埼玉県 ハイエースKDH201 リフレッシュプラン 前編。 ドライアイスでディーゼルエンジン煤除去!!
埼玉県からお越しいただいたのはハイエースKDH201 平成29年式 走行距離20万キロ MT車。
10年10万キロ以上走行した愛車をもう一度新車時のコンディションに近づける為の提案型整備(リフレッシュプラン)のご依頼をいただきました。
https://minato-motors.com/refresh/

相談内容
・走行距離50万キロ以上使用したいと考えている中で、今回のタイミングで(ある程度の大きな整備)を実施しておきたい。
・普段の整備は自分で行っており、それ以外の整備をお願いしたい。
何度かメールとお電話で打ち合わせをして、予約確定。
数か月後の予約日に入庫していただきました。

問診をして相談内容・車両状態を詳細にお聞きします。
また整備の方向性もお話しさせていただきました。
不明な点がありましたら、どんどん質問してくださいね~。

お預かりして代車をお貸ししました。
・試運転をして、事前ホイールアライメント測定を実施。
・スキャンツールを接続して、エラーコードやライブデータ数値を確認。
この時点である程度のディーゼルエンジンのコンディションを見極めます。



リフトアップしてタイヤを外し、足回り下回りの点検やエンジン関係の点検を実施。
そこから整備プラン見積を制作し、オーナーさんにメールで御見積書を送信。
どこまで整備するかを協議をして、整備プランが確定しました。
それではその整備内容を紹介しますね。

まずはディーゼル煤除去作業から始めますね。
通常ハイエースの場合はマルチサーブでの煤除去作業はエンジンを降ろさずに、車上で整備作業をします。 ですがリフレッシュプラン時には、1KD-FTVエンジンを車体から降ろしての整備作業を提案しています。
なぜならリフレッシュプラン時にはサスペンションやブレーキなどは全分解します。 その作業の続きならエンジンを追加で降ろしても、そんなに工賃は増えないのです。
・エンジンを降ろす → 手間が増えるのでアップ工賃。
・エンジンが下りた状態でタイミングベルトやウォーターポンプ交換やインテーク&EGR部品の脱着 → 作業体勢が楽で時間短縮はダウン工賃。
プラスマイナスすると工賃自体はあまり変わらない。




エンジン本体に多数の制御装置・パイプ・ホース・配線がビッシリ。
これを順番に分解していきますね。
煤除去の為にインテークやEGR関係の部品を外していきます。









・水冷式EGRクーラーや吸気シャッターバルブ。
・インテークマニホールドとスワールコントロールバルブ。
順番に分解し、やっとエンジンヘッドのインテークポートが見えてきました。



・インテークポートの内径には分厚い煤が堆積。
・インテークバルブ傘部にも煤堆積で経路が狭い。
ディーゼルなんて空気を吸ってナンボのエンジンですから、吸えないエンジンはパフォーマンスは明らかに下がります。

効率よくシリンダ内に空気を充填させるかが、ディーゼルエンジンのトレンド。
開発設計時には(これぐらいの空気が充填される)という前提で燃料噴射量を決めている。 でもその前提が(空気が入りづらい状態)ならパフォーマンスや黒煙軽減は難しいのです。
(鼻が詰まりマスクをして、フルマラソンをしろ!!)と言っても、ベストタイムで走るのは難しい。 (でもタイムを落とせば走れなくはない。)
貴方のハイエースKDH系は本調子で走れていますか?

ハイエースはエンジンルームが狭いので、1KD-FTVエンジンにDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)出来ません。
ですが今回はリフレッシュプラン時でエンジンを降ろしているので、マルチサーブのケミカル洗浄ではなく、ドライアイス洗浄で煤を除去。
作業スペースがあれば(DSC)を、無ければ(マルチサーブ ケミカル洗浄)を選択しています。



ドライアイス洗浄機をセットし、テストで軽くワンショット。
・ドライアイス3mmペレットを、圧縮空気で高速噴射。
・熱収縮と昇華爆発力で母材金属から煤を剥離。
ドライアイスペレットが直撃した箇所だけキレイに煤が剥離しましたね。
これを繰り返してポート内径・バルブ傘部の煤を全て除去洗浄しますよ~。




4気筒8ポート全て除去完了。
複雑な形状のポートやバルブも、DSCならここまで完璧にキレイになるのですよ。







吸気系・EGR系の部品も洗浄完了。
純正ガスケットで組み立てますね。
また各バキュームスイッチ等の制御系装置も作動チェックします。



エンジン上部にあるエンジンヘッドカバーガスケットの劣化。
オイル漏れの定番原因になりますので、今回リフレッシュ交換しました。







エンジン後部エキゾーストにあるDPF再生燃焼用の(アディショナルインジェクター)はマルチサーブで洗浄する予定でしたが、事前の数値が良くなかったので、ノズルASSY交換となりました。
(マルチサーブ燃料系洗浄で回復できる範囲の上限数値に近いので、不良と判断して交換。)








・エンジン前部にあるタイミングベルトやウォーターポンプ。
・下部にあるオルタネーターワンウェイクラッチプーリー。
・右側にあるサーモスタッドやホース類。
狭いエンジンルームでこれらの部品の分解は、技術的には難しくはないのですが、整備する体勢がキツイ。
ですがエンジンを降ろして、電動昇降式テーブルリフトで楽な体勢で整備が出来ると、作業自体は楽勝ですね。
リフレッシュプランではアップ工賃・ダウン工賃を組み合わせて、整備プラン見積を制作しています。


燃料フィルターエレメントも交換しました。




ボルトナットの締め忘れ等が無いか確認して、車体にエンジンを装着します。
エンジン装着をしてから、次はクラッチO/H。
マニュアルミッションを車体から降ろしますね。



MTミッションを外してクラッチ分解。
ディスク・カバー・フライホイールを分解します。






20万キロご苦労さん。
50万キロまでよろしくね。
フライホイールやパイロットベアリングを交換する時には、エンジンクランクリアシールも同時交換した方が良いでしょう。
レリーズベアリングやクラッチカバー・ディスクなども交換して、適材適所に専用グリスを注入。


フライホイールのボルトにはアドペチプドロック剤を付けてから、規定トルクで締め付けますね。
ミッションリアシャフトシールも同時交換します。



MTギアオイルはニューテックNC-70 75W90全化学合成ギアオイルを使用しました。

ハイエースKDH201のリフレッシュプラン前編ブログはここまで。
次回中編ブログではサスペンションやブレーキ・ハブ等を整備を紹介しますね。
今回は3部作と長いですが、引き続き宜しくお願い致します。
HAPPY CAR LIFE!!











