アルファード リフレッシュ車検。 整備プランは柔軟に。
アルファード MNH15
3.0L V6エンジン 4WD
走行距離 185000km
リフレッシュプランでの車検整備の依頼です。
希望される整備や現状の不満点など
オーナー様が気になる部分を教えて頂き
ミナト自動車の車両点検をもとに
『オススメ整備』 と 『希望される整備』 をお見積。
オーナー様と相談しながら
整備プランを制作しました。
年式、走行距離、過去の整備暦、
今後の使用状況などを考慮して
予算に合うプランに収めていきますね~。
FFベースの4WD車
アルファード MNH15
リアアクスルビームの大きなブッシュに
深~い亀裂が入っていますね。
これではリアの足回りが固定されず
直進性が悪くなるでしょうね。
またリアのデフを支えるサポートブッシュも
完全にゴムが劣化し、プラプラな状態。
ドライブシャフトから
デフにトルクが掛かると
その力をサポートブッシュが支えますので
いずれ大きな音が出るでしょう。
アクスルビームと車体と繋ぐ
左右の大きなブッシュを交換する為には
リアのブレーキやマフラーなどを外さないと
アクスル自体が脱着できません。
またボルトの錆などが邪魔をして
少し苦労しながら外してみました。
圧入されているブッシュを
特殊工具で外していきます。
最初は固~く圧入されていますが
少しでも動けば楽勝です。
プーラーのボルトを回して
グイグイ押し出していきますね。
新品のブッシュの圧入は
違う工具で引き入れます。
外す時に付けた印と同じ位置に
再度圧入しないとダメなんですよ。
アルファードやエスティマ
ノア/ボクシィなどトヨタFF車のリアアクスルは
みんな同じタイプが採用されています。
直進安定性に大きな影響を持つ
アクスルブッシュ。
これぐらい亀裂が大きく深い場合は
要交換ですね。
リア左のブレーキパッドなんですが
上下のパッド残量の違いが分かりますか?
1枚目の画像では
上下のパッド残量同じに見えますよね。
でも2枚目の画像は逆の角度から見ていますが
上のパッド残量が少なくなっています。
ブレーキキャリパーが並行にスライドせずに
ねじれてブレーキングしているのでしょう。
パッドの残量だけではなく
減り方にも注意が必要ですよ~。
前後左右のブレーキキャリパー
オーバーホール中。
ディスクブレーキは
キャリパーポッドから
ピストンを押し出して
ブレーキパッドと
ロータを挟んで制動しています。
ブレーキペダルを離せば
キャリパーは緩んで
フリーな状態に戻るんですが
戻る為のバネ状の物などは構造上なく
上記画像のゴムリングの弾性で
微妙な隙間調整しています。
こんな輪ゴムみたいな物で
ピストンの油圧確保と
隙間調整をしてくれているんですね。
またキャリパーのスライドピン部分が固着していると
やはり片減りや偏磨耗の原因になるので
オーバーホールをして
定期的なグリス交換やブーツ交換は
必要でしょうね。
ブレーキパッドの当りも悪く
段付き磨耗をしていますね。
研磨加工をして
装着しました。
『18万キロ走行していますが
あと4年は乗りたい。 』
オーナー様の希望と
現在の車両状態。
必要な整備内容に優先順位をつけて
予算に収まるプラン整備はまだまだ続く・・・・。