運転時からの異音が気になり、
オーナーさんにTEL連絡しました。
『作業は順調に進んでいるのですが、
足回りからの異音(サー?ザー?)はご存知ですか?』
事情をお聞きし、まとめるとこんな感じ。
・実は震災で下周りが水没している。
・地元ディーラーで点検しても異音を解決してくれない。
・車体全体をリフレッシュしたいが、やはりディーラーでは買い替えを薦められる。
(気に入っている車両なので何とか出来ないでしょうか?)と
逆にご相談がありましたので
弊社がオススメしている(リフレッシュプラン)
をしませんか?とお話しました。
こんな感じで話が進み、宮城県から陸送入庫したので
このままリフレッシュプランに移行する事になりました。
他の予約済み作業もあるので、
お預かり期間は1ヶ月。
次回ブログではその作業内容をご紹介しますね。
それではお楽しみに~。
Happy Car Life!!