リフレッシュプラン レガシィ BG9 その1 エンジン吸気系編
好評頂いているリフレッシュプラン
車検制度や従来型の点検整備にとらわれず
ミナト自動車独自の視点から車両をチェック
整備計画と予算に合わせてプランニング
提案型車両整備の事なんですよ~。
今回の依頼車両は
レガシィツーリングワゴン BG9
H10年式 19万キロ走行です。
新車から15年経過したレガシィですが
まだまだ軽快に走れるようにと
今回リフレッシュプランを依頼されました。
車両全体の点検整備と
時々発生するエンスト探求。
こちらを中心に見ていきます。
基本的な流れはこんな感じ
試運転⇒点検⇒プランニング&見積
⇒説明&了承が得れば作業開始となるんですよ~。
入庫時の問診では
エンスト頻度は1週間の走行で 3度ぐらい
比較的良く発生するそうです。
ですが入庫してから30分X3セットの
試運転でも発症しませんでした。
エンストの原因も頭に入れながら
リフレッシュプランを練っていきますね。
エンジン点検の基本
排気ガステストから。
CO、HCの数値が多いです。 (理想はゼロ。)
これだけでエンジンの燃焼状態が悪いのが分かりますね。
スパークプラグとエアエレメントは問題なし。
では次にスロットルボディ と ISC
の分解清掃していきますね。
スロットルボディ バルブ周辺の
蓄積したカーボンを洗浄剤で除去します。
ほんの僅かな蓄積が
空気の流れを 邪魔するんですよ~。
アイドリング時、または急減速時の
空気流入量を調節するISCバルブ。
(アイドル・スピード・コントロール 通称 ISCV )
BG9レガシィは シャッター式 のISCのようですね。
赤矢印の時はシャッターが開いていますが
緑の方向に軸に回転すれば
青矢印のようにシャターバルブが閉まります。
このような動きで開閉し
空気の量 を 調整しているんですね。
カーボンの蓄積でシャッターバルブの
軸を回せば軽い引っ掛かりが有りました。
スムーズでリニアな動きが出来なくなり
アイドル回転は乱れ、時にはエンストする事も。
洗浄剤とメン棒でキレイにしていきますね。
ISC初期の基準値 30%前後ほど。
41,6% から 31%に。
スロットルボディとISCの清掃で
空気の流れが良くなりました。
清掃前より10%ほど
ISCデューティを
ECUが少なく自動補正しましたね。
それだけカーボンが蓄積していたのでしょう。
エンジンや車体制御の頭脳 ECU
の記憶されたエラーコードを探します。
6つのエラーコードは過去の履歴コード
一度消去して後で再確認しますね。
おそらくエンスト時の一気に入力されたと思います。
点検時にはスキャンツールを接続し
エラーコード以外にデータモニタもチェックします。
データモニタとは現在のECUの動きを
ライブで見れる機能。
パッと見た感じは細かい数値が
いっぱい並んでいるだけにも見えますが
実はエラーコードに出てこない不具合を
数値や動きで 見つける事も可能なんですよ~。
気になった数値はO2センサー動き。 (グラフ表示)
排気温度が上がれば
活性化するセンサーなんですが
アイドリング時や冷間時には動きが鈍いのが特徴です。
(なので通常はヒーターが付いています)
この車両のセンサーは
ヒーター機能とセンサー自体の劣化で
動きが鈍く、緩やかな波形になっていますね。
念のためにアメリカから直輸入した
GTC社 ST05
オキシゲンセンサー テスター&シミュレーター
でテストします。
『FL ファール』 が出たので、やっぱりOUTですね。
新品のO2センサーに交換すれば
敏感な動きに変わり
この信号をECUが演算して
ISCのバルブを動かしているのですね。
入力信号が早く正確に。(O2センサーなど)
出力信号に素早く反応。 (ISCなど)
CO 作業前 0,11% ⇒ 作業後 0,06%
HC 作業前 123ppm ⇒ 作業後 0ppm
不完全燃焼ガス と 未燃焼ガス。
ともに無くなり完全な燃焼が出来るようになりましたね。
もう少し試運転をすればECUが学習し
もっと安定するでしょうね~。
次回ブログは
ブレーキリフレッシュに移りますね。
つづく。