ハイラックスサーフ TRN215 リフレッシュプラン 後半の部。 ATF交換・エンジン整備・ホイールアライメント調整。 乗りやすい車両に生まれ変わりました。
前回ブログから紹介している
ハイラックスサーフのリフレッシュプラン。
http://minato-motors.com/blog/?p=23670
後半部分も紹介しますね。
トヨタ ハイラックスサーフ TRN215
走行距離10万キロ ガソリン車
サスペンションやブレーキ等の下回り・足回りの整備が終わり、
エンジン・AT系の整備に進みます。
信号待ちの停止時に微振動が大きく、
かなり不快だったハイラックスサーフ。
エンジン/ATマウントの3点を交換を提案しました。
外したマウントを新旧で比べると、
E/Gを受ける部分が劣化し大きく凹んでいました。
重たいエンジンを支えているので、
車種問わず劣化している事が多いですね。
ラジエターやホース関係もリフレッシュ交換します。
アッパーホース取付部は冷却水からの熱劣化で、
樹脂部が茶色に変色していますね。
割れる前の予防整備でラジエターを交換しました。
サーモスタッドも一緒に交換します。
ちなみにウォーターポンプは以前に交換済みだそうです。
エンジン上部にあるシリンダヘッドカバーのガスケットも、
長年の使用でゴムG/Kがカチカチに硬化。
これではオイル漏れの原因になりますね。
ゴムガスケットとPCVバルブを交換して
スロットルボディも清掃し初期化しました。
(これでアイドリングも安定するでしょう。)
E/Gオイル管理が良いので、
内部も奇麗な状態が保たれていますね。
エンジン前部にあるファンベルトのアイドラプーリー全数交換。
ファンカップリングも同時に交換しました。
最近では珍しい燃料フィルターがエンジン横にあるタイプ。
こちらも一緒に交換しますね。
(この年式のトヨタだとインタンクポンプ内蔵が多いのです。)
燃料噴射量やスロットル開度などを決める為の重要なセンサー。
・エアフロメーター
・O2センサー
特性ズレでボケてくるので、
ある程度使用すれば早めにに交換しましょう。
特に触媒前にあるO2センサーのねじは、
ガジッてねじ山が潰れている事が多いですね。
タップでねじ山を修正し交換しました。
LLC冷却水は圧送式交換で全量交換しますね。
ラジエターリフレッシャーを冷却ラインに接続し、
E/G、ラジエター、ヒーターのLLCを全て交換します。
エンジンを始動させながら約15分間ほど圧送式交換。
最後にLLC再生強化剤で消泡・防錆等を強化して、
エア抜き作業も行いました。
フロント・リアデフ/トランスファのギアオイル交換
NUTEC NC-70 全化学合成ギアオイル(エステル系)
ATFも完全圧送式で交換しました。
まずはオイルパンを外して洗浄し、
ストレーナーも同時交換。
磁石に付着した鉄粉も除去します。
そこから完全脱脂をして、
液体ガスケットを塗って組付けします。
ATFを補充し完全暖機。
ATFチェンジャーを接続して、
まずはプレ洗浄を行いますね。
使用するプレ洗浄油はNUTEC NC-RF。
http://minato-motors.com/blog/?p=17434
弊社ではニューテック謹製リンシングフルードを
プレ洗浄時に使用しています。
結構キレイになりましたね。
ここから15分ほどアイドリング。
次は本命ATFでもう一度交換しますよ。
使用するのはNUTECニューテック 『NC-65』
全化学合成ハイパフォーマンスATF(エステル系)
・極薄で強靭な油膜性能
・ローフリクション/ハイパフォーマンス
NC-RFとNC-65を入れ替えて、
全量イッキに圧送式で交換します。
完璧に入れ替わりましたね。
最後にATFクーラー洗浄と、
フルードレベル調整を行います。
カーエアコンリフレッシュαで
AC冷媒ガスをリフレッシュ。
年々減少するガスを全量回収して、
真空引き後に規定充填量をリチャージします。
同時にNUTEC NC-200コンプブースト注入で
コンプレッサーの潤滑性能を強化しました。
結果的には140gほど少なかったようですね。
走行距離や年式的にはまだ少し早いと思いましたが、
ユーザーさんからの希望もあり、
インタンク式燃料ポンプも交換します。
車体からタンクを降ろして、ポンプを交換しました。
交換整備を終えて最終段階の調整&確認作業。
アライメントリフトでリフトアップし、
1G締付を行います。
整備リフトでサスペンションアームを外し、
再度組み立てるとサスペンションが伸びた状態で
ブッシュのボルトを締め付ける事になります。
そのまま着地するとサスペンションアームの角度が変わります。
ブッシュは捻じれた状態で固定され、
不要なブッシュテンションが掛かり、寿命を縮めます。
4輪が接地した状態でブッシュを固定するボルトを緩めます。
そして不要なテンションを開放してからもう一度締付。
これが(1G締付)という重要で必須作業なのですよ。
締め付けた個所、整備した箇所のボルトは、
赤いペンでマーキングして何度も確認。
弊社は遠方から来るお客様が多いので、
(締付忘れやミス)は取り返しがつかないのですよね。
そこから軽く試運転をして、
サスペンションのブッシュ等を馴染ませます。
そして最後にホイールアライメント調整を行いました。
ハンター社 最新鋭ホイールアライメントテスター
ホークアイ(WA470)
4つの高精度カメラでホイールに装着したターゲットを捕捉。
前に20cmほど手で押して、ターニングテーブルに乗せてから、
ステアリングを左右に切って測定完了。
これでアライメント数値が演算され弾き出されます。
サスペンションアームにある調整用カムボルトを
組立時には中立の位置に合わせています。
それでも組立直後は各数値はバラバラで
まともに走れる状態ではないですよね。
そこから車体の下に潜りこんで各数値を調整し、
左右のバランスを整えていきます。
最終的にはこんな感じで調整しました。
ハイラックスサーフのフロント側は調整機構が多いので、
ほぼ完璧に整いましたね。
リアはリジッドの為に調整機構はありません。
リアキャンバーは問題なくスラスト角が少しありますが、
トータルトゥを見れば特に気にするほどでもないでしょう。
これでキレイに走ると思います。
最後に試運転を繰り返し、
最終確認をして納車となりました。
入庫時から気になっていた不具合点・不満点
・信号待ちでのボディに伝わる微振動。
・段差を乗り越えた時のボディ軋み。
・高速走行時の唸り音
全て解消できたと思います。
後日ユーザーさんからいただいたメールを添付しますね。
リフレッシュプラン後の感想をメールでいただきますが、
愛車がガラッと変わるので
皆さん驚かれる事が多いんですよね~。
私がよくお話しするのは
(過剰整備と予防整備は紙一重)
ユーザーさんが無駄だと思えば過剰整備なるでしょうし、
少しでも安心して乗れるならと思うと予防整備になると思います。
今回のユーザーさんは予算100~150万円ぐらいの間で、
リフレッシュ整備を希望されましたので、
当分整備が不要になるぐらいの整備プランを
提案させていただきました。
今から10年10万キロ軽く使用できる
良いリフレッシュ整備だったと思います。
リフレッシュプランについてのご相談ご予約は、
HP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。
それではHAPPY CAR LIFE!!