スバル レガシィBM9 リフレッシュプラン。10年10万キロ時のリフレッシュ整備 後編。エンジン整備とCVTF交換、ホイールアライメント調整。
前回ブログに引き続いて岡山県から入庫した
レガシィBM9のリフレッシュプランを紹介しますね。
http://minato-motors.com/blog/?p=26672
H21年式 走行距離10万キロ
前回ブログではサスペンションやブレーキなどの
下回り、足回りを中心に整備しました。
今回はエンジンやCVT等の整備に移行します。
まずは電子制御スロットルボディ清掃から始めますね。
専用のクリーナーでバルブに付着するカーボンを除去して、
アイドリングの安定化を行いました。
長く清掃していなかったようですね。
結構汚れていました。
スロットルは構造上バルブ周辺にカーボンが付着します。
僅かなカーボン量なのですが結構コレがアイドリングを乱す要因で、
定期的な除去作業は必要なんですよ~。
水平対向シングルカムのタイミングベルト交換。
ベルト奥にあるウォーターポンプや
オイルポンプも一緒に整備しますね。
Tベルトを外してカムスプロケットを外し、
カムシール交換をしました。
クランクシャフト前部にあるオイルポンプ。
こちらもベルト交換時にはシーリング打ち直しと
クランクオイルシール交換も行います。
10万キロに1回しか分解する機会がないのですから、
同時に整備する方が結果的には工賃がお得ですよ~。
ウォーターポンプも交換して、
サーモスタッドも同時交換。
Tベルトだけではなく、
ベルトアイドラプーリーやテンショナーも交換しますね。
熱劣化で薄緑色に変色したラジエターアッパータンク。
長年使用すると樹脂製タンクが劣化し割れやすくなります。
割れる前に予防整備をしておけば、
外出先でのタンク破裂による立ち往生は無くなるでしょう。
ラジエターホースやキャップも交換して、
補機類のベルトも交換しました。
ラジエターを交換してLLCの圧送式交換。
使用するのはラジエターリフレッシャー。
ダイヤフラム式ポンプで脈動圧送し、高密度Wフィルターでろ過再生。
ヒーター・E/G・ラジエター全てのLLCを圧送式で全量交換します。
この年式のスバル車のLLCはブルーです。
ラジエターリフレッシャー2機ありますので、
国産車の赤・緑・青のLLCに対応しています。
交換後にLLC再生強化剤を投入して、防錆・消泡力を強化し、
エア抜き作業も同時進行。
リニアトロニックCVTFを交換する前に、
まずはオイルパンを脱着洗浄しストレーナー交換をします。
オイルパンを装着してCVTFを補充し、
暖機後にフルードチェンジャーを接続。
まずはNUTECニューテック NC-RFでプレ洗浄しますね。
http://minato-motors.com/blog/?p=17434
この時点で結構キレイになりましたね。
そして15分間のアイドリングタイム。
次は本命CVTFでもう一度交換します。
使用するのはNUTEC NC-65
ニューテック史上最高峰のスペシャルフルード。
100%化学合成ハイパフォーマンスフルード(エステル系)
完璧に入れ替わりましたね。
次回交換推奨距離は約6万キロ。
NC-65なら一般走行レベルではそう簡単には劣化しないので、
長く良い状態でスムースな加速フィーリングを維持します。
フルードクーラーを洗浄して、規定温度でフルードレベル調整を行いました。
カーエアコンリフレッシュαで
エアコンの冷媒ガスをリフレッシュします。
使用するのはデンゲン社エコマックスjr
(全自動冷媒回収再生充填装置)
年々減少する冷媒ガスは、
5年に1度ぐらいで充填量をチェックしましょう。
・冷媒ガスを全量回収し重量測定。
・真空引きで配管内の空気・水分を除去。
・規定充填量を測定しながら高速液化充填。
・ニューテックNC-200を同時注入しコンプレッサーの潤滑強化
この車両も結果的には規定充填量より
約190gほど少なかったようですね。
ガスが多くても少なくても冷えは悪くなり、
燃費にも影響しますよ~。
タイヤを装着して整備リフトからアライメントリフトに移動。
サスペンション整備時には、
必須作業の(1G締付)を行います。
整備リフトで組付けた時はサスペンションは伸びている状態です。
この状態で固定ボルトを本締めするとタイヤ着地時には、
サスは縮みアームブッシュは捻じれますよね。
アライメントリフトでタイヤが接地した状態(1G状態)で、
一度ブッシュ固定ボルトを緩めます。
緩めるとブッシュの捩じれが解放され、
無駄なテンションを掛けずフリーにします。
そこから規定トルクでボルトを本締付するのが(1G締付)
これをしないと折角交換したブッシュの寿命は縮まりますし、
本来のゴムブッシュの動きにならないので必ず行いましょう。
1G締付後に軽く試運転をして、
ブッシュとインシュレーター等を馴染ませます。
そこからホイールアライメント調整を行いますね。
・ハンター社 最新鋭ホイールアライメントテスター
(ホークアイWA470)
高精度カメラセンサー4基からホイールに装着した樹脂製クランプ式ターゲットの動きを捕捉。
瞬時に高精度のアライメント数値を演算します。
・イヤサカ ビシャモン マルチアライメントリフト
ロングバージョン&特注レッドのこのリフトは、
高い水平レベルを維持し正確な測定環境を確保します。
業界no,1の国産リフトと言えば、ビシャモンリフトですね。
サスペンションを組付けて、
カムボルトも中立の位置にし測定すると
こんな感じでタイヤは(あっち向いてホイ状態)。
サスペンションを整備してホイールアライメント調整をしないと、
車は真っすぐ快適には走れないのはこれを見れば分かりますよね。
ここから車体下に潜りこみ、微調整をしていきます。
こんな感じでキレイに整いましたね。
ここから長めの試運転を行います。
いつものコースを1時間ほど走り、
五感を澄まして車両からの異音・振動等を聞き分けます。
入庫した時の記憶を頼りに、
整備後どうなったか?を考えながら走っています。
そして納車までに作業した箇所のチェックを繰り返して、
やっと納車となるのです~。
本日もミナト自動車ブログ 日々是好日に
お越しいただきありがとうございます。
適切な時期に相応の費用を投入して、
正しい整備を行えば愛車のパフォーマンスは回復します。
(誤解を恐れずに言えば、新車時にかなり近づくでしょう。)
逆に間違った整備や手順・方法で整備しては、
いつまで経っても良くならない。
(いつまでも過走行車のままで印象は変わらず)
エンジン・ミッション・ボディの根幹部分は、
今の国産車ならそう劣化しないです。
劣化するのは周辺部品や油脂類・ゴム部品類などの消耗品。
そういった部分をメンテナスすれば、
いい状態で長く愛車を使用出来ると弊社ではアナウンスしています。
納車後にレビューを頂けたので原文のまま添付しますね。
無事帰宅出来ました
お店を出発してゆっくり南進中に早速違いが判りました
当然なんですが高速走行時も安定してますし追越時も『ん〜やっぱりNAだけに加速がイマイチやなぁ…次はターボかスーチャーを…』と思っていたんですが整備後は『おっええ感じやん!ターボいらんしこれで充分!』と思うほどスムーズな加速になりました
BM9前期ですともう一台購入出来る位になりましたがこの整備レベルの車両を探すのは不可能なんで結果的には安く済んだと思っていますし大変満足しています
ありがとうございました
こちらこそご利用いただきありがとうございます。
またの機会がありましたら宜しくお願い致します。
手頃な中古車を購入し、ガッツリ予算をイッキに掛けて、
良い状態で長く使うのもアリだと思いますよ~。
それではHAPPY CAR LIFE!!