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トヨタ ハイラックスサーフ KDN215 リフレッシュプラン その3。完結編 ブレーキ・ATF交換・ホイールアライメント調整!!

前回・前々回ブログから引き続き トヨタ ハイラックスサーフのリフレッシュプランを紹介します。



・エンジン振動でインジェクター交換と煤除去作業
http://minato-motors.com/blog/?p=33603 その1

・サスペンション・ハブ・ドライブシャフト等の整備
http://minato-motors.com/blog/?p=33677 その2



今回はブレーキやATF交換、その他の整備とホイールアライメント調整から納車までを紹介します。


ブレーキキャリパーO/H
キャリパーからピストンを抜き取り、内部のシールを交換しますね。

対向4ポットキャリパーのピストン抜き取りは少しコツがいります。
シングルは酷い固着でなければ、すんなり抜き取れますよ。


フロント対向4ポッドのピストンは洗浄と磨きで再利用可能でしたが、
リアは錆が酷く腐食がありました。 これは新品交換になります。




キャリパーを完全洗浄をし、シールを組み替えますね。



ピストンとシールを組付けてから、ピストンを出し入れし(馴染ませ作業)。

組付け直後はピストンの摺動が渋いですが、何度も出し入れを繰り返すとスムーズになります。 この馴染ませ作業をしないとキャリパーO/Hをしても異音や引き摺りが発生しますからね。


リアキャリパーは浮遊式シングルなので、ホルダー側のスライドピンを洗浄してブーツ交換&グリスアップ。

固着した古いグリスはブラシとパーツクリーナーで内部洗浄。


ブレーキパッドのバックシムは錆腐食で再利用不可。


シムを新品交換しWAKO’S BPRでブレーキパッド交換を行います。

ディスクローターは研磨でリフレッシュ!!

ディスクローター研磨機にセットして薄く均等に表面を整えますね。
http://minato-motors.com/blog/?p=14924

ディスクローター研磨ってガッツリ削っていると思っていませんか?
ローターには限度厚があるので、無茶苦茶削る訳にはいかないんですよ。



厚みを測定しながら最小限で整えるようにしています。それが無理なほど歪んでいる場合はディスクローター交換になります。



均等に研磨し耐熱塗装(500℃対応)でフィニッシュ。
これでもう一度10年10万キロ使えますよ~。

キャリパーO/H・ディスクローター研磨・ブレーキパッド交換は10年10万キロで1回は行った方が良いかと思います。 

効きやすい・コントロールしやすい・異音もないブレーキになりますよ。




ATFも圧送で全量交換します。

その前にオイルパン洗浄ストレーナー交換をしてから、始めますね。





ストレーナーも交換しオイルパンは洗浄。 磁石に付着した鉄粉を除去。


オイルパンとミッション側に固着した古い液体ガスケットを除去し脱脂。
新しい液体ガスケットを塗り再装着。

ATFを補充し完全暖機。

ATFチェンジャー(トルコン太郎)を接続して、圧送式交換を行いますね。
使用するATFは純正同等フルードの(アイシンAFW+)



まずはプレ洗浄で全量イッキに入れ替えます。


プレ洗浄をして、やっとここまでキレイになりました。


奥に見える新油と比べるとマダマダですが、ビーカーの廃油と比べると少し良くなりましたね。



約15分のアイドリングタイム。
もう一度アイシンAFW+で全量圧送式交換します。

キレイに入れ替わりましたね。

ATFクーラーを洗浄してフルードレベル調整を行いました。


前回ブログでサスペンションを整備したので、作業後必須作業の(1G締付)と(ホイールアライメント調整)を行います。



アライメントリフトで4輪が接地した状態で、サスペンションブッシュを固定しているボルトナットを一度緩めます。    するとブッシュに掛かる無駄なテンションを開放しますので、そこから本増し締めします。(1G締付)



軽く試運転をしブッシュ等を馴染ませて、ホイールアライメント調整を行います。



・ハンター社ホイールアライメントテスター ホークアイWA470
最新鋭のアライメントテスター


・イヤサカ ビシャモン アライメントリフト
高剛性・水平レベルを長期に確保出来るマルチリフト


調整前はバラバラな数値ですね。   こんな数値で走行しても安定性が悪く、運転が疲れます。

サスペンション整備後にホイールアライメント調整が必要なのはこの数値を見れば一目瞭然。


それでは車体下から調整し整えますね。




最終的にはこんな感じで調整しました。


フロント側は完璧に整い、リアもキャンバー・トータルトゥは問題なし。
スラスト角と個別トゥだけは調整機構が無いので、それに合わせてフロントトゥとステアリングセンターを調整しました。


これで走りやすい本来のハイラックスサーフになったでしょう。




いつものテストコースで試運転を繰り返す。
再度リフトアップして、締付や漏れ等の最終チェック。



無事作業が完了したので納車となりました。


引き取り時には作業中に撮影した画像300枚を見ながら、作業内容を説明しています。   また画像を必要な方にはDVDにコピーしてお渡ししています。





こんな感じでブログ3部作を紹介したハイラックスサーフのリフレッシュプラン。


リフレッシュプランは一部の箇所を修理する整備メニューではありません。
またあと少しだけ愛車を乗りたい方向けの安価な延命整備でもありません。


・長く使用した愛車のコンディションを新車時近くまで回復したい。
・中古車購入してこれから長く良い状態で使用したい。
まだまだ10年10万キロは良いコンディションで使用したい方の(ニッチな提案型整備)です。



相応な整備費用は掛かりますが、もう一度愛車をリフレッシュしたい方は是非HP(お問い合わせフォーム)からご相談していただけると幸いです。

(何年何月の○○〇のリフレッシュプランはいくら掛かりましたか??)と聞いていただけるとお答えできます。 予算の参考にしてくださいね。



それではHAPPY CAR LIFE!!



2022年12月25日

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