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マツダ CX-3 スカイアクティブ1.5D DSCでインテーク系の煤除去作業。ATF圧送式交換はNUTECニューテック。

兵庫県から入庫したのはマツダCX3 DK5FW
H27年式 走行距離12万キロ 


スカイアクティブ-ディーゼルのインテーク系に蓄積する煤除去作業と、
ATF圧送式交換の依頼が舞い込んだ。

スカイアクティブDの2.2Dのインテーク系に煤が蓄積するのはよくある話だが、1.5Dも煤蓄積が多く除去依頼が多い。


新車購入ならディーラー担当営業に不具合・違和感を相談も出来るが、中古車購入となるとディーラーとは接点がなく、また新車時の加速フィーリング等も分からない。


ガソリン車ではなくディーゼル車を選ぶ時点で、車に対する興味や理解度が高く、アクセルワークに対するレスポンス低下や振動、燃費ダウン等には敏感に分かるユーザーも必然的に多くなる。







弊社依頼前にエンジン警告灯点灯&振動等で、ディーラーにてインジェクターを1本交換済み。(保証による無償修理対応)



今回のCX-3ユーザーさんは年に3万キロ走行する使用状況で、予防整備を兼ねDSCとATF交換を相談されての予約入庫。

問診と試運転をしてコンディションを確認、
エンジンインテーク系を分解作業。


最近このSKY-Dのインテークを分解するDSC作業をしているとフッと思う。
(世界で一番SKY-Dのインテークを分解しているのは俺じゃないのかな??)


数えきれないほど行ったであろう作業は順調に進み、
エンジンインテークポートが見えてきた。

燃焼室に繋がる4気筒8ポートの穴が見える。

中の状態を確認しようか。


もともと細いポート内径に分厚い煤の蓄積は、なかなかピントが合わず撮影が難しい。



辛うじて奥に見えるインテークバルブにも煤が蓄積し、何が何だか分からない状態。(ただ肉眼では画像より良く見える。)


煤の厚みはMAX8~10mmぐらいか?

これでは吸気抵抗が大きく、燃焼室に空気が入りづらい。
燃焼状態も良くなくパフォーマンスも低下する。


そう、ディーゼルは空気を吸ってナンボのエンジンだから、
空気が吸いづらい状態は良い事なんて何もない。





ガソリン・ディーゼル問わず今の電子制御の車両は、少々の汚れや劣化によるコンディション低下が有っても、ECUが補正しながらエンジンを停止しないように何とか走れるようにする。(フィードバック&フェールセーフなど)


それも限度があって酷い場合は停止し、そもそもその状態で使用し続けるのはエンジンにとっても良くないよ。


そういう意味でも予防整備は大切なんだと思う。


樹脂製インテークマニホールドの中も煤だらけ。
オイル混じりのベトベト・カチカチの煤塊の表面に、乾いた煤がコーティング。

減る事は無く、年輪のように積み重なるだけ。



(高回転で回して煤を焼き切れば??)と藁をもすがる思いでブン回しても、
ディーゼルの樹脂製のインマニはそこまで高温にはならない。


アルミのインマニで90℃、樹脂製なら75℃程度、
こんな低温で煤が燃えて焼き切れる事はないだろう。



では手作業でこの大量の煤を除去出来るのか??
答えはノー。

煤まみれになっても気にしない図太い神経と尋常じゃない時間と体力があるなら、もしかすると?と思うが現実はそんなに甘くない。


世界中見まわしても、これをクリアできる方法は思いつく限りでは1つだけ。

ミナト自動車が独自で開発したDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)


ドライアイス洗浄機に数種類ある自社制作したDSC専用ノズルとアダプターを組み合わせて、手作業ではお手上げの煤を完全除去。



もともとトヨタレクサスの直噴ガソリンエンジンは煤蓄積が酷いので、
それの対策用にDSCを開発。
そしてSKY-D用に改良したのが数年前。


ドライアイス洗浄にペレットを投入。
ノズルとアダプターを選択して試しにワンショット。


・圧縮空気でドライアイス粒を高速噴射。
・熱収縮と昇華爆発力で強固な煤塊を剥離洗浄。
・昇華するドライアイスはエンジン内に残量する事はゼロ。

ドライアイスの性質を利用したドライアイス洗浄は、各製造プラント等の特殊洗浄業務で広く使用されているが、むしろDSCの為に世に出たのでは??と思う。




(エンジンにノーダメージで短時間に完璧に)
DSCキャッチコピー通りに作業を進めていく。


煤が無くなれば撮影がしやすくなり、完璧にキレイになったのが分かる。
(バルブ傘部やシャフト裏もキレイに煤を除去しているのでご安心を。)


そして圧縮上死点にセットし1気筒づつ作業を4セット繰り返す。


2.2Dには無いが1.5Dのポートには赤線部分に段差がある。

手前からライトを当てて撮影すると赤線の段差の影が写る。
(煤が残っているわけではない。)


新品同様に煤がゼロ状態にリセット完了。



インテークマニホールドやEGRバルブ等もドライアイス洗浄で、新品とほぼ変わらない状態に戻る。

さすがにガスケットの再利用はNG。
新品純正ガスケットで元の状態に組み立て。

マツダ特有の劣化しやすいラジエターキャップはデフォルト交換し、
入庫時から割れていたカプラーも補修。

燃料系のカプラーなのでインジェクターを交換した時の破損かな?
こんな事も想定内でこれらの部品等は、バックアップとして常備している。



全国各地から1泊2日での依頼が来るので、(部品が破損で帰れない)だけは防ぎたいなと。


エンジン始動をして暖機し、各学習値を初期化して、再学習作業。

ゴニョゴニョっとマル秘作業もして、ATF交換に移る。


のんびりしている暇はない。



ATFの状態をチェックし、
今回はオイルパン脱着洗浄なしでプレ洗浄から始めるオーダー。

使用するプレ洗浄フルードはニューテックNC-RFリンシングフルード。
(NUTEC謹製 特注スペシャルフルード)
http://minato-motors.com/blog/?p=17434



密封式ATにアダプターを取り付け、ATFチェンジャーとATを接続し、全量圧送式でプレ洗浄。

中央ビーカーの廃油と比べれば、まずまずの出来栄え。
(プレ洗浄後でこの状態なら大丈夫。)



ここから15分ほどアイドリングタイム。

次は本命ATFのNUTEC NC-65でもう一度全量圧送式で交換をする。

マツダSKY-Dr6速ATに対して百台以上は交換使用実績のあるニューテックNC-65。

全化学合成ハイパフォーマンスフルード(エステル系)は、
純正ATFの数段上を行く油膜性能。


ローフリクション・ハイパフォーマンス。
(おそらく市販ATFでは最強スペック)


安価で劣化しやすい純正フルードを使うより、油膜性能が高く、耐熱耐久性も高いNC-65を長く使用する方が結果的には経済的で満足度もフィーリングも上がる。

その噂を聞きつけてミナト自動車に依頼されるATF交換車両の8割以上が(NC-RF&NC-65)をオーダー。

必然的にリピート率も上がる。


ほぼ完璧に入れ替る。


ここまでキレイになれば次回交換推奨距離は約6万キロ。
(それまでATFはノーメンテで気にする必要もない。)

フルードクーラーを洗浄し、規定温度でフルードレベル調整、
最後に試運転をして無事引き渡し完了。

朝9時半入庫・翌日午前中納車の1泊2日がスタンダード日程。
(どうしても日帰りを希望する場合は特急作業でも対応可能。)



せっかくディーゼルを使用するなら長く乗りたい。
その為には予防整備の何を?いつやるか?

(壊れてから治せば!!)と思うと、結果的には費用が掛かり良い結果にはならない場合が多い。



建物も車も人の体も皆同じ。
早めの予防って大切だと常々思う。


本日もミナト自動車ブログ 日々是好日に
お越しいただきありがとうございます。

こんな感じで独り言のように書き連ねてみた
SKY-D1.5のDSC・ATF交換ブログはいかがでしょうか?



DSC・ATF交換は1日1台の完全予約制としています。
御見積・ご予約はHPお問い合わせフォームからお待ちしていますね~。
必要事項を記入いただけると助かります~。


もちろん土日祝も営業しています。
それではHAPPY CAR LIFE!!



2020年10月17日

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