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ハイエースKZH100 リフレッシュプラン その3。エンジン補器類・ガスケット交換!!ATFは圧送式交換で全量交換。

前回、前々回から続くハイエースKZH100のリフレッシュプランの続きを紹介します。
http://minato-motors.com/blog/?p=33042 その1
http://minato-motors.com/blog/?p=33091 その2



その1ではフロント足回り下回りを整備して、その2ではリアの足回り下回りの整備とホイールアライメント調整を紹介しました。


その3ではエンジン・ATの整備を紹介しますね。




・シリンダーヘッドカバーからのオイル滲みによるG/K交換。
・タイミングベルト・ウォーターポンプ交換
・サーモスタッドやホース類交換
・ラジエター(メイン・サブ)交換

これらを同時に整備する事を提案しました。



21年・18万キロ走行した樹脂製のラジエタータンクが熱劣化しています。

割れるとオーバーヒートしますので要交換部品なのですが、ハイエース100系のラジエターは狭いエンジンルーム内に押し込められて交換が困難。





ラジエターを外すにはタイミングベルトやカムスプロケット周辺を分解し、スペースを確保して作業をしますね。



この状態まで分解してスペースを確保しました。


ここまで分解してスペースを確保しても、若干は知恵の輪状でラジエターを引き抜きます。

外すラジエターは傷が付いても問題ないが、新品のラジエターに傷付ける訳にはいかないのでスペースは広めに確保するのが吉。


ラジエターを外すとエンジンルーム上部から、床が丸見えになりますね。




樹脂製タンクは熱劣化で脆い状態でした。


少し触るだけでポキッと折れるので、もう寿命だと思いますよ。
新しいラジエターに交換しますね。

エンジン前部に作業スペースが出来ましたので、ウォーターポンプやカム・クランクシール・サーモスタッドなどを同時交換します。

単品で交換すると個別に交換工賃が掛かりますが、ある程度まとめて整備すると重複工賃分は節約できるのです。




何と何を同時に交換すれば(重複工賃が節約出来るのか?)を説明して提案するのがリフレッシュプランのメインテーマです。


無駄な重複工賃分は部品代に回した方が、結果的にはお得なんですよね。

フロントバンパー裏にあるサブラジエターはメインに比べて熱劣化しにくいのですが、使用環境の影響でアルミコアのフィンが腐食していました。



ASSYではメーカー在庫なしとの返答だったので、ラジエター屋さんに部品を組み立ててもらい新品交換します。


サブラジエター・コンデンサー・ファンモーターASSYで車体から降ろして、分解し再装着しました。



本当はコンデンサーも新調したかったのですが、こちらは生産終了で部品が無いそうです。これはもう少し延命して使う事になりました。








フューエルフィルターも長い間無交換だったので、エレメントを交換しますね。




ラジエターの冷却水をラジエターリフレッシャーで脈動圧送式交換。


冷却ラインに接続しLLCを脈動圧送していきます。
注入されたLLCは冷却ラインをグルッと一周して、もう一つのホースから回収。


ラジエターリフレッシャーには5ミクロンと25ミクロンのWフィルターが内蔵されていますので、それで濾過してもう一度冷却ラインに戻す事を繰り返します。



サーモスタッドが開くまで、アイドリング状態で約30分以上は作動させます。



濾過して浮遊している汚れを回収し、最後にLLC再生強化剤の投入で(防錆・消泡性能)を強化します。



1KZ-TEターボなのでエンジンルーム内に水冷式インタークーラーがあります。

こちらもLLCを交換して最後にLLC再生強化剤を投入しました。



サブラジエターやコンデンサーを外す前に、エアコン冷媒ガスを(エコマックスjr)抜き取っていました。


その時の冷媒回収量は480g。

後期モデルKZH100の規定冷媒充填量は900g。

作業前は約420gほど冷媒が少なかったようですね。

コンデンサー脱着でACガス配管を切り離しているので、まずは30分ほど真空引きを行います。



そこから1時間ほど放置して真空度が保たれている事を確認。

規定充填量の冷媒ガス900gを再充填し、コンプレッサーオイル強化のために(ニューテックNC-200コンプブースト)を同時注入しました。


何か所かの配管を切り離しているのでオーリングも交換しています。
冷媒ガス注入後にリークテスターで漏れチェックを行いますね。




最後にATFを全量交換します。

ATオイルパンを脱着し洗浄。
磁石の鉄粉を除去してストレーナーを交換。

液体ガスケットを使用してオイルパンを再装着します。



排出したATF分を補充し、完全暖機します。


ATFチャンジャー(トルコン太郎)のホースを接続し、まずはプレ洗浄。
アイシンAFW+で全量イッキに圧送式交換しますね。

プレ洗浄でやっとここまでキレイになりました。

まだまだ濁りがありますね。
アイドリングタイム後にもう一度圧送式交換します。




キレイに入れ替わりましたね。

最後にフルードレベル調整を行いました。



全ての作業が完了し、いつものテストコースで試運転。

帰ってきてからはリフトアップして締め忘れ・オイル漏れ等の最終チェックを繰り返す。



最終チェックが終わればお連絡をして、後日納車となりました。


こんな感じで整備したハイエースKZH100系のリフレッシュプラン。
3部のブログに分けて紹介させていただきました。


来店した時はフワフワ・コトコト・ユルユルな感じの印象でしたが、サスペンションやブレーキ、エンジン・AT関係を整備したのでシャキッと走るハイエースワゴンに戻ったと思います。



作業中に撮影した画像は約220枚。
納車時にはその画像をお見せしながら作業内容を説明させていただいています。
また画像もDVDにコピーしてお渡ししています。



リフレッシュプランのご予約やご相談はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。

○○年○○月の△△△のブログが総額いくら掛かりましたか??と問い合わせていただけるとお答えできますよ。 整備費用の参考にしてくださいね。



それではHAPPY CAR LIFE!!




2022年10月10日

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