GRS180系クラウン リフレッシュプラン その1。 弊社のリフレッシュプランはこんな感じで進めています~。
10年10万キロ走行した愛車を、
もう一度新車時に近い状態まで戻すリフレッシュ整備。
弊社では(リフレッシュプラン)とアナウンスしています。
外装・内装は別ですがエンジン・AT・ブレーキなどは、
正しい整備を行えば十分新車時に近い状態に回復するのですよ。
ですがこのようなリフレッシュ整備をバラバラに、
計画性も無く行っていませんか??
無計画にその場限りの整備を実施しても、
いつまで経ってもコンディションは回復せず、
距離相応の愛車のまま・・・。
普段の簡単な保守整備はその都度で良いのですが、
ある程度走行距離が進んだ車両には
違うアプローチで全体を整備しないと無駄が多いんですよね。
今回は愛知県からお越しいただいたGRS180系クラウンで、
リフレッシュ整備の内容をご紹介したいと思います。
トヨタ クラウン GRS180
走行距離95000km
リフレッシュプランのご依頼でメール相談をいただきました。
愛車の不満点・不具合点・ユーザー希望整備
・曲がる際にフラついて安定しない。
・高速でアクセル操作やブレーキが安定しない。
・エンジン始動時・アイドリング時の振動。
・変速ショックが大きい時がある。
・車両状態はほぼノーマルでオイル交換は定期的に実施。
・あと10万キロは使用したい。
今回の整備予算をお聞きして
ある程度の整備の方向性を説明し、
予約入庫となりました。
今回はサスペンション系のリフレッシュ整備をしますので、
交換予定の部品は前金をいただいて先行発注しています。
サスペンション系の部品は部品点数が多く、
1つでも欠品があると作業が進まないので、
ご協力お願いしています。
エンジン・AT・ブレーキなどは交換機会が多いので、
メーカー欠品も少なく点検後の発注で間に合いますので
ご安心ください。
入庫後にはまず問診を行います。
メールでは伝えきれなかった不具合点をお聞きして、
整備内容などを確認しています。
問診が終われば代車をお貸しして、
お車をお預かりします。
(代車全車 ETC・ナビ・スタッドレス付)
弊社には遠方から依頼される方が多いので、
鉄道・新幹線・飛行機などで帰られる方も多いですね。
試運転をしてコンディションをチェック。
エンジン整備の基本 排気ガスの状態を確認します。
アイドリング時ではCO・HCともにゼロ。
CO2の数値も問題なし。
現状ではアイドリングの低回転時には、
E/G燃焼状態は良好ですね。
高回転時での測定方法が無いので、
また良否は別になります。
次に事前ホイールアライメントを測定します。
オーナーさんが感じた違和感等を、
アライメント数値から確認しますね。
この時に振り切るほど数値が乱れていれば、
サスペンションのアーム曲がり等の可能性もありますよ。
今回の車両はワンオーナーで
事故歴等も無し。
ですが中古車購入の場合は過去履歴が全く不明なので、
遠回りのようで近道の点検整備を心掛けています。
アライメントリフトから整備リフトに移動。
タイヤ・E/Gカバー等を外して、各機関を点検します。
点検結果と不具合点等を考慮して、
整備プランを計画しプラン見積を行います。
その時に必要なのが(整備予算)
予算に対してどのような整備がベストか?
(もしこの車が私の愛車なら、
限られた予算でどう整備するか?)
メール相談時には車種や走行距離に合わせて、
(お引き受けする整備予算の下限)をお知らせしています。
10年10万キロ走行した車両を
ガッツリとリフレッシュ整備するのは相応の費用が掛かります。
少なすぎる予算では当然妥協する整備が多くなり、
(ミナト自動車に依頼した割には良くならなかった)
となるでしょう。
整備工場側としては言いにくい部分ですが、
現実的な予算は初めに案内をさせていただいています。
(相談内容と車種・走行距離・年式から判断して、大体〇〇万円位は予算が必要です。)
今回紹介する整備も部品代だけでも何十万円もするので、
こればかりは仕方がないですね。
整備プランの御見積を提示し、
メール or TELにて点検結果・作業内容を説明します。
予算に収まるように多少修正しながら、
OKがいただけましたので作業を始めますね。
フロントショックアブソーバーや
ブレーキ・ハブ等を分解します。
今回のショックアブソーバーは
カヤバ エクステージをチョイス。
この車両はAVS無しだったので
手動減衰調整が出来るタイプを提案しました。
スプリングは再利用でそれ以外のバンプや
ゴムシート等は全て交換します。
ショックのシャフト上部にあるダイヤルを回して、
お好みの減衰調整が可能になりました。
リアのショックアブソーバーを確認すると、
オイル滲みがありますね。
アブソーバーのオイル漏れでは、
適正な減衰性能を発揮する事は難しいでしょう。
仮に漏れていなくても距離年式から判断して、
充填ガスは確実に少なくなっていると思います。
この状態ではコーナリング時に不安定になるでしょうね。
リアも同じくスプリング以外の消耗部品は全て交換します。
フロントのハブベアリングを交換して、
負荷が一番掛かるFrロアアーム・リアブッシュも交換しました。
GRS系で単品アームブッシュが供給されているのは、
このリアブッシュASSYのみになります。
(それ以外は高額なアームASSYでしか部品が出ない)
前後のスタビライザーブッシュも交換しますね。
エンジンの振動を吸収するエンジンマウントインシュレーター。
FRの場合はE/G左右&ATの計3点で支えているので、
こちらも全数交換しますね。
この場合エンジンとサブフレームの間にあるマウントを
どのようにして外すか?を選択するのですが・・・。
弊社ではエンジンハーネスやホース類に負荷を掛けない、
サブフレームを降ろす方法で交換しています。
サブフレームはそのままでE/Gを持ち上げてスペースを作ると、
周辺のハーネス類が引っ張られて破損する可能性が高い。
(すぐには気が付かないが破損した部分が、
のちの不具合原因に・・・)
サブフレームを下げる方法だと安全確実に交換が可能。
その代わりにホイールアライメント狂いますので、
再調整は必須になります。
今回は最後にホイールアライメント調整をするので、
そこは気にしなくてもイイんですよね。
こんな感じで進むリフレッシュプラン。
次回ブログでも引き続き紹介しますね。
・ブレーキキャリパーO/H ローター研磨。
・ホイールアライメント調整
・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
・ATF完全圧送式交換&デフオイル交換
それではHAPPY CAR LIFE!!