マツダ アテンザ ディーゼル煤除去作業。 壊れる前に、不具合が出る前にオススメしています。
大阪府からの来店はマツダ アテンザ。
H25年式 GJ2FW
走行距離53800km AT車
(弊社オリジナル整備メニュー)
DSC(ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)
のご依頼です。
スカイアクティブ・ディーゼル2.2Dの煤蓄積は、
皆さんもうご存知だと思います。
事の発端はこのブログだと思いますが・・・。
http://minato-motors.com/blog/?cat=192
おかげ様で多くの依頼を頂いておりますが、
ほとんどの作業車両はブログアップが出来ていない・・。
依頼数が多いのでコレばかり記事にすると、
他の作業ブログが書けないのですね。スミマセン。
私的には構造上煤が溜まるので、
ある程度の走行距離になれば
DSCでリフレッシュ。
SKY-D2.2の場合の完全除去が出来る方法は、
今のところDSCのみだと思っています。
(O/H以外は)
各部品やハーネスに埋もれているインテークマニホールドを
エンジンから外しました。
さらに吸気シャッターバルブも、
パカッと切り離しますね。
約半分ぐらいは吸気経路が塞がっていますね。
あきらかに吸気の流れが悪そうです。
インテークマニホールドの出口には、
8つの穴が開いています。
ここにも煤が蓄積しますが、
この車両はまだマシな方でしょう。
酷い車両は半分ぐらい塞がっていますので。
次はエンジンヘッド側の
吸気ポートをチェックします。
SKY-2.2Dの煤蓄積パターンは3つ。
・インテークマニホールド入り口に溜まる。
・エンジンヘッド側のポートに溜まる。
・両方に溜まる。
道路環境やアクセルワーク・整備状況によって、
煤が蓄積する場所が変化する事が分かりました。
このアテンザはインマニ入り口に、
多く溜まるパターンですね。
車体に煤が付かないように、
完全防備のマスキング。
ドライアイス洗浄機に、
ドライアイス3mmペレットを投入し、
DSCを始めますね。
指で潰せるほど柔らかいドライアイスペレットを、
圧縮空気で高速噴射。
一見、単純な機械装置に思えますが、
実は多くのノウハウは詰まった特殊洗浄機。
そもそも-79℃のドライアイスを
ゴムホースで圧送するだけで、
普通の耐寒ホースなら硬化し割れてしまいます。
また内部の部品は一部カーボン素材を使用しているので、
非常にコストが掛かっているそうですよ。
サンドブラスト等のブラスト機とは、
中身が全く違うのですね。
これ1台でちょっとした乗用車が
新車で買えてしまいます。
軽く数秒ショットすれば、
ペレットが直撃した箇所のみ
キレイになりましたね。
それでもインテークバルブのシャフトには、
強固にカーボンが固着しています。
煤とオイルが混ざり、燃焼熱で硬化。
バルブ傘部にもカーボンがコビリ付いていますね。
この状態になると手作業での除去はほぼ不可能。
中途半端にカーボン片を残すと
バルブに挟まり圧縮不良になりますよ。
数種類ある特注DSCノズルを使い分けて、
ポート内径やバルブシャフト・傘部まで洗浄しました。
画像では見えない傘部やシャフト裏なども、
キレイに除去しています。
DSCする時には圧縮上死点に合わせて、
1気筒ずつショットします。
バルブ全閉にして作業しないと、
燃焼室に煤が入りますから慎重に。
インテークマニホールドや吸気シャッターバルブも、
DSCで完全洗浄。
電子制御シャッターバルブ等には
故障の原因になるケミカル剤は一切使えません。
DSCなら表面だけではなく、
プラスねじの溝などの細部までキレイに除去可能。
純正ガスケットを使用して、
元の状態に組み立てします。
オプション整備のインタークーラー洗浄。
ブローバイオイルが溜まりやすいインタークーラーは
洗浄液を投入して内部を洗い流しました。
オイルキャッチタンクを装着されていましたので、
オイル量は少なめでしたね。
スーパーLLCが採用された影響でしょうか?
最近多いのが冷却水ラインの不純物固着。
昔は定期的に排出し交換していたLLCは、
ロングライフ化により未交換がメーカー推奨。
ですが現場で整備をしていると、
結構不純物が多いLLCをよく見かけます。
その不純物がラジエターキャップの
入り口に溜まり固着します。
キャップのパッキンが凹んでしまい、
密着不良で内圧が維持できない。
ラジエターから漏れて外には出ないのですが、
キャップの弁が正常に気密しないと
オーバーヒートの原因になりますよ。
ラジアターキャップ不良も多いので
弊社でこの純正キャップは
常時在庫するようにしています。
DSCでは作業前にLLCを抜きますので、
最後にLLCを戻してエア抜きをします。
その後にキャップを閉めて
内圧が上がるのを必ず確認します。
するとSKY-DのDSC作業で入庫した3割は、
ラジエターキャップが悪い or 不純物の固着
がありますので清掃か交換をしています。
エンジン暖機後に各学習値を初期化してから、
燃料噴射量の補正を再学習をし作業完了です。
納車時には撮影した画像をお見せしながら、
(ここまで蓄積した)のが(ここまでキレイになりました。)
と説明させて頂いています。
また整備アドバイスやSKY-Dの構造なども、
雑談程度でお話しています。
SKY-D2.2へのDSCは、
基本的には一泊二日のお預かり。
どうしても日帰りで!!と依頼されれば、
入庫時間は早めて貰いますが対応可能です。
(日帰りでの対応は予約時にお知らせください。)
(当日の日帰り依頼は難しいです。)
空気の流れを整えて、
燃焼室の形状も最適化。
圧縮も落として高性能インジェクターを使い
煤・NOx両方を軽減したそうですが、
それはあくまでも新車時の話。
5万キロ・10万キロ走行し経年劣化したエンジンまで
初期性能を確保している訳ではないと思いますよ。
それを少しでも維持し または回復させるのが、
日頃のメンテナンスではないでしょうか。
数あるメンテナンスのひとつが
(DSC)だとお伝えしています。
もともとガソリン直噴エンジンに蓄積するカーボンを
完全除去する為に産まれたDSC。
その応用でSKY-D2.2にも
DSCノズルを改良して対応出来ました。
ディーゼルエンジンは空気を吸ってナンボですから、
空気が吸いづらくなれば性能は発揮出来ないと思います。
自動車整備には清掃系の整備メニューは実に多い。
スロットルやブレーキ関係、
インジェクターや吸気ポート。
車種・搭載エンジンなどによって、
清掃箇所や方法は変わります。
ですがやっている事は基本同じで、
難易度が違うだけなのです。
電子制御カチガチの車両ほど、
清掃・洗浄系の整備は重要だと思っています。
DSCの御見積・ご予約は
HP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。
どうぞ宜しくお願い致します。