エスティマ GSR50 リフレッシュプラン。 乗り心地の悪い愛車を新車時に戻そう!!
弊社がお勧めしている(リフレッシュプラン)は大変好評をいただいており、ありがとうございます。 また今の時代にはマッチした整備提案だと自負しています。
先日に作業を終えて納車したエスティマユーザーさんから、納車当日の夜にレビューメールをいただきました。
この度は大変お世話になり、ありがとうございました。
今までは走行距離が10万キロ前後になると次の車に乗り換えていたのですが、今回初めて、足回り中心にリフレッシュを実施していただくことにしました。
どのような乗り心地になっているかドキドキしながらハンドルを握りましたが、その結果は予想を超えるものでした。
走り始めて交差点を一つ曲がるだけで、車がシャキッとしていること、そして車が軽くなったかのように真っ直ぐ進む感覚が伝わってきました。途中で嫁に運転を代わりましたが、嫁もびっくりして「新車みたい」と感激していました。
これで20万キロ超も期待できます。本当にありがとうございました。
ウクライナ侵攻・コロナのロックダウン・慢性的な半導体不足での新車製造の遅延は少なくとも1年以上は続くでしょう。
最近は新車を注文しても1年待ちは当たり前で、中古車を探しても割高でタマ薄。
それならばと(愛車をリフレッシュ整備でまだまだ使用する)というのは合理的な考えだと思います。
大阪府からはトヨタ エスティマ GSR50 走行距離12万キロ
愛車を新車時に近づける提案型整備(リフレッシュプラン)の依頼で入庫しました。 http://minato-motors.com/refresh/
相談内容・改善点
・新車から10万キロ以上走行し、高速カーブでシャキッとしなくなった。
・長距離移動でもカチッとした乗り心地に戻してほしい。
・エスティマに替わる次の車種が見当たらず、愛着もあるのでまだまだ使用したい。
入庫していただいて問診をします。 メールでの相談内容を詳しくお聞きし、整備の方向性を説明します。
代車をお貸しして、早速エスティマを試運転をしました。
・ミニバン特有の劣化時に出やすいフラフラ感や、段差でのショック収まりの悪さ。
・ブレーキフィーリングの低下。
・エンジンアイドリング時の微振動。
これらも試運転で気になりました。
排気ガスやバッテリー充電状態などをチェックし、事前ホイールアライメント測定でサスペンションの数値を確認します。
フロント数値はやや乱れ程度ですが、リア左のトゥが過大になりスラスト角も修正が必要ですね。
このあたりは予定しているサスペンション整備で改善するでしょう。
オイル漏れ等もなく、車両コンディションは見た感じ良好。
ディーラーさんにて点検すれば(まったく問題なし!!)と言われるでしょう。
ですが乗り心地は悪く、ブレーキフィーリングも悪い。
点検をしておススメの整備プランを御見積し提案。 ユーザーさんに作業内容を説明して、OKがもらえたので作業を始めます。
定番のリアアクスルビームのブッシュ劣化。
トヨタミニバンの急所ですね。
アクスルビームを車体から外して、ブッシュ交換をします。
位置決めをしてSSTと工具を駆使し、左右のブッシュを交換しました。
恐らくディーラーさんならビームASSYでの交換になると思います。
ちょっとヤル気のある整備工場なら、ブッシュの交換ぐらいは出来るでしょう。
ですがブッシュを交換して終わりでは、本来の性能には戻りません。なぜならビーム自体が経年劣化で歪んでいるから・・・。
事前ホイールアライメントを測定しているのは、ビームの歪みを事前に確認しているのです。
歪みを無視してブッシュだけ交換しても意味ないですよね。
ビームの歪み自体は戻せないので、対策としてハブとビームの間にSPC社のリアシムを装着し修正します。
6種類あるシムから最適な数値になるように、計算して装着組み立てしました。
これでリアのホイールアライメント数値がどうなるかは??最後に説明しますね。
フロントのサスペンションやブレーキ類もバラバラに分解。
これらも消耗して性能が低下している部品は交換します。
新車時にオプションで装着したTRDスポルティーボで、もう一度ショックアブソーバーを新品交換しました。
再利用はスプリングのみでそれ以外の部品は全交換です。
フロントロアアームとハブベアリング、ボールジョイントも交換しました。
サスペンションが外れているうちにサブフレームを降ろします。
そしてガタで異音が出やすいステアリングラックASSYを予防整備として交換します。
意外と50系エスティマのラックASSYは安価なので、サスペンション整備と同時なら重複工賃分が安くなりますよ~。
ドライブシャフトのオーバーホール。
内部ベアリング等が破損する前に劣化したグリスとブーツをリフレッシュ。
そうすればまだまだ使えますよ~。
壊れてからリビルトドライブシャフトに交換する選択肢もありますが、弊社では壊れる前に純正ブーツグリスKITでのリフレッシュを推奨しています。
純正ブーツグリスKITの方がブーツの品質や耐久性が違いますから。
ブレーキもリフレッシュ整備
・ディスクローターは研磨機で再生し耐熱塗装。
・キャリパーは洗浄後にシール・ダストブーツ類を交換。
・ブレーキパッドはWAKO’S BPRグリスで組立。
こうすると異音もなく、ブレーキフィーリングが元に戻り、乗りやすい車両になりますね。
スパークプラグとウォーターポンプ交換を行います。
エスティマの3.5Lエンジン搭載車はエンジンルームが狭いので、ガーニッシュやワイパーモーター等を外して、作業スペースを確保します。
スロットルやサージタンクを分解し、スパークプラグはNGK高性能プレミアムRXプラグで交換しました。
プラグや吸気系を整備している時に(エンジンマウント左)(スロットルボディ清掃初期化)も行います。
スペースがあると作業がしやすいですからね。
狭いエンジンルームに巨大なV6エンジンが横置き。
ウオーターポンプ交換の工数は14で、メーカー指示通りに交換すれば14時間の作業工程。
そんな事をしなくても工夫すれば、もっと簡単に交換が可能です。
サクサク交換して組立しますが、2か所ほどボルトに漏れ止め処置をしないと、後日冷却水が漏れてきますからね。
また同時に交換した方が良いのは(サーモスタッド)(エンジンマウント右)(オルタネーターワンウェイクラッチプーリー)などなど。
同時に施工すると重複工賃が安くなります。
LLCを圧送式交換で冷却ラインをリフレッシュ。
ラジエターリフレッシャーでLLCを全量圧送式交換します。
ATFも全量圧送式交換。
オイルパン洗浄ストレーナー交換をしてから、ニューテックNC-RFでプレ洗浄し、本命ATFにはニューテック史上最高峰のATF(NC-65)で全量交換。
フルードクーラーを洗浄して規定温度でフルードレベル調整。
ブレーキフルードを交換してタイヤを装着し、整備リフトからアライメントリフトに移動します。
フロント・リアともにサスペンションアームブッシュの(1G締付)を行います。
4輪が接地した状態でブッシュを固定するボルトナットを緩めます。それでブッシュの無駄なテンションが解放されます。
そこからボルトナットを本締めすれば(1G締付)が完了。
1G締付をしないと交換したブッシュが早期に劣化しますからね。
また未実施だと乗り心地も悪くなりますよ~。
1G締付後に軽く試運転をして、サスペンションを馴染ませます。
そこからホイールアライメントを調整しますね。
・ハンター社ホイールアライメントテスター
・イヤサカ ビシャモン マルチアライメントリフト
組み立て後スグの状態だとこんな数値でした。
車体下から微調整して数値を整えていきます。
最終的にはこんな感じになりました。
懸念箇所だった左リアの過大なトゥインはリアシムの装着で修正され、スラスト角も改善しましたね。
リアアクスルビームのブッシュだけ交換しても意味はなく、ブッシュの劣化とビームの歪みを修正しなければ新車時の走行性能は戻らない。
ここまでエスティマ50系の整備出来る整備工場は、全国で探しても恐らく数件でしょう。
最後に試運転をして、何度もチェックを繰り返し納車となりました。
・ここがこんな感じになってましたよ。
・ここに隙間が空いていますよね。これダメですよね~
・この部品を交換すると、こんな感じになるんですよ~。
デジカメで撮影した画像が約200枚ほど残りますので、納車時には作業内容を画像を見ながら詳しく解説しています。
また必要な方には整備記録用にコピーをお渡ししていますよ。
こんな感じで整備を終えて、冒頭のレビューメールが届きました。
走り出した瞬間から違いが判るののは、それだけ部品が劣化していたからです。
ですが(組み立て方が悪い)(間違った方法で作業した)などがあると、効果は半減してしまうでしょう。
またリフレッシュ整備に必要な予算を少なく見積もると、中途半端な整備になり満足度が下がる。
10年10万キロ以上走行した車両をもう一度新車時に近づける整備を希望される方はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。
リフレッシュプラン予約から納車までの流れをブログにまとめました。
宜しければ覗いてみてください。
http://minato-motors.com/blog/?p=31370
それではHAPPY CAR LIFE!!