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トヨタ・レクサスの直噴GRエンジンにDSCでカーボン除去作業。  原因不明の失火・フラつき・加速不良などはもしかするとインテークバルブのカーボン堆積かも。

大阪府南部からご来店していただいたのは、
レクサスGS350 GRS191 走行距離11万キロ。


DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)のご依頼です。
前回はATF圧送式交換で入庫し、今回は2回目のご来店です。

走行距離も10万キロも超えて地元にてスパークプラグ等も交換されたようですが、どうもアイドリング時の失火?ふらつき?が気になるようです。


GS350に搭載されているエンジンは2GR-FSE。
クラウンやマークX、レクサスISなどにも搭載されているデュアルインジェクターを採用したガソリン直噴エンジン。


6年以上前から(トヨタレクサスの直噴エンジンはインテークバルブにカーボン(煤)が溜まるよ~。)と、このブログでしつこいぐらいアナウンスしています。

おかげさまで全国各地からご利用いただいています。
http://minato-motors.com/blog/?cat=169

2,5Lや3,0Lの(3GR-FSE)(4GR-FSE)のシングル式直噴エンジンはトヨタ(D-4)と呼ばれており、こちらは上記画像のようにインテークバルブにカーボンが堆積して吸気渦が乱れ、燃料撹拌不良になりエンジン性能が低下します。



これでは吸気が乱れて設計通りの吸気渦が形成されないので、エンジンパフォーマンスが落ちるのは一目瞭然。






今回のGS350は3,5Lの(2GR-FSEエンジン搭載)で燃料を噴射するインジェクターは各気筒に2個搭載されています。

一つは燃焼室に直接噴射式で、もう一つは従来型のポート式噴射。
これをトヨタ・レクサスではデュアルインジェクターの(D-4S)と呼びます。


下の画像右の(一般的なガソリンエンジン)と左の(直噴エンジン)、両方の燃料噴射システムがデュアルで搭載されているのですよね。

経験上ですがD-4SはシングルのD-4に比べて、インテークバルブのカーボン堆積は少なめ。

ですが一般的な直噴ではなく、デュアルが故の不具合も報告されています。


今回はその辺りを紹介しますね。




スパークプラグは交換済みだという事で、アイドリング時のイグニッションコイルをチェックします。


イグニッションコイルの点火波形を調べるにはオシロスコープを用いるのが一般的。   ですがサクサクっと調べたい時には手間なんですよね。


そこでイグニッションアナライザー(ワーズインク社)で全6気筒の点火状態(バーンタイム・ピークボルト)を簡易測定しました。


結果、イグニッションコイルのバラつきも少なく、イグニッションコイルのどれかが悪いようでは無いようです。



インテークバルブの状態を確認するために、サージタンク・インテークマニホールド等を分解しました。

エンジン奥にあるインテークバルブを確認しますね。

やっぱりインテークバルブ傘部にカーボンが堆積していましたね。


カーボン堆積量はD-4に比べて少ない。一見問題ないように見えるでしょう。



D-4Sの場合はこのバルブに向けてインジェクターからガソリンを噴霧します。何もないキレイな状態なら高温のバルブに触れると瞬時に気化します。

ですが傘部のカーボンに噴射されたガソリンの一部は、カーボン層に吸収されて気化しません。   正確には少し遅れて気化するのですが、それでは精密な燃料噴射制御をしているD-4Sでは意味がなくなってしまうのです。


エンジン奥にあるインテークバルブに固着するカーボンを、手作業で除去するのは難しく、時間がとても掛かるのが一般的でしょう。


弊社が開発したDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)なら、数時間で完全除去が出来て日帰り納車が可能。

GRエンジンならもう何百台も施工しているので、手際よく作業を行います。


ドライアイスの特性を利用した(ドライアイス洗浄機)

・圧縮空気でドライアイスペレットを高速噴射。
・熱収縮と昇華爆発力。
・母材金属を傷付けずに付着物を完全除去。
・ドライアイスは大気に消えるので残留の可能性はゼロ。


(エンジンにノーダメージで、短時間で完璧に)

弊社が開発したDSC専用ノズルとアダプターを使い分けて、強固に固着したカーボンを完全洗浄します。

基本的にDSC作業は完全非公開。 

ですがそれではどんな作業をしているのか?が分からないので、YouTubeでPR動画を公開しています。


企業秘密が多すぎて作業風景はお見せする事は出来ませんが、その分画像はたくさん撮影していますので納車時に見ながら説明をさせていただいています。

全6気筒12ポートすべてキレイに洗浄しました。
この状態が正常なインテークバルブです。




金属剥き出しの傘部を目掛けて、精密にコントロールされた燃料ポート噴射。

高温になったバルブ傘部などの金属に噴射されたガソリンが触れた瞬間に、ガソリンは液体から気化します。   それが吸気の空気と混じりあって混合気になり、バルブが開けば燃焼室に流れ込みます。


必要な時に必要な分だけ燃焼室にガソリンを導入出来るかが、(高出力・省燃費)直噴D-4Sエンジンのキーポイント。


燃料噴射にズレや乱れがあればエキゾーストのO2センサーの信号からECUは補正を掛ける。  その結果としてドライバーが感知できない範囲で燃料噴射等を補正制御し続けます。


それも基本は(ダマしダマし)なので、許容量を超えるほどカーボン等が堆積すれば、ドライバーが気になるほど表面化。

アイドリング時のフラつきや息付き、加速時の失火や加速の不良など。ECUでの補正制御は優秀ですが、それも(限度がある)っていう事ですね。



ガスケットを交換して元の状態に組み立てます。
スロットルボディも清掃して初期化しますね。


エンジンを始動して完全暖機にし、試運転をして納車になりました。

これぐらいの作業なら朝9時半入庫で夕方17時頃の納車になりますので、日帰り作業で納車が可能ですよ~。


またDSCと同時にスパークプラグ交換をすると作業の重複が多いので、その分は工賃が安くなりお得です。





納車後にユーザーさんからメールをいただきましたので紹介します。


昨日DSCを施工していただいた○○です。お忙しいところ、作業して頂きありがとうございました。
帰りの道中、施工前と比べてエンジンが軽く回る様になりました。又エンジン音もクリアになった様に感じました。ATのシフトアップも以前よりメリハリがあり非常に乗りやすくなり感動致しました。中古で購入してから当たり前だったエンジンレスポンスや乗り味がこうも良い方にかわるものと感動した次第です。施工して本当によかったです。イグニッションコイルの件も親切にご対応頂きありがとうございます。あまりに良い方向に変化がありメールにてご報告、御礼をした次第です。




こちらこそご利用ありがとうございました。
それがGS350に搭載された2GR-FSEのフィーリングですね。

本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。

トヨタ・レクサスのGR系エンジンへのDSC作業は、HPお問い合わせフォームからお待ちしていますね。

必要事項を記入して送信していただけましたら、御見積と予約の案内をさせていただきます。

どうぞ宜しくお願い致します。
それではHAPPY CAR LIFE!!






2021年12月26日

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