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東京都からスバル レガシィB4 リフレッシュプラン 前編。改善点と整備予算を明確に!!それがリフレッシュ整備の始まりです。

東京都からお越しいただいたのは袖ヶ浦ナンバーのレガシィB4
平成19年式 BLE MT車 走行距離15万キロ

リフレッシュプランのご依頼です。

弊社のリフレッシュプランとは(10年10万キロ以上走行した愛車を、もう一度新車時のコンディションに近づける為のリフレッシュ整備)です。



普段地元で行う定期整備以上の内容で、フルオーバーホール・レストア未満の整備規模を希望するユーザーさんをターゲットにしています。


30~50年前のクラシック旧車ではないのでレストアのような内容は求めていないが、普段の整備では足りていないなぁ~と感じている方にお勧めしています。




リフレッシュプランをもっと正確に言うならば、(リフレッシュ整備のプランニング)

ユーザーさんに(整備士目線でその車両を整備するには、限られた予算内でどうしたら最善なのか?)を提案(プランニング)するのがメインテーマ。



そして重要なのが以下の2点。
1・愛車の現状不満点、改良点の認識
2・今回整備に掛けられる予算


・乗り心地が悪い。
・ロールが大きくて同乗者が酔ってしまう。
・段差でガタゴト異音がする。
・エンジン振動が大きい加速が悪い などなど。

愛車の不満点をお聞きして(改善したい内容)をメールから受付して、今回用意できる(整備予算)も同時に聞いています。


予算に対して過去の整備歴・走行距離・改善点などが妥当な範囲ならお引き受けし、(改善点に対してどう考えても予算が少なすぎる場合)は無理ですよ~とやんわりお断りしています。


HP(お問い合わせフォーム)から相談されたのが2024/7月ぐらい。

・今年12月に車検があるのでそれまでにリフレッシュ整備をしたい。
・ディーラーではパワステとエンジンからオイル漏れがあると言われた。
・整備予算は100万円以内。
・冷却水の減りが早いような?
・ハンドルのセンターがズレているような??

・サスペンションなど足回り下回りの整備を中心に整備したい。
・社外車高調サスが装着されているが乗り心地が悪いので、新車時装着のビルシュタインに戻したい。

・11万キロ時にクラッチO/H歴あり。


予約前に要望と整備予算などをディスカッションし、数か月後に予約入庫してもらいました。



入庫すれば問診をします。
メールや電話でお聞きした内容を整理して、整備方向を決めていきます。


今回は代車不要との事で、新幹線でお帰りになられました。
2週間後に引取予定です。


試運転をして事前ホイールアライメント測定を実施。
フロントトゥは酷い状態ですが、それ以外は許容範囲かな。

リフレッシュプランの最後にホイールアライメント調整を行うので、今の時点では気にする程でもないでしょう。



排気ガステスト・バッテリーテストをしてECUのライブデータを確認。
リフトアップして下回りやエンジンルームをチェック。


(LLCの減りが早い??)

・冷却水が漏れていないか?を水圧テスターで確認。(時間が経過しても問題なし)

・下から見ても漏れた形跡が無い。



問診時にお話を詳しく聞くと(リザーバータンクの液面が低いと感じる)(減っているのでは??)と言う事でした。

冷却ラインからの漏れが無く、エンジンオイルの白濁もない。

液面レベルが低いなら(そもそも正確なエア抜きとレベル調整が出来ていない可能性がある)とお伝えしました。


今回の整備で劣化して寿命が来ているラジエターを交換して、正確にLLCのレベル調整するので、それでもまだリザーバータンクの液面が減るのかを経過観察してくださいとお伝えしました。







ラジエター樹脂製アッパータンクが茶色く変色して斑点が出ていますね。
ラジエターキャップも同様に劣化変色し、斑点が出ています。


おそらくこの車両は長~い間、LLC等の冷却ラインのメンテナンスをしていないと感じました。


特にラジエターキャップがここまで変色させるには、6年以上キャップを使い続けているはず。

ラジエターキャップは地味な部品ですが、エンジン冷却の重要な仕事をしているので数年に1回は交換しましょう。

ラジエターリフレッシャーでLLC脈動圧送式で全量交換して、LLC再生強化剤を投入してエア抜き作業。

LLCレベル調整を行いました。


エアエレメントをチェックしてみると、フィルターが真っ黒。
中古車購入したそうなので、前オーナーからの整備が不足しているようです。


スロットルボディを清掃初期化しました。


ディーラーさんから指摘されたオイル漏れ。

以前のオーナー所有時にパワステポンプからのオイル漏れを修理し、その後漏れたオイルの清掃洗浄が不十分だったようです。

それがエンジン下部に流れてきた。
(オイルを洗い流して清掃し、様子を見る事に)







もう一つの漏れを調べるとサブフレームにあるステアリングギアボックス自体からのP/Sフルード漏れ。  こちらはリビルト品で交換します。





エンジンマウント・スタビライザーブッシュ・リンクロッドも交換します。

エンジンマウント左右と上部にあるチッピングロッドとミッションマウントを交換。   外してみるとゴムブッシュはバックリ破断していました。


スタビはリンクロッドのブーツが破れているので、これでは車検不合格ですので交換します。



・LLC冷却水が減る
そもそも正確にレベル調整をしていたのか?それでも減るのか??


・エンジンオイル漏れ??
まずは上から順番に洗浄清掃し、それで走行してどこから漏れてくるのかを調べる。


パワステギアボックスのように明確にフルード漏れしていれば部品交換ですが、そうでない場合はじっくり観察してから整備する方が無駄が無いですよとお伝えしました。


次回ブログも引き続きレガシィBLEのリフレッシュプランを紹介しますね。


サスペンションやドライブシャフト、ブレーキにマルチサーブと、普段整備しない箇所を中心に紹介しますね。

それでは後編ブログもお楽しみに!!
HAPPY CAR LIFE!!



2024年11月24日

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