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ニッサン E12ノート リフレッシュプラン。走行距離22万キロの愛車をリフレッシュ!!

『人の価値観はそれぞれ違う。』

『愛車への想いは、十人十色』


弊社が行っているリフレッシュプランは(愛車をなるべく新車時の状態に近づけて、まだまだ良いコンディションで使用したい。)と思うユーザーさんに向けてアナウンスしています。




そしてリフレッシュプランをお引き受けするには整備予算の下限を設定しています。  それは相応の部品代が掛かるのと、相応の覚悟と費用が掛かるからです。



依頼者の整備予算の大小はそれぞれ違いますが、年に数人ほど予算規模を振り切った方からのご依頼がありますね。


今回のブログはそんな依頼を紹介しますね。





ニッサン ノート E12 H25年式 走行距離22万キロ
リフレッシュプランのご依頼です。



過去に1度リフレッシュプランを依頼いただきましたが、今回で2回目の依頼です。   前回は10万キロ時に軽めのリフレッシュプランを行い、今回は予算の中で出来るだけ良いコンディションにしてほしいと依頼されました。




オーナーさんが提示された整備予算は120万円。
(コンパクトカーに対しての整備予算としてはかなり多い。)


120万円もあればもう少し走行距離の浅い中古のE12ノートが買える。
ですがそんな事はオーナーさんも承知の上。
愛車への想いは(そういうものではないのでしょう。)

他の中古車じゃダメなんだそうです。

東京都から山形県までを頻繁に往復しているそうで、どうしても走行距離が延びるのだそうです。



今回は新品交換できる部品はなるべく交換し、出来るだけ長く使用できるような整備プランを提案させていただきました。

試運転をし事前ホイールアライメントを測定。
エンジン排気ガステストやバッテリー充電状態を確認します。

排気ガスの数値は年式の割には、HCが多めで改善の余地あり

バッテリーは問題なく、オルタネーターも慌てて交換する数値ではないですね。まだまだ使えそうです。

あとで地元で簡単に交換できる個所は、現状で問題なければそのまま経過観察。

工賃の重複度が高く(一緒に整備した方がよい箇所)や(走行距離を考慮し立往生する可能性のある個所)を中心にプランを制作しました。

また過去の整備歴も考慮しながらプランニングしています。

点検結果から整備プランを制作。
御見積書を提示し、OKがいただけたので作業を始めます。



まずはサスペンションや・ブレーキ・ハブ・ドライブシャフト等を分解しますね。





ショックアブソーバはKYB ニューSR MCを使用して交換しました。

前回リフレッシュプラン時にはKYB ニューSR-Sを使用したのですが、もうワンランク上のKYBショックが登場したのでこちらをオススメしました。


普段の点検時には整備しない箇所を、今回リフレッシュ整備します。


・ハブベアリングを圧入交換
・ドライブシャフトブーツグリスKITでO/H
・ロアアームASSY交換
・ステアリングラックエンド交換

ベアリングやボールジョイントも消耗品ですが、グリスも使用すれば劣化します。  劣化すれば金属部が摩耗しますので、定期的なグリス交換は必要なんですよね。



リアサスペンションも分解します。


E12ノートはアクスルビームブッシュのみの単品部品供給はないので、ビームASSYで交換しました。


・ショックアブソーバーやスプリングやインシュレーター等も同時に交換しますね。



前回入庫時にはリアドラムを研磨しましたので今回は再研磨はせずに、今後の事も考慮してドラムASSY交換をします。

・ハブベアリング圧入交換
・ライニングシュー交換
・ブレーキシリンダASSY交換


E12ノートはブレーキシリンダのカップKITすら部品供給がないので、ASSY交換になりました。








フロントブレーキもO/Hします。
こちらは個別の部品供給があるので、分解洗浄してリフレッシュ。


・ブレーキキャリパーシール交換
・ブレーキパッド交換
・ブレーキディスクローター研磨再生

安価な消耗部品交換だけで新品と同じ機能に戻るので、ASSY交換はせずに分解洗浄して再生しました。




エンジンマウントも全数交換。

信号待ち時の微振動はこれとスロットルボディ清掃で改善されるでしょう。
スロットルボディ清掃後に急速TASで初期化再学習を行いました。




オイル漏れがしやすいエンジンシリンダヘッドカバーを外して、ガスケット交換をします。   同時にスパークプラグとイグニッションコイルを全数交換しますね。


またエアフロメーター・A/Fセンサーなど燃費や加速への影響が大きい重要なセンサー類の交換を提案しました。

センサーやイグニッションコイルなどは信頼性の高い純正品一択。
スパークプラグはNGK史上最強のプレミアムRXをチョイス。


22万キロ走行してお役御免のラジエーター類。
冷却ライン系統もリフレッシュしますね。

・ラジエター
・ファンモーターASSY
・ホース&サーモスタッド
・LLC圧送式交換


ラジエターリフレッシャーで脈動圧送式のLLC全量交換をし、LLC再生強化剤で防錆・消泡性能を強化。  エア抜き作業も同時に行います。

ブレーキホースを交換しブレーキフルード交換。

CVTFはオイルパン洗浄ストレーナー交換後に、ニューテックNC-65で希釈式全量交換しました。





もうそろそろ寿命が来てもおかしくはない(フューエルポンプ)
こちらは突然死を考慮して予防整備でASSY交換をしました。




整備リフトからアライメントリフトに移動します。

サスペンションを分解整備したので(1G締付)を行いますね。
1G締付をせずに走行すると新品に交換したブッシュが早期に破損します。

4輪が接地した状態(1G状態)でブッシュに掛かる不要なテンションを一度開放し、ボルトナットを締め付けますね。


そこから軽く試運転をして、ホイールアライメント調整を行いました。


・ハンター社最新鋭ホイールアライメントテスター WA470ホークアイ
4つの高精度カメラセンサーでホイールに装着したターゲットを捕捉。
瞬時にアライメント数値を演算します。

・イヤサカ社ビシャモンマルチアライメントリフト
国産ビシャモンリフト 高剛性・高耐久で水平レベルを長期に維持します。



調整前の数値はこんな感じ。
フロントトゥ以外は許容範囲に収まっていますが、もう少しベストに近づけるよう微調整しますね。




リアはアクスルビームを微調整し、スラスト角を整えました。

フロントはクレイドル調整等でキャンバー・キャスター・SAIのバランスを整えて、ステアリングセンターを合わせて個別トゥを修正します。


左右差10分以内となかなかキレイに整いましたね。
これで真っすぐキレイに走るE12ノートになったでしょう。




ホイールアライメント調整が出来る整備工場やショップはたくさんあるが、ビフォーアフターの数値までネット公開している所は意外と少ない。

弊社はサスペンションをトータルに整備してからのホイールアライメント調整なので、ビフォーアフターの数値を隠す事なくお見せ出来るのです。



逆に過走行車のサスペンションを整備せずに、ホイールアライメント調整だけをしても意味はなく、それはただ静的なホイールアライメント調整をしただけです。


実際に走行している時の動的ホイールアライメントが凹凸やカーブ時で正常に機能しないと、新車時の走行コンディションには戻らないんですよね。



ショックがヘタっていたり、ブッシュが劣化していると乗り心地は低いままですよ~。


最後にいつものテストコースを走行し、最終チェックを繰り返す。
リフレッシュ整備が完了して、無事納車となりました。



作業中に撮影した画像は約200枚。
納車時には画像を見ながら、作業内容を説明させていただいています。
また画像はDVDにコピーしてお渡ししています。



リフレッシュプラン予約から納車までの流れをブログにまとめました。
宜しければ覗いてみてください。
http://minato-motors.com/blog/?p=31370



本日もミナト自動車ブログ日々是好日にお越しいただきありがとうございます。


リフレッシュプランのご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。 
・不具合点や改善箇所
・今回の整備で掛けられる整備予算
なども問い合わせ時に教えていただけると助かります。


整備予算の目安が分からない方は、弊社ブログの(○○年○○月の△△△のブログはいくら掛かりましたか?)と聞いていただけるとお答えできます。



・・注意・・
よく車検が切れるタイミングでリフレッシュプランを依頼する方がいますが、それはやめた方がいいですよ。  なぜならリフレッシュプランの入庫待ち台数が常に多いので、スグにはお引き受けする事は出来ません。

車検切れ前に余裕をもって相談していただければ、車検時にはほぼ何もしなくても合格しますよ!!


また新車時の状態に戻す事が基本コンセプトですので、車高調サスなどの車高変更されている車両やその他改造車はお引き受けしていません。  元に戻すのならご相談ください。


どうぞよろしくお願い致します。
それではHAPPY CAR LIFE!!




2023年2月5日

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