マツダ アテンザ インテーク煤除去作業。 sky-DにはDSCでリフレッシュ。
数日前からアクセスが急上昇したので、
ブログ最下部に追記を記載しました。 よろしければどうぞ。
愛知県名古屋市からお越し頂いたのは
マツダ アテンザワゴン GJ2FW
走行距離65000km
スカイアクティブDのインテーク系統に溜まるカーボン除去。
DSC(ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)のご依頼です。
http://minato-motors.com/blog/?p=9900
最初はメールからのご相談いただきました。
(みんカラ)でDSCの存在を知って頂いたそうですね。
・昔に比べてDPFの間隔が短くなり、燃費も伸びなくなってきた。
・新車からの性能低下はある程度は承知しているが、
改善出来れば~と思い相談しました。
皆さんが言われるのはだいたい同じで
(あれっ??おかしいな?こんな感じだったっけ?)
ここからイロイロ検索して
弊社ブログに辿り着くようですね。
朝一に入庫して頂きまして
少し温度を下げてから作業を開始。
吸気系統を順番に分解していきます。
EGRバイパスパイプはこんな感じで、
エンジン排気側から流れてくるサラサラの煤が付いていますね。
もうすでに結構な台数をこなしているので、
サクサク分解していきます。
アルミ製インテークマニホールドの内部は
ビッシリと煤が溜まってますね。
また吸気シャッターバルブにも
1cmぐらいのカーボン煤が固着しています。
ところでサラサラの煤がなぜ固着するのか?
ターボチャージャーから
吸気シャッターバルブの間にあるのがインタークーラー。
ブローバイから吸い込まれたオイルミストが
流れ流れてインタークーラーに辿り着きます。
インタークーラー内で結露があるのか?
今回はオイルが乳白していますね。
このオイルが吸気の流れで吸い込まれ、
EGRの煤と交わるとサラサラがモソモソに変化します。
インマニ入り口に突き刺さっているパイプがEGRの出口。
乱気流とオイルミストで
この周辺からイッキに固着が始まります。
エンジンシリンダヘッド側も
診ていきましょうか?
蓄積固着が少ないポートでコレぐらい。
まだマシな方ですね。
蓄積が多いポートは
約5mm以上は蓄積していますね。
クランクを回しバルブを閉じてから恒例のホジホジをすると、
こんな感じでモコモコ溜まっていきます。
こうなると手作業では除去不可能なのが分かると思います。
外したインテークマニホールドを手作業でホジホジすると、
コーヒー缶1個分以上の煤が回収できました。
でもまだまだインマニ内部に張り付いているので、
これも手作業での完全除去は難しい。
ドライアイスペレットを圧縮空気で高速噴射。
次世代洗浄を可能にするグリーンテック社のドライアイス洗浄機。
エンジンにノーダメージで煤を剥離除去します。
軽く数秒ワンショットすると
ここまでキレイになるんですよね~。
指で潰せるほど柔らかいペレットが、
付着物に衝突すると
サラサラの表層の煤は吹き飛びます。
その奥にある固着し硬化した煤の隙間に
固体のドライアイスが入り込むと
固体からイッキに気体に変わります。(昇華)
ドライアイスは固体から気体に変わると、
体積が750倍に膨張します。
簡単にいえば
ペレットが隙間に入り込んだ瞬間に
小爆発が起きるのですね。
それを連続すると金属素地が見えてきて、
さらに隙間に入り込み
付着物を根こそぎ吹き飛ばします。
サンドブラストのように
硬い粒子を打ち付けている訳ではないので、
エンジンには全くダメージを受けないのです。
だから精密金型や電子基盤などの洗浄に
幅広く活用されているのですね。
特注DSCノズルを使い分けて、
インテークポート&バルブをキレイにしました。
複雑な形状のインテークマニホールドも、
DSCをすれば再利用が可能になるのです。
DSCオプション作業のインタークーラー洗浄。
オイルが溜まった内部は
洗浄剤で洗い流します。
今回は結構汚れていたので、
大量の洗浄剤を使用しました。
吸気シャッターバルブや
EGRバルブもDSCで洗浄しています。
どちらもモーターと基盤があるので、
ケミカルや水分はNGなんですよ~。
再使用不可能なのはガスケットぐらいですね。
最近は依頼数が多いので
常時5台分ぐらいはストックしています。
全てを元通りに組み立てて、
エンジン再始動。
LLCのエア抜き作業をして、
ECUやセンサー等の学習値も初期化します。
翌朝にはエンジンが冷えているので、
再チェックと試運転をして納車となります。
一度冷やさないとLLCのレベルが
確認できないんですよね~。
もちろんこのオーナーさんも
純正オイルに純正オイルエレメントを使用しており、
定期的にディーラーさんでオイル交換をしています。
通常の使用で通常のメンテナンスですが、
やはり煤が溜まって性能低下。
遠く昔に感じていたあの強力なトルクと、
アクセルの感触とターボ加速のリニア感。
はっきり回復するのでオーナーさんなら
スグに変化が分かるそうですね。
今回もお礼のメールを頂いたので、
満足して頂いたのではと思います。
使用環境にもよりますが、早い方なら4万キロ。
そうでなくても6万キロも走行すれば、
だいたいコレぐらいは蓄積してるでしょう。(弊社調べ)
そうなれば空気を吸ってナンボのディーゼルが、
吸いづらくなれば性能低下しますよね。
ただ性能が低下しても
エンジンが壊れる事は無いと思いますので、
経年劣化と割り切れば
そんなに気にしなくてもイイでしょう。
でも新車時に感じたあのトルクフルな走りと
現状の走りが違うと思われるなら
ぜひご相談くださいね~。
HP(お問い合わせフォーム)から
お見積・御予約をお待ちしています~。
それではHappy Car Life!!
(追記)
SNSや某掲示板などにsky-Dの煤が詰まっている画像を
無断で引用しているのは承知しています。
(画像の元ネタも調べず、安易に引用しているのでしょう。)
弊社がネット公開した時点で
それらの行為は止める事は出来ないので、
それ自体はそんなに気にせず静観しています~。
でもね~、
煤が溜まった画像のみの引用はどうなんでしょうか?
それらを解決する方法があるのですから
キレイになった画像も同時に貼り付けて頂けると
不安を煽る事にもならないと思いますよ~。
弊社のブログで公開している作業は
ビフォーアフターを全てお見せしています。
(ATFはこんなに汚れているのです~!!)
(ブッシュはガタガタに破損するのです!!)などなど
悪い部分だけの指摘ではなくて、
きちんと整備をすれば
本来の性能を回復させる事ができるという
整備の提案ブログと自負しています。
(そもそも整備士ってそういう事も仕事の一部ですから。)
匿名ではなく実名で看板を公開しているショップブログですから
もちろん商売っ気はありますよ~。(営利企業ですからね~)
不安を煽ってあとは放置では、整備士失格と思います。
(それなら言わない方が良いでしょう)
予算が有り、症状に気になる方は
どうぞご相談くださいね~。
よろしくお願いします。