車両メンテナンスのご相談。 メンテプランは整備士次第。 良プランを提案します。
数ヶ月前にATF交換をして頂いたアルファード。
その時にメンテナンスについてお話をする事があり、
何点かの車両不具合を指摘させてもらいました。
今回はリフレッシュ点検と
不具合箇所の整備を依頼され入庫しました~。
トヨタ アルファード ANH10
H15年式 走行距離 16万キロ
問診と試運転をしてから
点検しますね。
点検費用を掛かりますが、
それに見合うだけの良プランを提案させて頂きます。
排気ガスの状態は 良好。
アーガス社 バッテリーアナライザーでのチェック
バッテリーはもう少し使う事にしますね。
エアエレメントは裏面まで真っ黒
こちらは交換ですね。
エアエレメントは汚れてからの交換ではなく、
常にキレイな状態で使用するのがベストです。
(汚れて通気抵抗が増すと燃費が悪くなります。)
よく聞く言葉ですが
この事だけが理由ではないのですよね~。
燃費が落ちるだけなら交換すれば済む話ですが、
一番の弊害はブローバイガスの過流入による
スロットル・インテーク系統のカーボン蓄積が加速する事。
こちらは分解清掃しないと
本来の性能には戻らないのですよ。
このアルファードもアイドリングが安定せず、
Dレンジでの停車中に出る振動を相談されました。
アイドリングをコントロールする
あの部品が汚れているのでしょう。
さっそく診て行きますね~。
このタイプのスロットルは画像のバルブ部を清掃しても
あまり意味はないですよ~。
(電子制御式とは清掃する箇所が違います。)
肝心なのはISCV(アイドル・スピード・コントロールバルブ)
を分解清掃しないとダメなんですよね。
アイドリング時での空気の流れは
赤い矢印の流れで吸気をバイパスし、
青丸部分の開閉で流量を調整します。
簡単に言えば
空気の流入量=エンジン回転数になり、
多ければ高回転・少なければ低回転になります。
その空気量に対して最適な燃料噴射し
エンジンは動いています。 簡単でしょ~!
青い部分を覗いてみるとこんな感じ。
特殊工具を使って非分解モーター部も外し、
指でバルブシャフトを回すと『カリッ』と引っ掛かりが。
弱~いトルクのモーターでバルブを作動させているので、
少しの引っ掛かりでも開閉しずらくなるのですね。
開閉がしずらい= 調整しずらい となるんです。
キレイに清掃して、再組み立て。
これでスムーズに開閉し、素早い調整ができるのですね。
冷却水(LLC)も過去の交換暦をみると
3リットルを交換した記録簿。 (数年前)
恐らく一部しか交換していないのでは?
ミナト自動車のLLC交換は
ラジエターリフレッシャーを使用した
脈動圧送式交換で行います。
再生したLLCを脈動圧送し、ドンドン送り込んでいきます。
前後ヒーターはMAXホットにし
エンジンも掛けて循環させながらの交換。
ラジエターから遠いリアヒーターコアの旧LLCも、
押し出されて回収していきます。
それをW高密度フィルター(5・20ミクロン)でろ過し
再度、冷却ラインにドンドン戻していきます。
時間にして約15分ぐらいですかね。
最後に劣化した防錆剤・消泡剤などを補強して
エア抜き作業とレベル調整をすれば完成ですね。
LLC交換にもいろんな方法があるのですよ~。
不安定だった回転数も収まり、
Dレンジで信号待ちなどのブルブル振動も改善しました。
もしこれで振動が大きければ、
その時はエンジンマウント全数交換になるとお伝えしました。
ミナト自動車の点検作業について
過去の整備暦・今後の使用状況・使用年数等
イロイロな要素を考慮して
オススメ整備プランを制作提案しています。
どの整備を選択するのか?
予算オーバーなら優先順位はどうするのか?
それらは全て整備士の
スキル と センスに影響されるのではと。
ミナト自動車的(点検作業)は
『これが自分の愛車ならどう整備するか?』
毎回自分が試されているようですが
ソレハソレデ楽しむようにしています~。
次回ブログは
引き続きアルファードの
リアアクスルビーム ブッシュ交換と
ブレーキオーバーホールを紹介しますね。
それではHappy Car Life!!