ニッサン スカイラインV36 リフレッシュプラン。 サスペンション・ATF等をリフレッシュ。
大阪府北部からお越し頂いたのは
広島ナンバーのスカイライン V36
H19年式 50000km
DBA-V36 2WD
リフレッシュプランのご依頼です。
リフレッシュプランはある程度の年数・走行距離を経た車両を、
なるべく新車時に戻す整備メニューです。
お客様のご予算をお聞きして、
(この車両が私の愛車なら予算内でどんな整備がベストか?)
オススメの整備プランを提案させて頂いています。
よくある保守点検・車検整備の範囲だけではなく、
長く良い状態で使用するよう
中整備以上の作業規模になります。
来店入庫時に問診し試運転。
排気ガステストで燃焼状態をチェックし、
ア-ガス社バッテリーアナライザーで充蓄電状態を測定。
スキャンツールG-SCANを接続し
ライブデータの確認と、
アライメントテスターで
サスペンションの状態も診ていきます。
アナログ・デジタル両面から点検する事は、
今の車両には必要な事だと思います。
キャンバー・SAI等は
あまり良い数値ではないですね。
作業後に修正調整が必要でしょう。
リフトアップして各部を点検し、
オススメの整備プランを提案させて頂きました。
ここまでチェック作業して
やっと概算見積書が出来上がります。
(リフレッシュプランはおいくらですか?)
と聞かれますがその時にはこう返答しています。
ある程度年式・走行を経過した車両の整備は
(いくら掛かりますか?)というよりも
(いくら掛けれますか?)と。
リフレッシュプランの基本料金はありますが、
結局のところ予算次第で
作業内容は大きく変わるのですよね。
もし予算の参考にされるなら、
(何月何日公開の○○の作業ブログはおいくらですか?)
とお問い合わせメールを頂けるとお伝え出来ます。
オーナーさんにメール・TEL等で
点検結果や作業内容を説明し、
OKを頂きましたので作業を開始しますね。
まずはブレーキキャリパー前後1台分のオーバーホール。
ピストンシール・グリスなどが硬化すると、
片効きや音鳴り・振動等の原因になります。
この車両は錆も無くピストン表面も良好、
シールキットのみの交換で大丈夫ですね。
キャリパーシール等を組み立てて、
ピストンを出し入れして動きを確認。
何度もピストンを動かして、
シール・ブーツの装着状態をチェックしました。
またホルダー等の劣化した古いグリスは、
洗い流して専用グリスを注入します。
パッドバックシムにはWAKO’S BPR、
高性能ブレーキパッドグリスを使用していますよ。
ブレーキフルードも全交換しました。
ブレーキディスクローターも研磨作業で再生。
限度厚を確認しながら、軽く表面を整えました。
耐熱塗装(600℃)で化粧直しすれば、
見た目も機能も回復しますよ~。
ショックアブソーバーも4本交換します。
バンプ・インシュレーター・マウント等も、
消耗品ですからもちろん同時交換です。
リア スプリングインシュレーターと
スタビライザー ブッシュを交換。
ゴム製品は経年劣化で硬化しますので、
定期的な交換は必要ですね。
エンジン・AT マウントインシュレーターもリフレッシュ。
V6エンジンとサブフレームに挟まれており、
なかなか外すのは大変ですね。
サブフレームを下ろしながら、
スペースを確保し交換しました。
LLCはラジエターリフレッシャーで圧送式交換。
エンジン・ラジエター・ヒーターコアにある
全てのLLCを圧送式で全交換します。
最後にLLC再生強化剤を注入して防錆・消泡を強化し、
エア抜き作業でレベル調整します。
ATF交換前にオイルパン脱着洗浄。
磁石に付いた鉄粉を除去し、
ガスケットも交換して再組み立て。
ATFを補充して暖機し、
ATF圧送式交換を行いますね。
NUTEC ニューテック NC-65
全化学合成 (エステル系)
全量交換してからATF量を調整しました。
次回交換推奨時期は約6万キロになります。
カーエアコンリフレッシュαで
AC冷媒ガスをリセットします。
重量管理で回収・再生・充填すると、
約130gほど充填量が少なかったようですね。
規定充填量でチャージして、
AC強化添加剤NUTEC NC-200も同時注入しました。
NUTEC NC-70 75W90
全化学合成ギアオイルでデフオイルも交換し、
ガスケットはトルクレンチでトルク締め。
作業手順を間違えると恐ろしく時間が掛かる
デュアルスロットルボディ清掃&初期化(急速TAS)。
よくあるシングルスロットルの(急速TAS)は簡単で、
ごっそりカーボン蓄積を除去してもさほど問題なし。
ですがデュアルスロットルの場合は失敗すると、
整備書手順やネットの情報でもエラーになり初期化困難。
知らない方はデュアルは触らない方が無難でしょう。
ちなみに今回のV36は(裏手順通り)に作業しましたので、
問題なくスムーズに初期化が完了しました。
アイドリング安定化にオススメです。
1G締付後に軽く試運転をしてから、
ホイールアライメントを調整します。
ハンター社 ホイールアライメントテスター
最新機種 ホークアイWA470
軽量クランプ式ターゲットをサクッと装着すれば、
4つの高性能カメラセンサーがターゲットの動きを捕捉。
・ホイールへのターゲット装着は約2秒。
・ホイールも傷が付かずに高精度測定。
瞬時にアライメント数値を弾き出します。
サスペンションを組み付けただけですから、
当然数値はバラバラですね。
ここから調整作業に移りますね。
クレドル調整でSAIやキャンバーを整えて、
トゥやステアリングセンター・スラスト角もドンピシャに。
修正できる箇所と出来ない箇所。
バランスを考慮してアライメントを調整しました。
もう一度試運転をして作業は完了しました。
5万キロでここまで整備すれば
かなり良い状態を長く使用できると思います。
オーナーさんは職業上転勤が多く
今まで1店舗に全ての整備を任せる事が
難しかったそうです。
今後もその状況は変わらないので、
今回まとめてリフレッシュ整備を依頼されました。
これで当分の間はほぼ整備する事はなく、
定期的なエンジンオイル交換ぐらいでしょう。
年明けから3台一気に
リフレッシュプランの依頼車両が入庫。
おなじみのATF完全圧送式交換や、
DSC(ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)
なども平行して作業を実施。
ちょっとバタバタしていますが、
トラブルもなく予定通りに進んでいます。
そういう訳で各作業のお問い合わせや御見積、
予約受付などは全てメールのみで
受付させて頂いています。
HP(お問い合わせフォーム)にご記入して、
ご相談頂けるようご協力お願い致します。
なお数日以内には必ず返信していますので、
もし届かないようでしたらお連絡を頂けると助かります。
本日もミナト自動車ブログ 日々是好日に
お越し頂きありがとうございました。
HAPPY CAR LIFE!!