三重県からクラウンGRS200 前編。 エンジン微振動・加速フィーリング低下は??カーボン煤が堆積か! ドライアイスでリフレッシュ。
三重県からお越しいただいたのはクラウン GRS200
以前にレクサスLS600hのリフレッシュプランを作業させていただいて、今回はクラウン200系の作業を依頼されました。
依頼内容
・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
・スパークプラグ交換
・マルチサーブインジェクター洗浄システム
・LLC圧送式交換
・ATF完全圧送式交換
・デフオイル交換
・カーエアコンリフレッシュα
計7点の作業を承りました。
これから紹介する作業は180系以降のクラウンやレクサスIS・GSに行う定番整備ですよ~。 (ディーラーさんでは提案すらされない内容です。)
トヨタ・レクサスの直噴ガソリンエンジンの吸気系に堆積するカーボン除去。
弊社が7年前に開発したDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)で、エンジンにノーダメージで短時間に完璧に除去します。
信号待ちでの微振動や加速フィーリングの低下。
ある程度走行したクラウンあるあるですね。
それらを解消するために開発したのがドライアイス洗浄を利用したDSC。
煤が飛散してもボディーが汚れないように完璧なマスキング。
3M社製の高性能マスカーを使用。
ドライアイス洗浄機にドライアイス3mmペレットを投入し、DSC専用ノズルとアダプターを接続しました。
軽くワンショットしてみると固着したカーボン塊が一部吹き飛びましたね。
・ドライアイスペレットを圧縮空気で高速噴射。
・熱収縮と昇華爆発力で瞬時に異物を剥離。
アルミやクルミなどの硬いメディアを使用せず、柔らかいドライアイスペレットでの洗浄作業は、母材金属にダメージを残しません。
精密な金型の洗浄や食品加工装置の洗浄などで活躍している(ドライアイス洗浄機)
ドライアイス洗浄機を自動車整備に活用したのは、ミナト自動車が日本では初めてでしょう。
硬いメディアを使用したアルミナ・クルミブラスト作業は(研磨力)で異物を削り取る作業。
ドライアイス洗浄はー78℃の熱収縮と衝突時の昇華による750倍の体積膨張で付着物を瞬時に剥離させる。
そもそも研磨と剥離では洗浄原理が違うのですね。
圧縮上死点にセットし、バルブ全閉状態でショット。
(煤やペレットが燃焼室に入らない。)
複雑で細く深いポート奥にあるインテークバルブの傘部やシャフト部を完璧に洗浄しました。
硬いメディアを使用せず、ドライアイスを使用するメリットはもう一つあります。
それはメディアがエンジンに残留する可能性がゼロだから。
硬いメディアが万が一残っていてバルブシートに噛み込めば、おそらく圧縮不良になるでしょう。
ドライアイスはエアブロー等をしなくても、放置すれば自然に昇華して大気に消えます。
つまりエンジンにドライアイスが残留する可能性はゼロ。
ヒューマンエラーがあっても残留する事はありえない。
整備してエンジンが調子悪くなれば、意味ないですよね。
ガスケット類は純正新品に交換。
スワールコントロールバルブやスロットルボディもドライアイス洗浄でキレイになりました。
DSCオプション整備 (スパークプラグ交換)
DSCでインテークサージタンクが外れている時に同時交換すれば、スパークプラグ交換工賃が安くなります。
NGK史上最強のスパークプラグ プレミアムRXで全数交換しました。
冷却水はラジエターリフレッシャーで全量圧送式交換でリフレッシュ。
エンジン・ラジエター・ヒーター内にあるLLCを、この装置で全量交換。
同時に冷却ラインの浮遊物を回収しろ過しています。
メーカー整備書に記載されているラジエター下のドランプラグを開ける方法では、残念ながら全ての冷却水は交換出来ないのです。
エンジンを掛けながらゆっくり確実に入れ替えていきますね。
最後にLLC再生強化剤で防錆・消泡性能を強化し、エア抜き作業も行いました。
DSCでインテークのカーボン除去を実施し、マルチサーブ インジェクター洗浄システムでは(インジェクターや燃焼室を専用ケミカルでダイレクトに洗浄)します。
エンジンのフューエルラインを切り離し、マルチサーブのホースをエンジン側に接続。
インジェクションシステムパージをマルチサーブに投入。
燃料タンクのガソリンを使わずに、このケミカル剤で直接フューエルラインに流し込みます。
精密なインジェクターに付着するスラッジやカーボン除去。
燃料噴霧口や燃焼室内もケミカルの効果で洗浄。
約70分ほどエンジンを掛けながら、ユックリ洗浄していきますね。
時々回転数を上下変動させながら作業をしています。
・高回転までのスムーズなフケ上り。
・信号待ちでの不快なエンジン微振動。
カーボン煤が堆積し燃焼状態が悪くなれば、噴射されたガソリンはキレイに燃えません。
精密なスプレーパターンでガソリンを噴射しなければ、短時間で完全な混合気になりません。
つまりガソリンが無駄になり、パワーに変換されず、そしてマフラーへの煤が増える。
良い事なんて何もない。
・最適な吸気渦を復活させて混合気を形成し燃焼。
・キレイなスプレーパターンで燃料噴射。
・確実な圧縮・強い点火燃焼。
GR系V6エンジンをリフレッシュしましょう。
次回ブログでも引き続きクラウン200系の整備を紹介しますね。
・ATF完全圧送式
・デフオイル交換
・カーエアコンリフレッシュα
3点ともにニューテックの高性能製品で新車時以上の性能を引き出します。
それではHAPPY CAR LIFE!!