1. TOP
  2. ミナトBLOG

東京都からハイエース KDH205V リフレッシュプラン 特大号。 リフレッシュ整備でまだまだ使用できますよ~!!

関東・中部方面から依頼される

ハイエースへのリフレッシュプラン。

 

100系・200系・2WD・4WD問わず、

非常に多くご依頼をいただいています。

ありがとうございます。

 

 

 

 

 

弊社のブログは基本的に文章が長く、画像は多め。

 

今回も懲りずに長め多めの特大号ブログとなっていますので、

ご迷惑をお掛けしますがご理解の程宜しくお願いします。

 

 

 

 

 

 

s-IMG_5908

 

東京都からお越しいただいたのは、

ハイエース KDH205V 4WD ディーゼルターボ

H18年式 走行距離198000km

 

 

 

ある程度の走行距離や年数が経過した時に、

ある程度の予算を組んでガッツリ整備しましょう!と、

弊社がアナウンスしている(リフレッシュプラン)

 http://minato-motors.com/refresh/

 

 

 

まずは予約入庫していただいて問診から始めます。

 

 

 

 

普段の使用環境・メンテナンス状況や、

気になる不具合等をお聞きしています。

 

そこから試運転をし、

事前ホイールアライメントを測定しました。

 

 

 

s-IMG_5907 s-IMG_5909

 

ホイールに軽量樹脂製クランプ式ターゲットを装着。

 

そこから20cmほど前に手押して、

ターンテーブルの中央に乗せます。

 

このターゲットの動きを4つのセンサーが捕捉し、

キャスター以外の数値が瞬時に演算されます。

 

 

s-IMG_5910

 

ここからステアリングを左右に振って、

キャスターの測定も完了。

 

 

整備後にどう変化し、どのような乗り心地になるのか?

 

弊社に入庫するまでの愛車のホイールアライメントは、

こんな感じだったんですよ~と記録しています。

 

 

s-IMG_5911 s-IMG_5912

 

 

ここから整備リフトに移動して、

リフトアップしタイヤを外す。

 

エンジンからデフなどや足回り・下回りを点検しますね。

 

 

s-IMG_5915 s-IMG_5916 s-IMG_5920 s-IMG_5921 s-IMG_5923 s-IMG_5927

 

 

 

アナログな点検だけではなく、

デジタル的な点検も実施。

 

s-IMG_5938 s-IMG_5928 s-IMG_5929s-IMG_5930

 

スキャンツール(G-SCAN)を接続。

 

 

データモニターを診て気になったのが、

インジェクター3番の補正値。

s-IMG_5932

 

 

他の3本と比べて数値が大きいので、

3番のインジャクターはノズルの先が汚れているのでしょう。

 

 

これに関しては(後日○○○してくださいね。)と、

対処法をお伝えしました。

 

 

 

 

 

s-IMG_5937

 

 

点検結果から推奨する整備とユーザーさんが希望する整備。

 

予算にあわせて整備プランを練っていきます。

今後の事も考慮しながら御見積をしました。

 

 

ユーザーさんと協議して整備内容を決定し、

いよいよ作業を進めます。

 

 

 

まずはサスペンションから始めますね。

 

アツパー&ロアアーム、ドライブシャフトにハブナックル。

ブレーキ関係もまとめて分解していきますね。

 

 

s-IMG_5941 s-IMG_5956

 

 

 

ハイエースに多いのが、ロアアームのアジャストボルト固着。

今回は下回りの塩害は少なくスンナリ外れました。

 

 

このボルトが錆固着すると、

ロアアームが車体から外れないのですよね。

 

 

 

s-IMG_5950

 

 

 

 

ロアアームASSY交換では部品代が多く掛かるので、

予定通りブッシュのみを打ち替えしますね。

 

s-IMG_5958 s-IMG_5959 s-IMG_5962 s-IMG_5963

 

 

 

ナックルに組み込まれているハブベアリングは、

専用工具SSTがないと分解が困難な200系ハイエース。

 

 

適切な工具で正しい作業をすれば、

ナックルやハブを傷めずに短時間で分解が出来ますよ~。

 

 

15分ほどで完了する分解方法は、

ブログ非公開工具での秘密作業。

 

 

 

s-IMG_5964 s-IMG_5966 s-IMG_5967 s-IMG_5968 s-IMG_5969 s-IMG_5970 s-IMG_6041 s-IMG_6042

 

 

 

 

ナックルからハブASSYを外さないと、

ハイエースのブレーキ ディスクローターは外れない。

 

 

こんな時こそディスクローターを研磨して、

リフレッシュする事をオススメしています。

 

 

 

s-IMG_6025 s-IMG_6026 s-IMG_6033 s-IMG_6046 s-IMG_6044

 

 

 

ブレーキキャリパーもO/Hしましょう。

 

キャリパー内にあるピストンシールが劣化すると、

ピストンの戻りが悪くなります。

 

 

またグリスもダストが混じり硬化しますので、

洗い流して再注入。

 

 

パッドの引き摺りや偏磨耗や異音が出る前に、

定期的な整備をオススメしています。

 

ブレーキパッドのバックシムも洗浄し、

WAKO’S BPRグリスを塗り込んでパッドも交換しますね。

 

 

 

 

 

s-IMG_6021 s-IMG_6022 s-IMG_6024 s-IMG_6088 s-IMG_6090 s-IMG_6092 s-IMG_6093

s-IMG_6052 s-IMG_6054 s-IMG_6053

 

 

スタビライザーのブッシュは、

スプリングバーとの磨耗で削れていました。

 

 

こちらも全数のブッシュを交換します。

 

s-IMG_6048 s-IMG_6049 s-IMG_5945 s-IMG_6050

 

 

 

ドライブシャフトもリフレッシュ。

 

経年劣化したグリスは粘度が落ちてシャバシャバ、

油膜が低下しB/Gが磨耗するでしょう。

 

 

一度分解洗浄してから、

純正ブーツ&グリスKITを使用し組み付けました。

 

 

s-IMG_5979 s-IMG_5980 s-IMG_5982 s-IMG_5983 s-IMG_5984 s-IMG_5986 s-IMG_5987 s-IMG_5988 s-IMG_5989 s-IMG_5993 s-IMG_5990 s-IMG_5992

 

 

 

ハイエースのエンジンマウント交換は作業スペースが狭いので、

どちらか言えば(やりにくい作業)ですね。

 

 

でもサスペンション分解時に行えば少し作業がやりやすく、

そして工賃の重複分が安くなる。

 

今回はエンジンを待ち上げずに、

サブフレームを下げる方法でマウントを交換しました。

 

 

ATのマウントも同時に交換します。

 

s-IMG_5996

s-IMG_6055

 

 

 

 

ボールジョイントにガタが出やすいアッパーアームはASSY交換。

 

s-IMG_6013

 

 

 

ロアアームを組み付け時には、

今後錆固着にならないようにボルトにグリスを塗ります。

 

 

ボルト首下部分とブッシュ内径が完全固着している

ハイエースはホイールアライメント調整は出来ません。

 

10年先を見越した予防処置ですね。

 

s-IMG_6014 s-IMG_6016 s-IMG_6015

 

 

 

ロアボールジョイントも交換して、

ショックアブソーバーも交換しました。

 

 

 

 

s-IMG_6017

 

 

フロントは純正ショックアブソーバーで交換しましたが、

リアはカヤバ エクステージで交換しました。

 

 

積載量1tのハイエースをSURF仕様でお使いになっているので、

基本的に荷室には重い荷物を積まないそうです。

 

 

減衰力固定のノーマルではなく、

自由に調整できるエクステージをリアのみ装着しました。

 

状況に応じて可変が出来ますね。

 

s-IMG_6169

 

 

次は希望整備のタイミングベルト交換。

 

 

エンジンを点検をすると白い粉状の物が飛び散っていました。

 

s-IMG_5917

 

 

おそらくLLC(冷却水)の漏れ跡でしょう。

 

タイミングベルトの奥にあるウォーターポンプから

漏れているので要交換ですね。

 

 

 

s-IMG_6057

 

 

Fr右シートも外してアンダーパネルを外し、

エンジン前側の部品を分解していきます。

 

少しだけ作業スペースが広がりました。

 

s-IMG_6059 s-IMG_6060 s-IMG_6061 s-IMG_6064

 

トヨタ赤色LLCは乾くと薄ピンク色の粉状になるんですよね。

 

 

車体下にはLLC漏れ跡はありませんでしたが、

分解してみると良く分りますね。

 

 

ACコンプレッサー&オルターネーターを外し、

いろんなステーを分解して、やっとW/Pが外れます。

 

 

s-IMG_6080 s-IMG_6081

 

 

 

せっかくココまで分解したので、

カム・クランクシールも、もちろん交換しますよね。

 

s-IMG_6065 s-IMG_6069 s-IMG_6070 s-IMG_6082 s-IMG_6083

 

 

 

エンジンの回転数に合わせて、

時々異音が有るとお聞きしています。

 

(オルタネーターのワンウェイクラッチプーリーの破損)

 

 

正回転には固定し、逆回転時にはフリーになるW/Cプーリーは、

SSTを使用し交換しました。

 

オルタネーターの発電状態は良好なので、

今回は本体は延命しW/Cプーリーのみ交換します。

 

 

 

 

 

s-IMG_6099 s-IMG_6100

 

 

 

オルタネーターの奥にあるサーモスタッドも交換します。

 

作業スペースが空いている時に作業すれば、

数分で交換が出来ましたよ~。

 

s-IMG_6097 s-IMG_6098

 

 

メイン依頼のタイミングベルトを交換して、

オートテンショナーとプーリーも交換します。

 

またファンベルトも同時に交換し、

こちらもアイドラプーリーx2個を交換しました。

 

s-IMG_6104 s-IMG_6084

 

 

ファンベルト用のテンショナープーリーは

ASSYでしか部品供給が無く、しかも高額。

 

プーリーのベアリング自体は良好だったので、

今回はテンショナープーリー交換を保留にしました。

 

 

s-IMG_6101 s-IMG_6103

 

 

 

 

忘れがちなフューエルフィルターは、

定期的に交換してくださいね。

 

 

 

コモンレール式のディーゼルの場合は

5万キロ毎にフィルター交換を推奨しています。

 

 

s-IMG_6085 s-IMG_6087

 

LLCはエンジンを掛けながら、

ラジエターリフレッシャーで全量交換。

 

最後にLLC再生強化剤を注入し、

エア抜き作業も行います。

 

ラジエターキャップも交換しますね。

 

s-IMG_6106 s-IMG_6107 s-IMG_6108 s-IMG_6110 s-IMG_6105

 

 

・MTギアオイル

・Frデフ Rデフオイル

・トランスファオイル

4箇所のギアオイルはガルフ プロガードで交換します。

s-IMG_6158 s-IMG_6129 s-IMG_6133 s-IMG_6131 s-IMG_6132 s-IMG_6138 s-IMG_6137 s-IMG_6139

 

 

 

 

カーエアコンリフレッシュαで

シングルエアコンの冷媒ガスをリフレッシュ。

 

220gほどガス量が少なかったようですね。

 

NUTEC NC-200も同時注入しました。

 

 

 

s-IMG_6159 s-IMG_6162 s-IMG_6160 s-IMG_6161 s-IMG_6166

 

 

 

タイヤを装着してアライメントリフトに移動します。

 

車高調整をして各ブッシュを1G締付。

 

 

ハイエースの前後車高基準値はモデルごとに違います。

 

リアの基準点を測定しその数値を基準値から引きますと、

新車時から下がった数値が分ります。

(この車両は-24mmほどリアが低くなっていました。)

 

 

 

フロント基準値から-24mm下げた数値で、

Fr車高を調整しました。

 

s-IMG_6115

 

 

 

車高が調整出来れば、

やっとホイールアライメントが調整できます。

 

 

ハンター ホイールアライメントテスター

(ホークアイ WA470)

 

 

高精度で測定すると、

調整前はバラバラな数値になっています。

 

s-IMG_6128 s-IMG_6117 s-IMG_6116

 

 

ハイエースのリアはリジットのために、調整は不可。

 

フロントのみを調整しますが

豊富な調整箇所と稼動範囲が大きいので、

調整自体はやりやすい車種ですね。

 

 

s-IMG_6120 s-IMG_6124 s-IMG_6126

 

 

試運転を繰り返して、

無事納車準備が整いました。

 

 

 

整備記録簿・200枚ほどの作業画像等は、

納車時の説明の中でお渡ししています。

 

 

s-IMG_0007

 

 

本日もミナト自動車ブログ 日々是好日に、

お越しいただきありがとうございます。

 

 

8月末にお預かりした水色ハイエースは、

9月4日の台風21号通過中はリフトアップし整備中。

 

弊社工場の屋根が吹っ飛ばされないか?

入庫車両に損害が出ないか?とヒヤヒヤしました。

 

 

 

 

幸い弊社工場への損害はそれほど多くはありませんが、

スレート屋根が破損して現在応急処置をしています。

 

屋根の修理屋さんに連絡しても、

(現在200件ほど受付中で・・・いつになるかは?)と、

言われて自分たちでシートと土嚢で処置しました。

 

 

 

夜に自宅に帰ると地域は停電中で真っ暗、

ガソリンランタンで一夜を過ごす台風一過。

 

 

 

IMG_2830

 

大阪府堺市でここまでの被害は初めてなので、

台風への認識は少し変わったなと思いました。

 

 

 

2018年9月9日

このページのトップへ