ウィッシュ エンジンからのオイル漏れ (後編)
前回ブログの続きです。
http://minato-motors.com/blog/?p=9060
ウィッシュ ZNE10G 19万キロ
エンジン シリンダヘッドG/Kからの
オイル漏れを修理するため、
シリンダヘッドを外し、
ガスケットなどを交換したのですが・・・。
数日間 エンジン暖気・試運転
翌日に漏れチェック を繰り返し
漏れが無いかを確認していたのですが、
エンジンとATの合わせ面下部から、
少~しずつオイルが滲んできました。
何度もパーツクリーナーで洗浄し、
確認を繰り返しましたが、
やはり一日で数滴ほどオイルが漏れています。
エンジン クランクシャフトラインより
上側からの漏れは無いので、
それよりも下にある部分から
漏れているのでしょう。
比較的簡単に処置ができる
オイルパンを外して
液体ガスケットを打ち直します。
(指を挿している部分からジワリと漏れていました。)
液体ガスケットがカチカチに硬化しているので、
ココからの漏れなら良いのですが・・・。
組み付けし
再度時間を掛けてチェックすると、
やはりまだ漏れてきます。
エンジンオイル専用の(蛍光剤漏れチャッカー)を
エンジンオイルに混ぜて漏れチェック。
入庫時までに
漏れていたオイルが垂れてきたのではなく、、
現在も漏れているのでしょう。
場所からすると、
クランク リアシールか?
クランクシャフトの固定ハウジングの液体ガスケットか?
どちらかでしょうね。
ちなみにこの蛍光剤、
微量をオイルに混ぜて、
ブルーライトを当てると光ります。
人差し指には 蛍光剤入りのオイル。
中指には ただのオイルのみ。
オーナー様の了承を得て、
エンジンを下ろすことになりました。
まさか2箇所から漏れているとは・・・。
確認不足でした。
<A>
車上でヘッドG/K交換し、
エンジン脱着でクランクリアシール交換。
<B>
エンジン脱着して
ヘッドG/K・クランクRシール交換。
作業内容は同じですが、
かなり時間を無駄にしていますね。 反省。
赤いラインの液体ガスケットからと、
クランクRシールからの漏れを切り分ける為、
蛍光剤を入れて良かったです。
クランクRシールからの漏れで確定しました。
クランクRシールと、
ATコンバーター オイルシールも交換しますね。
クランクRシールを交換するには、
フライホイールを脱着するのですが・・・。
これを固定するボルトは
専用のロック・シール剤を使用しないと
エンジンオイルがダダ漏れになります。
クランクシャフト側のネジが貫通しているため、
通常のボルトロック剤ではダメなんです。
ロック(ゆるみ止め)
シーリング(漏れ止め)
両方兼ね備えたアドヘシブ1324を使用しました。
規定トルクでボルトを締めて、
エンジンとATを合体。
サブフレーム・エンジン・ATを
車体に組み付けて。
やっと完成しました。
試運転を繰り返し、
漏れが無くなったので納車となりました。
19万キロ走行したエンジンの
シリンダヘッドG/K交換作業なら、
距離の浅い中古エンジン
or
リビルトパーシャルエンジン
に交換が一般的だと思います。
ですがオーナー様は
このエンジンでのCar LIFE を希望されましたので、
費用は掛かりましたが
この方法で作業させて頂きました。
私はその気持ちを
なんとなく理解できたんですよね~。
出来るだけこのエンジンで
このウィッシュを乗り続けたいという思いは。
それに作業前のチャックでも
19万キロとは思えないほど状態が良好。
もしウィッシュが私の車両なら
中古・リビルトエンジンに
入れ替える選択肢は無かったでしょう。
たぶん今回のように
修理して乗り続けると思います。
いろんな意味で
考えさせられる修理だったと思います。
それではHappy Car Life !!