minatomotors のすべての投稿

劣化しているのが分かりずらい。  ブッシュとシールのゴム部品。 説明という重要な仕事。

前回ブログで紹介したアルファード ANH10

http://minato-motors.com/blog/?p=6666

 

 

今度は足回りの整備をしていきますね。

 

 

 

トヨタ ミニバンに多く採用されている

リアアクスルビーム式サスペンション。

 

 

部品点数が少なく、比較的簡単な構造です。

 

 

s-IMG_4225

 

地面の凹凸からくる衝撃を

スプリング・アブソーバー・ビームのネジレで吸収。

 

 

 

そしてもう一つ

一番負荷が掛かり、劣化している部品が

左右にあるアクスルブッシュになんですよ~。

 

 

 

 

 

s-IMG_4226 s-IMG_4227 s-IMG_4228

 

 

コブシ大ほどの大きなゴムブッシュ。

 

凹凸で振動する度にネジられて

経年劣化・硬化で千切れてしまっていますね。

 

 

 

今までの経験上、大体 10万キロ走行で

このブッシュは破損しています。

 

 

 

 

 

 

直進安定性に大きく影響するこのブッシュを

前回来店のATF交換した時に指摘させて頂きました~。

 

 

 

s-IMG_4233

 

ブレーキラインやハーネスを切り離し、

スプリング等も外してビーム本体を下ろします。

 

 

結構重たいので一人では持てないんです~。

 

 

こんな重たい部品がガタゴト動くので、

大きなゴムブッシュでもそんなに長持ちはしない・・・。

 

 

s-IMG_4240

 

昔の車両のようにブッシュ全体が

ゴムの塊になっているのではなく、

 

 

滑らかさ・しなやかさ)を出す為に

隙間が空いてますね。

 

 

 

 

リアのアライメントが狂うのも

このブッシュの劣化が原因に挙げられます。

 

ブッシュボルト穴が新品と比べて、

ズレているのが分かりますかね~?

 

 

s-IMG_4243

 

ビームにブッシュと同径の治具と

アームプーラーをセットし、

 

 

ドイツ クッコ社 油圧ラムを間に挟みます。

 

 

プーラーだけだとアームのツメが

回転方向に外れ易いので、

 

 

油圧ラムを使うと100KN

グイグイ押し出してくれ、非常に重宝しています。

 

 

s-IMG_4245

 

今度は引き入れていきます。

 

ブッシュの位置合わせを確認し、

慎重に圧入していきますね。

 

 

 

 

左右ブッシュ交換が終われば

スプリングインシュレーターも交換して

 

元通りに組み立てしていきます。

 

 

 

s-IMG_4211 s-IMG_4212

 

前後ブレーキキャリパーのオーバーホール。

(分解洗浄&シール全交換)

 

 

 

近年の車両ではブレーキからのフルード漏れは、

非常に少ないです。

 

 

 

 

ですがフルード漏れが減った弊害として

キャリパーのシール交換作業を実施しなくなり、

 

ブレーキパッドの片効き変磨耗

最近多く見られます。

 

 

 

 

 

 

折角まだまだ使えるブレーキパッドが

変磨耗のために交換したり

 

 

キャリパー固着のためディスクローターまで焼けて

全交換するパターンもあるのですよ。

 

s-IMG_4215

 

キャリパーピストンの動きの

全てに関与しているシールリング。

 

 

これが硬化してくると、しなやかさが無くなり

ピストンの戻りが悪くなります

 

 

 

 

 

輪ゴムみたいな単純な部品ですが、

結構重要な役目をしているのですよね~。

 

 

s-IMG_4216 s-IMG_4220

 

キャリパーとピストンをクリーニングし、

シール・ブーツを交換してグリスも注入しますね。

 

 

 

ホルダーのスライドピンの穴も洗浄し、

こちらもグリスで滑らかに動くようにします。

 

 

s-IMG_4221

 

ブレーキパッド残量は

多く残っていますので再利用。

 

 

ブレーキパッドの振動を抑えるため

パッドシムに付着した古く硬化したグリス

 

全て落としてあげますね。

 

 

 

 

グリスが古く硬化した状態だと

シムの意味が全くなくなりますから。

 

 

s-IMG_4222

 

WAKO’S ブレーキプロテクター   ブレーキパッド専用グリス。

 

 

耐熱・耐久・耐水の機能を強化した

ワコーズ高性能パッドグリス。

 

 

 

 

 

高温時でも安定して粘度を確保し、

ブレーキングの振動を抑えます。

 

 

ベッタベタの高粘度のため、

薄~くシムに塗りこみますね。

 

 

 

 

ブレーキフルードも全交換し

エア抜き作業と漏れチェック。

 

試運転をして納車となりました。

 

s-IMG_4210

 

 

ミナト自動車の点検整備は

車検に合格する事を目的とした作業ではありません。

 

 

 

上記で紹介したリアブッシュの交換

キャリパーのオーバーホールも

 

余程酷くない限り、

実施しなくても車検には十分合格すると思いますよ。

 

(車検合格水準 =  国が定めた最低ラインの基準)

 

 

 

 

 

本来の機能を失った部品を見つけ出す。  (点検

なぜこの部品が劣化し、ダメになるとどううなるのか? (説明

 

 

その結果、性能が回復し本来の姿に戻るのは

点検という作業無しでは辿り着かないと考えています。

 

 

 

また説明という(行為)無しでも、

恐らくお客様の期待に答えられないと思います。

 

 

 

 

 

私が思う(点検)とは

 

確かな整備知識・技術からの

良否チェックだけではなく、

 

 

 

(難しい内容も分かりやすく噛み砕いて説明する)技術も

重要な事だと認識しています。

 

 

s-mm

 

本日もミナト自動車ブログ 日々是好日に

お越し頂きありがとうございます。

 

 

現在はステップワゴン 側面事故の板金作業中。

 

気が重くなるオートスライドドアの交換も終わり、

今週からは塗装工程に入れそうです。

 

 

 

 

塗装工程にはいるとシンナーを使うので

指紋に染み付いた整備での油汚れはキレイになるんですよ~。

 

 

逆に塗料が付いて変な手になるんですけどね~。

 

 

 

それではHappy Car Life!!

 

 

車両メンテナンスのご相談。  メンテプランは整備士次第。  良プランを提案します。

数ヶ月前にATF交換をして頂いたアルファード。

 

その時にメンテナンスについてお話をする事があり、

何点かの車両不具合を指摘させてもらいました。

 

 

 

 

今回はリフレッシュ点検

不具合箇所の整備を依頼され入庫しました~。

 

 

s-IMG_4210

 

トヨタ アルファード ANH10

H15年式   走行距離 16万キロ

 

 

問診と試運転をしてから

点検しますね。

 

 

 

 

 

 

点検費用を掛かりますが、

それに見合うだけの良プランを提案させて頂きます。

 

 

s-IMG_4152 s-IMG_4153 s-IMG_4155  s-IMG_4167

 

排気ガスの状態は 良好。

 

 

アーガス社 バッテリーアナライザーでのチェック

バッテリーはもう少し使う事にしますね。

 

 

s-IMG_4163

 

 

エアエレメントは裏面まで真っ黒

こちらは交換ですね。

 

 

エアエレメントは汚れてからの交換ではなく、

常にキレイな状態で使用するのがベストです。

 

 

 

 

 

汚れて通気抵抗が増すと燃費が悪くなります。

 

よく聞く言葉ですが

この事だけが理由ではないのですよね~。

 

 

s-IMG_4166

 

 

燃費が落ちるだけなら交換すれば済む話ですが、

 

 

 

一番の弊害はブローバイガスの過流入による

スロットル・インテーク系統のカーボン蓄積が加速する事。

 

 

 

 

 

こちらは分解清掃しないと

本来の性能には戻らないのですよ。

 

 

s-IMG_4288

 

このアルファードもアイドリングが安定せず、

Dレンジでの停車中に出る振動を相談されました。

 

 

アイドリングをコントロールする

あの部品が汚れているのでしょう。

 

 

さっそく診て行きますね~。

 

s-IMG_4290

 

このタイプのスロットルは画像のバルブ部を清掃しても

あまり意味はないですよ~。

 

(電子制御式とは清掃する箇所が違います。)

 

 

 

 

 

肝心なのはISCV(アイドル・スピード・コントロールバルブ)

を分解清掃しないとダメなんですよね。

 

 

 

s-IMG_4297

 

アイドリング時での空気の流れは

 

赤い矢印の流れで吸気をバイパスし、

青丸部分の開閉で流量を調整します。

 

 

 

 

 

 

簡単に言えば

 

空気の流入量=エンジン回転数になり、

多ければ高回転・少なければ低回転になります。

 

 

 

その空気量に対して最適な燃料噴射し

エンジンは動いています。  簡単でしょ~!

 

 

s-IMG_4298 s-IMG_4300

 

青い部分を覗いてみるとこんな感じ。

 

 

特殊工具を使って非分解モーター部も外し、

指でバルブシャフトを回すと『カリッ』と引っ掛かりが。

 

 

 

 

 

弱~いトルクのモーターでバルブを作動させているので、

少しの引っ掛かりでも開閉しずらくなるのですね。

 

 

 

開閉がしずらい= 調整しずらい となるんです。

 

s-IMG_4306

 

 

キレイに清掃して、再組み立て。

 

 

これでスムーズに開閉し、素早い調整ができるのですね。

 

 

s-IMG_4307

 

 

 

 

冷却水(LLC)も過去の交換暦をみると

3リットルを交換した記録簿。 (数年前)

 

恐らく一部しか交換していないのでは?

 

 

 

 

 

ミナト自動車のLLC交換は

 

ラジエターリフレッシャーを使用した

脈動圧送式交換で行います。

 

s-IMG_4308 s-IMG_4312

 

再生したLLCを脈動圧送し、ドンドン送り込んでいきます。

 

 

前後ヒーターはMAXホットにし

エンジンも掛けて循環させながらの交換。

 

 

 

 

 

ラジエターから遠いリアヒーターコアの旧LLCも、

押し出されて回収していきます。

 

 

それをW高密度フィルター(5・20ミクロン)でろ過し

再度、冷却ラインにドンドン戻していきます。

 

 

時間にして約15分ぐらいですかね。

 

s-IMG_4315

 

最後に劣化した防錆剤・消泡剤などを補強して

エア抜き作業とレベル調整をすれば完成ですね。

 

 

 

LLC交換にもいろんな方法があるのですよ~。

 

 

 

s-IMG_4366

 

 

不安定だった回転数も収まり、

Dレンジで信号待ちなどのブルブル振動も改善しました。

 

 

もしこれで振動が大きければ、

その時はエンジンマウント全数交換になるとお伝えしました。

 

 

s-IMG_3670

 

ミナト自動車の点検作業について

 

 

過去の整備暦・今後の使用状況・使用年数等

イロイロな要素を考慮して

オススメ整備プランを制作提案しています。

 

 

 

どの整備を選択するのか?

予算オーバーなら優先順位はどうするのか?

 

 

それらは全て整備士の

スキル と センスに影響されるのではと。

 

 

 

 

ミナト自動車的(点検作業)は

『これが自分の愛車ならどう整備するか?』

 

 

毎回自分が試されているようですが

ソレハソレデ楽しむようにしています~。

 

 

 

 

 

 

次回ブログは

引き続きアルファードの

 

リアアクスルビーム ブッシュ交換

ブレーキオーバーホールを紹介しますね。

 

 

それではHappy Car Life!!

 

 

GW前後の車検整備    ランクル100 をリフレッシュ。

GW前に来店して頂きまして、

部品を手配してから再入庫して頂きました。

 

 

 

 

トヨタ ランドクルーザー100

H18年式  UZJ100W  12万キロ走行

 

 

前回ブログの車検整備の続きです。

http://minato-motors.com/blog/?p=6468

 

 

s-IMG_4169

 

過去の整備記録 と 現状の状態をチェック。

 

何が必要で、何が足りないのか?

 

 

オーナー様の要望も聞きながら

メンテナンスプランを提案していきますね。

 

 

 

 

s-IMG_4448s-IMG_4451

 

ランクル100に多い停車時のエンジン振動。

 

 

信号待ちで止まっていると、低周波のような唸り音が・・・

 

非常に耳障りなんです。 グォ~ン グォ~ンと。

 

 

 

 

 

左右エンジンマウント・ATマウント

そして助手席下部に付いているメンバダンパウェイ

4点セットで交換しました。

 

 

 

見た目には異常はないのですけどね~。

 

 

ほとんど気にならないレベルまで

収まりましたのでホッと一安心です。

 

 

 

s-IMG_4174 s-IMG_4176 s-IMG_4178

s-IMG_4198

ブレーキキャリパーのオーバーホール。

 

フロントは 異径対向4ポットキャリパー

リアは シングルポットキャリパー

 

 

ピストンシール・ブーツ一式を全交換しますね。

 

 

 

 

 

画像にある輪ゴムみたいなのがピストンシール。

 

 

コレが劣化すると戻りが硬くなり

ブレーキパッド残量が不均等になりますよ~。

 

s-IMG_4184 s-IMG_4185

s-IMG_4200

 

 

ピストンは磨いて

キャリパーも掃除し 再組み立て。

 

同時にブレーキホースも全交換しますね。

 

 

s-IMG_4182 s-IMG_4201

 

パッドシムのツメが折れていますね。

錆もその部分だけ付着しています。

 

 

 

キャリパーの当り面にも磨耗があるので

ブレーキングの異音もこれが原因かな。

 

 

 

s-IMG_4204 s-IMG_4206

 

キャリパーはヤスリで平らにし、

シム一式の新品に交換します。

 

(ブレーキパッドは残量が多いので再利用。)

 

 

 

 

WAKO’S ブレーキプロテクター

耐熱・耐久・防水 高性能パッドグリスを

シムに薄~く塗りこみます。

 

 

 

定期的にパッドグリス打ち直しをオススメしますね。

 

 

 

 

注意

ランクル100はリフトアップ後のエンジン始動、

ブレーキフルード交換作業は普通の車両とは少し違います。

 

整備手順と理解している整備工場で作業依頼してくださいね。

 

s-IMG_3601

 

 

 

10万キロぐらいでダメになるランクルではありませんが、

より快適に、より新車時に近づけるように相談されました。

 

 

中古購入されてから日が浅いので

今後は気になる点があれば、その都度整備していくそうですよ。

 

 

 

 

 

10万キロ走行した中古車でも

オイル交換さえシッカリしている車両なら、

 

メンテナンス次第で上々の状態まで

戻す事も可能だと思います。

 

 

 

 

 

それ相応の金額は掛かりますが、

手を掛けて自分仕様の愛車に仕上げていくのも

 

一つの楽しみ方なのではと思いますね。

 

 

 

 

 

 

 

本日もミナト自動車ブログ 日々是好日に

お越し頂きありがとうございます。

 

 

チョットブログの更新が遅れています。 スイマセン。

 

それではHappy Car Life!!

 

 

 

O2センサーじゃなくA/Fセンサー      ブレーキパッド交換  簡単そうに見えますが?

エンジンチャックランプ (警告灯)が点灯し、

ちょくちょく調子が悪くなるレガシィ BP5

 

 

 

 

入庫して頂いて最初にするのは

排気ガステスト & ダイアグコード読み取り

 

 

 

s-IMG_3525 s-IMG_3523s-IMG_3527

 

排気ガステスト  CO 0,26%     HC 180ppm

 

 

 

ダイアグコードには

P0031 O2センサーヒーター系回路(LOW)

 

 

 

(B1S1)という事でフロント側のO2センサーが

(過去・現在)ともに悪いと表示されています。

 

 

 

 

 

 

本当にO2センサーが悪いのか?

他に原因があるのか?

 

排気ガステスターの結果を考慮して

診て行きます。

 

 

(HCの数値がここまで上がれば、匂いでスグにわかります。)

 

 

 

 

ダイアグコードの示す箇所 = 故障箇所

では無い場合のありますからね~。

 

 

s-IMG_3538 s-IMG_3539 s-IMG_3542

 

このBP5のフロント側O2センサーは

A/Fセンサーが装着されています。

 

 

 

 

 

(A/Fセンサーは簡単にいうと高性能なO2センサー)

と思って頂いて一般の方ならOKです。

 

 

 

 

ですが示す数値や動きが違うので

フロントO2センサーと言わず

 

整備書などではA/Fセンサーと正確に表示したほうが良いのでは?

(もしかすると発行当時はこれで良かったのかな~。)

 

 

 

 

 

というわけでヒーター線をチェックして

本当に異常なのか?を確認します。

 

 

s-IMG_3566

 

ヒーター線が断線しているので交換しますが、

届いた純正センサーは少し形が違いますね。

 

 

 

金額もかなり安かったので、対策品でしょうか?

 

 

s-IMG_3559 s-IMG_3560 s-IMG_3562

 

 

今後の記録のために

新品A/Fセンサーを調べておきますね。

 

 

コレをしていると同様の症状の時に

参考に出来ますから。

 

 

 

 

 

壊れていた旧A/Fセンサーも外してみると抵抗が復活

回路がセンサーの中で遊んでいるね。 もうダメでしょう。

 

 

s-IMG_3569 s-IMG_3571

 

 

アイドリングの安定化 と 燃焼状態の改善

電子制御スロットルの清掃。

 

 

 

 

専用洗浄剤をウエスに染み込ませ、

バルブに蓄積したカーボンを除去しますね。

 

 

 

 

 

 

s-IMG_3696 s-IMG_3698

 

センサー交換直後は良い数値では

ありませんでしたが、

 

 

長めの試運転と

高回転走行で触媒を活性化

 

 

 

再テストしてみると

この年式のBPにしては良い数値でしょう。

 

s-IMG_3572 s-IMG_3574

 

リアブレーキパッドの残量が少なく、

リア側は新品に交換。

 

 

 

フロント側は残量8mm

十分使える為、ブレーキクリーニングを行います。

 

 

古いグリスを完全除去して

新しいグリスを塗り直し。

 

 

パッドスライド部のダストも

キレイにします。

 

 

s-IMG_3575 s-IMG_3576

 

ミナト自動車のブレーキパッド交換には

WAKO’S BPR ブレーキプロテクターを使用。

 

 

 

鳴き止め用のグリスとして有名ですが、

 

弊社では鳴き止め効果より

長寿命・耐熱性を重視して採用しています。

 

 

 

 

 

常温時は非常に超高粘度(ベタッベタ)ですが

 

走行時には適度な粘度になり

高温状態でも安定して性能をキープ。

 

 

 

その代わりお値段(100g)は

普通のパッドグリスの4倍ほどでしょうか。 (ん~高いね。)

 

s-IMG_3577 s-IMG_3580 s-IMG_3581 s-IMG_3579

 

Frブレーキパッド脱着時に発見した

ピストンダストブーツの破損

 

 

あ~コレは前回ブレーキパッドを交換した者が

ピストン収納時にブーツのエア抜きしてないね・・・。

 

 

 

ブーツのジャバラ部を畳まないで

はみ出したままキャリパーを閉めたのでしょう。

 

 

お話を聞くと少し前の中古車購入時に

Frブレーキパッドを交換したそうですが・・・。

 

 

 

 

 

そういえば以前こんな事がありましたね~。

http://minato-motors.com/blog/?p=388

 

 

 

 

 

 

そこで予定を変更し

Frキャリパーのオーバーホールを追加。

 

(リアは次回車検時に検討するそうです。)

(いずれ4輪ともオーバーホールする予定でした)

 

 

 

 

 

 

いろいろメンテナンスを

しないといけないBP5 10万キロですが、

 

 

少しずつ予算に合わせて作業していくそうですよ。

 

 

 

 

 

本日もミナト自動車ブログ 日々是好日に

お越し頂きありがとうございます。

 

Happy Car Life!!

 

 

ATF完全圧送式交換 と DSC   レクサス IS250  日帰りでW完了を目指しています。 WAKO’S RECS施工店ですけどね?

愛知県からの来店して頂きました。

 

レクサス IS250  GSE20

平成17年式 14万キロ

 

s-IMG_3976

ATF 完全圧送式交換

DSC(ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)

その他イロイロ・・・。

 

一泊二日での作業を依頼されました。

 

 

 

まずはDSCから紹介しますね~。

 

s-IMG_3885

 

直噴エンジンのインテークバルブに蓄積するカーボンを

ドライアイス洗浄機で除去する(DSC)

 

 

詳しくはこちらをどうぞ。

直噴エンジン『インテークバルブのカーボン蓄積』について

http://minato-motors.com/blog/?p=5905

 

DSC ドライアイス ショット カーボンクリーニング』の仕組み

http://minato-motors.com/blog/?p=5921

 

 

 

 

 

14万キロ走行したレクサスIS250。

 

 

まずはサージタンク等を外していきますね。

 

s-IMG_3832 s-IMG_3838 s-IMG_3839 s-IMG_3841 s-IMG_3842

 

予想通りのブローバイオイルの流入。

 

 

吹き返したEGRガスでカーボンまみれ。

 

 

s-IMG_3923 s-IMG_3920

 

 

新車から4万キロも走行すれば少しずつ

インテークバルブに蓄積するカーボン。

 

 

どれだけの量が蓄積しているかは?

開けてみないと分からないのが難点。

 

 

 

 

 

残念ながら排気ガステスターでの

CO/HC数値では判定できないのです・・・。

 

 

 

(燃焼状態は常にECUで最適化されるので)

(最適化と高効率は別ですからね・・・)

 

 

s-IMG_3843

 

 

スワールコントロールバルブASSYを外して

奥にある12個あるポートを覗いていきますね~。

 

 

 

s-IMG_3851 s-IMG_3855 s-IMG_3858 s-IMG_3864

 

 

蓄積したカーボンの厚みは

 

バルブ傘部で2mm

シャフト部で3mmぐらいでしょうか。

 

 

 

ポート内壁にもベッタリ蓄積してあり

コチラは0,5mmと思います。

 

 

s-IMG_3895s-IMG_3900s

 

エンジン冷却後・バルブ全閉にして

 

ドライアイス 3mmペレットを

ドライアイス洗浄機(ドライアイスパワー) に投入し

 

 

圧縮空気と専用ノズルを利用して

カーボンに直撃させますね。

 

 

kkkk

 

ドライアイス洗浄はペレットをぶつけた衝撃で

汚れを剥離しているのではありません。

 

 

衝撃時にドライアイスが固体から気体に膨張する(750倍)

ドライアイス特有の昇華爆発力を利用して

 

エンジンにノーダメージで剥離していきます。

 

 

 

s-IMG_3904 s-IMG_3906

 

 

 

比較的蓄積していないバルブは

DSCワンショット(5秒)でここまで剥離しました。

 

 

 

 

IMG_3904

 

カーボンの断面を見れば

どれだけ蓄積しているかわかりやすいですね。

 

あと数回のショットでキレイになるでしょう。

 

 

 

 

 

そしてコチラのバルブを見てください。

 

s-IMG_3910

IMG_3910

 

2ショット(5秒X2回)してもシャフト部は剥離しましたが、

バルブ傘部はほとんど剥離していませんね。

 

(表面の弱い部分が取れたぐらいか・・・)

 

 

 

 

ナゼ? どうして?

ドライアイス洗浄では落ちないのか?

 

 

 

 

よくよく調べてみると、このバルブのカーボンは

今までに経験していないほど、ぶ厚く(超硬度)でした。

 

 

 

s-IMG_3927

 

7万キロ前後の車両のカーボンは

例えてみると (超硬いチョコレート)ぐらいです。

 

粉っぽかったり

ネバネバ湿っていたり

カチカチだったり

 

だいたいこんな感じが多いですね。

 

 

 

 

 

 

今回のIS250を例えると

恐ろしく硬いアメ玉みたいな。(歯が折れるぐらい)

 

非常に強固で厚みがあり

バルブにガッチリ焼きついているので、

 

 

いつもの倍ほど時間を費やしました。

 

 

 

 

アノ手コノ手(企業秘密?)を使いながら

DSCを繰り返していきます。

 

 

s-IMG_3911 s-IMG_3912 s-IMG_3919s-IMG_3916

 

20kgのドライアイスペレットを

全量使ってここまでキレイにしましたよ~。

 

 

 

 

 

最後に電子制御スロットルも清掃し、

各ガスケットも交換。

 

 

 

初期化してエンジンを始動させますが、

なかなかエンジンが掛からない。   (DSC直後はいつもの事)

 

掛かっても高回転のままで安定はせず、

暖機完了してから数回の学習値リセット。

 

 

 

 

 

通常のスロットル清掃(初期化)では

ここまで手間は掛からないので

 

 

 

燃料噴射量を学習するのに

時間が掛かるのだと思ってます。

 

 

 

 

s-IMG_3980 s-IMG_3982

 

完全暖機後のアイドリング状態では

燃料噴射量(気筒1)も下がり、良い数値が出ましたね。

 

 

 

必要以上に燃料を噴射しなくても、

アイドリングを維持できるのは

 

それだけ効率良く燃焼しているからなんですよね。

 

 

 

s-IMG_3974

 

DSCオプション整備 (WAKO’S RECS

 

DSCでは除去出来ない燃焼室などには

コチラで対応します。

 

 

 

 

弊社ではトヨタGRエンジンに限り

DSC未作業車へのRECSを推奨は止めました。

 

 

あのカーボン蓄積量をWAKO’S RECSで落とす事は

無理があるのでは?と思っています。

 

 

 

 

s-IMG_3985s-IMG_3869s-IMG_3872s-IMG_3877s-IMG_3879

 

ATF交換も同時進行で作業しました。

 

・ オイルパン脱着洗浄

 ATFストレーナー交換

 

 

IS250専用アタッチメントを接続し

アイシン製AFWプラスでイッキに全量圧送式交換。

 

 

s-IMG_3933 s-IMG_3941 s-IMG_3943 s-IMG_3949 s-IMG_3951 s-IMG_3955

 

14万キロ無交換だと

なかなかキレイにはなりませんね。

 

 

クリーニングモードの30分が経過してから

 

 

もう一度、全量圧送式交換をしますね。

 

s-IMG_3960 s-IMG_3962 s-IMG_3964 s-IMG_3966 s-IMG_3970

 

 

ここまでキレイになりました。

 

DSCとATF交換・その他イロイロをして

すでに8時間経過

 

とりあえず初日はこれで終了。

 

残りは明日に回します。

s-IMG_3670

 

翌朝からATFのレベル調整と試運転など。

 

 

なんだかんだでお昼12時の納車となりました。

 

 

 

もう少しDSCが時間短縮できれば

ATF交換と同時に引き受けて

 

日帰り作業も可能だと思います。

(今後の課題ですね。しばらくお待ちください。)

 

 

 

 

 

 

 

 

本日もミナト自動車ブログ 日々是好日に

お越し頂きありがとうございます。

 

このIS250のオーナー様は10万キロ超えの車両を

中古車購入したそうです。

 

過去の整備暦が分からないので

なるべく新車状態に戻すために今回ご相談されました。

 

 

 

 

トヨタ・レクサスのFR車に搭載されている

V6直噴GRエンジン (2GR・3GR・4GR -FSE)

 

 

非常に高性能のエンジンなのですが、

直噴特有のカーボン蓄積は防げないようですね。

 

 

DSCをご希望の方はHP(お問い合わせフォーム)から

ご相談をお待ちしています~。

 

それではHappy Car Life!!