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第2部  和歌山県からデミオDK5AW。 ドライアイス洗浄では、洗浄出来ないパートをマルチサーブでフルカバー。マツダ スカイアクティブDをトータルメンテナンス!!




本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。


今回のご紹介するのは、前回ブログでご紹介した、和歌山県からお越しのマツダ デミオ DK5AW 走行距離13万キロの続編です。

第1部 DSC編
http://minato-motors.com/blog/?p=37844



DSC(ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)でインテーク系を完璧に洗浄出来ました。

本編ではDSCでは、カバーしきれないパートをマルチサーブを用いてトータルメンテナンスしていく様子をご紹介します。



フューエルサプライポンプのホースを切り離し、マルチサーブのIN・OUTホースをフューエルラインにダイレクトに接続。

それでは、配管準備が整いましたので、マルチサーブの〈フューエルシステム〉を選択。

本体液晶パネルの指示にしたがって、進めます。



フューエルシステムを選択



約1リットルの マルチサーブ フューエルシステム洗浄剤 
『DIESEL SISTEM PURGE』本体タンクに投入。

この洗浄剤は、ディーゼル専用で、マルチサーブ用に開発設計された商品です。

当然、市販はされておりません。マルチサーブ 導入店でしか取り扱えない
プロショップ専売商品です。 

高性能ですが、欧州からの輸入品(made in Belgium)でもあるので、非常に高価です。


ディーゼルシステムパージは、簡易的に燃料タンクに希釈して使用する市販品とは、全く違います。

この洗浄剤自体が燃料としてインジェクターから噴射されてクリーニングしながら燃焼します。

数%の希釈で使用する市販品と濃度が全然違います。

100%洗浄剤でクリーニングしますので、70分間のクリーニング時間ですが、非常に高いパフォーマンスを発揮します。



洗浄レベル 【強力洗浄】を選択、 燃料圧力 【0.5bar】洗浄時間70分にセット 決定後スタート!




エンジン回転 約1000回転を保ちながら、70分間クリーニング作業。
ユックリ確実にフューエルラインを内部洗浄します。



クリーンディーゼルエンジンに採用されている、コモンレール内部の圧力は2000bar(200MPa)に達し、燃料が高圧高温になりスラッジが僅かに発生します。

(フューエルフィルターの濾過紙が黒く汚れるのはこれが原因。)



フィルターでは取り切れない微細なスラッジは、ほんの僅かですがインジェクターやコモンレール・サプライポンプのフューエルラインに付着します。




インジェクター先端のニードル部などは繊細な箇所なので、汚れが付着すると燃料の出が悪くなります。

それはメーカーも織り込み済みなので、噴射が悪くなればECUが制御して噴射時間を増減し、燃焼室に噴霧する噴霧量を微調整します。

ですが、それも限界があります。ベストは噴霧時間が4気筒共に均一が望ましい。

現代のクリーンディーゼルエンジンのインジェクターは非常に繊細に製造されていて、非常に高額です。


インジェクターが不調になる前にフューエルラインを洗浄することは、重要な予防整備とも言えます。



70分後 無事マルチサーブ フューエルシステム洗浄が完了しました。

次はマルチサーブ DPF洗浄システムにシフト。


それでは、『マルチサーブ DPF洗浄システム』スタートします。



DPFを十分冷却後、内部に繋がる配管にDPF洗浄用のホースを接続。

(※高温状態のDPFに洗浄剤を投入すると、フィルターを痛めてしまう恐れがあります。)



配管準備が整いましたので、本体液晶パネルの指示にしたがって、進めます。
マルチサーブの〈エキゾースト〉を選択。



約1リットルの マルチサーブ DPF洗浄剤 
『DIESEL DPF CLEANER』本体タンクに投入。



この洗浄剤は、ディーゼル専用で、マルチサーブ用に開発設計された商品です。


当然、市販はされておりません。マルチサーブ 導入店でしか取り扱えない
プロショップ専売商品です。 


高性能ですが、欧州からの輸入品(made in Belgium)でもあるので、非常に高価です。




ディーゼル DPFを選択



強力洗浄を選択



強力洗浄スタート!!

市販されているスプレー缶で噴霧させて投入する簡易洗浄ではなく、液体状の『DIESEL DPF CLEANER』がゆっくりとDPF内部のフィルターにダイレクトに投入されます。

このあたりが、市販品と大きく異なるセールスポイントです。



投入完了後
約15分間掛けて 洗浄剤をDPF内のセラミックスの多孔質のフィルターに浸透させます。



約15分間の浸透タイム完了。

エンジンスタートさせ、5分間アイドリングで浸透させた、洗浄剤を排気熱で温めて、洗浄効果を高めます。



5分が経過し、洗浄工程が完了しました。

ここからは、内部に残ている『DIESEL DPF CLEANER』や、洗い流された煤を外部に排出するリンシング(ススギ洗い)工程に入ります。



約1リットルの マルチサーブ DPFリンシン剤 
『DIESEL DPF FLUSH』本体タンクに投入。



『DIESEL DPF FLUSH』をゆっくりと投入し、内部に残っている洗浄剤の中和を行います。



DPF洗浄 全工程が完了
最後に、約5分間エンジンを高回転させ、煤/廃液の排出作業を行います。

市販品は、施工後排出に煙が出る程度ですが、マルチサーブ DPFシステム洗浄は、汚れを取り除いた大量の廃液が排出されます。

よって、何らかの対策を講じないと周辺が大変な事になります。



猛烈な異臭放つ白煙と、煤で汚れた泡状の廃液がマフラーから出てきますので、それをオリジナル装置で回収。

(装置の透明配管に流れる泡の廃液の色もチェック、DPFのコンディションが悪いと通過する、廃液が真っ黒です。)

エンジンに洗浄剤系を投入する動画投稿等で、近隣にお構いなく廃液と白煙をタレ流して排出しいるのを見かけますが、あれってどうなんだろう? と思っています。 

弊社は、住宅地の真ん中に所在しています。この立地で大量の廃液と白煙をまき散らすと、近隣に大変迷惑が掛かります。

また、他のお客様のお預かりしている車両に、廃液や白煙がミスト状で、付着する可能性もあります。

弊社では、廃液白煙をスマートに回収できる装置を自作し、その回収物は産業廃棄物として処理ています。
(構造は詳しく申し上げれませんが、ほぼ完璧に廃液と白煙を回収できます。)



廃液・異臭が無くなるまで排出作業を行い 作業完了。



『マルチサーブ DPF洗浄システム』全ての工程が完了しましたので、スキャンツールを用いてDPFを強制燃焼させ、リセットします。


ECUの関連するすべての学習値のリセット行い、試運転をして、異常が無いこと確認。


ECUのエラーコードとライブデータを確認します。



各チェック項目で数値が改善。
DPFの差圧低下、インジェクター噴射量のバラツキも均一化しましたね。




納車引き取り時に、作業中の画像を見ながら説明をさせて頂いて、無事の納車完了しました。

作業時に撮り貯めた画像は全て保管していますので、リピートでのご依頼時や整備後のトラブル対処など、過去に遡って、どの様な状態/ご依頼内容で弊社に入庫したのかなどに非常に役立ちます。

また、ご要望があれば、画像データをDVDで無料でお渡しもしています。整備記録としてご活用下さい。


弊社は、1日1台完全予約制で、全国各地からスカイアクティブDの完全煤除去作業 DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)のご依頼をいただいています。
http://minato-motors.com/blog/?cat=192


基本的に1人のメカニックが、受付→問診→車両チェック→試運転→作業→最終チェック→試運転→作業時の画像を用いて説明→納車 までを一貫して担当します。

手間暇かかる工程ですが、持てる技術を惜しみなく施し、最初から最後まで全ての工程を把握する為です。



“良いように言う“と多人数で、バンバン台数こなして、回転率で収益を上げる手法の真逆を目指し、オリジナリティを出す事によって、星の数ほどある、整備工場の中から弊社を選んで頂けるように差別化を図っている…
と言っておきましょう。

時間や手間を惜しみ、利益だけを追求すると イイ仕事 は出来ないのです。

DSC・ATF交換・マルチサーブの御見積/ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしています。http://minato-motors.com/contact/

正しいメンテナンスをすればマツダSKY-Dは長く良い状態で使用出来ますよ。


それではHAPPY CAR LIFE!!


2024年11月5日

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