ドライアイス洗浄でクリーンディーゼルの煤堆積を完全除去。 (エンジンにノーダメージで短時間完璧に)は唯一無二のDSCで。 マルチサーブやLLC交換などオプション整備を実施!!
もしクリーンディーゼルエンジンの吸気経路が煤でこんな状態になっていれば、走行も出来ずエンジン始動すら危ういと思いますよね。
ところがそうならないのが(ディーゼルエンジン)。 空気さえ燃焼室に入れば何とかなるものなのです。
ただ燃費やパフォーマンスは、また別の話ですが・・・。
本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。
地元大阪府から来店していただいたのはマツダ アテンザ GJ2FW
・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
オプション整備
・水冷EGRクーラー洗浄
・インタークーラー洗浄
・LLC圧送式交換
・マルチサーブ インジェクター洗浄システム
・マルチサーブ DPF洗浄システム
・カーエアコンリフレッシュα
メールから相談をしていただいて7点の作業依頼で予約入庫。 1泊2日で作業をしたいと思います。
簡単な問診をしてから試運転。
ターボMT車なのですが、加速に力強さはなく発進時のトルクも薄い。
ただ走れないかと言えば、(走れない事はないかな??)という印象。
インテーク系の部品を分解しますね。
まずはエンジンヘッド側の吸気ポートを確認しますね。
ポート内径の半分以上が煤堆積で経路が狭くなっています。
ポート奥に見えるはずのインテークバルブは煤で覆われて(何だか良く分からない)状態ですね。
外したインテークマニホールドと吸気シャッターバルブの状態も確認しましょうか。
吸気シャッターバルブは煤の堆積が酷く、インテークマニホールドの入口・出口ともに、半分以下の経路まで煤が堆積していました。
EGR導入口も大部分が煤で塞がれているので、EGRの導入がスムーズにいかないでしょう。
これではエアエレメントから吸い込んだ空気は入りづらいし、ターボで過給しても吸気充填効率は上がらないのが一目瞭然。
例えるなら鼻を摘まみながらマスクをしてのフルマラソン。ベストタイムは出せないですよね。 でもクリーンディーゼルなら完走ぐらいは出来るのです。凄いね。
インテークマニホールドの煤を軽くホジホジしてみると、大量の煤が出てきました。
それでもインテークマニホールド内部で固着しているので、手作業での完全除去は難しい状態。
マツダ資料から説明すると吸気経路の吸気シャッターバルブA~エンジンヘッドポートCまでの赤線部分が、画像のように煤が堆積していました。
エンジンに近いほど燃焼熱で煤はカッチカチに硬化。
この固着した煤を除去するのは、手作業ではほぼ無理。
出来たとしてもエンジンO/Hや新品部品交換では、時間も費用も多く掛かる。
そこで弊社が6年前に開発したオリジナル整備DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)で完全除去をしたいと思います。
かれこれ千台以上は作業実績があります。(正確には数えてないけど)
http://minato-motors.com/blog/?cat=169
一部ですが過去ブログを参照にしてくださいね。
『エンジンにノーダメージで短時間に完璧に』
・ドライアイスのペレットを圧縮空気で高速噴射
・熱収縮と昇華爆発力で付着物を母材から剥離
DSC特殊ノズルとドライアイス洗浄機を用いて作業をします。
・煤がボディに付着しないように完全防備のマスキング。
・ドライアイスペレットを洗浄機に投入。
弊社がオリジナルで開発したDSC専用ノズルとアダプターをドライアイス洗浄機にセットして、まずは軽くワンショットします。
厚み10mm以上の強固な煤堆積も、こんな感じで剥離します。
アルミ製のヘッドは傷が付かず、瞬時に剥離出来るのがドライアイス洗浄の特徴。
サンド・クルミ等の硬いメディアを打ち付けるブラスト方法は、メディアの研磨力で汚れを落とす。 当然硬いメディアを使えば、研磨力も上がり時間も短くなりますが、その分アルミ母材も傷付ける可能性がある。
またメディアがエンジン内に残り、バルブ等に噛み込めば、圧縮不良になる可能性もありますよね。
ドライアイス洗浄は指で潰れるほど柔らかいドライアイスペレットを使用しますので、母材には全く傷が付かないのです。
また剥離の原理も研磨力で削るのではありません。
・-79℃ドライアイスが付着物に高速で衝突すると、付着物を瞬時に冷却。
・熱収縮でクラックが出来た隙間で、ドライアイスが昇華爆発。
ドライアイスは固体から気体へ昇華すると、体積膨張率は一気に750倍。
付着物と母材金属の隙間で、一気に爆発し付着物を剥離し、それが連続して行われるのです。
しかもショット後のドライアイスは数分で昇華し大気に消えるので、残留の可能性はゼロで心配も不要。
-79℃のドライアイスを打ち付けて、エンジンは大丈夫??と思いますよね。
ドライアイス洗浄自体が高温の金型や機械を瞬時に洗浄するために生まれたので、生暖かいエンジン温度なら全く問題ないのです。
むしろ対象物が冷えている方と洗浄効率は落ちるんですよ~。
複雑な形状の吸気ポート内と最深部にあるインテークバルブを、複数あるDSCノズルとアダプターを組み合わせて、完全除去しました。
ポート内部やバルブを確認します。
4気筒8ポート全てキレイに除去完了。
燃焼室に煤やペレットが入らないように、圧縮上死点にセットしてバルブ全閉にし1気筒ずつ作業をしています。
バルブのシャフト裏やバルブ傘部も完璧に除去出来ました。
インテークマニホールドや吸気シャッターバルブ等も洗浄完了。
清々しいほどキレイになりましたね。
中途半端に煤を残してはダメですし、3日も4日も時間を掛けているようではお話しにならない。
唯一無二のDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)なら、エンジンをO/Hせずに短時間で完璧な煤除去が出来ます。
ディーゼルなんて空気吸ってナンボのエンジン。 空気が吸えなくなるとパフォーマンス低下し新車時の性能を発揮するのは難しいと思いますよ~。
DSCと同時にオプション整備もお勧めしています。
(インタークーラー洗浄)で内部に溜まったブローバイオイルを排出し、内部を洗浄しますね。
ここ数年でオプション指名率が急増したのが(水冷EGRクーラー洗浄)
これが詰まるとディーラー整備であれば新品交換になり、工賃も部品代も高額になりますね。(酷いとEGR系の警告灯が点灯します)
弊社ではDSCと同時なら作業工程が重複している部分はカットし、クーラー自体を完全洗浄が出来るので部品代も掛からない。
結果として別途新品交換時の半額以下になるので、交換ではなく洗浄を推奨しています。
これでクールドEGRが効果的に使えますね!!
洗浄後には格子状の穴に確認用の細い棒(30cm)を突っ込んで、内部で詰まっていないかを導通確認しています。
画像手前は比較的簡単に煤を除去出来るのですが、奥が詰まっている場合が多いので完全除去は結構大変なのですよ。 だからディーラーさんでは新品交換をするのでしょうね。
EGRクーラーの入口からライトを照らしてみました。フィンの中までキレイになっていますね。
洗浄後のインテーク・EGR系部品を純正ガスケットで組付けますね。
オプション整備(LLC圧送式交換)
ラジエターリフレッシャーを接続して、脈動圧送式で冷却水を全量交換します。
・エンジン始動しダイヤフラム式ポンプでLLCを圧送。
・冷却ラインを循環し、戻ってきたLLCをろ過再生。
・エンジン、ラジエター・ヒーター全てのLLC交換。
完全暖機するまで30分以上は作動し続けて、冷却ラインに浮遊する汚れを高密度フィルターでキャッチします。
最後にLLC再生強化剤で防錆・消泡性能を強化し、劣化しやすいラジエターキャップは純正品と交換します。
こちらもリリース後に指名率が増えてきたオプション整備(マルチサーブ洗浄システム) http://minato-motors.com/blog/?p=29071
ディーゼル整備が盛んな欧州で着々と評価を上げているマルチサーブは、大きく分けて4種類のシステム洗浄が可能です。
スカイアクティブDのクリーンディーゼルにはその内の2つ、(インジェクター洗浄システム)(DPF洗浄システム)を行います。
DSC作業2日目に(DPF洗浄システム)から始めました。
2種類のケミカルをDPFに直接噴霧し、フィルター内部の煤とアッシュをクリーニングします。
車体からDPFを外して分解し洗浄するのも否定はしませんが、時間も費用も多く掛かりますよね。
そこまで酷くない場合はマルチサーブでのケミカル洗浄で(いいんじゃないの?)思っているので、少し前から導入したのです。
DPFに繋がるホースに接続して1液目のDPFクリーナーをマルチサーブに投入し、作業をスタート。 基本は画面の指示通りに進めます。
15分後に2液目のDPFフラッシュを投入し、エンジン始動と回転数を上昇させて(熱とケミカルで)洗浄効果を促進させます。
並行して(マルチサーブ インジェクター洗浄システム)も行います。
フューエルラインにマルチサーブを接続し、サプライポンプ・デリバリーパイプ・インジェクターの内部をケミカルで直接洗浄していきますね。
マルチサーブにディーゼルシステムパージを投入し、強力洗浄を選択してエンジン始動。
エンジン回転を上昇させて固定し、1時間ほど洗浄工程を行います。
作業中も作業後も大量の白煙と異臭がマフラーから出てきますので、完全に出なくなるまで防煙防臭装置をマフラーに接続して完全排出していきます。
市販品でもインジェクターとDPFを洗浄するケミカルは販売されているのですが、プロショップオンリーのマルチサーブのケミカルは溶剤の量と性能が違うんですよ~。
有名なのがWAKO’SのDPF用洗浄剤は容量が165ml。
マルチサーブは1000mlが2本ありますので、2000mlです。
また専用の機器でコントロールしながら注入し洗浄工程を行いますので、欧州でも高い評価が貰えているのだと思います。
DIY市販品とプロショップオンリーのマルチサーブケミカル剤では、容量や値段が一桁違うので、同じように見えて同じではないのですね。
マルチサーブ洗浄システムには基本料金内に各アフターケミカルが付随しています。
納車時にボトルを手渡ししていますので、燃料給油時にタンクへ投入してもらいます。それでさらに洗浄強化を高めて内部を走りながらクリーニングするのです。
(ディーゼルエクストリームクリーナー)(DPFリジェネレーター)
こちらも定番のオプション整備(カーエアコンリフレッシュα)
年々減少するAC冷媒ガスを全量回収再生充填していきます。
冷媒ガスは多くても少なくてもNGです。 重量管理で正確にチャージしましょう。
全ての作業を完了し試運転。
再発進時のクラッチワークはトルクが太くなったので、ペダル操作がイージーになりましたね。 試運転は市街地走行のみですが、この感じなら高速走行からの再加速でグイグイ走ると思います。
DPFやインジェクターの数値もスキャンツールのデータモニターから確認。 差圧も蓄積量のほぼゼロになり、乱れていたインジェクター補正値もゼロになりバランスが整いましたね。
インジェクターとDPFが壊れたり完全に詰まると、高額な修理費用が待っていますので、そうなる前にメンテナンスをお勧めしています。
こんな感じで予定通り1泊2日で作業が完了。 朝9時半入庫で翌日15時頃の納車になりました。
弊社ブログのDSC以外も遡って見ていただけると分かるのですが、一貫してアナウンスしているのは(壊れる前に予防整備をしましょう。)という事。
特にクリーンディーゼルはガソリン車に比べて高額な装置が多く搭載されているので、壊れたり不調になった時には費用が多く掛かるのです。
それらを高精度なセンサーで監視しているので、多少の煤や不具合であれば(それなりに走行する事)は制御補正で出来るのですよね。
センサー・ECU・アクチュエーターを高度に制御すればこのアテンザのように走って来店する事も可能なのですが、でもそれは新車時に発揮した性能ではないと思いますよ。
・新車購入時に試乗した(あのトルク感)はまだ発揮していますか?
・中古車購入したスカイアクティブDは、噂通りのパワフル走行ですか?
DSCの御見積・ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしています。(今回登場していないオプション整備も多数提案しています。)
必要事項を記入してもらえれば数日以内には返信をさせていただきますね。 それではHAPPY CAR LIFE!!