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マツダ CX-5のインテーク系の煤蓄積。   ドライアイス洗浄で完全除去。 

注意

スカイアクティブ 1.5Dのリコールが出ましたね。

 

リコール内容を見ると排気系に煤が蓄積するそうですが、

1.5Dは『排気側?』なんでしょうね・・・原因箇所は。

 

 

 

 

1.5Dは分からないので何も言えないですが、

これから紹介するのは2.2Dなのでリコール対象外になっています。

 

 

 

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静岡県からお越し頂きました。

マツダ CX-5 XD ディーゼル

KE2AW 走行距離80000km

 

 

インテーク経路に溜まるカーボンを除去する

DSC作業のご依頼です。

 

 

遠方からありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

EGRを大量に使用するクリーンディーゼルは

構造上インテーク系統に多少はカーボンが溜まります。

 

 

 

使用状況やメンテナンス次第で

その蓄積具合が増減するのですが、

 

 

このCX-5ユーザーさんもエンジンオイル・フィルターは

純正品をディーラーさんにて定期的に実施しているそうですよ~。

(メンテナンスパックにて)

 

 

 

 

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まずは試運転とライブデータを取ってから、

インテークバルブが見えるまで分解します。

 

 

 

あれからかなりの台数を作業してきたので、

分解手順は身体に染み付いてきましたね。

http://minato-motors.com/blog/?p=9900

 

 

サクサク分解していきます。

 

 

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EGRバルブやパイプ

ダクトやハーネスなどなど。

 

 

いろいろ分解して、

インテークマニホールドは外れました。

 

 

 

 

 

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やはりこのCX-5も

吸気シャッターバルブ以降から

急激に蓄積量が増えていますね。

 

 

 

 

EGRの煤と過給新気のミストオイルが交わり、

乱気流 と 燃焼熱で蓄積しやすいのでしょう。

 

 

 

 

 

逆にEGRバルブ上流(EX側)のパイプをみると

煤は有りますが蓄積はうっすら程度でサラサラですね。

 

 

2.2Dはおそらく排気側は問題ないと思います。

 

 

 

 

 

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2.2D Sky-Dユーザーにはお馴染みの給気圧センサー。

 

もちろんこのセンサーも清掃しますよ~。

 

 

 

 

 

 

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INマニホールドをホジホジして、

カーボンを集めてみました。

 

 

分厚い所で10mm以上、薄い所でも5mm。

 

 

表面の煤1mmぐらいはサラサラですが、

深く掘りこむとカチカチに固まっていますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

吸気側で固着すればエンジン回転数を上げて

燃焼温度を上げても剥離することはないと思います。

 

 

 

排気系統はそれで良いのかも知れませんが、

吸気側はソコまで高温にはならない。

 

 

 

 

 

 

30分走行して軍手装着すれば

INマニホールドは触れますが、

 

EXマニホールドは非常に高温で

危険なくらい熱いですからね~。

 

 

 

 

 

 

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それではエンジン側の

インテークポート・バルブを見ていきますね。

 

 

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ポートもバルブも煤だらけ。

 

 

INマニ同様に

表面はサラッサラの煤。

 

 

 

 

クランクを回してバルブを全閉し

超硬ピックで軽~くホジホジしてみます。

 

 

 

 

 

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こんな感じでモソモソ・ゴボゴボ。

 

 

 

まあ普通の整備工場ならこの状態だと

煤には手は出さないでしょうね。

 

 

 

 

いくらホジホジしても

キレイにならないですから。

 

 

 

 

 

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シリンダヘッドを分解することなく

エンジンにノーダメージで、短時間に完璧に。

 

 

ミナト自動車オリジナル整備

DSC(ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)

http://minato-motors.com/dsc/

 

 

 

 

 

 

次世代洗浄機と言われる

グリーンテックジャパン社のドライアイス洗浄機を使用して

強固に蓄積した煤を除去します。

 

 

 

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ドライアイスペレットを

圧縮空気で高速噴射しますので

 

ポートに打ち込めば前方に煤が噴き出します。

 

 

車体が汚れないように

3M社製 高性能マスカーで完全防備。

 

 

このマスカーは値段は高いが、防御力も非常に高く

シンナーを掛けても浸透しない耐溶剤性。

 

もちろん煤・水分も通しません。

 

 

 

 

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数種類のDSC専用ノズルを装着し、DSC作業をスタート。

 

 

ノズルを操作してポート内径全周・バルブ傘部に

ドライアイスペレットを直撃させます。

 

 

 

 

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マニホールドのアルミ素地が見えるまで、

完璧にキレイに除去します。

 

 

 

ドライアイスペレットは指で潰せるほど柔らかいので、

金属や樹脂・ゴムに打ち込んでも母材をキズつけません。

 

 

 

 

 

 

熱収縮 と 昇華爆発力を利用した剥離洗浄方法なので

サンドブラストのような硬いメディアの研磨力で

削っているのではないのですよ~。

 

 

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ブラインドで見えないバルブ傘部は

超硬ピックの先で触り、剥離状況を確認。

 

4気筒8ポートの洗浄は完了できました。

 

 

 

 

 

 

 

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インテークマニホールドもDSCで内部まで洗浄。

 

キレイにアルミ素地が出ましたね。

 

 

 

 

 

 

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EGRバルブ・パイプ と吸気シャッターバルブ。

 

 

これらもDSCでキレイに剥離完了。

 

 

 

 

 

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再使用不可なのはガスケットのみ。

 

 

最近はDSCの依頼が多いので、

常時数セットを在庫しています。

 

 

 

 

 

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今回は追加オプション整備の

インタークーラー洗浄も行いますね。

 

 

乾いた煤がオイルミストと結合すると、

固着して塊状になっていきます。

 

 

 

原因のミスト発生は防げないですが、

すでに溜まっている分は除去した方が良いかと思います。

 

 

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洗浄剤を流し込んで、

インタークーラー内部を洗い流し。

 

 

 

ブローバイからのオイル流入で、

結構溜まっていましたね。

 

 

ガスケットも交換して、

元通りに組み立てます。

 

 

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エンジン始動し暖機して、

各補正値をリセット。

 

 

 

またライブデーター数値を入庫前と入庫後で

確認して作業は完了しました。

 

 

 

朝からの入庫で

翌日のお昼には納車可能です。

 

 

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当初メールからの相談では、

 

『回転数を上げないと加速していかない感じで、

加速するまでの時間が掛かるようになった。』 と教えてもらいました。

 

 

 

 

 

・ターボラグが大きく、アクセルを踏み込まないと反応しない。

・リニアなアクセルワークがしづらくなった。

 

 

 

あれだけインテーク系が詰まり、

空気流入がしづらくなれば

 

新気とEGRのバランスを制御しづらくなるので、

ワンテンポ遅れた『ドッカンターボ』になりますよね。

 

 

 

 

 

 

 

壊れてはいないが、経年劣化か性能低下。

 

程度の差はあるがガソリンでもディーゼルでも

エンジンなので劣化・低下はしますよね。

 

 

 

 

 

その原因を修理交換・除去洗浄して、

元の良い状態に近づけるのが整備士の仕事。

 

 

またその整備方法を提案して、

実施してもらうのも整備士の仕事なのでは。

 

 

 

 

 

 

新車時のあのトルクフルな走りが鈍っているのなら、

もしかするとインテーク系統に煤が

蓄積しているのかもしれませんね~。

 

 

 

 

スカイアクティブDのDSC作業の御見積・御予約は、

HP(お問い合わせフォーム)からどうぞ~。

 

 

Happy Car Life!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レクサス LS460タクシー DSCでドライアイス洗浄。   出来る事と出来ない事。  時間制限あるならば。

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神奈川県からお越し頂きました。

レクサス LS460 タクシー仕様

USF40 264000km

 

 

 

直噴ガソリンエンジンのインテーク系カーボン除去作業

DSC(ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)の依頼です。

 http://minato-motors.com/dsc/

 

 

 

DSCには未対応だったLS460のV8エンジン(1UR-FSE)

 

 

最初に相談された時はDSC未対応エンジンのため、

作業は出来ないですよ~とお答えしました。

 

 

 

 

すると『私のLS460で試してみませんか?』と連絡が・・・。

 

 

 

1泊2日の短期間でインテークバルブが見えるまでの分解。

 

そこからのDSC作業と再組み立てと、

その他のオプション整備などなど。

 

 

 

 

 

・もしかすると時間内で出来ないかも?しれませんよ~。

・途中で作業を中止しても、ある程度の費用は発生しますよ~。

・正確な見積りは出来ないので約○○万円ぐらいでしょうか。

などなどメールをやり取りして・・・。

 

 

 

 

今回は大阪観光と合わせて来店して頂きました~。

 

 

 

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1UR-FSE V8エンジンは

こんな感じでインテークマニホールドなどの部品が

ハーネスや周辺部品に埋もれて見えません。

 

 

 

これらを分解しながらDSCが出来る状態までにするのは、

正直やってみないと分からない。

 

 

 

 

インテーク系の部品脱着作業が

メーカー整備書どおりに事が進めば良いのですが、

整備書も案外当てには出来ない場合が多いので・・・。

 

 

 

でも引き受けた以上はやらなければ・・・。

 

 

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エアダクト・スロットル・インジェクタードライバー。

カチカチに硬化したホース や クリップ達。

エンジンに覆いかぶさるように張り巡らされたハーネス配線。

 

 

 

壊さないよう・割らないよう慎重に分解します。

 

 

 

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ここまで何度も(コレ、ムリやろ)(引き返せ、引き返せ)

もう一人の自分が囁いていましたが・・・。

 

 

 

インテークサージタンクをなんとか外して、

インテークポート&バルブが

やっと見えてきましたね。

 

 

 

 

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作業を進めているとどうしても時間内で、

外せないカプラーが一ヶ所ありました。

 

 

 

 

予定していたハーネスの束の撤去は

エンジン上部をタスキ掛けのように覆ったまま。

 

非常に邪魔ですが、この状態からDSCを施工します。

 

 

 

 

 

 

 

整備書では全てのカプラーは

簡単に外れると記載していましたが、

 

まあまあこんなモンですよ~初作業なんてものは。

 

 

 

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D-4S直噴 デュアルインジェクター搭載

1UR-FSEのインテークバルブ。

 

 

 

V6エンジンのGR系とは少しポート形状と

インジェクターの噴射角度に違いがあって、

バルブ自体はまだキレイな部類だと思います。

 

おそらく燃料が掛かりやすいのではと推測。

 

 

 

 

ただインテークポート内径には

ビッシリとカーボンが1mmほど蓄積していました。

 

ここには燃料が掛からず

カーボンを洗い流せないのでしょう。

 

 

 

 

 

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飛び散ったカーボンが付着しないように

ボディをマスキングで防御。

 

 

 

 

ハーネスの束は何とか交わしながら、

ノズル操作すればイケルでしょう。

 

もう後戻りは出来ないし・・・・。

 

 

 

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kkkk

 

 

 

 

ドライアイスの特性を利用した(ドライアイス洗浄)

 

 

米粒状のドライアイスペレットを、

圧縮空気で高速噴射。

 

熱収縮 と 昇華爆発力。

 

 

 

エンジンにノーダメージで、

短時間でカーボンを除去します。

 

 

 

 

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噴射したペレットが直撃すれば、

金属素地まで見えるほどキレイになります。

 

 

ただノズル操作するスペースが少ないので、

なかなか作業は捗らず非常にやりずらい。

 

 

 

またGR系エンジン用のDSCノズルでは

インテークポートとの角度が合わず、

かなり無理な体勢でショットします。

 

 

 

 

 

 

後戻りは当然出来ない訳で・・・。

ひたすらドライアイスを撃ち続けますね。

 

 

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いつもより時間が掛かりましたが、

なんとかキレイに完全除去しました。

 

 

 

 

 

 

そしてスグに再組み立てしつつ、

 

スロットル清掃・初期化

スパークプラグ 8本を全交換して

次の作業に移ります。

 

 

 

 

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そしてもう一つの本命依頼である

ATF完全圧送式交換。

 

 

LS460なら月に数台は作業しているので、

作業手順は体に染み付いている。 楽勝・楽勝。

 

 

 

 

 

試運転とフルードチェック。

 

 

ある程度は定期的に交換しているようで、

26万キロ走行なら良い状態でしょう。

 

 

 

 

 

お聞きすると商売道具のLSタクシーには

かなりの整備費用を投入しているそうですね。

 

 

手を掛けているLS と 掛けていないLS とでは、

エンジンルームと下回りを見ればスグに分かりますね。

 

 

 

 

 

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オイルパンを洗浄し、ストレーナーも交換。

 

まずはアイシンAFW+でプレ洗浄しますね。

 

 

 

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ここまでキレイにしてから、

本命ATFを使用します。

 

 

NUTEC ニューテック 『NC-65

低粘度タイプの全化学合成ATF(エステル系)。

 

 

 

ニューテック最高峰のATFにチェンジして

もう一度イッキに全量交換しますね~。

 

 

 

 

 

 

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ここまでキレイになりました。

 

 

 

注意

NC-65は薄緑色の為、色味が弱いです。

プレ洗浄のAFW+の赤色に干渉されますので

色まではキレイに入れ替わりません。

 

 

 

 

 

この時ですでに入庫から11時間経過し

残りは翌日にと一度中断します。

 

 

 

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翌日にNUTEC ZZ-31 75w85 で、デフオイルを交換。

 

 

エンジン始動して冷えたATFを暖機しつつ、

ATFのレベルを調整します。

 

 

 

 

 

 

 

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最後にWAKO’S RECSを施工して、

作業箇所の最終チェック後、夕方に納車となりました。

 

 

 

遠方から来て頂いて、

『スイマセン出来ませんでした』とならずに一安心。

 

事前に予定していた作業は全て施工する事ができました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本日もミナト自動車ブログ 日々是好日に

お越し頂きありがとうございます。

 

 

今回は依頼者と作業者がチャレンジした結果、

良い方向に辿り着いたようです。

 

 

 

 

他社では施工出来ない特殊な作業を

日帰りや1泊2日預かりで施工するのが多いです。

 

時間制限アリでお引き受けするには、

事前にどれだけ準備が出来るかに掛かっています。

 

 

 

 

北は東北、南は九州 と来て頂いています。

(さすがに沖縄・北海道からの来店は無いでしょう。)

 

 

来店し一泊するだけで宿泊代や交通費、

お客様はすでに何万円も掛けて頂いている訳で・・・。

 

 

(いや~スンマセン。出来ませんでしたわぁ~笑。)と

言えないですよね~さすがに。

 

 

 

 

逆に出来ないモノは出来ないと、

ハッキリお伝えしなければ

お客様にご迷惑をお掛けする事になるのですから。

 

その加減が難しいところですね。

 

 

HAPPY Car Life!!

 

 

 

ハイエース 200系ディーゼル4WD  リフレッシュプラン 第4部。   自社ブログとして作業公開する重み。

前前々回から続く

ハイエースのリフレッシュプランの長編ブログ。

 

長々と続き、最終の第四部になりました。

 

 

第一部 http://minato-motors.com/blog/?p=10463

第二部 http://minato-motors.com/blog/?p=10523

第三部 http://minato-motors.com/blog/?p=10530

 

 

 

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ハイエース KDH206 ディーゼル 4WD

走行距離17万キロ

 

 

 

最後は完全ATF圧送式交換 と カーエアコンリフレッシュα。

 

 

 

 

ATFをチェックしてオイルパンを外します。

 

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17万キロ無交換にしてキレイな部類ですが、

鉄粉量も多くATFは完全に劣化していますね。

 

 

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純正ATFストレーナーも交換。

 

キレイに洗浄したオイルパンに

耐油・耐熱液体ガスケットの塗り込み。

 

 

 

組み付け後、ハミ出さない為には

最低限の量で的確に塗りますね。

 

 

 

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ガスケット硬化後にATFを補充。

 

完全暖機後に

全量イッキに圧送式交換します。

 

 

 

 

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アイシンAFW+で規定容量分のプレ洗浄完了。

 

旧ATFに比べるとかなりキレイになりましたね。

 

 

 

ここから20分ほどアイドリングし、

もう一度AFW+ で圧送式交換します。

 

 

 

 

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ここまでキレイに交換すれば、

次回交換推奨時期は4万キロ。

 

 

 

ATFは必ず劣化しますので

定期的に交換しましょう。

 

 

 

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カーエアコンリフレッシュαで冷媒ガス点検。

 http://minato-motors.com/blog/?p=331

 

年々減少する冷媒ガスを一度全回収し、

規定容量まで再チャージ。

 

 

同時に劣化しているコンプレッサーオイルも補充します。

 

 

 

 

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カーエアコン整備機器NO、1メーカー デンゲン社製

全自動冷媒回収再生充填装置 『エコマックスjr』

 

 

補充するACオイルはNUTEC ニューテック 『NC-200』

エステル系化学合成オイルを使用した高性能AC添加剤。

 

 

 

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規定冷媒量700gに対し、回収できたガスは 550g

150gほどの少なかった事が分かりましたね。

 

 

 

エコマックスJr は回収も充填も 重量管理。

 

 

冷媒は多くても少なすぎても

エアコンの効きが悪くなるのですよ~。

 

 

 

 

 

 

 

こんな感じで数回に分けて紹介した

ハイエースのリフレッシュプラン。

 

 

数週間の整備預かり中に

心配していたエンジン警告灯の点灯もなく、

 

もう再発はなさそうですね。

 

 

 

無事納車となりました。

 

 

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第一部の冒頭で説明した

詳しい事が書けない理由は、

ネット社会特有の犯人探しが始まるからで・・・。

 

 

 

 

実際に自動車整備をしていると、

前回作業者の不手際が見えてきて

 

『これはダメだなぁ~』と思いながら

基本的にブログアップする事はないのですが・・・。

 

今回のハイエースを整備していると

コレはチョット酷すぎるな~と。

 

 

 

 

 

 

 

・エンジン不調の診断根拠が全くない見積り。

・親切心からの間違った整備方法 と 不具合発生。

 

自分が一般ユーザーなら途方に暮れるでしょう。

 

 

 

 

 

私自分の整備方法や考え方が

一番正しいとは思わないですし、

間違っている事もあるかもしれません。

 

 

 

そのあたりは私も日々勉強するしかないですから、

反面教師・反面教師。

 

 

 

 

 

 

自社の看板を背負ってブログ公開する事は

いろんな意味でコワイ事だなと思っていますが、

 

(見えない・聞けない整備)はユーザー側もコワイので、

これからも弊社の作業内容や理由根拠は

入庫・納車時には説明していきたいと思います。

 

 

Happy Car Life!!

 

 

 

ハイエース 200系ディーゼル4WD  リフレッシュプラン 第3部。  SST工具で時間短縮。 無ければ自作で低予算。

前回、前々回からのブログ 続きです。

 

第1部 http://minato-motors.com/blog/?p=10463

第2部  http://minato-motors.com/blog/?p=10523

 

 

 

 

 

どちらか言えば西日本側某県からの来店は

ハイエース KDH206 ディーゼル 4WD

走行距離17万キロ

 

 

 

加速不良でエンジン警告灯 点灯。

平行して進めるリフレッシュプランの点検整備。

 

 

 

 

 

 

前回ブログで発覚したブレーキの修理や

ハイエース特有の故障を考慮して、

 

 

(Frブレーキ・足回り関係 )

・ブレーキパッド、ディスクローター交換。

・キャリパー 一部修理交換。

・FrハブベアリングASSY交換

・ショックアブソーバー交換

 

 

(リアブレーキ・足回り関係)

・ライニングシュー交換 ドラム研磨

・ブレーキシリンダーO/H

・ハブベアリング交換一式

・ショックアブソーバー交換  などなど。

 

 

オススメ整備プランを提案し、

了承を得たので作業を進めます。

 

 

 

 

 

 

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リア アクスルシャフトオイルシールからのオイル漏れは

ある程度走行したハイエースの定番故障事例。

 

 

数百円のシールが劣化破損すると

ブレーキドラム内にデフオイルが進入するので、

 

シューやドラムがダメになりブレーキが効きません。

 

 

 

 

また30万キロ以上を目指すなら

ハブベアリングもそろそろ交換時期でしょう。

 

 

 

 

 

 

ハブベアリング交換とブレーキ関係は

重複工賃がありますので同時に予防整備する方がお安くなります。

 

 

スライドハンマーで軽く引き抜き、

シャフトを外していきますね。

 

 

 

 

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ABSピックアップローターの奥に、ハブベアリングがあります。

 

 

スペーサーとABSローターはサンダーで

シャフト残り数ミリのところまで削ります。

 

 

タガネで軽く叩いて割れば、

シャフトをキズ付けずにポロンッと外れます。

 

 

 

 

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ハイエース200系専用の自作SSTをセットして、

15tプレスで打ち抜きますね。

 

 

純正SST工具は調べると4万円前後となかなかのお値段。

自作なら鉄アングルのみの数千円。

 

 

 

作れるモノなら作ります。

見た目も悪く、手作り感は満載ですけど・・・。

 

 

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シャフトを磨いてキレイにしてから、

ベアリング・シール・ローターなどを圧入します。

 

 

この時スペーサー・ローターの位置決めが悪いと、

即効にオイル漏れしますので注意です。

 

 

 

 

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アクスルシャフトシールも交換して、

ブレーキシリンダのカップシール交換。

 

 

 

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ブレーキフルードのエア抜き作業後に

1回目のクリアランス調整。

 

長めの試運転後に2回目の調整を行います。

 

 

 

リアブレーキ調整をするとブレーキペダルの遊びが適度になり、

パーキングブレーキの引きしろも元に戻ります。

 

 

 

 

 

逆に言えば調整が不十分 またはシューの磨耗が大きいと、

ペダルの遊びが多くなり、パーキングブレーキの引きしろも多くなる。

 

 

 

 

 

 

入庫試運転時にそこをチェックすると、

ブレーキのメンテナンス度が良く分かりますね。 (ドラム式の場合)

 

 

 

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次はフロント側のベアリングASSY交換。

 

 

ハイエース200系のディスクローター交換は

ナックルからハブB/G-ASSYを外す必要があります。

 

2WD・4WD問わずこの作業が大変で、

ハイエース200系 ハブベアリング交換と検索すれば、

皆さん錆びと固着で苦労されているようです。

 

 

 

 

 

 

 

ミナト自動車では専用SSTがあるので、

ナックルを外さずにスンナリ分解。

 

上記画像までは片側で15分ぐらいかな。(4WDなら)

 

 

 

 

このハイエースの14万キロ時に

ブレーキローターを交換した某整備工場は

 

スライドハンマーで数時間叩き続けて

分解している様子がブログに・・・。

 

 

 

そんな事をすると

ベアリングASSY自体がダメになるのと思います。

 

ローター交換のみのベアリング再利用なら、なおさらですね。

 

 

 

 

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固着が無く、上手くいけば、

片側のココまでで30分。

 

 

固着しSST工具が無ければ、

数時間掛かると思います。

 

 

 

 

 

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キャリパーホルダーを洗浄し、

シール・ダストブーツも交換。

 

 

固着原因の塗料は除去し、

程よくグリスを塗って再組み立て。

 

 

 

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残量の少ない外したブレーキパッドは

シムにグリスがほぼゼロ。

 

 

これではシムの機能を発揮できない。

 

 

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新しいブレーキパッドにWAKO’S BRP ブレーキプロテクター。

 

高性能・高耐久ブレーキパッドグリスを、

タップリ かつ ハミ出ない程度に塗り込み。

 

 

パッドの共振を防いであげます。

 

 

 

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ブレーキの組み立てが終われば、

ショックアブソーバーも4本交換します。

 

 

 

高速走行すると80km/hぐらいで振動が止まらないので、

17万キロなら要交換でしょう。

 

 

ハイエースの純正アブソーバーは非常に安価なので、

7万キロ毎には交換してもイイと思いますよ~。

 

 

 

 

 

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次回ブログが最終の第4部です。

 

 

ATF完全圧送式交換と

カーエアコンリフレッシュα を紹介しますね。

 

 

それではHappy Car Life!!

 

 

 

 

ハイエース 200系ディーゼル4WD  リフレッシュプラン 第2部。  急激なブレーキ磨耗の原因は。  

前回ブログの続きです。

 http://minato-motors.com/blog/?p=10463

 

 

 

 

どちらか言えば西日本側の某県からお越し頂きました。

ハイエース KDH206 ディーゼル 4WD

走行距離17万キロ

 

 

エンジン不調による警告灯点灯。

それと平行して進行するリフレッシュプラン。

 

 

 

 

エンジン不調の方は前回ブログで紹介したセンサー不良。

 

お預かりの間も経過観察しながら様子を見て、

次の工程に進みますね。

 

 

 

 

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問診時にお聞きしたブレーキ関係の整備暦は

去年4月に某民間整備工場でブレーキのO/Hは実施済み。

(走行距離14万キロ時)

 

 

 

ですが点検をしてみるとフロントブレーキに違和感がある。

上記画像を見て何か気が付きませんか~?

 

 

 

 

 

 

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プレーキディスクローター当たり面にあるキズは

実は去年に交換したディスクローターのスリット跡。

 

 

スリット溝が無くなると言う事は・・・。

 

 

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O/H後の僅か3万キロ走行で

ブレーキパッドは残り3割以下ほどしか残っていない。

 

 

 

 

 

普段の使用環境は市街地走行 と 高速道路。

 

高低差の激しい地域にお住まいではないので、

ガンガン激しいブレーキングもしてはいない。

 

 

 

 

それに新車時から14万キロまで

ブレーキパッドの交換暦は無いので、

もともと急ブレーキが多い乗り方はしていないと思います。

 

 

 

となると考えられるのは整備不良か?整備ミスか?

 

 

整備不良=必要な整備をしていない。

整備ミス=整備したが作業方法が間違っている。

 

 

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ハイエースのような

フロントはディスクブレーキ・リアはドラムブレーキの場合、

 

 

Fr側パッドの減りが早くなるのは

リアブレーキの調整不足が多いです。

 

 

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特にドラム当たり面が荒れていると、

微妙なクリアランス調整が出来ないので

 

ライニングシューの残量が残っていても、

ある一定の時期にはドラムを研磨 or 交換して

クリアランスを整えた方が良いと思います。

 

 

 

 

 

 

自動車は4輪のブレーキで止まろうとするのですが、

リアドラム式の場合はリア側の調整が甘いと制動始めが遅くなります。

 

ですがFr側はいつも通りスグに制動を始めるので、

Fr側のみで止まろうとする時間が多くなります。

 

(そして少し遅れてリア側が制動を始めます。 遊びが多いので)

 

 

 

 

 

 

本来4輪で制動を掛けるのを

2輪のみの時間が増えると車両が止まらない。

 

そこでさらに深くブレーキペダルを踏み込むと

Frブレーキの負担過多でパッドが早く磨耗する。

 

 

 

 

 

 

と最初の点検診断では思っていましたが、

どうやら他にも原因がありました・・・・。

 

 

 

 

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オーバーホールしているはずの

キャリパーホルダーのスライドピンが固着。

 

 

かなり固くて抜けません。

 

(正常な状態は内部のグリスで、スムーズにスライドします。)

 

 

 

 

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手では抜けないのでプライヤーで挟み、

無理やり引き抜く事に。

 

 

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グリスが硬化し

カチカチになっていました。

 

 

 

1年3万キロぐらいでグリスが硬化?

チョットありえないですね。

 

グリスのチョイスミスか?

 

 

 

 

 

 

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スライドピンのグリスを

パーツクリーナーで溶かしながら拭き取ると

何か付いてますね。

 

調べてみると実はコレ塗料なんです。

 

 

 

 

 

何故塗料がスライドピンに?と不思議に思い、

 

改めてお客様のメールに記載されていた

前回Frブレーキ関係をO/Hした

某整備工場のブログアドレスをクリック。

 

 

 

 

そこにはキャリパーを塗装した様子が映っていました。

 

 

そしてスライドピンはキャリパーから外さずに、

キレイにシルバーで化粧塗装。

 

 

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ホルダー側をチェックすると、

剥がれた塗装と硬化したグリスの塊。

 

 

通常スライドピンはメッキ加工しているので、

サンドブラストも塗装もNGです。

 

 

 

 

塗装業界なら当たり前のメッキ面への塗装処理。

 

正しいプライマー処理をしないとペロンっと簡単に剥がれるし、

そもそもピンを塗装しちゃダメですし・・。

 

 

 

 

 

Frブレーキは認識不足の整備ミス。

Rブレーキは調整不足の整備不良。

 

2つが重なり、ありえないほどのブレーキ磨耗。

 

 

前回スリットディスクローターを使用したのも、

磨耗を加速させたのかもね。

 

 

 

 

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というわけでリフレッシュプラン 第2部は

長くなったのでココまで。

 

まだまだ終わらないハイエースのリフレッシュプラン。

 

 

 

次回ブログは問題があったブレーキ関係と、

ハブベアリング交換も一緒に紹介しますね。

 

 

 

 

Happy Car Life!!