これが18万キロの乗り味か? ブッシュ交換にクッコ油圧ラム。
去年にフロントサスペンション一式と
リアショックアブソーバーなどを整備させて頂いた
トヨタ ウィッシュ ZNE10
http://minato-motors.com/blog/?p=302
http://minato-motors.com/blog/?p=376
兵庫県からお越し頂きました。
走行距離18万キロ。
今回は車検整備の入庫です。 ありがとうございます。
2年に掛けて少しずつ
リフレッシュしていったウィッシュ。
エンジンのメンテナンスやATF交換
足回りの主要部品とブレーキキャリパーOH
フューエルポンプからO2センサーまで
一通りのオススメ整備は完了済み。
今回は緊急度は低いが
距離相応の劣化が見られる部分を
リフレッシュしていきますね。
リアアクスルビームの連結部にあるブッシュ。
ひび割れて劣化していますね。
事故などをしていないのに
アライメントが狂ってくるのは
サスペンションのゴムブッシュが
ヘタってくるからなんですよね。 (ボールジョイントも含む)
距離の浅いうちはアライメント調整で修正できますが、
10万キロを超えてくるとゴム製のブッシュ等は
必ず劣化(変形、硬化)していきます。
そして金属製のボールジョイントも磨耗し
少しずつガタが出てきます。
乗り味も悪くなる。 (アライメント狂い)
滑らかさも無くなる。 (ブッシュゴムなどの硬化)
少しのズレが数箇所あると
トータルアライメントは徐々に狂っていくのですね。
フロント左右はロアアームASSY交換済み。
残された最後のRサスペンションブッシュを
交換していきますね~。
まずは車体から切り離します。
トヨタのこの手はもう慣れました。
今回はこのような作業用に
密かに入手したツール。
ドイツ プーラー専門メーカー
KUKKO クッコ社製 油圧ラム 100KN
コンパクトボディに100KNのハイパワー。 押し出し力が違います。
ブッシュを押し出せるように
プーラーと油圧ラム、 インストーラーをセット。
ある程度まではプーラーのシャフトを回し、
仕上げは油圧ラムでググッと押し出しますね。
通常プーラーだけの押し出し作業では
シャフトスクリューを回していくと
プーラー全体が時計回転に捻られます。
対象物が固着していると
赤丸印のプーラーのツメが外れて
圧力が加えられないのですよね~。
プーラー作業アルアルですね。
クッコ油圧ラムにあるシャフトを軽~く回すだけで
緑矢印双方向に100NKの力が掛かるので
プーラーの捻じれも無く
そしてツメも外れず
対象物を押し出す事が可能なんですね。
門柱プレスが使えない場面では
活躍してくれそうです。
外す前に付けた印を合わせて
今度は新品ブッシュを圧入します。
プーラーと油圧ラム、インストーラーをセットして
引き入れていきますね。
ブレーキラインを切り離したので
前後ブレーキホースも同時に交換しますね。
新品ブッシュを装着したアクスルビームを
元通りに車体へ装着&調整。
これで足回りは全て新車状態になりました。
試運転をすると18万キロ走行したとは
思えないシッカリとした感触です。
マフラーを吊り下げている
ダンパーブッシュ&ガスケット交換。
エアコンフィルターも交換。
無事車検も合格し
納車となります。
週末預かり、週末納車が多いですね。
たとえ話ですが・・・。
オイルの劣化を放置していると
エンジンのコンディションは低下。
そして低下したエンジン、ミッション等は
オイル劣化による金属磨耗を起こすと
もうオイル交換ぐらいでは元の状態まで戻らないのです。
(リビルトへの交換になるかな。その方が安いし。)
逆に足回りのリフレッシュは、
消耗部品の数は多いですが
確実に新車レベルまで回復しますので
長く愛着を持って使用されるなら
リフレッシュするのもイイと思いますよ~。
その辺りは欧州車の方が理解があり
ブッシュやボールジョイントなどが単品で供給され
ASSYごと交換することもなく
このようなブッシュ入れ替え作業は
定番修理になっていますよね。
(ゴムの品質が違うというのもあるのかな? すぐにダメになるし。)
(そもそも文化が違うというのもありますよね。 メーカーもユーザーも)
私の愛車も21年落ちの13万キロ。(ボルボ945)
愛車をメンテしながら長~く乗る事の方が
エコだと思うのですが
車齢が13年超、18年超になると
税金がもれなく高くなるので
お国はこっちのエコには配慮してくれないようです。 ガクッ・・・。
(まぁ~好きで乗っているから、別にイイんですけどね。)
愛車のリフレッシュはどうぞミナト自動車まで。
HPのお問い合わせフォームからお待ちしていますね。