静岡県からプレマシー リフレッシュプラン 後編。 サスペンション、ブレーキ、ATF交換。 20万キロ目指す整備を依頼されました~。
前回ブログの続きです。
静岡県 マツダ プレマシー CWEFW
走行距離13万キロ
リフレッシュプランの依頼です。
前編ブログでは直噴エンジンの煤除去作業等の
エンジン系整備を行いました。
http://minato-motors.com/blog/?p=22042
後編ブログはシャシ・ブレーキ・ATF等の整備を紹介しますね。
下回りを点検するとドライブシャフトブーツからグリス漏れ。
(周辺にグリスが飛び散っています。)
ドライブシャフトのO/Hをする為に、
Frサスペンションを分解しました~。
ドライブシャフトのブーツからグリスが漏れるのは、
熱劣化でグリス粘度の低下とブーツの硬化。
シャバシャバのグリスでは油膜が確保出来ず、
ベアリングは次第に摩耗するでしょう。
ガラガラ・コロコロ異音が出てから
リビルト品でのASSY交換が整備業界では主流ですが、
弊社ではあまりソレをオススメはしていません。
リビルトDシャフトに使われている汎用ブーツと、
純正ブーツの耐久性は全く違う。(特にアウター側)
圧倒的に耐久性の高い純正ブーツ&グリスKITでO/Hすれば、
10万キロ以上は十分に持ちますからね~。
長く使用するなら、
断然純正品が良いとお伝えしています。
シャフトのベアリングを洗浄して、
耐久性の高い純正ブーツ・グリスKITでO/Hしますね。
ブーツバンドを確実にカシメて、
中間ベアリングも交換しました。
ちなみにアウターブーツのバンドは非常に硬く、
チョットやソットではカシる事は出来ません。
SSTの強固な爪でガッチリ挟まないと、
奇麗なカシめ具合にはならないのですね。
フロントハブベアリングも交換しますね。
ナックルに圧入されているので、
油圧プレスで分解します。
ベアリングに負荷が掛からないように適切な治具を選択し、
油圧プレスで慎重に圧入しました。
ショックアブソーバーも
今回は純正品でリフレッシュ。
マウントやベアリング、インシュレーター等も同時交換します。
ロアアームASSYや
スタビブッシュ&リンクロッドなども全交換しました。
リアサスペンションと
リアハブベアリングのリフレッシュ。
ブッシュの負担が大きいロアアームや
スプリングインシュレーターなどを交換しますね。
このプレマシーのリアロアアームブッシュは、
単体での部品供給はありません。
ブッシュだけで部品供給してくれれば高額なASSY交換はせずに
ブッシュ打ち換えで対応出来るのにね~。
またハブベアリングASSYと
ショックアブソーバーも交換しました。
ブレーキ関係もリフレッシュします。
ブレーキキャリパーを分解して洗浄し、
シール・ダストブーツを交換しました。
ディスクローターは研磨機で再生します。
乱れたブレーキパッドとの当たり面を均一にし、
ローター表面を整えます。
研磨する量はほんの少し。
そんなにガッツリ削るわけではないのでご安心を。
最後に防錆耐熱塗装をしてあげれば、
ほぼ新品同様に戻りました。
研磨をしてブレーキパッドを交換すると、
ブレーキの効きも良くなりコントロールもしやすい。
引き渡し後の1発目のブレーキングで
今までとの違いが分かるのでユーザーさんには好評ですね。
ATFも圧送式で交換します。
その前にオイルパンを洗浄してストレーナーも交換。
本命ATFはニューテックNC-65を指名されましたので、
NC-RFでプレ洗浄してからNC-65で交換しました。
かなりキレイに入れ替わりましたよ~。
カーエアコンリフレッシュαで
AC冷媒ガスをリフレッシュ。
NUTEC NC-200 コンプブースト
(高性能ACコンプレッサーオイル)
NC-200も同時注入しますね。
デンゲン社 エコマックスJr
全自動冷媒回収再生再充填装置
規定充填量480gに対して、
回収できたのが290g。
結果的には規定充填量より
190gほど少なかったようですね。
年々減少する冷媒ガスも、
定期的なチェックをお勧めしています。
アライメントリフトで ロアアームブッシュ等の
1G締め付けを行います。
(そこから軽く試運転しブッシュ等を馴染ませる。)
ここまで作業してやっとホイールアライメントを
測定調整が始まります。
ハンター社 ホークアイWA470 アライメントテスター
軽量樹脂製クランプ式ターゲットを鉄ホイールに装着。
適当にホイールセンターに合わせて、
パチンとクランプして固定するだけ。
ターゲットにあるドットマークを
4つの高性能センサーカメラで動きを捕捉。
静止から20cmほど手押しで前進。
ステアリングを左右に振って元に戻す。
3Dに動くターゲットから、
高精度にアライメント数値を弾き出します。
リアのスラスト角をゼロに調整して、
クレイドル調整でSAIやキャスターのバランスを整えて、
キャンバー・トゥを微調整します。
直進安定性重視で調整しました。
ほぼほぼ左右差15分以内に収まったので、
良しとしましょう。
本日もミナト自動車ブログ日々是好日に
お越しいただきありがとうございます。
このようなリフレッシュ整備を車検毎にする必要は全くなく、
10年or10万キロに一度してあげると
ガラリとコンディションが向上します。
前編・後編に分けて紹介したプレマシーのリフレッシュプラン、
今回の部品点数は大小合わせて100点以上交換しました。
これだけの部品を入庫してからの数日で、
全て揃えるのはほぼ無理でしょう。
なぜならメーカー出荷頻度が低いサスペンション系部品は、
メーカー欠品が多く納期が結構長い場合があるのです。
(ちなみにリア右ショックは3週間ほど入荷待ちでした。)
予約時にある程度の希望整備等をお聞きして、
事前に部品選択し先行発注をしています。
(前金をお振込いただいてからの発注です。)
入庫までに確実に交換するだろうと思われる部品は、
事前に揃えておくのが吉。
逆に言うとユーザーさん側も
ある程度(何を改善したいのか?)を
決めておく必要があります。
そうじゃないと納車日が読めず、
弊社入庫スケジュールも組めないので、
メール相談時にぜひ改善点をご相談くださいね。
ご協力宜しくお願いします。
それではHAPPY CAR LIFE!!