アルファードにリフレッシュプラン。 ブレーキとアクスルブッシュのサクサク整備
前回ブログの続きです。
http://minato-motors.com/blog/?p=7883
アルファード MNH15W 4WD
走行距離89000km
相談して 決定した
リフレッシュ内容を紹介しますね。
まずはブレーキ関係から。
点検結果からFr・Rともに状態が良くないので、
ブレーキオーバーホールを行います。
パッド変磨耗の原因は キャリパーの機能低下。
一昔前はシールからのフルード漏れで、
キャリパーO/Hはよくある作業だったのですが・・・。
シールの品質向上で漏れは少なくなり、
O/Hする機会も少なくなりました・・・。
ですが
ゴム製シールは経年劣化で硬化します。
ピストンを戻す機能が失われ
引きずりによる変磨耗が発生。
また組み付け時のグリスも硬化し、
スムーズな動きを阻害します。
シール・ダストブーツも交換し、
汚れが固着したピストンも磨いてキレイにしますね。
キャリパー自体も洗浄し、
グリスを塗って再組み立て。
キャリパーホルダーのスライドピン部も洗浄。
硬化したグリスは洗い流し、
ブーツも交換してグリスアップ。
ブレーキパッドは新品に交換。
ディスクローターは研磨仕上げ。
パッドシムに付着した
硬化したグリスも洗浄。
WAKO’S BRP ブレーキプロテクター
耐熱・耐久 高性能パッド専用グリスを
指で薄~く塗りますね。
リア側も同じようにオーバーホール。
この汚れを放置すると錆で侵食し
ピストンが再使用できなくなるのです。
定期的な整備で部品寿命も延ばせるのですよ。
よく見るとキャリパーホルダーの
スライドピンブーツが変ですね。
上が異常。
下が正常。 違いがわかりますか~?
前回作業者の取付ミスか?
ボルトの首下までブーツが装着されていませんね。
上のままだと水が混入し、
スライドピンが錆びますね。
キレイにしてキャリパー用のグリスを充填。
ダストブーツも交換します。
リアアクスルビームブッシュも大きな亀裂。
10万キロぐらいのアルファードなどは、
ほとんどこんな状態ですね。
ちなみにリアサスペンションの位置決めは、
この2つのブッシュに依存しています。
このブッシュがガタガタだと、
走行安定性は著しく落ちますよね。
アライメント調整がどうのこうのの
問題ではないレベルですから。
・プロペラシャフト
・ドライブシャフト
・マフラーパイプなどを外します。
4WDなのでFF車より少し手間が掛かりますが、
かなりの台数を作業しているのでサクサク作業が進みました。
今回はABSセンサーが錆で固着していたので、
ハブも外してアクスルビーム単体まで分解します。
ここからやっとブッシュ打ち替え。
この作業はアクスルが重過ぎて
通常の門型プレスは使えない・・・。
SST と クッコ社10KN油圧ラム で押し出しますね。
小さいのに強力な押し。 Made in Germany
ブッシュの位置決め箇所を確認し、SSTで再圧入。
ブッシュの取付角度を間違えると、
アライメントが大幅に狂うので要注意です。
コイルスプリング インシュレーター
デフホルダーASSY
ブレーキフルード
こちらも同時に交換しましょう。
組み立て完了後に車体に馴染ませて、
車重が掛かった状態でブッシュとアブソーバーの
ナットを本締めします。
トヨタ ミニバンに多いアクスルビーム式のサスペンションは
ブッシュを交換するだけで走行安定性は改善されます。
それだけ依存度が高いブッシュなのです。
ガタガタのブッシュでのアライメント調整は、
このタイプにはあまり意味がないのですよね~。
大元から治しましょう。
次回のブログもアルファードの
スパークプラグ交換と
スロットル&ISCV 分解清掃を紹介しますね~。
それではお楽しみに
Happy Car Life!!