直噴インテークバルブのカーボンに! ドライアイス洗浄(DSC)。 ノーダメージで日帰り作業OK。
5月下旬にATF交換等をさせて頂いた200系クラウン。
今回はDSC(ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)
の依頼です。
http://minato-motors.com/blog/?p=6052
日程を調整して
入庫して頂きました。
搭載されているエンジンは直噴 V6 3GR-FSE 。
低燃費と高出力を両立した
最新のエンジンなのですが、
直噴エンジン特有の
インテークバルブ カーボン蓄積は
防げないようですね。
スロットル・サージタンクを分解すると
ブローバイからのオイル流入。
さらに(スワールCバルブASSY)も外していきます。
内部EGRで吹き返したカーボンと
上流からくるオイルが混ざり、
ベタベタに蓄積していますね。
ここからやっと、インテークバルブが見えてきます。
6気筒12ポートを順番に
覗いてみますね~。
インテークバルブのシャフト部には
コブのように蓄積し、
バルブ傘部はぶ厚くカーボンで覆われています。
インテークポート内径も約1mmほどの厚みで
タップリとカーボンでコーティング。
直噴エンジンである以上
どうしても溜まってしまうようですね。
http://minato-motors.com/blog/?p=5905
完璧なオイルメンテをしても、結果はそんなに変わらないでしょう。
(エンジン構造上の問題ですが、欠陥ではないと思います。)
(除去すれば良いだけですから。ただ除去が難しいだけです。)
バルブが開いた状態だと
どれ程の厚みになっているか、分かりやすいですね。
ネッチョリ&カッチカチ のカーボンを
ドライアイスペレットを使用し
ドライアイス洗浄機(ドライアイスパワー)で
除去していきます。
3mmのドライアイスペレットを
圧縮空気を利用して高速噴射。
直撃すれば一瞬で
750倍の体積膨張が発生します。
ドライアイス特有の昇華爆発力でイッキに剥離。
エンジンにノーダメージ&短時間で
完全に除去していくDSC。
http://minato-motors.com/blog/?p=5921
確実に日帰りで出来るのは、
恐らく世界でミナト自動車だけではと?
そもそも高額なドライアイス洗浄機を
自動車整備工場が導入しないと思いますしね。
(私の左腕とその下にある黒い点々は、飛び出てきたカーボン片。)
特注DSC専用ノズルを利用して
ポート奥にあるバルブに、
ペレットを直撃させているんですよ~。
物凄い勢いでカーボン片が噴出しますので、
防御面と半身の姿勢で避けているんです~。
10秒X2回ほどショットをすれば、
コレぐらい剥離しました。
ノズルの先端の感覚を頼りにバルブのイメージし、
ショットを繰り返していきます。
エンジン分解などの手作業ですると、
何日掛かるのでしょうかね~。
爆音と昇華したC02と共に、
飛び出してきたカーボン片。
十円玉と比べてみると
どれだけの塊が蓄積しているか?
分かりやすいですね~。
ココまで溜まるとWAKO’S RECSでは
除去出来ないと思います。
何度もショットを繰り返し、
キレイに除去出来るまで行いますね~。
ここまでキレイに除去しました。
エンジンをバラさずに、
数時間でココまでキレイにするのは
DSC以外では無理だと思いますよ~。
スワールコントロールバルブも、
キレイにしていきますね。
ガスケットも新品に交換して、
元の状態に組み立てていきます。
現在の最新エンジンでは
少ない燃料と空気を効率よく混合する、
高流速の気渦発生が不可欠です。
また燃焼力を最大化するため
中央にあるスパークプラグ付近に、
混合気を集めなければなりません。
大量のカーボン蓄積により
設計時の気渦が成形出来なければ、
本来の性能を発揮するのは難しいと思います。
直噴GRエンジンの場合、
5万キロぐらい走行すれば十分溜まっています。
10万キロ以上になればさらに蓄積し、
高硬度に焼き付いていきます。
BMWミニ・VWとアウディの直噴。
少し前なら三菱GDI ・ トヨタ 旧D-4。
直噴のカーボン蓄積が酷くなれば、
アイドリングさえ不安定になるので、
そう考えるとGRエンジンは
止まらずに動いている方だと思います。(ある意味優秀かな。)
でもそれは(本来のGRエンジン)ではないんですけどね~。
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オプション整備も含めた案内を
返信させていただきますね~。
それではHappy Car Life!!