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マツダ スカイアクティブ-G アクセラスポーツ20S 直噴ガソリンエンジン ドライアイス洗浄でインテークの煤を完全除去。

地元大阪府から入庫したのはマツダ アクセラスポーツ20S
BMEFS 走行距離62800km


直噴ガソリンエンジンのインテークバルブに蓄積する煤除去作業DSCを依頼されました。

マツダSKY-Dのディーゼルエンジンの吸気系に大量の煤が蓄積するのは、弊社ブログを定期的に見てくださる方ならご存じだと思います。
http://minato-motors.com/blog/?cat=192



今回は同じマツダでもSKY-Gの2.0ガソリンエンジンの方で依頼をいただきました。




直噴ガソリンエンジンは構造上インテークバルブとその周辺に煤が溜まります。
これはマツダに限らず、輸入車も国産車も大体同じでほぼ煤蓄積が酷い。


従来の常識ならばエンジン吸気系の奥深くに硬く蓄積し固着するので、O/Hするような大掛かりな整備をしないと除去が出来ませんでした。

ですが今から5年ほど前に弊社が開発したDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)

DSCの誕生により、(エンジンにノーダメージで短時間で完璧に)煤を除去する事が可能になったのです。


ほんの一部ですが過去の事例ブログを紹介しています。
http://minato-motors.com/blog/?cat=169


エンジンシリンダヘッドのインテークポート内を確認するために、インテーク系の部品類を分解していきますね。



スロットルボディやインテークマニホールドを分解すれば、シリンダヘッドのポートが見えてきました。

ポートの中のインテークバルブの煤蓄積状態を確認します。







インテークバルブ傘部にはカマキリの卵状の煤がカッチカチに固着しています。

またポート内径にもベットリ・タップリと煤が固着。
予想通りの蓄積状態でした。



DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)は弊社オリジナルの整備メニュー。

ドライアイス洗浄機に特製DSCノズルとアダプターを使い分け、奥底に固着した煤を完全除去します。


ドライアイスペレット(粒)を圧縮空気で高速噴射。

・熱収縮と昇華爆発力
ドライアイスの特性を利用した洗浄方法は、各大型製造プラントなどでも活躍しており、むしろメジャーでしょう。

(機械設備の洗浄や金属金型のスケール除去など。)

それをエンジンインテークポート用に特化した特殊ノズルを自社にて開発し、ドライアイス洗浄機にセットして、DSC作業が始まります。



水分・油分・溶剤等を浸透させない3M社製の高性能マスカーで煤からボディをマスキング。




ドライアイスペレットを洗浄機に投入して、軽くワンショットしてみます。




微かに傘部の煤が弾け飛びましたが、予想以上に煤の固着が酷いです。

高温で焼き付いているので、カチカチというよりガッチガチ。
フルパワーで完全除去を目指します~。



4気筒8ポート全て除去完了。

バルブ傘部もシャフト裏もポート内径も新車同然にキレイになりました。


インテークマニホールド内の煤とオイルを洗い流して、純正新品のガスケットで交換します。

元の状態に組み立てて、スロットルボディも清掃初期化。
エンジンを暖機して各部をチェックして作業は完了しました。


スカイアクティブ-ガソリン車へのDSCなら朝9時半入庫で当日夕方頃の納車が可能。 (日帰りでの作業ですよ~)





SKY-G以前のマツダ直噴エンジンも同じく日帰りにて作業は完了します。
http://minato-motors.com/blog/?p=18979 MPV LY3P
http://minato-motors.com/blog/?p=22238 マツダスピードアクセラBK3P





従来型ポート式燃料噴射ではインテークバルブ周辺にガソリンを噴射するので、煤が付着しても洗い流す事が出来たのです。


ですが直噴式はインジェクターが燃焼室内にあるので、インテークバルブに付着した煤を洗い流す事が出来ない。

内部EGR・外部EGRで積極的に排気ガスを燃焼室に戻す近年の高効率エンジンでは、どうしてもバルブ傘部に煤が付着してしまいます。

そしてブローバイオイルと結合して、高温状態が続くとカッチカチに蓄積固着するんですよね~。



理想的な吸気渦を燃焼室内で形成する為にデザインされたバルブとポート形状。

これが原型を留めないほど形が変われば、理想的なタンブル・スワール渦が発生しないでしょう。

そして噴射から点火までの時間が短い直噴は、気化する前に燃料が高温で燃焼するのでどうしても煤が出やすい。




ガソリンを噴射し空気で撹拌して(完全に気化した混合気)に点火燃焼すれば、煤は出ずにクリーンで効率の良い燃焼パワーが生まれます。

理論上はそうなのですがその前提である理想的な吸気渦が発生しなければ、燃焼ムラが出来て煤が発生し、それがバルブに付着して吸気渦をさらに阻害する。




初期症状としては高回転時にフケ上がり鈍くアクセルレスポンスも低下、蓄積が酷くなるとアイドリングが不安定になるでしょう。


DSCは新車時以上の性能を発揮するチューニング系の整備ではなく、新車時のコンディションに戻す清掃系整備です。

使用すれば年々劣化し汚れが溜まるので、数年に1度はDSCを実施した方が気持ちよくドライブが出来ますよ~とアナウンスしています。





本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。

DSC等の御見積・ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。

それではHAPPY CAR LIFE!!










2020年11月24日

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