アルファードGGH35W 8速ATへのATF完全圧送式交換。ニューテックNC-RF&NC-65で交換しましたよ~。
本日はミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。
ATF交換は不具合が発生してから行う整備ではなく、そうならない為の予防整備と弊社ではアナウンスしています。
基本的にはエンジンオイル交換と同じで(E/Gがガラガラと異音)が出てからオイル交換をする人はいないと思います。
同じ考え方で劣化したATFを使用し続けても良い事は何もなく、ATFは出来るだけ良い状態をキープする事がATを守る唯一の予防整備だと思っています。
まさか(ATFは無交換で良い、劣化なんてしない!!)と信じている人はいないと思いますが・・・。
地元大阪府堺市から入庫したのは トヨタ アルファードGGH35W エグゼクティブラウンジ 8速ATのATF交換を依頼されました。
後期モデルから搭載されたFF用8速ATのATFを完全圧送式で交換しますね。
問診をして試運転をしリフトアップ。
ATFの状態をチェックするとまだ4万キロの走行距離にしては、結構汚れていました。
車両重量2200kgで多人数が乗車すると、ATFへの負担は大きくなります。
本来であればATのオイルパンを外して洗浄しストレーナーを交換したい所ですが、残念ながらこのATはそれをする事が出来ないのです。
この8速ATにはAT下部にあるオイルパンは無く、バルブボディ用にサイドパネルが有るのみで内部のストレーナーも交換出来ない構造です。
車体からエンジン・ATを降ろしてATをバラバラに分解すれば内部のストレーナーを交換出来ますが、あまり現実的ではないでしょう。
それではATFチェンジャーとATを接続して、まずはプレ洗浄を行いますね。
使用するプレ洗浄用フルードはNUTECニューテック(NC-RF 仮名)を使用します。http://minato-motors.com/blog/?p=17434
弊社からNUTECさんに提案して誕生したNC-RF。 本命に使用するNUTEC謹製ハイスペックフルードを使用する前のリンシングフルードとして誕生しました。
名称を(NC-RF仮名)としているのは、まだ正式ラインナップ商品ではなく、
弊社とのコラボ品としての立ち位置。 リンシング-フルードのR-Fから取って、NC-RFと弊社では読んでいます。
それでは全量イッキに圧送式交換をしますね。
1回目のプレ洗浄でここまでキレイになりました。
・左奥に見えるのが新油モニター(NC-RF)
・中央ビーカーが作業前の廃油
・手前右のクリーナーモニターがプレ洗浄後のフルード状態
走行距離4万キロなら通常はもう少しキレイになるのですが、もともと真っ黒に劣化していたのでまあ仕方が無いですね。
この状態で本命ATFで圧送式交換をすると経験上キレイにならないと判断しましたので、2回目のプレ洗浄を行います。
2回目でやっとここまでキレイになりました。
プレ洗浄フルードを使用せず高額な本命ATFでプレ洗浄2回もすると、とんでもない料金になってしまいます。
ですがよく分からない無名で安価なフルードを使うのも、ちょっと嫌ですよね。
ニューテックNC-RFは次に使用する本命ATFの1/3のフルード価格。
安価でNUTEC謹製となれば安心して使用できるフルードだとオススメしています。
本命ATFに使用するのはNUTEC史上最高峰のATF(NC-65)
100%化学合成ハイパフォーマンスATF(エステル系)
極薄で強靭な油膜性能はローフリクション・ハイパフォーマンス。
市販ATFでは最強との評判通り、弊社でのATF交換では9割の方が指名されます。
実際に弊社で交換した方のレビューも上々。
もともと大排気量E/G・多段ATやDCT搭載の輸入車用に開発されたNC-65は販売価格が恐ろしく高額。 しかしその油膜性能の高さからハイスペック国産車にもジワジワ人気が出始めて、みんカラ等のSNSでも絶賛されていますね。
NC-RFからNC-65に入れ替えて、もう一度全量圧送式で交換します。
2回プレ洗浄したおかげで、ほぼ完璧に入れ替わりましたね。
最後にフルードクーラーを洗浄して、フルードを少し追加注入します。
一度ATFを30℃以下に冷却し、エンジンスタート。
油温検出モードに入れてから規定温度でフルードレベル調整を行いました。
トランスファとリアデフのギアオイルも交換します。
使用するギアオイルはNUTEC NC-70 75W90
こちらも全化学合成ギアオイル(エステル系)
下からドレンアウトして、上から注入し交換しますね。
もちろんガスケットは新品に交換し、規定トルクで締付しています。
安価で高品質のNC-RFでプレ洗浄して、高額だがハイスペックなNC-65のコンビネーションを弊社では以前からオススメしていました。
その効果でしょうか? メールでの予約相談時には(NC-RF&NC-65)を指名される方が非常に多くなったと思います。
NC-65を使用した時のパフォーマンス向上等はあまり強調してブログや問診時に宣伝をしないようにしています。 これは体感できる人と出来ない人、分かりやすい車種や分からりずらい車種で印象が変わるからです。
例えばシフトフィーリングを日常的に気にしている人とそうでない人。
例えば8速ATの素早い滑らかなシフトフィーリングに対して旧型の4速ATのアバウトなシフトフィーリングはATの構造上の違いなど。
パフォーマンス向上に関しては交換してからのお楽しみで良いのでは?とお伝えしています。(それでも期待を裏切らないと思いますよ~。)
NC-65を使う一番のメリットは高品質の全化学合成基油を贅沢に使用した事によるフルード耐熱性強化によるロングライフ化です。
ATFは頻繁に交換するフルードではないので、高価だが耐久性の高いATFに入れ替えて、長く良い状態で使用した方が結果的には経済的で効果的。 フルード単価が上がった費用分は次回交換推奨距離が伸びた分で十分相殺されると思えるのです。
プラスαでシフトフィーリングの向上や伝達力の向上、潤滑強化による予防整備にもなるとお伝えしています。
またオイルパンが無いATなので汚れを溜める前の定期的交換が、このATのコンディションを保つ予防整備になるのではと思っています。
ATF交換の御見積・ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。
それではHAPPY CAR LIFE!!