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マツダスカイアクティブディーゼル インテーク・EGR系の煤堆積にはDSC。 インジェクターやDPFも洗浄メンテでリフレッシュ。

2021年も残り僅か。

毎年の事ですが今年も年末になると駆け込み入庫でバタバタしています。






ブログでは何度もお伝えしていますが、入庫して作業した車両は、ほぼほぼブログにはUPされないんですよ~。

施工台数が多いので全ての車両をブログ公開するのは難しく、(今回の私の車はブログに載りますか??)と納車時に聞かれた時は(ん~確率としては低いと思います。すみません。)とお答えしています。


それでも多くの車両をUPしたいので一部だけになりますが、少し公開してみますね。



石川県からはCX-3 
岡山県からもCX-3
どちらもDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)やマルチサーブDPF洗浄等を行いました。

エンジン警告灯点灯や加速不良で相談される事が多いですね。

お隣の奈良県からはCX-5
石川県金沢ナンバーのCX-5
どちらもインテーク・EGR系に堆積する煤除去作業のDSCを作業させていただきました。


どのお車も堆積量が酷かったのですが赤いCX-5はエンジン警告灯点灯で、金沢から陸送で緊急入庫してもらいました。




最近は全国のディーラーさんも弊社の事はご存じなので、保証が切れた車両のインテーク・EGR系に煤が溜まれば、部品全交換より安価に整備が出来る(ミナト自動車に行ってみては?)となるそうです。





今回ブログで紹介するのは島根県からお越しいただいたマツダ デミオDJ5FS 


一年前から来店予約のタイミングを計っていたそうで、コロナ禍が少し落ち着きをみて来店してもらいました。


メインに行うのはDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
弊社が独自に開発したインテーク系の完全洗浄作業。


それに追加してオプション整備。
・マルチサーブ インジェクター洗浄
・マルチサーブ DPF洗浄
・MTギアオイル交換
・LLC圧送式交換
・カーエアコンリフレッシュα

これらを1泊2日で作業しました。

朝9時半に入庫してもらい、試運転をして作業を始めます。


樹脂製インテークマニホールドと内蔵水冷式インタークーラーをエンジンから外します。



エンジン側のインテークポートは煤の堆積でポート内径が半分くらいは塞がれていますね。

奥に見えるインテークバルブにも大量の煤が固着しています。



インテークマニホールドの出口はこんな感じで煤詰まり。


これでは吸気がスムーズに燃焼室には入らないので、燃焼効率は悪くなりますよね。

吸気の流れが悪いと吸気充填率が下がるだけではなく、噴射した燃料の撹拌も乱れるので、燃料の無駄が生じてパワーロスにもなるんです。


ディーゼルなんて空気吸ってナンボのエンジンですから。

内蔵水冷式インタークーラーをインテークマニホールドから分解しました。
これぐらいの汚れなら特に問題ありません。

弊社なら簡単に洗浄可能です。





上記画像は別の車両の1,5Dインタークーラーですが、内蔵インタークーラーのフィン内部に溜まる乳化したオイルでこんな感じになっていました。

原因は吸気の結露とブローバイオイル過多でしょう。

厚み5cmのインタークーラーフィン内部にビッシリと乳化したオイルが入っているので、ズッシリ重たいんですよね~。

フィンを破損させずに、これを除去するのも結構大変でした。

これについては後日入庫した車と一緒に紹介しますね。



3M社製の高性能マスカーで完全防備のマスキング。
ドライアイス洗浄機にドライアイスペレットを投入。

指で潰せるほど柔らかいペレットを圧縮空気で高速噴射。
熱収縮と昇華爆発力で母材金属から付着物を剥離させます。





一部のガソリンエンジンと一部のディーゼルエンジンはインテーク系に堆積する煤(カーボン)が問題になっていますが、それに気が付いている整備工場はごく一部なんですよね。


ドライアイス洗浄機に弊社が開発したDSC専用ノズルとアダプターを装着し、軽くワンショットしますね。

複雑な形状のポート内部やバルブ傘部を完璧に洗浄していきます。


圧縮上死点にセットして1気筒ずつ作業をしています。
ポート内部やインテークバルブを徹底的にドライアイス洗浄。

特にバルブシャフト部や傘部は目視出来ないので、入念にチェックしながら除去作業をしています。


1,5Dの吸気ポートには段差があるので、ポート内に写る黒いのは影です。
煤を残している訳ではありません。


4気筒全ポートを完璧に洗浄しました。

こんな感じでサクサクっとドライアイス洗浄。

キレイになりましたね~。
新車時はこんな感じなんですよ~。

インテークマニホールドや各バルブ、パイプ等を洗浄して、エンジンに組付けていきますね。



汚れ過ぎたエアエレメントを交換して、ラジエターリフレッシャーでLLCを圧送式で全量交換します。

エンジン・ラジエター・ヒーターコアのLLCを脈動圧送式での交換。

LLC再生強化剤も注入してエア抜き作業も行いました。
劣化しやすいラジエターキャップは要交換ですよ。




次はマルチサーブでインジェクターを含めたフューエルラインのシステム洗浄とDPF洗浄です。

時間の掛かる分解や交換ではなく、高性能ケミカルの性能で洗浄する作業です。
http://minato-motors.com/blog/?p=29071


ちなみにこのマルチサーブ専用ケミカルは非常に高額。
私も最初の見積時には(えっ!高け~。)と思いました。



まずはインジェクターを含めたフューエルライン洗浄。

ケミカルの効果でライン内に付着する汚れを除去します。


サプライポンプにホースを接続して、エンジンを掛けながら約60分。
ゆっくりスラッジ等の付着を洗浄しますね。


またインジェクターのニードルやノズル先端をクリーンな状態に戻します。


次はマルチサーブDPF洗浄では2種類のケミカルを使用します。

DPFに繋がる配管にホースを接続します。

まずは1液目のDPFクリーナーを投入。

DPFにケミカルを染み渡らせます。



次に2液目のDPFフラッシュをマルチサーブに投入。

基本的には画面の指示通りに進みます。

この後にDPF内に残るケミカルを排出作業に移行します。

その時は異臭と白煙が猛烈に出るので、これの除去に結構時間が掛かるんですよね。


並行してMTギアオイルを交換しながら、カーエアコンリフレッシュαでAC冷媒ガスをリフレッシュ。


ギアオイルはNUTEC NC-70 75W90 全化学合成エステル系


カーエアコンリフレッシュαはデンゲン製エコマックスjrを接続。
年々減少する冷媒ガスを再生し再充填します。


朝9時半入庫で翌日15時納車の1泊スケジュール。

DSCとマルチサーブ後にはエンジン系の学習値リセット&再学習や排煙作業を行って、予定通りの時間に納車が出来ました。

乱れていたインジェクター補正値のバランスも整って、DPFの数値も良好になりましたね。


インジェクターやDPFは壊れてからの整備依頼は、高額な部品代と工賃が待っていますよ。   そうなる前に予防整備をしてこれらの部品は廃車まで使用した方が良いかと思います。


100万キロ走るトラックや何十時間も数日で稼働するディーゼル特殊車両なら別ですが、乗用車レベルのディーゼルならメンテナンスで予防整備した方が結果的には経済的なんですけどね。



本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。

DSCやマルチサーブでのディーゼルメンテナンスの御見積・ご予約はHPお問い合わせフォームからお待ちしていますね。

どうぞ宜しくお願い致します。
HAPPY CAR LIFE!!







2021年12月20日

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