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大阪府 ハイエース 令和3年11月  GDH206V  4WD ATF完全圧送交換 for アイシンAFW+ マルチサーブ ディーゼルインジェクター&ターボ洗浄





本日もミナト自動車ブログ「日々是好日」にお越しいただき、ありがとうございます。

今回ご紹介するのは、大阪府からお越しいただいた
トヨタ ハイエース GDH206V型 令和3年11月 4WD 
走行距離50,000kmの車両です。






搭載されるエンジンは、
2.8L直列4気筒ディーゼルターボ「1GD-FTV」


200系ハイエースは、2017年11月の一部改良でディーゼルエンジンが従来のKDH系に搭載されていた1KD-FTV型3.0Lから、GDH系の1GD-FTV型2.8Lへと変更されました。

これに伴い、トランスミッションも従来の4速ATから6速ATへと進化しています。




排気量を3.0Lから2.8Lへと縮小しながら、最高出力151PS、最大トルク300N・mを発生。

低回転域から幅広い回転域で力強いトルクを発揮するエンジンと、6速ATの組み合わせにより、走行性能と燃費性能の向上が図られています。







オーナー様からは、
新車で購入されてから数年が経過し、現状では特に気になる不具合はないものの、これからも長く乗り続けたいとのことで、予防整備についてご相談いただきました。


今回ご依頼いただいている内容は、


・ATF完全圧送交換 for アイシン AFW+
・マルチサーブによるインジェクター洗浄&ターボ洗浄
・LLC圧送式交換
・デフ&トランスファーオイル交換 
forガルフ プロガード 75W-90


駆動系・燃料系・冷却系 をまとめてリフレッシュするメニューとなります。







それでは、それぞれの整備内容と作業の様子をご紹介していきます。

お預かりした車両をいきなり分解・整備することはありません。
まずは現状を正確に把握し、作業前の状態を確認することから始めます。


いつものように試運転を行い、ATの変速タイミングや変速ショックなど、トランスミッションのコンディションをチェック。


続いて、マルチサーブによる洗浄作業に備え、診断機を接続してエンジンのライブデータを確認します。

各センサーの数値やエンジン制御の状態を把握したうえで、作業工程へと進めていきます。






それでは最初に、ATF完全圧送交換から作業を進めていきます。



試運転では各ギヤともスムーズに変速しており、現時点で気になる症状はありませんでした。





続いて、ミッションケース周辺のオイル漏れ点検を実施します。





オイルパン周辺や各シール部、ケース接合部を確認した結果、ATFの漏れや滲みは見られませんでした。







この事前点検は現状確認だけでなく、万が一後日オイル漏れが発生した際に、それが作業前から存在していたものなのか、作業後に発生したものなのかを判断するための重要な記録にもなります。






続いて、ATFをサンプリングし、現在のフルードの状態を確認します。


走行距離は約50,000km。ATFにはまだ透明感が残っており、著しい変色や熱劣化を疑うような状態は見られませんでした。







一方、オイルパンを取り外して内部を確認すると、磁石には通常使用で発生した微細な鉄粉が少量付着し、オイルパン底部にはATFの経年使用によるデポジットの堆積も確認できました。


現時点で大きな異常は見られませんが、こうした内部の汚れは走行を重ねることで少しずつ蓄積していきます。




今後も長く乗り続けていただくための予防整備として、早い段階でのATF交換をお勧めします。







フルードの汚れ、オイルパンの底部 いずれも走行距離相応の状態ではありますが、これらの汚れはドレンアウトだけでは除去できません。






オイルパンを脱着・清掃し、ストレーナーを純正新品へ交換したうえでATF完全圧送交換を行うことで、AT内部をよりクリーンな状態へリフレッシュしていきます。





オイルパンにはゴムガスケットが使用されています。





長期間使用すると熱や経年劣化により硬化が進み、オイルパンに癒着するほど弾性を失うケースもあります。



このような状態ではシール性能を維持できず、ATF漏れの原因となります。



そのため、オイルパン脱着時にはガスケットを純正新品へ交換し、ガスケット面を清掃したうえで規定トルクで均等に締め付け、確実にシール性能を確保します。





AT内部のストレーナーも純正新品へ交換します。





ストレーナーはATF内の異物や摩耗粉を捕集する重要な部品で、長期間使用すると目詰まりやろ過性能の低下が発生します。



ATF交換とあわせて新品へ交換することで、AT内部をよりクリーンな状態に保ち、安定した油圧制御の維持につながります。






ストレーナーの吸入口を観察しましたが、特に大きな異物も無く問題なし。






オイルパン脱着時に排出されたATFを補充した後、ミッション周辺にオイル漏れがないことを確認します。



問題がないことを確認できましたので、暖気後トルコン太郎を接続し、ATF完全圧送交換を開始していきます。






本命ATFでの交換に入る前に、まずはプレ洗浄を実施します。


プレ洗浄に使用するATFは、ニューテック NC-RF リンシングフルードです。





ATF完全圧送交換の施工台数が多い弊社では、プレ洗浄用フルードの使用量も非常に多く、一般的な20Lペール缶ではすぐに使い切ってしまいます。



そのため現在は200Lドラム缶を複数本単位で常時在庫し、多くのATF交換に対応できる体制を整えています。



ニューテック製 NC-RF リンシングフルードは、弊社が企画立案し、ニューテック社にて開発された専用フルードであり、国内他社では取り扱うことのできない専売品となります。


http://minato-motors.com/blog/?p=17434

本命CVTFでの交換を前提に最適化された特性を持ち、プレ洗浄工程において内部の汚れや劣化フルードを効率よくリセットできるよう設計されています。



このような専用リンシングフルードを用い、圧送式にて全量を一気に入れ替えていく交換方法は、日本国内でも弊社のみが実施している独自の施工方法となります。


ニューテック NC-RF



それでは、NC-RFを使用し、内部をリフレッシュしながら圧送式にて全量交換を進めていきます。



圧送交換をスタートすると、まずはオイルパン脱着時に排出した約4L分を補充した状態から交換が始まります。



しかし、排油モニターにはサンプル採取時とほぼ同じ色合いのATFが流れ込んできました。


これは、トルクコンバーターやバルブボディ、AT内部の油路などに依然として多くの旧ATFが残っているためです。

オイルパンを脱着・清掃し、ストレーナーを新品へ交換しても、AT内部にはまだ相当量の旧ATFが残留しています。



この様子を見ると、ドレンアウトによる少量交換だけではATF全体を十分にリフレッシュできないことがお分かりいただけると思います。

だからこそ弊社では、トルコン太郎による圧送交換で、高い交換率を目指しています。


プレ洗浄が完了しましたので、状態を比較してみます。



・左奥が新油モニターのNC-RF
・中央のビーカーが新車時から 
(約50,000km)使用した廃油ATF
・右手前のクリーナーモニターがプレ洗浄後のATF

交換前の廃油と比較すると、プレ洗浄後のATFは大幅に透明度が向上しており、十分にクリーンな状態まで改善されていることがお分かりいただけるかと思います。


約15分間のアイドリングタイムを経て、次はいよいよ本命ATF「アイシンAFW+」での交換に移ります。



今回使用するのは、アイシンのATF「AFW+」幅広いATのフルード規格に対応するマルチタイプのATFです。

アイシンといえば、トランスミッションの開発・製造を手掛ける世界的なメーカーです。

長年にわたり培ってきたトランスミッション技術を背景に、ミッション内部の構造やクラッチの摩擦特性、油圧制御との関係を考慮してATFを開発しています。

今回のハイエースに搭載されている6速ATもアイシン製であり、トランスミッションを知り尽くしたメーカーのATFを使用することは、フルード選びのひとつの安心材料になります。



弊社では、こうした高い標準性能とコストパフォーマンスを兼ね備えた「アイシン AFW+」を、お勧めのベースグレードATFとして採用しています。



「アイシンAFW+」を
ATFチェンジャーにセットして、再度 
最終の本命ATFで圧送式交換をします。




ATFは全量が新油「アイシンAFW+ (朱色)」へ入れ替わり、非常にクリーンな状態となりました。


ここまで確実に交換できていれば、次回の交換目安は4万kmをお勧めしています。






ATFの圧送式交換が完了しました。

ここで忘れてはいけないのが、スキャンツールを使用したATF熱劣化推定値の初期化です。


車両の制御システムによっては、ATFの使用状況に応じた熱劣化推定値を管理しています。

ATFを新しいフルードに交換した際は、必要に応じてこの値を初期化し、交換後の状態に合わせることが大切です。


フルードを交換して終わりではなく、こうした電子制御系のメンテナンスまで確実に実施。最後まで抜かりなく作業を進めていきます。





オプション整備 マルチサーブ ディーゼルインジェクターシステム洗浄



続いて、マルチサーブによるディーゼルインジェクターシステム洗浄を施工します。

マルチサーブは欧州で開発されたプロフェッショナル向け洗浄システムで、ガソリン・ディーゼルを問わず、燃料系/排気系統をエンジン始動状態のまま効率よくクリーニングできる専用機器です。



一般的な燃料添加剤とは異なり、高濃度の専用洗浄液のみでエンジンを一定時間運転することで、インジェクター先端や燃焼室、排気側に付属しているパーツ特にターボチャージャーのフィンなど各部へ集中的にアプローチします。




今回はインジェクターシステム洗浄に加え、ターボ洗浄も実施。走行距離50,000kmのハイエースを、これからも長く使用していただくための予防整備として進めていきます。




マルチサーブの専用ホースを燃料サプライポンプのIN・OUT側に直接接続し、車両本来の燃料供給経路から専用洗浄液を循環させるのではなく、洗浄剤のみを使用してエンジンを一定時間運転します。

(車両の燃料タンクの軽油は使いません。)


それでは、マルチサーブ ディーゼルインジェクター洗浄から始めます。

全てこの機器の指示通り作業を進めていきます。



マルチサーブ ディーゼルシステムパージ 1000mlをタンクに投入


強力洗浄を選択

作動時間は約70分。


洗浄剤を適正圧力でエンジンに送り込み、ゆっくり時間を掛けて、サプライポンプ・コモンレール・デリバリーパイプ・インジェクターの内部経路を洗浄します。


ディーゼルエンジンの燃料系統は、高温・高圧という厳しい環境で使用されています。


燃料の酸化や熱による変質などによって、微細な堆積物が生じ、燃料が流れる経路やインジェクター内部に付着することがあります。

特に重要なのが、インジェクター先端にあるニードルや微細な噴射口です。


ここに堆積物が付着すると、燃料の噴射量が変化したり、噴霧パターンが乱れたりする原因になります。

本来、燃料は設計された噴射量と噴霧状態で燃焼室へ供給される必要があります。


しかし、汚れなどによって噴射状態が変化すると、燃焼状態にも影響が及ぶ可能性があります。


そこで働くのがECUによるエンジン制御です。各種センサーの情報などをもとに燃料噴射量や噴射時期などを制御し、運転状態に応じて補正を行います。


ただし、ECUの補正にも限界があります。制御によって対応できる範囲を超えてしまえば、噴射状態や燃焼状態を本来の状態に維持することは難しくなります。

だからこそ、目立った不具合が発生する前に、燃料系統の状態を考慮した予防整備を行うことが大切です。


インジェクターシステム洗浄が無事に完了しました。

続いて、接続経路をそのまま維持し、間を置かずに「マルチサーブ ターボサーブ」を使用したターボシステム洗浄へと移ります。


ターボチャージャーは、排気ガスのエネルギーを利用してタービンを回転させ、吸入空気を圧縮する重要な部品です。


使用を重ねることで、排気側のタービン周辺などにカーボンや堆積物が付着することがあります。


1分間に何十万回転もの高速で回転しているターボフィン。

そこにカーボンなどの堆積物が付着すると、フィンのウエイトバランス偏り、可変ノズルベーン機構の可動部分 排気ガス排出経路の流れ などに影響を及ぼし、ターボ本来の性能を発揮できなくなる可能性があります。

こうしたトラブルを未然に防ぐためにも、ターボシステムにも専用の洗浄メニューを施工。

燃料系統だけでなく、過給システムのコンディション維持も考慮した整備を進めていきます。


「ディーゼルターボサーブ1000ml」を投入


インジェクターシステム洗浄と同様に、洗浄剤を適正な圧力でエンジンへ送り込み、時間を掛けながらじっくりと、ターボシステムの洗浄を進めていきます。


ターボシステムの洗浄も無事に完了しました。

これでマルチサーブによるインジェクターフューエルシステム洗浄とターボシステム洗浄は終了です。

続いては、冷却系統のメンテナンス、LLC(エンジン冷却水)の圧送式交換です。

エンジンを適切な温度に保つために欠かせない冷却水。今回はATF交換や燃料・ターボシステムの洗浄に加え、冷却系統も整備していきます。


冷却水は長期間の使用によって、含まれる添加剤の性能が徐々に低下していきます。

そのため、外観上は大きな変化がなくても、適切に管理することが大切です。


最近の車両に採用されているスーパーLLC(長寿命冷却水)。
スーパーLLCはノーメンテナンスではなく、交換サイクルが長い冷却水です。


スーパーLLC冷却水に含まれる防錆成分などの添加剤は、長期間の使用によってやはり長寿命ではあるが、徐々に性能が低下していきます。

メンテナンスを怠ると、内部の腐食や部品への負担につながる可能性もあります。


エンジンを長く良好な状態に保つためには、燃料系統や駆動系だけでなく、冷却系統の予防整備も欠かせません。

弊社では、ラジエターリフレッシャーを使用した脈動圧送式交換を採用。


エンジン・ラジエター・ヒーターコアなど冷却ライン全体を循環するLLCを効率よく入れ替え、冷却系統全体をリフレッシュします。


最後にLLC再生強化剤を添加し、防錆・防食・消泡性能を回復。さらに時間を掛けて確実にエア抜きと液量調整を行い、冷却系をベストコンディションへ仕上げます。


続いては、駆動系のメンテナンス。フロント/ リア デファレンシャルギヤとトランスファーのオイル交換です。

今回使用するギヤオイルは、Gulf(ガルフ)PRO GUARD 75W-90。


エンジンオイルやATFに比べると、交換の機会が少なくなりがちな駆動系オイル。

しかし、ギヤには走行中に大きな負荷が掛かり、オイルも長期間の使用によって劣化していきます。


普段は目立たない駆動系のメンテナンスまで、しっかりと進めていきます。


ドレンプラグのガスケットには純正の中空ガスケットを使用し、各部を規定トルクで確実に締め付けます。

締め付け後は、各接合部のオイル漏れがないことを確認。

最後まで入念にチェックを行い、デフ&トランスファーオイル交換も無事に完了しました。




最後に、マルチサーブ施工前後のライブデータを比較してみます。



施工前からエンジンの状態に大きな問題は見られませんでしたが、施工後はインジェクターの補正値に変化が見られ、各気筒間のバランスがより整った状態となりました。






もちろん、補正値だけでインジェクターの洗浄効果をすべて判断できるわけではありませんが、施工前後のデータを比較することで、エンジンの状態変化を確認するための参考になります。





今回のように、目立った不具合が発生していない段階で各部の状態を確認し、予防整備を行うことも、愛車を長く乗り続けるための大切なメンテナンスです。






ご依頼いただいたすべての作業が完了しましたので、最後に各部の最終点検と試運転を実施します。

ATやエンジン、冷却系統などの作動状態を確認し、各部のオイル漏れや冷却水漏れがないことも入念にチェック。

施工後の状態に問題がないことを確認し、すべての作業が無事に完了しました。



納車時には、作業中に撮影した数百枚の画像をご覧いただきながら、各整備の施工内容や作業前後の状態、今後のメンテナンスについて詳しくご説明。

予定通り、オーナー様へご納車となりました。


この度は、数ある整備工場の中からミナト自動車をご利用いただき、誠にありがとうございました。







本日もミナト自動車ブログ「日々是好日」にお越しいただき、ありがとうございます。




おかげさまでATF・CVTF交換は累計数千台以上の施工実績となり、全国各地からたくさんのお客様にご依頼・ご入庫いただいております。



弊社では、車を長く快適にお乗りいただくため、以下のメンテナンスを中心に施工しています。



・ATF/CVTF交換
http://minato-motors.com/blog/?cat=8



・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
http://minato-motors.com/blog/?cat=169



・マルチサーブ 洗浄システム
http://minato-motors.com/blog/?cat=270



・提案型整備リフレッシュプラン
http://minato-motors.com/blog/?cat=12




それぞれのカテゴリーでは、実際の施工事例や整備内容を詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。




お見積り・ご予約はホームページのお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。






それでは、HAPPY CAR LIFE!!

2026年11月4日

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