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マークXジオ ANA10 リフレッシュプラン。  99%はゴメンナサイ~。 1%のユーザーに提案していますよ~!!

ある程度の年式・走行距離が経過した車両には、

ある程度の費用を投入するリフレッシュ整備を推奨しています。

 

 

提案型整備リフレッシュプラン

http://minato-motors.com/blog/?cat=12

大変好評をいただきありがとうございます。

 

 

 

リフレッシュプラン推奨時期は新車から10年10万キロが、

一つの目安とお伝えしています。

 

 

リフレッシュプランの(ある程度の整備予算)って、

いくらするのだろうか?と思われる方も多いのでは?

 

 

 

宜しければリフレッシュプラン整備事例から

(何年何月の○○○は総額費用はいくらですか?)と

メールで聞いていただけるとお答えできますよ~。

http://minato-motors.com/blog/?cat=12

 

 

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実はリフレッシュプランとは

整備プランの基本パッケージがある訳ではないんですよね。

 

(リフレッシュ整備のプランニング)を短くして、

リフレッシュプランと命名しています。

 

 

アレとコレを整備して定額いくらという事ではなく、

車種や予算、ユーザーの希望・過去整備歴から

私がお勧めの整備を提案し作業を行っています。

 

 

 

(もしこの車両が私の愛車なら、

限られた予算でどこから整備するのか?)

整備士目線から見た愛車メンテナスの提案。

 

 

 

・現状の不満点、改善点。

・お預かり出来る日数。

・今回の整備に掛けれる整備予算

お問い合わせではこの3つをお聞きしています。

 http://minato-motors.com/blog/?p=21674

 

 

 

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神戸市北区から依頼され入庫したのは、

トヨタ マークXジオ ANA10

走行距離11万キロ

 

 

リフレッシュプランのご依頼です。

 

1年前に弊社でCVTF交換をご依頼いただき、

今回で2度目の整備依頼となりました。

 

 

 

 

(現状の気になる点・不満点)

・朝一の発進時にコンコン異音あり。

 

・信号待ち時にアイドリング不安定&ボディへの微振動。

(車内で感じる振動が顕著で不快。)

 

・ハンドルのセンターにズレがある。

(調整しても数か月後にはまたズレる。)

 

・低速で段差を通過するとキシミ音がある。

 

普段の整備は地元ディーラーさんでメンテしており、

少し前に無償修理でエアフロとスロットルボディは交換済み。

 

 

 

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・メールからご相談をいただいて予約入庫。

約30分ほど問診や整備の流れを説明しています。

 

 

・問診&代車貸し出し  その後試運転チェック。

ナビ/ETC付の代車をお貸ししています。

 

 

・事前ホイールアライメント&車両点検。

入庫時のホイールアライメント数値をチェックして、

ユーザーさんの違和感と数値をチェック。

 

 

 

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エンジンチェックの基本

排気ガステスターで燃焼状態を確認。

 

 

スキャンツールを接続してライブデータを確認し、

バッテリーアナライザーで発電充電状態をチェック。

 

そしてリフトアップして車両全体を点検しますね。

 

 

 

デジタルアナログ両方から点検し、

おススメの整備プランを提案させていただきました。

 

 

 

メール or TELにて整備内容を説明し、

OKをいただけましたので作業を始めますね~。

 

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ちなみに今回の車両はソリッドのブラック。

 

通常はフェンダーカバーを掛けるだけなのですが、

ソリッドブラックはもともと塗膜硬度が柔らかいので、

マスカーをしてからフェンダーカバーを掛けました。

 

 

小傷が目立つカラーは作業に気を使いますね~。

 

 

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この画像で違和感を感じた方は鋭い。

 

 

ブレーキパッドとディスクローターの

当たり面の色が不均一だと思いませんか??

 

 

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原因はローター裏面の当たり不良。

 

試運転でもブレーキタッチが甘いな~と感じました。

 

 

自宅周辺は凍結防止の塩カルを撒く地域だそうで、

点検では下回りへの錆腐食が気になりましたね。

 

 

 

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フロントサスペンション系をバラバラに分解。

 

普段あまり整備しないサスペンションの

リフレッシュ整備を多くの方が希望されます。

 

 

 

サスペンションは部品点数が多く、

入庫後に部品発注してもほぼ揃わないのが普通。

 

 

予約時に前金をいただいて

サスペンション系部品は事前に取り寄せしています。

 

 

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今回は純正ショックアブソーバーで組替交換しますね。

 

マウント・バンプ・ダストブーツなど、

スプリング以外は全交換です。

 

 

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ブレーキディスクローターは4輪ともに研磨で再生しました。

 

フロント側は錆腐食で再利用が難しい??かと思いましたが、

意外とすんなり研磨でキレイになりましたね。

 

 

厚みも十分残っているので、

まったく問題なく再利用可能で再生出来ました。

http://minato-motors.com/blog/?p=14924

 

 

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前後のブレーキキャリパーをO/Hしますね。

 

心配していたキャリパーピストンへの

錆腐食は無かったようです。

 

 

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キャリパーを洗浄してシールを交換し、

ピストンとダストブーツを装着。

 

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組付け後にピストンを何度も出し入れして、

シールを馴染ませてから車体へ組付けますね。

 

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キャリパーホルダー側のスライドピンの動きが渋い(固い)。

 

 

スライドピンがスムーズに伸縮出来なければ、

ブレーキパッドの微振動も吸収出来ない。

(つまりブレーキ系異音の原因)

 

それ以外にもいろんな効果があるので、

自由に動くスライドは地味に必要なのですよ~。

 

 

 

 

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スライドピンのホール側にある古い硬化したグリスを洗い流す。

劣化したゴム製ダストブーツも交換しました。

 

 

 

ブレーキパッドも交換しますが使用するパッドグリスは、

WAKO’S BPR高耐久高粘度の高性能パッドグリス。

 

バックシムを洗浄して、指で均一に塗り込みます。

 

 

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この車種のFrハブベアリング交換は、

裏側のボルトを外せば簡単に交換出来るはず・・・。

 

 

ですが錆固着で外れない場合も多いのです。

 

こんな時は油圧プレスで交換しますね~。

 

 

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ハブベアリングを組み替えして、

ロアボールジョイントも交換しました。

 

 

 

 

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フロントドライブシャフトをO/Hします。

 

 

ベアリンググリスは使用し続けると、

油膜が劣化し粘度も低下します。

 

トロトロに劣化したグリスでは、

ベアリングを守る油膜確保は難しい。

 

 

摩耗してガタが出る前に、

純正ブーツグリスKITでリフレッシュ。

 

壊れる前の O/H実施の方が、

壊れてからのリビルト交換より安いんですよ~。

 

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ドライブシャフトを洗浄してから、

中間ベアリングを打替え交換。

 

 

 

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これで左右のグリスとブーツの交換は終了。

 

耐久性の高い純正ブーツグリスなら、

今から10万キロは使用できるでしょう。

 

 

 

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リア側も整備します。

 

塩カルでの錆腐食が考えられる車両を整備する時は、

分解するボルトナットは入庫点検時に緩めます。

 

 

何故なら錆固着で部品交換が困難になり、

プラン通りに作業が進まない可能性があり。

 

(うわぁ!ココ錆付いてるやん)となると、

予定が大幅に狂うのですよね。

 

 

 

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今回も入庫点検時にチェックすると、

リア・ロアアームのトゥ調整用カムボルトが固着して、

回す事も・抜く事も出来ませんでした。

 

 

いくらサスペンション整備しても

最後にホイールアライメント調整が出来ないと、

効果は半減します。

 

何としてでも外さねば・・・と。

 

 

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こんな時にはセイバーソーを使用します。

 

私の足と比べると分かりやすいのですが、

かなりデカイ電動ノコギリみたいな切断工具です~。

 

 

 

 

話は変わりますが・・・上記画像の靴に注目。

 

私や相方は重整備する時以外は、

基本的にクロックスを履いています。

 

整備業界で安全靴を履かないのはタブーですが、

そんな事は気にせず10年ぐらいは愛用していますね。

 

 

 

おかげて冬は暖かく、軽くて丈夫。

洗えば数分で乾いて水虫にもならず。

窮屈さも無いので小指の巻き爪もならない。

 

 

お堅い整備工場なら絶対NGでしょうね。

 

 

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閑話休題

 

サブフレームを傷付けずにアームを外すには、

ブッシュの両脇を2か所をカットします。

 

 

場所的に火花が出る切断方法は使えないので、

セイバーソーのような切断工具が必要でしょう。

 

 

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交換した右側はもちろんですが、

左側も今後錆びないようにグリスアップ。

 

ボルトとブッシュ内径にグリスを薄く注入しておけば、

当分錆固着する事も無くなると思いますよ~。

 

 

 

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リアのショックアブソーバーも交換して、

スタビ・インナーブッシュも前後交換しました。

 

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ブレーキフルード交換をしながらエア抜き作業も行います。

 

 

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エンジンマウントインシュレーター全数交換。

 

エンジンからの振動を消すには効果的。

 

 

直4エンジンなら7万キロぐらいで振動が気になる。

V6エンジンなら12万キロぐらいで気が付くでしょう。

 

 

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劣化が激しい右マウントインシュレーターは特にプラプラで、

仕事が出来ていなかったようです。

 

4点のマウントを交換しました。

 

 

 

 

 

 

冷間時やアイドリング時の異音は総合的に判断して、

オルタネーター ワンウェイプーリーが怪しい。

 

外してみるとクラッチプーリーの動きが固いね。

 

 

このクラッチ部が劣化するとベルトがスリップし、

異音が発生してベルトの寿命が縮みます。

 

またオルタのシャフトに過大な振動が常時伝わると、

オルタのシャフトが歪んで発電不良にもなるでしょう。

 

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今回はオルタの発電状態は良好でしたので、

プーリーのみ純正対策品に交換しました。

 

クラッチ部の出っ張りが、

対策前後では形状が違いますね。

 

 

オルタネーターの発電状態が良好なら、

プーリー交換は予防整備&オルタ延命に有効でしょう。

 

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エアコン冷媒ガスも点検&リチャージします。

 

カーエアコンリフレッシュα

for NUTEC NC-200コンプブースト

 

 

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冷媒ガス規定充填量 450gに対して、

回収できたガスは250gでした。

 

どうやら200gほど量が少なかったようです。

 

冷媒ガスは多くても少なくてもダメなんですよね。

正確に重量管理でチャージしましょう。

 

 

 

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アライメントリフトに移動して、

各ブッシュを1G締付。

 

ブッシュに無駄なテンションを一度開放し、

4輪接地状態で締め付けます。

 

 

そこから軽く試運転をしてサスペンション系を馴染ませて、

ホイールアライメント調整を行いました。

 

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測定直後の数値はこんな感じで、バラバラですね。

 

 

特にキャスターは本来調整が出来ない箇所ですが、

整備書通には無い作業でこちらも調整していきます。

 

 

 

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最終的にはこんな感じになりました。

なかなかキレイに整いましたね。

 

試運転をして最終チャックを行い、

無事納車となりました。

 

 

 

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後日メールにてレビューをいただきました。

 

 

お世話になっております。
先週納車でマークXジオのリフレッシュをお願いしておりました○○です。
 
納車後1週間、500キロ程度のドライブと通勤で乗った感想をと思いご連絡致します。
 
事前にご説明いただいていた通りまたはそれ以上の効果を体感でき、助手席専門の家内とともに感動しております。
 
・信号待ち時の車内への振動が気にならないレベルまで低減された
 
・直進時のハンドルセンターがしっかり出ており非常に気持ちが良い
・直進時、軌道の微修正の頻度が大幅に減った(感覚的に疲労が少ない)
 
・路面の凹凸からの突き上げが穏やか、かつ収まりが早い
 
・アクセオフ(惰性走行)時の速度低下が少なく、走行抵抗の低減を感じる
 
・朝イチなど冷機時に発生していた、ハンドルを切った時のコンコンという異音がなくなった
 

より一層愛着がわきました、永く大切に乗ろうと思います。
またお世話になる機会があるかと思いますので、その際はどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

こちらこそご利用ありがとうございました。

 

 

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リフレッシュプランは全てのユーザーに対象とした

整備メニューではありません。

 

 

恐らく100人に1人ぐらいの方が興味を持ち、

実際に依頼するかも??のニッチな整備メニューです。

 

 

暴論をいえば99%のユーザーには不要な事だとも思っています。

 

 

ですが自分の愛車に愛着があり、

まだまだ良いコンディションで使用したいと思う。

 

非常にニッチなユーザーさん向けの整備を、

ブログにてドンドン発信していきますね~。

 

 

リフレッシュプランのご相談・ご予約は、

HP(お問い合わせフォーム)からお待ちしています。

どうぞ宜しくお願い致します。

 

それではHAPPY CAR LIFE!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トヨタ・レクサスガソリン直噴エンジン。 ドライアイス洗浄でDSC。 吸気系の煤蓄積を完全除去しています。

本日もミナト自動車ブログ 日々是好日に、

お越しいただきありがとうございます

 

先日の3連休は関東から来店する方が多かったですね~。

 

 

・トヨタクラウン DSC 福島県

・マツダCX-5 ATF完全圧送式交換 千葉県

・トヨタクラウンHV CVTF交換&DSC 千葉県

 

 

遠方からのご依頼ありがとうございます。

 

ご自身でネットを使いイロイロ各ショップの情報を集めて、

作業実績や整備レベルを検討して依頼をいただけたようですね。

 

 

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ATF交換やDSCで日本全国からお越しいただいていますが、

私の記憶が確かならまだ来店歴が無い都道府県は、

(鹿児島県)(沖縄県)のみかな???

 

ぜひお待ちしています~。

 

 

 

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今回作業内容をご紹介するのは、

福島県からお越しのクラウン GRS200

 

DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)

のご依頼です。

 

 

 

 

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トヨタであればクラウンやマークXに

搭載されている4GR-FSE or 3GR-FSEエンジン。

 

レクサスならIS・GSにも搭載されている

V6ガソリン直噴エンジンになります。

 

 

ガソリン直噴エンジンはこのエンジンに限らず、

どうしても燃焼時に煤が発生します。

 

 

この煤がEGRによりインテークバルブと

インテークポートに蓄積し、

エンジン性能が徐々に劣化・鈍化していきます。

 

 

 

zzzz

 

 

従来型の燃料ポート噴射式では

吸気ポートに燃料を吹きかけますので、

(煤を洗い流す)効果があり、バルブ等に蓄積しづらい。

 

 

ですが燃焼室にインジェクターを搭載している直噴式は、

(煤を洗い流す)機会がそもそも無いので蓄積しやすい。

 

 

 

また吸気上流からブローバイオイルが混入してくるので、

煤とオイルが燃焼熱で焼き付きます。

 

 

そうなるとサラサラの煤は固着し、

徐々に固い塊になるのです。

 

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スロットルボディと樹脂製サージタンクを外して、

スワールコントロールバルブが見えました。

 

 

付着しているオイルはブローバイオイルです。

 

 

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外して裏側を確認すると、

ここにも煤が逆流し付着していますね。

 

 

 

スワールCバルブで6個の吸気通路が、

12個の吸気経路に分かれます。

 

そしてこのバルブの開閉で燃焼室に入る、

スワール渦(横気流渦)を制御しています。

 

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その先は12個に分かれた吸気ポートが見えますね。

 

細く深い穴の最深部にある吸気バルブを確認します。

 

 

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バルブの傘部に分厚く煤が蓄積しているのもあれば、

シャフト部にカマキリの卵みたいな蓄積もある。

 

 

丸い筒状のポート内径にもビッシリ煤が蓄積しているので、

手作業での完全除去はほぼ絶望的かな・・・。

 

中途半端に作業して煤塊がバルブに挟まると、

怖いですからね~。

 

 

 

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DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)

は弊社がオリジナルで開発した唯一無二の特殊整備。

 

 

 

ドライアイス洗浄機を用いて煤を除去します。

 

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ただそれだけでは完全除去は難しく、

また短時間での作業完了も無理でしょう。

 

 

弊社が制作した数種類のDSC専用ノズル。

形状や用途に合わせた専用ノズルアダプター。

 

これらを組み合わせてDSC作業をしています。

 

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ドライアイス洗浄機に投入するのは、

ドライアイスペレット(粒)。

 

 

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これを圧縮空気で高速噴射し、

バルブに付着した煤を剥離させます。

 

 

高圧で大容量の圧縮空気を長時間使用し続けるので、

おそらくディーラーさんレベルの工場では出来ないでしょう。

 

DSC以外の作業が出来ないほどエアを消費するので、

他の作業員はエア工具が使えなくなるのです。

 

 

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ドライアイスの粒を噴射しているだけなら、

サンドブラストと変わらないのでは??と思うでしょう。

 

ドライアイスの温度は-79℃と非常に低温。

試しにサンドブラスターへドライアイスペレットを投入すると、

数分でガンからホースまで全てが凍結するでしょう。

 

またゴムのホース類もカッチカチに凍結して、

パキッ割れるでしょうね。非常に危険。

 

 

 

 

聞くところによると超低温下で柔軟性が低下せず、

長期に使えるゴムホースは想像以上に高額らしいです。

 

 

またドライアイス洗浄機の内部部品も、

一部はカーボンを使用しているそうですよ。

 

 

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固いブラスト剤を噴射して、

硬さを利用した研磨力で付着物を削っているのが、

サンドブラストなどのブラスト機器。

 

またブラスト剤の残留や飛散の後処理も大変です。

 

 

 

 

ですがドライアイスペレットは、

指で潰せるほど柔らかいメディアを噴射。

(金属が傷付けるほどの固さはありません。)

 

 

-78℃のドライアイスペレットを高速噴射し、

昇華爆発力と熱収縮で異物を剥離。

 

ドライアイスの特性を利用した、

次世代洗浄方法です。

 

ドライアイスは放置すれば昇華して大気に消えるので、

ポート内にメディアが残留する可能性はゼロ。

 

s-hhhh

 

もともと精密機械等を洗浄するために生まれた洗浄機ですが、

今思えばDSCの為に生み出されたのでは??とも思っています。

 

 

エンジンの金属やゴムシールにも、

ノーダメージで洗浄が出来る優れた洗浄機。

 

 

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完全防備のマスキングをして、

軽く数秒ワンショットしてみますね~。

 

 

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ペレットが直撃した箇所だけキレイに剥離しましたね。

 

 

(エンジンにノーダメージで短時間で完璧に)

DSCキャッチコピー通りに洗浄作業を進めます。

 

 

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燃焼室に煤やペレットが侵入しないように、

圧縮上死点にセットして作業をしています。

 

 

全6気筒12ポートを全て洗浄作業が完了しました。

 

 

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直径4cm 深さ15cmの吸気ポートも、

手前から奥まで全て洗浄していますよ。

 

 

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スワールCバルブもDSCでキレイになりましたね。

 

 

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サージタンクの煤は固着ではなく付着なので、

パーツクリーナーで洗い流します。

 

 

 

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外した部品を組み立てて、ガスケット類も交換し、

スロットルボディも同時に清掃しますね。

 

 

学習値を初期化して再学習し、

試運転をして納車となります。

 

 

s-bbb

 

ガソリンが気化し燃料と混ざりきった混合気に

点火すれば良いのですが・・・。

 

燃料噴射から点火燃焼までの時間が、

極めて短いのが直噴の特徴。

 

 

 

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その条件でも燃焼可能にするのが、

燃焼室での吸気流コントロール。

 

スワール・タンブルの吸気渦を使い分けて、

理想的な混合気に点火するのが直噴のキーポイント。

 

 

 

それが煤蓄積でバルブ形状が変わるほど変形すれば、

設計時に吸気渦は形成しづらいと思いますよ。

 

 

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DSC作業は完全非公開になっていますので、

ブログで公開出来るのはここまで。

 

 

企業秘密の部分が多すぎるので、

ご理解の程宜しくお願い致します。

 

 

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トヨタ直噴GRエンジンに対してのDSC作業は、

朝9時半入庫の夕方納車になっています。

 

基本的には日帰り作業で完了しますが、

代車をお貸ししての1泊預かりも対応可能です。

 

 

 

DSCの御見積・ご予約は

HP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。

どうぞ宜しくお願い致します。

 

 

 

マツダ CX-5 ドライアイス洗浄で煤除去作業。 最近多いEGR系のエンジン警告灯の点灯。 予防整備でATF圧送式交換などなど。

マツダ スカイアクティブDユーザーなら、

弊社の事をご存じの方も多いかと思います。

 

 

(マツダ ディーゼル 煤蓄積)

 

このようなキーワードで弊社ブログに辿り着き、

メール相談から予約入庫していただいています。

 

 

 

 

 

年々強化される排気ガス規制の厳しさに、

それをクリアするためにあらゆる対策や新機構で

メーカーが日々対応しているのが現状でしょう。

 

 

上手くいく場合もあれば、

結構無理して弊害が出るパターンもあるようで・・・。

 

 

少し前に公開したトヨタ ランドクルーザープラドの

煤蓄積もDSCで対処し大きな反響をいただいています。

http://minato-motors.com/blog/?p=24132

 

 

クリーンディーゼルではない時代のエンジンですが、

EGRを使用すると走行距離によっては、

どうしても煤が溜まるのです。

 

 

このような状態は構造的欠陥ではなく、

車種特有の経年劣化だとアナウンスしています。

 

 

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マツダSky-Dに関しては数年前から煤蓄積の除去を、

地道に対処しブログにてアナウンスをし続けています。

 

http://minato-motors.com/blog/?cat=192

入庫車両のごく一部ですが作業事例です。

 

 

 

 

結論から言えばSky-Dは早め早めの適切なメンテナンスで、

(良いコンディションを維持していくのが最良だと)

最近は特に感じています。

 

 

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先日関東から入庫したアテンザGJはエンジン警告灯の点灯で、

DSCの依頼があり対処させていただきました。(P40100)

 

このお車は無事警告灯が消えて、

現在は良好な状態で走行しているそうです。

 

 

 

 

 

 

また別件では北陸から来店したCX-5も

同じように警告灯が点灯し、DSCを施工。

 

 

こちらも当初は消灯したのですが数週間後に再点灯し、

いろいろ対処した結果はDSC作業には含まれない箇所の

EGR系の更に奥まで煤の蓄積が進んでいたようです。

 

 

 

 

 

お話しをお聞きすると警告灯が点灯していたが、

走行は可能だったので処置をせずに使用し続けたそうです。

 

 

点灯してスグにDSCの依頼をいただければ、

あそこまで被害拡大も無かったと思いますので、

警告灯の無視は良くない事だとお伝えしました。

 

 

 

 

 

人間の体もそうですが基本的には悪くなる前に、

先手を打って治療(メンテナス)をしましょうね!と

弊社ではアナウンスしています。

 

 

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兵庫県からお越しいただいたのは、

マツダ CX-5 KE2AW

走行距離43000km

 

 

スカイアクティブディーゼルの定番整備である、

・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)

・ATF完全圧送式交換 for NUTEC NC-65&NC-RF

その他いろいろの整備を依頼されました。

 

 

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まずはDSCから始めますね。

 

 

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試運転をしてコンディションを確認。

 

インテークマニホールドを外すために、

吸気系やEGR系の部品を分解します。

 

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エンジンヘッド側インテークポートの煤蓄積は、

走行距離相応でしょう。

(蓄積が始まってきたかな?という程度。)

 

 

奥に見えるインテークバルブのシャフトと

そのさらに奥にあるバルブ傘部には、

結構な塊の煤蓄積が確認できました。

 

 

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インテークマニホールドを分解して、

こちらの蓄積状態も確認しますね。

 

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上記1~2枚目の画像にある吸気シャッターバルブには、

定番の煤蓄積が確認できます。

 

またインテークマニホールド内部にも、

大量の煤が溜まっていました。

(特に3枚目のマニホールド入り口が酷い)

 

 

 

 

Sky-2.2Dの蓄積パターンは

弊社で確認しているだけで4つあります。

 

今のところは今回のようなタイプが、

一番多い蓄積パターンですね。

 

 

 

 

sIMG_3419

 

軽くホジホジすると、

大量に煤が出てきましたね。

 

 

手作業ではこれが限界なので、

あとでDSCで煤を完全除去します。

 

 

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完全防備のマスキングをしてから、

ドライアイス洗浄機をセット。

 

 

 

s-kkkk

 

圧縮空気でドライアイス粒を高速噴射。

 

熱収縮と昇華爆発力で母材にダメージを与えずに、

強固な煤塊を剥離させます。

 

 

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軽くワンショットでこんな感じになりました。

 

 

数種類あるDSC専用ノズルとアダプターを使い分けて、

インテークポート、バルブ傘部&シャフトを、

ドライアイスをショットして洗浄しますね。

 

 

 

 

クランクを回して圧縮上死点にSETして、

1気筒ずつ作業をしています。

 

 

(エンジンにノーダメージで短時間に完璧に)

こんなキャッチコピーでDSCを紹介しています~。

 

 

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全8ポート全て洗浄作業完了。

 

ブラインドで目視できないバルブ傘部も、

完璧にキレイになりました。

 

 

 

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・インテークマニホールド

・吸気シャッターバルブ

・EGRバルブ X2個

・EGRバイパスパイプ

 

こちらも全てキレイになりましたね。

 

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インテークマニホールドの入り口も、

一目瞭然のビフォーアフター。

 

 

空気の入りづらい状態でもディーゼルは動きますが、

新車時に目指した燃焼状態には程遠い。

 

また燃焼状態が悪い状態を続けると、

DSCで対処する以外の場所までダメージを残す。

 

 

なんでも早めに対処しておけば、

良いコンディションで使用出来るのではないでしょうか?

 

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オプション整備のインタークーラーも洗浄して、

ガスケット類は純正新品で交換し組立。

 

消耗品のラジエターキャップ交換もDSCに含めています。

(オーバーヒートの原因になるので)

 

 

各学習値をリセットし、

燃料噴射学習を行って次の作業に移ります。

 

 

 

 

・注意・

DSC作業は完全非公開になっています。

企業秘密の部分が多いのでネット公開出来るのは、

ここまでになりますがご理解の程宜しくお願いします。

 

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ATFも圧送式で全量交換しますね。

 

 

Sky6速AT専用アダプターを装着し、

ATFチェンジャーを接続します。

 

 

まずはプレ洗浄から行いますよ。

 

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高価な本命ATFを使う前に、

安価なATFでプレ洗浄します。

 

 

でも安価なだけではなく、

信頼性の高い高品質なフルードで。

 

 

そこでNUTECさんに弊社が依頼し開発していただいた

NUTEC(NC-RF仮名)で全量圧送式交換を行います。

http://minato-motors.com/blog/?p=17434

 

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奥左に見えるのが新油モニター

中央ビーカーが交換前の廃油

 

右手前がプレ洗浄後の状態です。

結構キレイになりましたね。

 

 

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そこから15分のインターバルを開けて、

本命ATFでもう一度交換します。

 

 

本命に使用するATFはニューテックNC-65。

 

極薄で強靭な油膜性能は市販ATFでは最強レベル。

 

ローフリクション・ハイパフォーマンス、

ストリート走行であればかなりロングライフ化になりますよ。

 

 

 

半面フルード単価は純正比で数倍高価ですが、

ATF自体は頻繁に交換するフルードではないので、

一度に交換して長く使う方が経済的だと思っています。

 

 

それではもう一度圧送式交換を行いますね。

 

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完璧に入れ替わりましたね。

 

 

最後にフルードクーラーを洗浄して、

油温を検知しながらレベル調整を行いました。

 

 

安価なATFで頻繁に交換するより、

高性能なフルードを交換効率の高い方法で交換する方が、

結果的にはお得なんですけどね~。

 

 

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DSCオプション整備 LLC圧送式交換

 

ラジエターリフレッシャーで、

交換しにくいLLCを全量入れ替えします。

 

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脈動圧送式でLLCを全交換したあとに、

LLC再生強化剤を注入して各添加剤を補強し、

エア抜き作業も行います。

 

 

LLCも劣化しますから定期的に交換しましょう。

 

 

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こちらも定番のオプション整備(カーエアコンリフレッシュα)

 

 

AC冷媒ガスをリセットし、

規定充填量でリチャージします。

 

また全化学合成ベースオイル(エステル系)を使用した、

NUTEC NC-200も同時注入し、

コンプレッサーオイルの補充と油膜強化をしますね。

 

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冷媒規定充填量490gに対して、

回収できたのは370g。

 

結果的に120gほど少なかったようです。

 

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CX-5の場合は490gの±25gの範囲で

冷媒を充填しないといけないので、

多くても少なくてもNGです。

 

 

エアコンのメンテナンスは不要と思っていませんか??

 

 

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今回のCX-5はAWDなので各ギアオイルも交換します。

 

ニューテックNC-70 全化学合成ギアオイル75w90

・リア デフオイル交換

・トランスファオイル交換

 

ガスケットも交換して規定トルクで締め付けしました。

 

 

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壊れてから整備する。

不具合があってから整備する。

 

 

ソレはソレで悪くはないのですが、

場所によってはダメージが大きくなり、

被害個所が増える可能性はあるでしょう。

 

 

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例えばE/Gオイル交換をせずに長期使用し続けていたとします。

するとE/Gからガラガラ異音が発生し、

慌ててE/Gオイルを交換する方はいないと思います。

 

むしろ(そうなる前に)定期交換などのメンテをしているはず。

 

 

 

 

 

ではそれ以外の個所の整備はどうされていますか?

その車種に合ったメンテナンスを行っていますか?

 

 

 

 

 

 

私は長く良い状態で使用したい考えの人なので、

愛車には早め早めにメンテナンスをしています。

 

弊社を利用する方もどちらか言えば、

同じような考え方のユーザーが多い印象ですね。

 

 

 

その車種に合ったあまりメジャーではない予防整備を

弊社ではブログから少しずつ提案しています。

 

 

 

 

今回のCX-5に実施した全内容なら1泊2日で完了し、

朝9時半に入庫で、翌日お昼前の納車となっています。

 

また真夏以外は(日帰り特急作業)でも対応可能。

 

 

ATF交換・DSCについての御見積ご予約は、

HPお問い合わせフォームからお待ちしていますね。

 

それではHAPPY CAR LIFE!!

 

 

 

 

スバル レガシィ BP5 リフレッシュプラン 後編。   ATF完全圧送式交換 for NUTECニューテック ZZ51改。

前回ブログからご紹介している

スバル レガシィのリフレッシュプランの後編です。

http://minato-motors.com/blog/?p=24370

 

 

H21年式 BP5 走行距離9万キロ

 

 

サスペンションやエンジン整備等が完了したので、

今回はATFを交換しますね。

 

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試運転後にATFの状態をチェックし、

オイルパンを分解します。

 

 

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入庫時には既にオイルパンに滲みがあり、

10年経過した液体ガスケットが劣化しているようです。

 

 

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汚れ具合はホドホドで距離相応でしょう。

 

古い劣化した液体ガスケットを除去し、

パンを洗浄して磁石の鉄粉も除去します。

 

バルブボディのストレーナーも交換したいところですが、

こちらは部品供給がないので交換不可。

 

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その代わりにAT外部にあるATFフィルターは新品交換しますね。

 

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洗浄したオイルパンに液体ガスケットを塗ってから、

キレイに脱脂したAT側に装着します。

 

 

 

液体ガスケットが硬化してから排出した分のATFを補充し、

エンジン始動・完全暖機しました。

 

 

sIMG_8570

 

ATFチェンジャーにホースを接続して、

まずはプレ洗浄を始めます。

 

 

プレ洗浄に使用するフルードはNUTEC NC-RF(仮名)

 

弊社が企画オーダーして製作していただいた

NUTEC謹製プレ洗浄用リンシングフルード(NC-RF)

http://minato-motors.com/blog/?p=17434

 

まずはこちらで全量イッキに圧送式交換を行います。

 

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AT内部のATFを回収しながら、新油(NC-RF)を自動注入。

 

徐々に色が変化し少しずつキレイになっていく様子が

画像で分かりますね。

 

 

新油と比べるとやや汚れているが、

廃油と比べるとかなりキレイになりました。

 

 

一番汚れが蓄積しているオイルパンを洗浄して、

交換効率の高い圧送式交換を実施しても、

やっとこの程度なんです。

 

そう!!なかなかキレイにはならないのですね。

 

sIMG_8588

 

次に使用するのが本命ATF。

 

NUTECニューテック ZZ51改

全化学合成ハイパフォーマンスATF(エステル系)

 

スバル5速ATには数えきれないくらい交換実績のある

ZZ51改でもう一度圧送式で交換しますね。

 

 

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ほぼ完璧に入れ替わりましたね。

 

 

ホースを外してATFクーラーを洗浄し、

元の状態に戻してからエンジン始動。

 

ここからATFフルード温度をモニタリングしながら、

エア抜きをしつつフルードレベル調整を行いました。

 

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ATF交換と同時依頼が多いカーエアコンリフレッシュα。

 

 

年々減少するAC冷媒ガスをリセットし、

劣化するコンプレッサーオイルも補充強化します。

 

 

 

デンゲン社エコマックスjrにホース接続し、

NUTEC NC-200コンプブーストをセット。

 

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規定充填量400gなので機械側の設定も400gにSET。

 

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あとはスタートボタンを押すと全自動で作業が始まります。

 

・冷媒ガスを全量回収しフィルターでろ過。

・回収したガス量を精密重量計で測定。

・10分間の真空引きで配管内の水分・空気を除去。

・規定充填量まで液化高速充填。

・同時にNC-200コンプレッサーオイルを注入。

 

 

sIMG_8564

 

 

結果的には約60gほど少なかっただけなので、

結構優秀ですね。

 

このような作業は毎年するものではなく、

5年に1度は実施を推奨しています。

 

たまにはACガスも点検・リチャージしてあげてくださいね。

 

 

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こんな感じでブログ2部に分けて紹介した、

レガシィBP5のリフレッシュプラン。

 

 

納車後のオーナーさんからのレビューでは、

(足回りの安定感やATの変速感覚など、明らかに体感出来る状態でとても満足しています。)

とメールで感想をいただきました。

 

 

 

10万キロ近く走行した車両は新車時からの

コンディションや乗り心地は大幅に劣化しています。

 

ですがほとんどの方がその変化に気が付かない。

 

 

人間は徐々に変化する物に対しての感度は、

結構鈍いものなのですね。

 

 

 

 

ですが今回のようなリフレッユ整備をすると、

オーナーさんならその変貌にすぐに気が付くでしょう。

 

 

誤解を恐れずに言えばコンディション50%が

いきなり95%にグインと向上するので、

その違いは非常に体感しやすいのです。

 

 

ただ相応の整備費用は掛かるので、

万人受けするポピュラーな整備ではないでしょう。

 

 

 

愛車を長く良い状態で使用したい方向けの、

非常にニッチなリフレッシュ整備を希望される方は、

HP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。

 

リフレッシュプランのの事例集

http://minato-motors.com/blog/?cat=12

こちらから愛車に望む整備事例がありましたら、

(何年何月の○○は総額おいくらですか?)と

聞いていただけるとお答えします。

整備予算の参考にして下さいね。

 

 

 

 

もちろんATF交換のみを希望される方も、

ぜひ(お問い合わせフォーム)から御見積等をご相談ください。

 

それではHAPPY CAR LIFE!!

 

 

 

スバル レガシィ BP5 リフレッシュプラン 前編。 サスペンションとタイミングベルトをリフレッシュ。 ホイールアライメント調整は必須ですよ~。

以前はお断りしていたスバル車へのリフレッシュプランですが、

解禁後は反響が高くご相談を多くいただいています。

http://minato-motors.com/blog/?p=22901

 

 

根強い人気がある名車レガシィBP5などは、

今回紹介する整備をしてリフレッシュすると、

その変貌に驚き、長く使用したいと思う気持ちが

さらに強まるのではと思います。

 

 

 

 

和歌山県からお越しいただいたのは、

スバル レガシィ BP5

H21年式 走行距離9万キロ

 

 

提案型整備リフレッシュプランのご依頼です。

 

 

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HPお問い合わせフォームからの

以下の内容をご相談されました。

 

・過去に掲載されているリフレッシュプラン事例の

総額費用を教えてください。愛車の整備予算の参考にしたい。

 

・サスペンションを中心とした整備と

タイミングベルト関係一式は必ず実施したい。

 

・ブレーキ回りはキャリパーを含めて2年前にO/H済みで、

愛着のある車両なので長く乗れるように整備がしたい。

 

 

 

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予約来店から問診をさせていただいて、

詳細な希望整備や整備歴・不具合点等をお聞きしました。

 

 

お預かり後に試運転をして、

排気ガステストから燃焼状態をチェックします。

 

 

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CO/HCともにゼロ。

CO2の状態も良好でしょう。

 

年式にしてはなかなか優秀です。

 

 

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事前ホイールアライメント数値を確認します。

 

オーナーさんが気にしていた症状を、

アライメント数値から判断します。

 

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アーム等の曲がりも無く、数値的にもやや乱れ程度。

 

この後の整備でもっとコンディションが上がるように、

おススメの整備プランを提案する予定です。

 

 

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リフトアップをしてタイヤを外し、

車両全体を点検します。

 

オーナーさんの希望整備と車両コンディション、

予算を考慮しながら整備プランを提案させていただきました。

 

 

プラン内容にOKがいただけましたので作業を始めますね。

 

 

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まずはEJ20エンジンのタイミングベルト交換から始めました。

 

 

ラジエターを外しTベルトカバーを分解し、

カムスプロケットのボルトを緩めます。

 

 

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スプロケットの奥にあるカムシールを交換する予定なのですが、

SSTでスプロケットを保持し、ボルトを緩めるが・・・。

 

異常に固くて緩まない・・。

 

SST、スプロケット・ボルトどれかが破損しそうだったので、

カムシール交換は断念しました。

 

 

 

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タイミングベルトを外してウォーターポンプを外します。

そこからクランクスプロケットをSSTで引き抜きますね。

 

これでやっと奥にあるクランクシールと

オイルポンプが整備出来ます。

 

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・オイルポンプの液体ガスケット打ち直し&オーリング交換

・クランクシール交換

・W/Pとホースの交換

・サーモスタット交換

 

タイミングベルトを交換する時には

その奥にある整備個所も同時に実施する方が、

あとあと再修理する事が無くなりますよね。

 

 

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ベルトとテンショナー・アイドラプーリー等も同時交換します。

 

元の状態に組み立てて冷却水を注入しました。

 

 

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フロントデフからギアオイルを排出。

フロントサスペンションを分解していきます。

 

 

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スバルはサスペンションのブッシュやボールジョイントを

個別に部品供給してくれる稀有な国産車メーカーで、

その辺りもスバルリストに愛されている理由でしょう。

 

 

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ブッシュの方向や位置決めのマーキングをしてから、

治具を使用してブッシュを打ち抜きます。

 

 

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今度は同じように慎重に、

ブッシュをアームに圧入しました。

 

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ショックアブソーバーも交換しますが、

この車両は新車時からビルシュタイン装着車。

 

今回も新車時に装着されていた、

純正ビルシュタインでの新品交換をしますね。

 

 

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ショックアブソーバーを交換する時には、

周辺消耗部品を同時に交換しますよ~。

 

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マウント・シートゴム・ダストカバー。

スプリング以外は純正品で全交換します。

 

 

 

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スプリングコンプレッサーを使いながら脱着交換。

サクサクッと組替完了。

 

 

 

 

 

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フロントドライブシャフトもO/Hしますね。

 

実は少し前に左右シャフトインナーブーツ破損を、

地元で修理を実施したようです。

 

 

(その時アウター側もO/Hしましたか?)とお聞きすると、

(おそらく破れたインナー側だけだと思います。)と回答が。

 

 

本来ならその時にアウター側も

整備しておけば良かったのですが、

相談の結果、IN・OUT左右両方ともに

弊社でO/Hをする事になりました。

 

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そこで修理したインナー側のブーツを外すと・・・。

 

 

 

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全くグリスが入っていない??

 

しかも左右ともに・・・なぜ??。

 

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アウター側は新車時から充填されているグリスがありましたが、

こちらは距離相応に劣化してました。

 

 

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このように分解洗浄をしていくのですが、

グリスまみれの部品をふき取って脱脂し、

赤ペンでマーキングはまあまあ手間が掛かる。

 

同じ位置・向きに同じベアリングが組み込まれるように、

手間が掛かりますが目印は必要なのです。

 

 

 

ただ前に整備した方がそこまで気を使って

インナーブーツを交換をしたとは思えないが・・・。

弊社としては基本に忠実にと・・・。

 

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インナーブーツは社外品だったので、

今回は耐久性の高い純正ブーツ・グリスKITでO/Hします。

 

 

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アウター側ベアリングにグリスを注入し、

ブーツを組付けバンドを締付。

 

非常に固い金属バンドですが、

専用SSTでガッチリとカシメます。

 

 

ヤワな工具でカシメると、

ここまでキレイなカシメ具合にはならないので、

さすがKTCの特殊工具は優秀だなっと感心。

 

 

 

 

 

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インナー側は本来160gのグリスが充填されているので、

注入しベアリングを組付けブーツを装着します。

 

 

なぜ160gのグリスが注入されていなかったのか?、

不思議でしかたがない。

 

 

 

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これで約8~10万キロは十分使用出来るでしょう。

 

それにリビルト交換するよりも、コッチの方が安いしね。

 

 

 

 

 

 

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フロントサスペンション等の足回りがバラバラなうちに、

交換しずらいエンジンマウントインシュレーターを

左右交換しますね。

 

 

 

 

 

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E/Gとサブフレームにマウントは挟まれているので、

脱着をする隙間(スペース)を作る必要があります。

 

 

ステアリングのシャフトとギアボックスを分離し、

サブフレームを車体から切り離す。

(もちろんE/Gは切り離され、宙釣り状態)

 

 

この時にロアアームやナックル等が無いと、

作業がしやすいんですよね。

(そしてその分は工賃が安くなり経済的。)

 

 

慎重に片方ずつ順番に交換しました。

 

 

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AT側のマウントも交換します。

 

こちらは比較的難易度は低い。

 

 

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エンジンマウント下側3点を無事交換完了です。

 

 

 

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E/G上部のインタークーラーを外して、

トルクロッドとスロットル清掃作業。

 

特にスロットル清掃はアイドリング安定化には有効なので、

定期的な実施を推奨しています。

 

 

 

 

次はリア側サスペンションに移ります。

 

 

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リア側はマルチリンク式でブッシュ点数も多い。

 

 

 

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こちらも左右ともにブッシュ交換をしますね。

 

 

ブッシュには方向性や位置がありますので、

同じように組付けるように事前マーキングをしています。

 

 

 

 

 

 

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リアショックアブソーバーも組替交換。

よく見るとロア側ブッシュが破損していました。

 

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リアもフロント同様に純正新品ビルシュタインに交換しました。

 

 

 

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Fr・Rデフのギアオイルも交換します。

 

NUTEC 全化学合成ギアオイル

NC-70 75W90 (エステル系)

 

 

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前後スタビのインナーブッシュも交換しました。

 

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これらの整備時にはブレーキ関係も脱着するのですが、

2年前にキャリパー等はO/H済みとお聞きしていたので

今回はスルーする予定でしたが・・・。

 

 

気になる点を見つけてしまいました。

 

 

正確に言うと他社がO/Hしたキャリパーは、

特に念入りにチェックしています。

(ミスしている可能性があり得るので。)

 

 

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キャリパーピストンに異物が入らないようにする為の、

ダストブーツが1か所正確に装着されていない。

 

このタイプのダストブーツは装着の難易度が少し高く、

チェックがやりにくい特徴があるのです。

 

 

見て見ぬふりをする訳にはいかないので、

オーナーさんに相談し片側だけやり直す事になりました。

(他の3輪は問題なしでした。)

 

 

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ブーツの縁をキャリパーの内溝に装着するのですが、

脱線していたようで歪になっていますね。

 

 

これでは再利用は難しく新品に交換するのですが、

通常キャリパーシールは左右セットが通常なんです。

 

 

片側のために左右SETを取り寄せて、

左側だけO/Hし直します。

 

 

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完全洗浄して新しいシール等を組付けますね。

 

 

 

 

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組付け後にピストンを出してブーツの装着具合を確認し、

ピストンを戻す作業を繰り返す。

 

こうするとピストンとシールが馴染み、

引っ掛かりの有無が確認出来て、

スライドも滑らかになるのです。

 

 

またブーツの端がキャリパーの溝にハマっているかも、

同時に目視でチェックが出来ます。

 

 

 

 

人間が作業している以上はミスは付き物。

 

それを限りなく減らす作業手順を行えば、

まったく問題ないんですけどね~。

 

 

 

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ブレーキフルードを4輪交換して、

エア抜き作業も同時に行います。

 

 

タイヤを組付けて、リフトダウン。

アライメントリフトに移動しますね。

 

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アライメントリフトでリフトアップし、

4輪接地した状態で1G締付。

 

組付け時に発生する不要なブッシュテンションを一度開放し、

もう一度締め付けをします。

 

 

・サスペンションアームのブッシュ全数。

・ショックアブソーバーのロアブッシュ全数。

 

サブフレームやシャシブレスなどのボルトは、

増し締めし結束を高めます。

 

 

そこから軽く試運転をしてサスペンションを馴染ませてから、

ホイールアライメントを調整しますよ~。

 

 

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ハンター社ホイールアライメントテスター

(WA470ホークアイ)

 

イヤサカ ビシャモン アライメントマルチリフト

 

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当然の事ながら調整前はこんな感じでバラバラな数値。

 

調整用カムを中立の位置にしていても、

ホイールアライメントは揃わない物なのです。

 

 

サスペンションを整備したら

ホイールアライメント調整が必須作業なのは

こういう理由なのですよ~。

 

ショックをポン替えして終わってませんか~?

 

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SAIをクレイドル調整で整えながら、

キャンバー・キャスターを微調整。

 

リアも同じく微調整しつつ、フロントトゥも合わせます。

 

ステアリングセンターもWINTOE機能で、

バッチリセンターに調整しました。

 

 

とりあえずサスペンションや

エンジン系の整備は一時終了。

 

 

次回ブログでもレガシィBP5の

ATF圧送式交換の作業を紹介しますね。

 

それではHAPPY CAR LIFE!!