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100系200系ハイエースがリフレッシュ入庫しています。  サスペンション・ブレーキ・ハブB/G交換などなど。 (前編)

11月はハイエースのリフレッシュプラン依頼が多い月でした。

 

 

100系200系 ガソリン・ディーゼル 2WD・4WD問わず、日本全国から集まってくるハイエース。

 

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陸送で入庫する場合もあれば、丸1日掛けて自走入庫する方も多いですね。

 

 

 

なかにはハイエース亜種系のフロント半分は100系ハイエースのWウィッシュボーン式。

リア半分は今風ミニバンに移行する前のセミトレーディングアーム式を採用しているツーリングハイエース(RCH47)なども入庫しました。

 

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ほとんどの車両は走行距離10万キロオーバーで、平均25万キロ前後の走行距離が多く俗に言う(過走行車)になるのでしょうか。

 

 

正しい整備さえ行えばハイエースには(過走行車)という言葉はあまり関係ないような気がしています。

 

整備するだけ回復するのがハイエースの良いところでしょう。

 

 

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その中の1台は岐阜県からお越しいただきました。

ハイエース KDH205 ディーゼル 4WD

走行距離28万キロ

 

 

 

 

普段の整備は地元ディーラーさんで行っているようですが、20万キロオーバーになると予防整備を薦められるよりかは、新車買い替えのご案内が多くなり・・・・。

 

 

まだまだ愛着のあるこの車両をガッツリとメンテナンスが出来る整備工場を探していたそうです。

 

 

http://minato-motors.com/blog/?tag=%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%B9

 

 

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いつものように問診をしてから試運転。

 

事前ホイールアライメントを測定します。

 

 

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高速走行でのブレーキングではガクガクとステアリングに振動が伝わるそうで、そのあたりもリフトアップして点検していきます。

 

 

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点検結果から整備プランを御見積し、メールやTELでやり取りしながら整備の内容を決めていきます。

 

 

 

まずはフロントサスペンションなどの足回りを、バラバラに分解して作業を始めました。

 

 

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フロントブレーキのディスクローターは長年の使用で、私の手が写りこむ程ツルツルに磨耗していますね。

 

 

 

・ブレーキ・ハブ・ナックル・ドライブシャフト。

・アッパーアーム・ショックアブソーバー。

 

サクサク順調に分解していきます。

 

 

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ロアアームを外すためにはカムボルト等を引き抜くのですが、錆固着でまったく外れません。

 

 

しかもこのカムボルトが回せないとホイールアライメントの調整も出来ないのです。

 

 

 

 

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こんな固着は(ハイエース整備あるある)なのですが、ロアアームを破損させずに車体から切り離すのは結構大変なのですよ~。

 

 

建築解体現場で使用されるセイバーソーで、フレームもアームも傷付けずにブッシュのみ切断します。

 

 

 

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キレイにカットが出来たので予定通りブッシュのみを交換します。

位置決めのマーキングをしてから、油圧プレスとSSTを使用してブッシュ全数を交換しました。

 

 

 

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これでホイールアライメントもバッチリ調整出来ますね。

 

 

 

 

ドライブシャフトもO/Hでリフレッシュ。

純正ブーツ・グリスKITを使用し、劣化したグリスとブーツを交換します。

 

 

 

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ガタが気になるハブベアリングは、ナックルから外して分解します。

 

 

分解して観察するとカラーの磨耗が始まっており、匂いも焦げ臭いのでもう寿命でしょう。

 

 

こちらも油圧プレスとSSTを使用して、確実に交換していきます。

 

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ディスクローターは研磨機で再生します。

軽~く一皮削ってあげれば、まだまだ使用する事は可能ですよ。

 

耐熱塗装で仕上げれば、ほぼ新品に戻りました。

 

 

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ブレーキキャリパーとブレーキパッドもリフレッシュ。

 

キャリパーはシール・ダストブーツを交換して、ブレーキパッドも交換しました。

 

 

 

ブレーキパッドも限度近くまで磨耗しているので、クラックが発生していますね。

 

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ステリング-ラックエンドも交換します。

 

構造上タイロッドよりラックエンドの方がガタは出やすいので、走行距離が多い車両は交換をオススメしています。

 

タイロッドはブーツを外して洗浄し、グリスアップで再利用。

 

 

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アッパーアームASSYを交換する時にエンジンマウントも交換すると、作業スペースに余裕が出来るので作業がやりやすい。

 

エンジン/ATマウントインシュレーターの3点を同時に交換しました。

 

 

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ロアアームを組み立て時にカムボルト首下部にグリスを薄く塗っておきますね。

 

こうしておけば10年ぐらいは錆で固着する事もなくなるでしょう。

 

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ショックアブソーバーとスタビライザーのブッシュも交換します。

 

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全ての部品を組み立てて、とりあえずは前半の整備は一旦終了。

 

次回ブログではハイエース リフレッシュプランの後半をご紹介しますね。

 

HAPPY CAR LIFE!!

 

 

 

(特大号) マツダ アテンザ GG3S MT車 リフレッシュプラン。  サスペンション整備をしてからのホイールアライメント調整のススメ。ショック交換だけではダメですよ~。

今回の特大号ブログの文字数は4300文字で画像は140枚。

 

・文章を読むのが苦痛じゃない方はジックリと。

・長文が苦手な方はサラサラ~と画像のみを見てくださいね~!

 

 

 

 

 

 

 

地元の堺市からお越しいただいたのは

マツダ アテンザ GG3S MT車

走行距離13万キロ

 

 

リフレッシュプランのご依頼をいただきました。

ありがとうございます。

 

 

 

 

 

(中古車購入から5年経過し、まだまだ良い状態で使用したい。)

メールでのご相談を承りました。

 

 

また来年3月に車検が切れるのでそれまでに中規模以上の整備を行いたいとお聞きしました。

 

 

 

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予約入庫をしてもらって、まずは問診をします。

(気になる点や不明な点があれば、ぜひぜひ質問してください。)

 

 

 

 

 

・試運転をしてから排気ガステスト。

・アーガス社バッテリーアナライザーで充電発電状態チェック。

・スキャンツールでライブデータやエラーコードの確認。

 

 

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事前ホイールアライメント測定で、サスペンションの状態を点検します。

 

 

サスペンションをバラバラに分解するので、普通の整備工場ではわざわざ測定までして数値を確認しないでしょう。

(作業後にすればイイじゃん。どうせ調整するんだからと・・)

 

 

 

しかしこれをする事によりアーム等の歪みや、オーナーさんが教えてくれた走行安定性の低下などの原因が、数値的に発見出来て整備プランイングの参考にしています。

 

 

アライメントテスターをアナライザー(分析・解析)的な使い方をしているのですね。

 

 

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測定結果はやや数値が乱れていますが、この後のリフレッシュ整備で大幅に改善できるでしょう。

 

サスペンションアーム等の歪みも無さそうです。

 

 

 

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リフトアップしてタイヤを外し、車両全体を点検します。

 

 

 

過去の整備暦などを参考にしつつ、予算に合わせたベターな整備プランを制作し御見積を提示しました。

お電話で整備内容をご説明しながら、整備プランを決定します。

 

 

 

ここまでしてやっと概算見積が出来るので、メール等で(リフレッシュプランはおいくらですか?)と相談があると少々困ります。

 

 

むしろ何年何月の○○○の整備ブログは総額でおいくらしましたか?と聞いていただけると助かります。(ぜひ予算の参考にしてください。)

 

 

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(クラッチO/Hも検討していますがどうでしょうか?)と質問がありました。

 

 

FFミッションのクラッチO/HはエンジンとMTを車体から降ろして、さらにE/Gから分離してクラッチにアクセスが出来ます。

FR車のように簡単には降ろせず費用も掛かりますが、(そもそもクラッチが滑っていますか??)と逆に質問しました。

 

 

 

(滑ってはいないのですがフィーリングやミートポイントが悪くて操作がしにくい・・・)との返答。

 

 

 

(クラッチペダルの調整を実施した事がありますか?)とお聞きすると(今まで一度も無い)そうなので、まずはクラッチペダルの調整から提案しました。

 

 

結果から言うと(クラッチの切れ点とペダルストローク)が非常に操作しにくい感じだったので、運転席の足元に潜り込みペダルの調整を行いました。

 

オーナーさんに試乗してもらうと操作性が大幅に改善したので、(不安だったクラッチO/H)は今回見送る事にしました。

 

 

あのクラッチフィーリングであれば滑りは無いでしょうから、浮いた予算は他の整備に回しましょうとお伝えしました。

 

 

 

 

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それではサスペンションから整備しますね。

事前に(足回りの整備を希望)とお聞きしていたので、前金を頂いて各部品を取寄せしておきました。

 

 

 

前後ショックアブソーバー交換は周辺消耗部品も交換します。(前後のサス系部品はオール純正品です。)

 

 

 

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SSTを使用して前後のショックを交換しました。

 

 

 

 

続いてアーム類のブッシュもリフレッシュしますね。

 

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ロアアームNO,1 NO,2のブッシュを打替交換して、ボールジョイントブーツをリフレッシュ交換。

(負荷の大きいブッシュは大きく破断してますね。)

 

 

 

 

 

ボールジョイント自体のガタは無く良好でしたので、再使用のグリスアップ。

 

 

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リアのロアアームは錆腐食が酷く、ブッシュのみの部品供給も無いのでアームASSYで交換します。

 

 

 

もちろんスプリングインシュレーターやバンプ等も同時交換ですよ。

 

 

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リア アッパーアームはブッシュのみの部品供給があるので、こちらはブッシュ打替交換を行いました。

 

 

スタビライザーのブッシュも前後交換します。

 

リアのショックアブソーバーは簡単に交換出来そうで結構大変。

アツパー側の取り付けステーボルトが錆びていて、慎重に作業をしました。場所的に折れると大変な事になりますから。

 

 

 

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Frハブベアリングも交換します。

 

リアはボルトオンで交換難易度は低いですが、フロントは圧入されているので油圧プレスと冶具が必要です。

 

 

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ドライブシャフトからグリスが飛び散っていますね。

充填したグリスが劣化してシャバシャバになっているのでしょう。

 

 

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左右のドライブシャフトをO/Hし、劣化したグリスとブーツをリフレッシュ。

 

耐久性の高い純正ブーツ・グリスKITで交換しました。

 

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右シャフトの中間ベアリングも交換します。

 

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ブレーキは4輪ともO/Hでリフレッシュ。

おそらく今まで一度もシール交換はされていないと思います。

 

 

 

特にリアキャリパーはサイドブレーキ付のため、分解と組立の難易度が高め。

 

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ディスクローターも研磨にて再生します。

(そのうち1枚に歪みが少しありました)

 

 

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上記画像のディスクローターは見てください。

半分研磨出来ていて半分黒いままで削れていないですよね。

(それだけ歪んでいるのです。)

 

 

 

 

(限度厚を十分残して無事研磨にて再生ができました。)

耐熱塗装で化粧直し。

今回はオリジナルがシルバーなので同色で仕上げました。

 

 

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ブレーキパッドもWAKO’S BPRグリスを使用して交換。

(耐熱・耐久・防水高性能パッドグリス)

 

 

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錆が酷かったファンベルトテンショナーベアリング。

 

ベルトを外して回してみるとシャラシャラと軽い音がしているので、内部のベアリングも寿命でしょう。

 

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テンショナープーリーのみの部品供給は無く、またしてもASSY交換。(樹脂製プーリーから金属製プーリーに変更されていました。)

 

 

 

ベルトは再利用でアイドラプーリーは交換します。

 

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液体封入式エンジンマウントインシュレーター。

 

内部のオイルが漏れて本来の性能を発揮出来ていない状態です。

(E/Gに近い右のみを新品に交換しますね。)

 

 

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アイドリングを微調整するISCVを分解清掃。

 

クラッチマスターシリンダとレリーズシリンダのカップシールを交換しました。

 

 

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全ての部品を組み立てて、ブレーキ・クラッチフルードを交換。

 

 

 

MTギアオイルはNUTEC NC-70 75W90で交換しました。

冬季の朝のシフトの入りが渋いMT車にはオススメしています。

(低粘度・高強度油膜 全化学合成 エステル系 )

 

 

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アライメントリフトに移動して、アームブッシュ等のボルト・ナットを1G締付します。

 

 

整備リフトでリフトアップした状態(サスが伸びた状態)でブッシュのボルトを締付けると、着地した状態ではロアアームの角度が変わりブッシュが捻られて固定される事になります。

 

そうなると余計な負荷がブッシュに掛かり、早期に劣化が進みます。

 

 

アライメントリフトに載せてからボルトを緩めて再締付する1G締付は、必ず実施しないといけない作業でしょう。

 

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1G締付後に軽く試運転をしてショックのゴム部品を馴染ませてから、もう一度アライメントリフトに載せて調整作業に移行します。

 

 

 

 

 

ハンター社(ホークアイ WA470)アライメントテスター

 

高精度センサーカメラ4基からホイールに装着したターゲットの動きを捕捉し、アライメント数値を弾き出します。

 

 

軽量樹脂製クランプ式ターゲットを採用したWA470は、画像のようにデスク面に添えてクランプで挟むだけ。

 

ターゲットにはシリコンリングがあるのでホイール表面を傷付ける事は無く、パチッと挟むだけの簡単装着。

 

 

 

こんなアバウトな装着で正確な数値が演算出来るのも、下記の画像のように25cmほど前進させる(ローリング補正機能)と(高精度カメラセンサーX4)があるからでしょう。

 

ターゲットが前進しながら回転する動きで、ホイールのアライメント数値が演算されます。

 

このあとステアリングを左右に振ればキャスターが測定されます。

 

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その結果で弾き出された数値がこちら。

サスペンションを組み付けて1G締付しただけですから、当然バラバラな数値になっていますね。

 

このままでは折角リフレッシュしたサスペンションが機能しないと思います。

 

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・フロント トゥ

・リア キャンバー・トゥ

純正調整機構が3箇所しかないアテンザGG3S。

 

 

フロントSAI・キャスター・キャンバーは整備書通りでは調整出来ませんが、ゴニョゴニョ作業を繰り返し・・・・。

 

 

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さらにあともう少しゴニョゴニョ作業して、いい感じに調整しました。

 

 

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最後に長めの試運転とクラッチペダルの微調整をして、全ての作業が完了しました。

 

 

 

 

記録簿を記入し、作業中の画像を約200枚を編集しファイリング。(希望があれば画像をお渡ししています。)

 

納車時には画像をお見せしながら、実施した作業の説明と今後の整備課題のアドバイスしています。

 

 

 

 

 

このアテンザGG3Sはエンジン系の整備がほぼ実施済み、今回の整備で数年間はノーメンテでドライブを楽しめるでしょう。(エンジンオイル交換以外は)

 

 

 

(来年3月の車検も問題なく合格すると思います。)

(地元最安店で継続検査をしてくださいね。)

 

 

 

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本日もミナト自動車ブログ 日々是好日に

お越しいただきありがとうございます。

 

 

以前にATF交換で来店いただいた方がこう相談されました。

(他社でショックアブソーバー4本だけ交換したけど、あまりフィーリングが良くなく改善は見られなかった・・・)と。

 

 

 

・その時にバンプやマウント等の消耗部品も交換しましたか?

・アームのブッシュ交換や1G締付は実施しましたか?

・ホイールアライメントはテスターにて調整しましたか?

 

回答は全て未実施と未確認。

 

 

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ある程度の時期にある程度の費用を掛けて、リフレッシュ整備を実施すると劇的に確実にドライブフィーリングが向上します。

 

(10年・10万キロ走行しているから、自分の愛車はもうダメかな?)と思われるかもしれませんが、正しい整備を計画的に実施すれば、もともと耐久性の高い国産車ですから十分復活出来るのです。

 

上記の(確実に向上します。)をもう少し正確にお伝えすれば、(確実に新車時に近づきます。)となるのかな。

 

 

 

 

 

 

ブッシュが劣化してショックアブソーバーが機能していない車両に、高度で高額なホイールアライメント調整をしてもあまり意味はないでしょう。

またショックアブソーバーのみ交換しても同様ですね。

 

 

 

(リフレッシュプランはトータル整備の御提案)

 

(もしこの車両が私の愛車なら限られた予算でどのように整備するか?)こんな風に思いながら日々整備プランを提案しています。

 

 

HAPPY CAR LIFE!!

 

 

 

 

三菱 デリカD-5 リフレッシュプラン。  中古車購入後に入庫しました。

愛知県からお越しいただいたのは、

ミツビシ デリカD-5 CV5W

H19年式 走行距離8万キロ

 

リフレッシュプランのご依頼です。

 

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最近中古車購入と同時に弊社のリフレッシュプランをご依頼される方が増えています。

 

 

 

 

(過去の整備暦が分らない中古車を今後長く良い状態で使用したい。)

納車整備はされているとはいえ、長く使用する愛車なのでやはり本当のコンディションは気になりますよね。

 

 

 

 

自動車整備業の立場から言えば、前オーナーが車両を手放す前に入念な整備をする事はまず無いでしょう。

ほとんど整備をせずに手放して、次の車両にその費用を掛けるのは普通だと思います。

 

 

そんな意味でセカンドオピニオン的な整備には、リフレッシュプランは有効では?とお伝えしています。

 

 

 

 

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予約来店してもらい問診をします。

そこから試運転をして排気ガステスト。

 

 

 

CO・HCともにゼロで燃焼状態は良好。

CO2の数値も問題なし。

 

 

オイル漏れ等もなくエンジンの状態は良さそうですね。

 

 

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事前ホイールアライメントを測定します。

 

この後サスペンション系の整備を行いますが、その前に入庫時の状態をチェックし記録しておきます。

 

 

そうするとビフォーアフターが分りやすいのですよね。

 

 

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キャンバーの左右差やリアトゥとスラスト角の乱れが気になりますが、これぐらいなら整備後には良い状態に戻せるでしょう。

 

サスペンションアーム等の大きな歪みも無いと思います。

 

 

 

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アーガス社バッテリーアナライザーで充電・発電状態チェック、

こちらも非常に良好です。

 

 

数値でハッキリ良好ですとお伝えすると、オーナーさんも安心しやすいですね。

 

 

 

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リフトアップしてタイヤを外し、下回りや足周り・エンジン・ブレーキ等を点検します。

 

 

 

 

ここまでしてから整備プランを制作し御見積を提示。

メールやTELにてご相談しながら最終整備内容を決定しています。

 

 

 

 

 

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まずはサスペンションやハブ・ドライブシャフトなどの足回り関係から整備しますね。

 

 

 

各部品を分解していきます。

 

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点検時に気になったのがドライブシャフトからのグリス漏れ。

 

 

ブーツ自体は破損していないのですが、バンド締付部分からグリスが出てきていますね。

 

 

 

 

内部のグリスが熱劣化により粘度が低下。

ユルユルになったグリスが、僅かな隙間から漏れてきているのです。

 

 

 

こうなると油膜が確保出来ずベアリングの磨耗が始まりますので、そうならない為の予防整備で洗浄分解O/Hを行います。

 

ちなみに新品グリスはバターぐらいの粘度。

画像のように劣化したグリスはオイルのようにシャバシャバ。

 

 

 

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キレイに洗浄をしてから、

純正ブーツ&グリスKITでO/Hを行います。

 

 

アウター側のブーツバンドは非常に固いので専用SSTでカシメて、隙間を測定しながら基準値内に収めますね。

 

 

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インナー側のベアリングは洗浄しながら印を付けます。

(結構手間が掛かる地味な作業)

 

 

 

 

 

ベアリングの裏表・スプラインのズレなど全く同じ場所に同じように組み立てし、アタリが変わらないようにしています。

 

ここまで整備すれば、8万キロから10万キロは良い状態で使用出来るでしょう。

 

 

 

 

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フロントハブベアリングも打替交換しますね。

 

ベアリングに負荷が掛からないように、適切な位置に適切な冶具を使用して慎重に圧入していきます。

 

 

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亀裂の入ったステアリング タイロッドエンドブーツ。

 

これが破損すると車検には合格しないので、予防整備でリフレッシュしました。

 

グリスを打ち直して新しいブーツを装着します。

 

 

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ショックアブソーバーはメール相談時に交換をお聞きしていたので、事前にカヤバ・ニューSR-Sを取寄せました。

 

その他のショック消耗品はオール純正品で交換します。

 

 

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フロントロアアームはASSYで交換します。

 

このタイプの三菱ロアアームはブッシュとボールジョイントブーツの部品供給があるのですが、肝心のB/J自体の供給はないのでASSY交換をオススメしています。

 

ロアアームのボールジョイントのガタは見逃すと危険ですからね。

 

 

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リアのサスペンションもリフレッシュ。

ショックアブソーバーを交換しますね。

 

 

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負荷の掛かりやすいリア-ロアアームはブッシュのみの交換が可能。

 

 

B/Jが無いリアロアアームはブッシュの部品供給があるので、

ASSY交換よりも安価でリフレッシュが出来るのです。

 

 

 

 

基本的に国産メーカーはあまりブッシュの単品供給をしないのですが、ミツビシとスバルは比較的に供給してくれますね。

 

中空ロアアームを破損させないように、SSTを使用して交換しました。

 

(SST無しでプレスで押すだけではアームを潰してしまいますよ~。)

 

 

 

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前後スタビライザーのブッシュも同時交換。

 

磨耗が激しいブッシュなのでギシギシ音が発生する前に交換しましょう。

 

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ブレーキもリフレッシュ。

 

キャリパーを外して内部を点検し、完全洗浄します。

 

 

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キャリパーのホルダー側のスライドピンも洗浄し、ブーツを交換してグリスを注入。

 

ここの潤滑が無くなるとパッドの片効きや引き摺りの症状が出てきますね。

 

 

スライドピンに少し錆がありましたので、古いグリスを洗い流して軽くホーニングしてあげました。

 

 

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ディスクローターは研磨にて再生。

 

薄~く薄~く研磨していきますので限度厚を十分残して仕上げています。

 

 

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最後に耐熱塗装で化粧直し。

 

これでまだまだ長く使用出来るでしょう。

 

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ブレーキパッドも交換しました。

 

バックシムを洗浄してWAKO’S BPR高性能グリスを塗ります。

 

 

 

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サスペンションやブレーキ等を組み立てて、ブレーキフルードを交換しながらエア抜き作業を行います。

 

 

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CVTFも圧送式で交換しますね。

 

(デリカD-5の前期であれば圧送式交換は可能です。)

 

 

オイルパンを外して洗浄し磁石の鉄粉を除去、

フルードストレーナーも同時交換しました。

 

 

 

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組み立ててからフルードを注入して、まずはプレ洗浄を行います。

 

 

 

 

使用するプレ洗浄フルードはNUTEC ニューテックNC-RF リンシングフルード。

 

 

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プレ洗浄が終われば本命フルードでもう一度圧送式交換を行います。

 

 

使用するフルードはNUTEC NC-65

全化学合成フルード(エステル系)

 

 

市販フルードでは最強レベルの油膜性能を誇り、

耐久性は異常に高くロングライフにお使いいただけます。

 

 

 

 

唯一の欠点は純正より遥かに高額なフルード価格。

それでも弊社ではほぼ9割このフルードの指名があり、リピート率も高いですね~。

 

 

 

 

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キレイに入れ替わりましたね。

 

ここまでキレイになれば次回交換推奨距離は6万キロとお伝えしています。

 

 

フルード温度を監視しながらレベル調整を実施し、CVTF劣化度カウンターをリセットして初期化します。

 

 

 

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エンジンメンテは良好ですがスロットルボディの汚れが多め。

おそらく1度も清掃してなさそうですね。

 

WAKO’S専用クリーナーでキレイに洗浄し、学習値を初期化します。

 

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LLCもラジエターリフレッシャーで圧送式交換。

 

LLCを全量交換して再生強化剤を注入し、エア抜き作業を行いました。

 

 

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(カーエアコンリフレッシュα)

 

年々減少する冷媒ガスを全量回収してリフレッシュ。

NUTEC NC-200を同時に注入してコンプレッサーオイルを強化し潤滑性を高めます。

 

 

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アライメントリフトに移動し各アームブッシュを1G締付して、

ブッシュの不要なテンションを開放しマシ締めします。

 

 

 

1G締付する箇所は忘れないように黄色いテープで印を付けて、作業が完了したらマーキングしています。

 

 

 

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そこから軽く試運転をしてブッシュやショックのマウントなどのゴム部品を馴染ませてホイールアライメントを調整しますね。

 

 

 

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ハンター社アライメントテスター ホークアイWA470

イヤサカ ビシャモン アライメントリフト

 

 

 

最新鋭のテスターに高精度の水平レベルを確保したリフト。

(定期的に更正作業をして性能を維持しています。)

 

 

 

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組み立ててスグの状態がこんな感じの数値。

 

 

それを調整しながら合わせていきます。

 

 

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デリカD-5のように調整機構が少ない車両は、調整作業が大変ですね。

 

また弊社のように測定した数値をネットに公開している整備工場も少ないでしょう。

 

 

 

別に隠すものでもないので公開していますし、調整後のデータはもちろんプリントアウトしてお渡ししています。

 

 

 

また納車時には画像をお見せしながら整備内容を説明させていただいて、今後の整備必要箇所もあればお伝えしています。

 

 

作業時の画像は平均150~200枚は撮影しており、希望があれば画像もお渡ししています。

 

 

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本日もミナト自動車 日々是好日に、

お越しいただきありがとうございます。

 

 

 

リフレッシュプランのご依頼・ご相談はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。

 

 

 

(リフレッシュプランっておいくらですか??)とメール相談があるのですが、こんな感じで各車両に合わせて整備プランの見積しているのでなかなか答えられないのが現状。

 

宜しければ弊社ブログ 何年何月の○○○の作業はいくら費用が掛かりましたか?と聞いていただける助かります。

よく似た車種からある程度参考にしてもらえると整備費用の準備もしやすいかと思いますので。

 

 

それではHAPPY CAR LIFE!!

 

 

 

マツダ CX-5 スカイアクティブ2.2D ATF交換&DSC。 ディーゼルノック?? ガクンガクンのエンジン挙動。 貴重なレビューもいただきました~!!

岐阜県からお越しいただいたのは

マツダ CX-5 KE2FW  走行距離12万キロ

 

 

 

・ATF圧送式交換 for NUTEC

・DSC (ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)

のご依頼をいただきました。

 

 

 

(メール相談時にお聞きした症状)

・ここ最近になり岐阜県高山市郊外などの標高の高い地域を走行するとノッキングのようなガクンカグンとエンジンが不具合になる。

 

・購入した地元ディーラーさんに相談するが要領が得ず、原因不明となっている。

 

いろいろネットを検索をしてミナト自動車に辿りついたようですね。

 

 

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まずはATF交換から始めます。

 

 

ATFは無交換と間違った情報から交換しない方が多いですが、そもそも劣化しないオイル・フルードなどないと弊社ではお伝えしています。

 

 

間違った解釈の原因は交換難易度が高い事にあるのですが、正しい交換方法と適切な作業手順を行えば、ATFの全量交換は問題なく可能なのですよ~。

 

 

逆に言えば難易度をクリア出来なければ、交換する事は止めた方が良いでしょう。

 

 

 

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密封式6速ATにオリジナルのアダプターを装着してATFチェンジャーを接続しました。

 

 

いきなり本命ATFを使う前にまずはプレ洗浄を行いますね。

 

 

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NUTEC リンシングフルード(NC-RF仮名)

 http://minato-motors.com/blog/?p=17434

 

今のところ全国でも弊社のみの取り扱いフルードであるNUTEC謹製NC-RFで全量イッキに圧送式交換を行いますね。

 

 

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奥に見える新油の透明度と比べるとマダマダですが、真っ黒の廃油と比べればかなりキレイになりましたね。

 

 

 

15分間のアイドルタイムを置いてから、今度は本命ATFでもう一度圧送式交換を行います。

 

使用するATFはNUTEC最高峰ATF (NC-65)

全化学合成ATF(エステル系)

 

 

極薄で強靭な油膜性能を味わうと純正レベルのATFには戻れないと思いますよ~。

 

 

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キレイに入れ替わりましたね。

 

ここまでキレイに入れ替われば次回推奨交換時期は約6万キロとお伝えしています。

 

 

規定温度でフルードレベル調整を行いました。

 

 

 

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次はDSC。

 

煤蓄積がどのようになっているかを、インテーク部品を外して確認しますね。

 

 

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エンジンヘッド側のインテークポートには大量の煤とブローバイオイルでベットベト。

 

 

 

かすかに見えるインテークバルブのシャフト&傘部にはカッチカチの煤塊が固着していました。

 

 

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インテークマニホールド入り口と吸気シャッターバルブ周辺はこんな感じ。

 

 

 

EGR導入パイプの四角い出口が完全に詰まっていました。

これではEGRが流入しないのでEGR機構を使用する事が出来ませんよね。

 

 

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このパイプが煤で詰まると外部EGR機構は使えなくなるので、低圧縮でもPMとNO,xの両方を低減させたというスカイアクティブ-Dテクノロジーは実現出来ないでしょう。

 

(冷間始動時の内部EGRのみ使える状態)

(圧縮の低いただのディーゼルターボ状態)

 

 

 

 

この煤蓄積パターンでの入庫は最近増えているのでそんなに驚かないのですが、警告灯(EGR流量不足)が点灯する車両としない車両があるのでう~んよく分らん??

このあたりはもう少しデータを集めないとなんとも言えないのです。

 

 

 

 

 

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インテークマニホールド出口の吸気経路25%が塞がれば、新車時の性能発揮は難しくなる。

 

 

試しに掃除機の吸い口を25%塞いでください。

掃除機の音が変わりませんか??

 

さらに50%ほど塞いでください。

音が大きくなりませんか?

 

それだけ吸気負荷が掛かっているのが分かると思います。

 

 

 

s-hhhh

 

製造業の金型洗浄などにも使用されているドライアイス洗浄機。

 

 

機械停止後の高温状態の金型にドライアイスのペレットを高速噴射して、汚れを瞬時に剥離させる洗浄方法は自動車整備業では全くの無名。

 

 

しかしその強力な洗浄能力は強固に大量に蓄積する煤除去作業には最適な方法だと思っています。

 

 

 

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DSC専用ノズルとアダプターを洗浄機にセットして、軽くショットすればこの威力。

 

複雑な形状のインテークポートと奥深くにあるインテークバルブを徹底的に洗浄しますね。

 

 

 

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エンジンにノーダメージで短時間に完璧に。

 

 

4気筒8ポートを全てキレイにしました。

バルブ傘部やシャフト裏の煤も、もちろん除去していますよ~!!

 

 

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EGRバルブと吸気シャッターバルブ。

インテークマニホールドとEGRパイプ。

 

 

こちらもDSCでキレイに除去が出来ました。

 

 

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もちろんガスケットは純正品で全交換しています。

 

 

 

全ての部品を組み立てて、LLCも再注入しエア抜き作業。

エンジン暖機後に各学習値を初期化して、燃料噴射補正を再学習させます。

 

 

最終チェックの試運転が終われば作業完了です。

 

 

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作業後には撮影した画像をお見せしながら、作業内容の説明をしています。

 

 

・ココの煤が無くなるとココがこうなってEGRがこう流入します。

 

・加速時には吸気シャッターバルブはこのように開閉し、こうなるのです。

 

・障害物(煤蓄積)がココにこんなにあると、こうなりますよね! 結果エンジンや燃費やフィーリングはこうなるのです。

 

 

 

画像を交えながら説明すると(何となくしか理解していないユーザーさん)も、お~なるほどね!!と納得納得。

 

 

 

 

逆にブログには全ての事を記載している訳ではないので、ブログのみしか見ていない方には少し理解しにくいのだと思います。

 

実名で知っている事をすべてネットに書いちゃうと多方面に迷惑が掛かるので、半分ぐらいしか事実を書けないのでご理解の程宜しくお願い致します。

 

 

 

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今回の岐阜県からのCX-5は10月上旬に作業をして、約1ヶ月ほど使用しレビューを2回に分けてメールしていただきました。

 

昨日と今日の2日間のDSC他の処置後の走行についての感想をお知らせします。
DSC処置前にはドライブモードでは変速タイミングが早くてエンジンの振動が大きく伝わるため、マニアルモードで2000回転をめどに走行していることをお話ししました。
DSCをしていただいてからは、基本ドライブモードで不快な振動等の影響は無くなりました。
DPF作動タイミング以外ではエンジンの振動が軽減している印象です。
また、加速フィーリングも良くなっている印象です。
新車の時の印象はだいぶ薄れてきていますが、新車時の感じのようだと思います。
ATFの交換による変化については、対応前と後での変化を判別することは難しい印象です。

 

 

 

DSC後1ヶ月の走行後の感想をお知らせします。
走行距離は約2000km
2回ほど高地(標高2000m弱:ビーナスラインの美ヶ原高原など)をドライブをしてきました。
全くノッキングの発生する感じがなく、安心して走行することがで来ることができました。
前回も書きましたが、不快な振動がほぼ無く新車に近い走行フィーリングが戻ってきた感じがします。
ATF交換については、何となくですがスムーズな印象がします。
DSCを実施して良かったとつくづく思います。
走行距離は12万kmの中ほどですがまだまだ走りを楽しめると感じています。
レポートは今回で終わりとさせていただきます。

 

 

 

こちらこそ貴重なレビューをいただいて感謝します。

 

私自身はSKY-2.2Dを常時使用していないので、DSC後にどのようになるかは?残念ながら確かめる事が出来ません。

ましてや高速走行時や2000m級の高地での変化等はお客様のレビューがデータとなり、次の困っているお客様に活用されるでしょう。

 

 

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本日もミナト自動車ブログ 日々是好日に

お越しいただきありがとうございます。

 

 

・自動車なんてある程度走ればそれでイイ。

・10万キロも走れば性能劣化しても気にしない。

・そもそも車なんてただの移動手段。

・車両にはなるべくお金を掛けたくない。

 

 

このように思う方はごくごく普通で、今の時代いろんな価値観があるのでその通りだと思います。

そしてDSCやATF交換などは全く不要だと思います。

 

 

 

ですがごく一部には愛車を長~く良い状態で使用したいと思う方も存在し、私もガッツリこちらの部類の人間ですかね。

 

自分の愛車が調子が悪いと、どうも自分の調子も悪くなる感じがして・・・ね。

ドライブをしていても気持ちが良くないんですよね~。

 

 

100人ほどSKY-2.2Dユーザーが居れば、1人、2人に向けてのニッチな整備がDSCとNUTECのATF交換ですとお伝えしています。

 

HAPPY CAR LIFE!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マツダ デミオ スカイアクティブ 1.5D 煤除去作業。 DSC(ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)

滋賀県からお越しいただいたのは

マツダ デミオ DJ5FS

H28年式 走行距離10万キロ

 

 

 

 

インテーク系統に蓄積する煤を完全除去するDSCのご依頼です。

 

 

DSC(ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)は弊社が開発したオリジナル整備。

 

ドライアイスの粒を高速噴射するドライアイス洗浄機を使用して複雑な形状のインテークに固着した煤を除去します。

 

 

 

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今回依頼されたデミオ 1.5DのDSCは弊社でも初施工車種。

CX-5等に搭載されるSKY-2.2Dとは少し構造が違うようですね。

 

 

 

SKY-2.2DへのDSCはかなりの台数をこなしていますが、

1.5Dは始めての施工になるので1週間預かりで作業しました。

 

(2.2Dは最短1日の日帰り作業でも対応可能)

 

 

初めてのエンジンの場合は整備書閲覧だけではなく、実機を見てみないと作業時間が読めないので余裕のある作業時間をいただきました。

 

 

 

 

 

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小さいエンジンルームにギッシリと詰まったエンジンの各部品。

 

 

 

分解作業の邪魔をするハーネスを掻き分けて、少しずつ分解していきます。

 

 

 

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一番手前にあるEGRバイパスパイプ。

 

樹脂製インテークマニホールドとEGRが繋がる部分ですが、

すでにシットリ系の煤蓄積が始まっていました。

 

 

 

 

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バイパスパイプの上流側を確認すると、蓄積もなくサラサラの煤が付着している程度です。

 

インテークマニホールドに流れる冷たい吸気とオイルミストに交わると、イッキに固着が促進されるのでしょう。

 

 

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非常に狭いスペースで工具を操作し、

結構大きめの樹脂製インテークマニホールドを取り出しました。

 

 

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エンジンヘッド側のインテークポートとインテークバルブを確認してみます。

 

 

 

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ターボ車特有のブローバイオイル過流入で、煤がベタベタに。

 

 

 

サラサラの煤にオイルミストが交わってこんな状態になるのですが、ポート内の煤蓄積の表面はベトベト・掘り進むとカッチカチに固着。

 

 

 

エンジン燃焼に近い部分ほど、高温で強固に固着しています。

 

 

 

 

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水冷インタークーラー内蔵のインテークマニホールドも分解します。

 

 

 

 

 

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インテークマニホールドの内部も確認します。

 

 

アルミ製の金属マニホールドを採用している2.2Dはカッチカチに固着していますが、そこまで温度の上がらない樹脂製マニホールドは固着と言うよりかはドロドロに溜まっている感じですね。

 

 

 

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2.2Dではモコモコに煤蓄積していた吸気シャッターバルブと吸気圧センサーは、1.5Dの場合は全く煤が蓄積していませんでした。

 

 

おそらく配置場所の関係でしょう。

EGRの煤に影響しない箇所に吸気S/V等は装着されているからでしょうね。

 

 

 

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DSCをする前に吸気ポートをホジホジしてみました。

 

 

 

ベタベタの煤ペーストにカリカリの煤塊は出てきました。

(ここまで酷いと手作業での完全除去は絶望的。キリがないですね。)

 

 

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それではドライアイス洗浄機を使用して複雑な形状のポート内をキレイにしていきますね。

 

 

煤の飛散でボディが汚れないように完全防備。

(3M製の高性能マスカーでマスキング。)

 

 

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圧縮空気でドライアイスペレットを高速噴射するドライアイス洗浄機。

 

弊社が開発したDSC専用ノズルとアダプターをセットして、強固に固着した煤の洗浄除去を行います。

 

 

ドライアイスペレットは指で潰せるほど柔らかいので、金属やゴム部品にショットしても傷が付きません。

 

 

金属の表面に固着した煤塊にペレットが直撃すると、熱収縮と昇華爆発力により母材から汚れを剥離させます。

 

 

DSCはドライアイスの特性を利用した洗浄方法に着目して導入しました。

 

 

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まずは軽~くワンショット。

 

圧縮上死点にセットしてバルブ全閉状態からショットしました。

 

 

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ペレットが直撃した部分だけ、アルミまでキレイになりましたね。

 

 

 

エンジンにノーダメージで短時間で完全除去。

 

ポート内と奥にあるインテークバルブの傘部にも、まだまだ煤が蓄積しているのでキレイになるまで作業を続けます。

 

 

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4気筒8ポートを全てキレイに除去完了。

 

 

吸気の流れを邪魔する煤蓄積が無くなりスッキリしましたね。

 

 

 

s-スワール

 

ポート内が狭く撮影は出来ませんでしたがインテークバルブの傘部に大量の煤が蓄積し、カチカチに固まっています。

 

 

バルブを開いて過給新気を導入しようとしても、そこがボトルネックとなり空気導入量が低下します。

 

またインテークポートの内径も狭くなるのでその分は抵抗になるでしょう。

 

 

 

プラド

 

 

トヨタ最新のディーゼルは吸気抵抗を少なくし、充填量を最大化するポート形状に変更しているそうです。

 

気流を乱す障害物(煤蓄積)が多くなると、新車時の性能は発揮出来ないでしょう。

 

 

 

 

 

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アルミのインタークーラーはDSCをすると破損しますので、洗浄剤で洗い流してキレイにしました。

 

 

 

 

樹脂製インテークマニホールドはさらに形状が複雑で、キレイに除去するのは多くの時間が掛かりました。

 

もう少しこのあたりは作業手順の改良が課題ですね。

 

 

 

もちろんガスケット類は純正品で交換します。

 

 

 

 

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吸気シャッターバルブとEGRバイパスパイプも、DSCでキレイにします。

 

 

 

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抜き取ったLLCを再注入にて、エンジン始動。

暖機しながらエア抜き作業を行います。

 

 

 

完全暖機が終わればスキャンツールを接続して、各学習値を初期化し燃料噴射量補正を再学習させます。

 

 

 

 

 

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こんな感じでDSC初施工のデミオ SKY1.5D。

 

 

あと数台ほど作業すれば作業手順にも馴れて時間が短縮できそうで、基本的には2.2D同様に一泊二日のお預かり作業を目指しています。

 

 

 

2.2Dとは部品配置やEGR構造が違うのでDSCをしてどのように変化してどうなるかはもう少しデータを集めないと何とも言えないでしょう。

 

 

ディーゼルなんて空気を吸ってナンボのエンジンですから、吸気の邪魔をする障害物(煤蓄積)が有って良い事など何も無い。

 

 

新車時と同じ吸気状態に戻す事は、ガソリン・ディーゼル問わず重要かつ必要なメンテナンスになると弊社ではお伝えしています。

 

 

マツダ SKY-2.2D 煤蓄積。

http://minato-motors.com/blog/?cat=192

 

 

レクサス/トヨタ GR系直噴エンジン 煤蓄積

http://minato-motors.com/blog/?p=19987

http://minato-motors.com/blog/?p=15788

 

 

マツダ MPV 直噴ガソリンエンジン 煤蓄積

http://minato-motors.com/blog/?p=18979

 

ニッサン VQ系直噴ガソリンエンジン 煤蓄積。

http://minato-motors.com/blog/?p=19761

 

 

 

 

DSCの御見積・ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしています。

 

どうぞ宜しくお願い致します。

HAPPY CAR LIFE!!